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アレルギー性鼻炎の症状とは?くしゃみ・鼻水・鼻づまりの特徴や風邪との違いを解説
アレルギー内科に関する記事です。
鼻水・鼻づまり・くしゃみが何日も続くと、「これは風邪なのか、それともアレルギーなのか…」と迷う方は多いです。アレルギー性鼻炎には、風邪とは異なるいくつかの特徴的な症状があります。また、花粉症もアレルギー性鼻炎の一種であり、季節によって症状が現れやすい時期が異なります。さらに、副鼻腔炎など似た症状を起こす病気もあるため、自己判断だけで見分けるのは難しい場合があります。この記事では、アレルギー性鼻炎の症状の特徴に加え、風邪や副鼻腔炎との違い、検査や治療、日常生活でできるセルフケアについて詳しく解説します。症状が続いて不安な方は、ぜひ参考にしてください。 .cv_box {
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【目次】
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎の代表的な3つの症状
鼻以外に現れることがある症状
花粉症とアレルギー性鼻炎の違い
アレルギー性鼻炎と風邪の症状の違い
副鼻腔炎との違いは?
子どものアレルギー性鼻炎で気付きたい症状
アレルギー性鼻炎の検査・診断
アレルギー性鼻炎の治療方法
日常生活でできるアレルギー性鼻炎対策
まとめ
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎は、体内に入ってきた特定の物質(アレルゲン)に対して免疫が過剰に反応し、鼻の粘膜に炎症が起こる病気です。原因となるアレルゲンが鼻の粘膜に付着すると、体はそれを排除しようとして、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状を引き起こします。これは体を守るための防御反応ですが、過剰に働くことで日常生活に支障をきたすことがあります。アレルギー性鼻炎は、症状が現れる時期によって大きく二つに分けられます。一つは「季節性アレルギー性鼻炎」で、代表的なものが花粉症です。スギやヒノキ、イネ科植物などの花粉が飛散する時期に一致して症状が現れるため、患者自身も原因に気づきやすい傾向があります。もう一つは「通年性アレルギー性鼻炎」で、ハウスダストやダニ、ペットの毛などが主な原因となります。こちらは季節を問わず一年を通して症状が続くため、風邪や体質と誤解されやすい点に注意が必要です。なお、どちらのタイプも根本的な原因はアレルゲンに対する免疫反応であり、症状のメカニズム自体に大きな違いはありません。
アレルギー性鼻炎の代表的な3つの症状
アレルギー性鼻炎では、くしゃみ・鼻水・鼻づまりという3つの症状が特に多くみられます。ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
くしゃみ
アレルギー性鼻炎のくしゃみは、一度だけでなく連続して何度も出やすいことが特徴です。アレルゲンが鼻の粘膜を刺激すると、体はそれを外に出そうとして反射的にくしゃみを繰り返します。朝起きた直後や、掃除・花粉の多い屋外に出た際など、特定のタイミングで急に始まることも少なくありません。また、風邪のくしゃみは発熱や喉の痛みなど他の症状を伴うことが多いのに対し、アレルギー性鼻炎の場合は発熱を伴わずくしゃみだけが続く点も見分けるポイントになります。さらに、目のかゆみや涙目を同時に感じる場合は、アレルギーが関係している可能性が高くなります。日常生活の中で「同じ場所や時間帯にくしゃみが出やすい」と感じる場合は、注意して観察することをおすすめします。
鼻水
アレルギー性鼻炎でみられる鼻水は、水のように透明でさらさらしていることが典型的です。粘り気が少なく、ティッシュで拭いてもすぐに出てくるような、止まりにくい鼻水が続く場合はアレルギーが関係していることがあります。加えて、鼻水と一緒にくしゃみや鼻づまりが同時に起こることも多く、これらの症状が組み合わさることでアレルギー性鼻炎が疑われます。なお、風邪の場合は経過とともに鼻水の色が黄色や緑色に変化し粘り気が増す傾向がありますが、アレルギー性鼻炎では透明な状態が長く続きやすい点が異なります。特定の季節や場所で症状が強くなる場合は、花粉やハウスダストなど身の回りのアレルゲンを一度見直してみてください。
鼻づまり
鼻づまりは、アレルゲンによる炎症で鼻の粘膜が腫れ、空気の通り道が狭くなることで起こります。鼻呼吸がしづらくなるため、無意識のうちに口呼吸になってしまう方も少なくありません。特に夜間に症状が強くなると、眠りが浅くなったり、途中で目が覚めたりすることがあり、睡眠の質に影響を及ぼす場合があります。さらに、日中も鼻づまりが続くと頭がぼんやりしたり、集中力が続かなかったりすることがあり、仕事や勉強のパフォーマンスにも関わってきます。なお、左右の鼻の詰まり方が入れ替わるように感じることも、アレルギー性鼻炎の鼻づまりによくみられる特徴です。長引く鼻づまりを放置せず、症状が続く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
アレルギー性鼻炎では、連続するくしゃみ、透明でさらさらした鼻水、鼻粘膜の腫れによる鼻づまりという3つの症状が代表的です。これらが重なって長く続く場合は、風邪ではなくアレルギーが関係している可能性があります。
鼻以外に現れることがある症状
アレルギー性鼻炎は鼻の症状だけでなく、目や喉、全身の状態にも影響を及ぼすことがあります。ここでは、鼻以外に現れることがある症状について解説します。
目のかゆみ・充血・涙
花粉などがアレルゲンとなっている場合、鼻だけでなく目にも症状が現れることが多くあります。目のかゆみは代表的な症状のひとつで、こすりたくなるほど強いかゆみを感じることもあります。また、白目の部分が赤くなる充血や、涙が止まらなくなるといった症状を伴うこともあり、これらはアレルギー性結膜炎と呼ばれる状態です。花粉症の時期に目と鼻の両方に症状が出る場合は、同じアレルゲンが原因となっているケースが多いと考えられます。なお、目をこすりすぎると角膜を傷つける恐れがあるため、かゆみが強いときは冷やしたタオルで目元を冷やすなど、こすらずに対処することを心がけてください。
喉の違和感・咳
アレルギー性鼻炎では、鼻水が鼻の奥から喉へと流れ込む「後鼻漏」と呼ばれる状態が起こることがあります。これにより、喉にイガイガとした違和感を覚えたり、痰が絡むような感覚が続いたりすることがあります。また、喉に流れ込んだ鼻水が刺激となって、乾いた咳が出やすくなる場合もあります。特に横になると鼻水が喉へ流れやすくなるため、就寝時や起床直後に咳が出やすいと感じる方もいます。風邪と異なり発熱を伴わずに喉の違和感や咳だけが続く場合は、アレルギーが関係している可能性を考えてみてください。
頭が重い・集中しにくい
鼻づまりが続くと、脳への酸素供給がスムーズにいかなくなることなどから、頭が重く感じられたり、ぼんやりとした感覚が続いたりすることがあります。また、鼻で十分に呼吸ができないことで体全体が軽い疲労状態になり、日中の集中力が続きにくくなる場合もあります。仕事や勉強に取り組んでいても、いつの間にか意識がそれてしまう、作業の効率が上がらないと感じるときは、鼻づまりが影響しているかもしれません。症状が軽いうちは見過ごされがちですが、集中力の低下が続く場合は一度耳鼻咽喉科で相談することをおすすめします。
口呼吸・睡眠への影響
鼻づまりによって鼻呼吸が難しくなると、無意識のうちに口呼吸へと切り替わってしまうことがあります。口呼吸が続くと喉が乾燥しやすくなり、朝起きたときに喉の痛みや違和感を覚える方も少なくありません。また、夜間に鼻づまりが強くなると呼吸がしづらくなり、途中で目が覚めてしまうなど、睡眠の質が低下することがあります。十分な睡眠が取れないと、日中の眠気や集中力低下にもつながるため、鼻づまりによる口呼吸や睡眠への影響は軽視できません。気になる症状がある場合は、寝る前の鼻づまり対策を工夫してみてください。
アレルギー性鼻炎は、鼻の症状だけでなく目のかゆみや喉の違和感、集中力の低下、睡眠への影響など、全身にさまざまな形で現れることがあります。これらの症状に心当たりがある場合は、鼻の症状と合わせて確認してみてください。
花粉症とアレルギー性鼻炎の違い
花粉症とアレルギー性鼻炎は、しばしば同じものとして語られますが、正確には花粉症はアレルギー性鼻炎の中の一つのタイプです。アレルギー性鼻炎は、特定のアレルゲンに対して免疫が過剰に反応し、鼻の粘膜に炎症が起こる病気全般を指します。その中でも、スギやヒノキ、イネ科植物、ブタクサなどの花粉が原因となり、決まった季節に症状が現れるものを花粉症、医学的には季節性アレルギー性鼻炎と呼びます。日本ではスギ花粉が春先に飛散量のピークを迎えることから、花粉症といえば春のイメージを持つ方も多いですが、原因となる植物によって飛散時期は異なり、夏や秋に症状が出る方もいます。一方、アレルギー性鼻炎にはもう一つ、通年性アレルギー性鼻炎というタイプがあります。こちらの主な原因は、ハウスダストやダニ、カビ、ペットの毛やフケなど、季節を問わず身の回りに存在するアレルゲンです。そのため、特定の季節に限らず一年を通して症状が続きやすく、掃除の際に症状が悪化したり、寝具に触れる時間帯である朝方に症状が強く出たりすることもあります。このように整理すると、「アレルギー性鼻炎イコール花粉症」ではないことがわかります。花粉症は季節性アレルギー性鼻炎の代表例ではありますが、アレルギー性鼻炎全体からみればその一部にすぎません。年間を通して鼻の症状が続く場合は、花粉ではなくダニやハウスダストなど、身近な原因が関わっている可能性も考えてみてください。
アレルギー性鼻炎と風邪の症状の違い
鼻水やくしゃみ、鼻づまりが続くと、アレルギー性鼻炎なのか風邪なのか判断に迷うことがあります。両者は似た症状を示すことが多いものの、鼻水の性状や発熱の有無など、いくつかの点で違いがみられます。代表的な症状の違いは以下の通りです。
項目
アレルギー性鼻炎
風邪
鼻水
透明でさらさらしている
初期は透明、次第に粘り気のある黄色や緑色に変化
くしゃみ
連続して出やすい
単発的にみられる程度
鼻づまり
症状として多くみられる
みられることがある
目のかゆみ
みられやすい(充血・涙を伴うことも)
あまりみられない
発熱
ほとんど伴わない
伴う場合がある
症状の持続期間
数日〜数週間、またはそれ以上続くことがある
1週間〜10日程度で落ち着くことが多い
アレルギー性鼻炎では、水のように透明でさらさらとした鼻水が続くことが多く、連続したくしゃみがみられやすい傾向があります。また、目のかゆみや充血を伴うことも多く、花粉やハウスダストなど特定のアレルゲンに触れたタイミングで症状が強くなることが特徴です。発熱を伴うことは少なく、症状は数日から数週間、あるいはそれ以上続くこともあります。一方、風邪の場合は、初期は透明な鼻水でも次第に粘り気のある黄色や緑色の鼻水に変化していくことが多く、くしゃみは単発的にみられる程度にとどまることが一般的です。また、発熱や喉の痛み、体のだるさなど全身の症状を伴いやすく、目のかゆみが出ることはあまりありません。多くの場合、1週間から10日程度で症状が落ち着いていきます。このように、鼻水の性状や発熱の有無、症状が続く期間などを確認することで、ある程度アレルギー性鼻炎と風邪を見分けることができます。ただし、風邪をきっかけにアレルギー性鼻炎の症状が悪化したり、両方の症状が同時に現れたりすることもあり、症状だけで明確に判断することが難しい場合も少なくありません。症状が長引く場合や、市販薬を使っても改善がみられない場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断を受けることをおすすめします。
副鼻腔炎との違いは?
副鼻腔炎は、鼻の周囲にある空洞(副鼻腔)に炎症が起こる病気で、アレルギー性鼻炎と症状が似ている部分があるため混同されやすい病気です。見分けるポイントの一つが鼻水の性状です。アレルギー性鼻炎の鼻水は水のように透明でさらさらしていることが多いのに対し、副鼻腔炎では粘り気のある黄色や緑色の鼻水が出やすく、鼻の奥にドロッとした感覚が残ることもあります。また、副鼻腔炎では鼻水が喉に流れ込む後鼻漏が強く出やすく、痰の絡んだような咳が続くこともあります。顔面痛や頭痛の有無も、両者を見分ける手がかりになります。なお、副鼻腔炎では、額や頬、目の周りといった副鼻腔がある部分に重だるい痛みや圧迫感を覚えることがあり、前かがみになると痛みが強まる場合もあります。一方で、アレルギー性鼻炎では顔面痛を伴うことは比較的少なく、主に鼻や目、喉といった粘膜の症状が中心となります。さらに、嗅覚の低下も注目したい症状です。副鼻腔炎が進行すると、鼻の粘膜の腫れや膿の貯留によって、においを感じにくくなることがあります。アレルギー性鼻炎でも鼻づまりが強い場合に一時的に嗅覚が鈍ることはありますが、副鼻腔炎ほど長期間にわたって嗅覚低下が続くことは少ない傾向にあります。このように、鼻水の色や粘り気、顔面痛や頭痛、嗅覚の変化などを確認することで、ある程度両者を見分けることができます。ただし、自己判断だけで正確に区別することは難しく、アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎を併発しているケースも少なくありません。症状が2週間以上続く場合や、痛みや膿のような鼻水が気になる場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診し、必要な検査を受けることをおすすめします。
子どものアレルギー性鼻炎で気付きたい症状
子どもは自分の症状をうまく言葉で説明できないことが多く、周囲の大人が行動の変化から気付いてあげる必要があります。次のような様子がみられる場合は、アレルギー性鼻炎の可能性を考えてみてください。
・鼻や目を頻繁にこする
・くしゃみを繰り返す
・いつも口が開いている
・鼻水が続いている
・鼻の下が赤くなっている、皮膚が荒れている
・食事や睡眠中に鼻をすする音が気になる
・夜間に何度も目を覚ます、いびきをかく
・集中力が続かず、ぼんやりしていることが多い
・鼻を上に向けて何度もクンクンさせる仕草をする
子どものアレルギー性鼻炎は、本人が「鼻がつらい」とはっきり訴えられないことも多く、周囲の大人が普段の様子から気付いてあげることが大切です。頻繁に鼻や目をこする、くしゃみを繰り返す、口がいつも開いているといった行動は、鼻の不快感を無意識にしぐさで表しているサインかもしれません。また、集中力が続かなかったり、夜間何度も目を覚ましたりする様子がみられる場合は、鼻づまりが睡眠や日中の活動に影響している可能性もあります。このような様子が続くときは、早めに小児科や耳鼻咽喉科に相談し、子どもの負担を減らしてあげることをおすすめします。
アレルギー性鼻炎の検査・診断
アレルギー性鼻炎の診断は、問診や検査を通して症状の原因を明らかにしていく流れで進められます。ここでは、アレルギー性鼻炎の検査・診断について解説します。
問診
診断の第一歩は問診です。医師は、いつ頃から症状が始まったか、どのような時期や場所で症状が出やすいか、どのくらいの頻度で症状が続いているかなどを詳しく確認します。また、自宅の環境やペットの有無、掃除の頻度、仕事や学校での過ごし方といった生活環境についても質問することがあります。これらの情報は、季節性のアレルギー性鼻炎なのか、通年性のアレルギー性鼻炎なのかを見極めるうえで重要な手がかりとなります。さらに、家族にアレルギー体質の方がいるかどうかも、診断の参考になる場合があります。なお、問診で得られた情報をもとに、必要な検査の方向性が決まっていきます。
血液検査(特異的IgE抗体)
問診で症状の傾向が把握できたら、原因となるアレルゲンを特定するために血液検査を行う場合があります。この検査では、スギやヒノキ、ダニ、ハウスダストなど、特定のアレルゲンに対する特異的IgE抗体の値を調べます。数値が高いほど、そのアレルゲンに対する反応が強い可能性があると考えられます。また、一度の採血で複数のアレルゲンをまとめて調べられる検査もあり、原因がはっきりしない場合の手がかりとして役立ちます。血液検査の結果は、今後の治療方針やセルフケアの方向性を決めるうえでも参考にされます。
必要に応じたその他の検査
症状や診察の結果によっては、血液検査以外の検査が追加で行われることもあります。例えば、鼻の粘膜の状態を直接確認するための鼻鏡検査や、鼻の中の分泌物を採取して炎症細胞の有無を調べる鼻汁好酸球検査などが挙げられます。また、皮膚に直接アレルゲンを反応させて調べる皮膚テストが行われる場合もあります。これらの検査は、症状が複雑な場合や、他の病気との区別が必要な場合に選択されることが多く、医師が総合的に判断したうえで実施されます。
アレルギー性鼻炎の診断は、問診で症状や生活環境を確認したうえで、必要に応じて血液検査やその他の検査を組み合わせて行われます。原因を正しく把握することが、その後の治療やセルフケアにつながります。
アレルギー性鼻炎の治療方法
アレルギー性鼻炎の治療には、原因物質を避ける工夫から薬物療法、体質改善を目指す治療法まで、いくつかの選択肢があります。ここでは、アレルギー性鼻炎の治療方法について解説します。
アレルゲンの回避
治療の基本となるのが、原因となるアレルゲンをできるだけ避けることです。花粉が原因の場合は、飛散量の多い時期に外出時マスクやメガネを着用したり、帰宅後に衣類や髪についた花粉を払い落としたりする工夫が役立ちます。また、ダニやハウスダストが原因の場合は、こまめな掃除機がけや寝具の洗濯、換気を心がけることで室内のアレルゲンを減らすことができます。なお、ペットの毛が原因となっている場合は、寝室への出入りを制限するなどの対策も検討してみてください。アレルゲンを完全に避けることは難しいものの、日常生活の中でできる範囲の対策を積み重ねることが、症状の軽減につながります。
薬物療法
症状を和らげる目的で、薬物療法が広く用いられています。くしゃみや鼻水が中心の場合は抗ヒスタミン薬、鼻づまりが強い場合は鼻噴霧用ステロイド薬など、症状のタイプや強さに応じて薬が選ばれます。また、症状が複数重なっている場合は、複数の薬を組み合わせて使用することもあります。市販薬でも一定の効果が期待できますが、眠気などの副作用が出る薬もあるため、症状が長引く場合や強い場合は医療機関を受診し、体質や生活スタイルに合った薬を処方してもらうことをおすすめします。
アレルゲン免疫療法
薬物療法とは異なるアプローチとして、アレルゲン免疫療法という治療法があります。これは、原因となるアレルゲンを少量ずつ体に取り入れることで、体を徐々に慣らし、アレルギー反応そのものを起こしにくくすることを目指す治療法です。スギ花粉やダニなど、対象となるアレルゲンが決まっており、舌の下に薬剤を投与する舌下免疫療法などの方法があります。なお、治療には数年単位の期間が必要となるため、患者の症状や生活状況、希望に応じて医師と相談しながら実施が検討されます。
アレルギー性鼻炎の治療は、アレルゲンの回避を基本としながら、症状に応じた薬物療法や、体質改善を目指すアレルゲン免疫療法を組み合わせて行われます。自分に合った治療法を見つけるためにも、医師との相談を続けていくことが大切です。
日常生活でできるアレルギー性鼻炎対策
アレルギー性鼻炎の症状を和らげるためには、治療と並行して日常生活の中でできる対策を取り入れることも大切です。花粉が多い時期には、外出時にマスクやメガネを着用することで、鼻や目に入る花粉の量を減らすことができます。マスクは花粉の粒子をブロックしやすい素材のものを選び、顔にしっかりフィットさせて隙間ができないようにすることがポイントです。また、メガネやゴーグルタイプのアイウェアを併用すると、目のかゆみや充血の予防にもつながります。天気予報やニュースで花粉の飛散量が多いと予想される日は、外出時間を短くしたり、洗濯物を室内に干したりするなどの工夫も効果的です。さらに、外出先で花粉を浴びた後は、室内に持ち込まない工夫も欠かせません。帰宅時には玄関に入る前に衣類や髪についた花粉を手で払い落とすことを習慣にしてください。特にウールなど花粉が付着しやすい素材の服は避け、表面がツルツルとした素材の上着を選ぶと花粉を落としやすくなります。また、帰宅後はできるだけ早めに顔や手を洗い、うがいをすることで、粘膜に付着した花粉を洗い流すことができます。玄関先に空気清浄機を置いたり、こまめに換気をしたりすることも、室内の花粉濃度を下げるうえで役立ちます。なお、ダニやハウスダストが原因となっている場合は、寝具や室内環境を清潔に保つことが重要な対策となります。布団やシーツはこまめに洗濯し、天日干しや乾燥機を活用してダニの繁殖を抑えるよう心がけてください。加えて、床や畳はカーペットよりもダニが繁殖しにくいため、可能であれば掃除機がけの頻度を増やし、フローリング部分を丁寧に掃除することもおすすめです。ぬいぐるみやカーテンなど、ほこりがたまりやすいアイテムも定期的に洗濯し、部屋全体の換気を意識することで、アレルゲンの少ない室内環境を維持しやすくなります。
まとめ
アレルギー性鼻炎は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを代表的な症状とし、鼻の粘膜がアレルゲンに反応することで引き起こされる病気です。目のかゆみや喉の違和感、頭が重く感じるといった症状を伴うこともあり、日常生活に影響を及ぼす場合も少なくありません。また、原因は花粉だけに限らず、ダニやハウスダストなどによって一年を通して症状が続く通年性アレルギー性鼻炎もあるため、季節に関係なく鼻の不調が続く場合はこちらのタイプも視野に入れてみてください。花粉症をはじめとした「アレルギー疾患の症状について徹底解説!」でも症状の特徴について詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。なお、アレルギー性鼻炎は、風邪や副鼻腔炎など似た症状を持つ病気との区別が難しいこともあります。市販薬を使ってもなかなか症状が改善しない場合や、鼻水・鼻づまりが長期間続く場合は、自己判断で様子をみるのではなく、早めに医療機関を受診してください。当院では、問診や血液検査を通してアレルギーの原因を調べ、症状や体質に応じた薬物療法など、アレルギー性鼻炎をはじめとしたアレルギー疾患の診療を行っています。花粉症や蕁麻疹などでお困りの方は、「都賀駅近くのアレルギー科。花粉症や蕁麻疹の症状には、アレルギー科の診察と検査を」もあわせてご覧いただき、症状が気になる際はお気軽にご相談ください。
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2026.08.26
甲状腺機能低下症の症状とは?初期症状や女性にみられやすい変化、検査・治療を解説
内科に関する記事です。
「最近疲れやすい…」「寒がりになった…」「むくみが気になる…」「体重が増えた…」、このような体調の変化を感じていませんか。原因がはっきりしないまま、日々の疲労や気候のせいだと考えている方も多いです。これらの症状は、甲状腺機能低下症のサインである可能性があります。甲状腺は全身の代謝を調整する重要な臓器であり、その働きが低下すると、体のさまざまな部分に影響が及びます。したがって症状が多岐にわたり、初期段階では見過ごされやすい病気でもあります。この記事では、甲状腺機能低下症の症状や原因、検査方法、治療法、受診のタイミングについて詳しく解説します。心当たりのある方は、ぜひ参考にしてください。 .cv_box {
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【目次】
甲状腺機能低下症とは
甲状腺機能低下症の主な症状
初期の甲状腺機能低下症は気付きにくい
女性にみられることがある症状
甲状腺機能亢進症との症状の違い
甲状腺機能低下症の主な原因
甲状腺機能低下症を調べる検査
甲状腺機能低下症の治療
こんな症状が続く場合は内科・内分泌内科へ
まとめ
甲状腺機能低下症とは
甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの産生や分泌が低下し、体に必要な量のホルモンを作り出せなくなった状態を指します。甲状腺は喉仏の下あたりに位置する小さな臓器ですが、全身に大きな影響を及ぼすホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは、体内の代謝を調整する働きを担っています。エネルギーの産生や消費に関わるため、不足すると代謝全体が低下し、疲労感や体重増加といった症状につながります。また、体温の調節にも関与しており、機能が低下すると寒さを感じやすくなります。さらに、心臓の働きにも影響を与えるため、脈拍が遅くなるなどの変化が現れることもあります。このように甲状腺ホルモンは、全身のさまざまな機能を維持するうえで欠かせない存在です。なお、甲状腺機能低下症とよく混同される病気に橋本病があります。橋本病は自己免疫の異常により甲状腺に慢性的な炎症が生じる病気であり、甲状腺機能低下症を引き起こす原因のひとつです。ただし、橋本病があっても甲状腺の働きが保たれている場合もあるため、両者は完全に同じ意味ではありません(橋本病について詳しくは後述します)。
甲状腺機能低下症の主な症状
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が低下することで、全身のさまざまな部分に症状が現れる病気です。ここでは、甲状腺機能低下症の代表的な症状について解説します。
疲れやすい・だるい・眠気が強い
甲状腺ホルモンは、体の代謝を調整する役割を担っています。そのため、分泌量が低下すると、全身の代謝が落ち、体を動かすためのエネルギーが不足しやすくなります。その結果、以前と同じような生活を送っていても疲れを感じやすくなったり、だるさが続いたりすることがあります。また、日中に強い眠気を感じるようになる患者も少なくありません。こうした症状は、加齢や日々の疲労と区別がつきにくいため、見過ごされやすい点にも注意が必要です。
寒がりになる
甲状腺ホルモンには、体温を維持するための熱産生を促す働きもあります。そのため、分泌が低下すると熱を作り出す力が弱まり、以前よりも寒さを強く感じるようになることがあります。周囲の人が寒さを感じていない環境でも、自分だけ冷えを感じる、手足の先が冷たく感じるといった変化がみられる場合は、体温調節の機能に影響が出ている可能性があります。
むくみが出る
甲状腺機能低下症では、皮膚の下に水分やムチンと呼ばれる物質がたまりやすくなり、むくみとして現れることがあります。特に、まぶたや顔全体、手足にむくみが出やすく、朝起きたときに顔がむくんでいる、指輪や靴がきつく感じるといった変化で気づくことも少なくありません。このむくみは、指で押してもすぐには戻らない特徴を持つ場合があります。
体重が増える
代謝が低下することで、エネルギーの消費量が減り、食事量や運動量が大きく変わっていないにもかかわらず、体重が増加することがあります。また、体内に水分がたまりやすくなることも、体重増加の一因となります。急激な体重増加ではなく、緩やかに数キロ増えるといった変化が多いため、加齢や生活習慣の影響と思い込んでしまう患者も少なくありません。
便秘になりやすい
甲状腺ホルモンは、消化管の動きにも関わっています。分泌量が低下すると、腸の動きが緩やかになり、便秘が生じやすくなります。もともと便通に問題がなかった患者でも、便が出にくくなった、排便の回数が減ったといった変化がみられることがあり、市販薬や食生活の工夫だけでは改善しにくい場合もあります。
皮膚が乾燥する
皮膚や髪にも、甲状腺機能低下の影響が現れることがあります。皮膚の新陳代謝が落ちることで、乾燥やかさつきが目立つようになり、かゆみを伴うこともあります。また、髪の毛が細くなる、抜け毛が増える、眉毛の外側が薄くなるといった変化がみられる場合もあります。これらの変化は徐々に進行することが多く、本人が気づきにくい傾向があります。
動作や思考がゆっくりになる
甲状腺ホルモンは、脳の働きにも関与しているため、分泌が低下すると、思考や動作の速度がゆっくりになることがあります。具体的には、集中力や記憶力の低下、物覚えの悪さ、無気力な状態が続くといった症状がみられます。こうした変化は、うつ状態や認知機能の低下と間違われることもあるため、注意深く見極める必要があります。
声がかすれる
喉の周辺にも、むくみのような変化が生じることがあり、声帯やその周囲の組織に影響が及ぶと、声がかすれる嗄声という症状が現れることがあります。風邪でもないのに声のかすれが長く続く場合は、甲状腺の機能に変化が生じている可能性も考えられます。
甲状腺機能低下症の症状は多岐にわたりますが、すべての症状がすべての患者に現れるわけではありません。症状の現れ方や程度には個人差があり、複数の症状が同時に出る場合もあれば、一部の症状のみがゆるやかに進行する場合もあります。気になる変化が続く場合は、自己判断せず、医療機関で相談してください。
初期の甲状腺機能低下症は気付きにくい
甲状腺機能低下症は、初期の段階では明確な自覚症状として現れにくく、「なんとなく疲れる」「最近太りやすくなった気がする」といった、日常的な不調として現れることが多くなっています。症状の程度も緩やかで、日によって波があることも多いため、病気のサインとして意識されないまま過ごしてしまう患者も少なくありません。また、甲状腺機能低下症でみられる疲労感やだるさ、体重の変化、気分の落ち込みといった症状は、加齢による体力の低下や、睡眠不足、日々のストレス、更年期による体調変化などとも似ているため、区別がつきにくいという特徴があります。特に中高年の患者では、これらの症状を年齢のせいと捉えてしまい、医療機関を受診するタイミングを逃してしまうこともあります。そのため、だるさや冷え、便秘、体重の増加といった症状のうち、複数のものが同時に、かつ長期間にわたって続いている場合には、単なる体調不良や加齢による変化と決めつけず、一度検査を検討してください。血液検査によって甲状腺ホルモンの数値を確認することで、症状の背景に甲状腺機能低下症が隠れていないかを調べることができます。気になる症状が続く場合は、早めに医師へ相談してください。
女性にみられることがある症状
甲状腺機能低下症は男女ともにみられる病気ですが、女性の患者ではホルモンバランスの影響を受けやすい部位に、特徴的な変化が現れることがあります。例えば、月経周期が乱れる、経血量が増える、月経痛が強くなるといった月経に関する変化がみられることがあります。また、顔や手足のむくみ、体重の増加、冷えといった症状も、女性の患者から訴えられることが比較的多い症状です。これらの変化は、更年期や日々の体調の波によるものと捉えられやすく、甲状腺機能の低下が背景にあると気づかれにくい傾向があります。また、甲状腺機能は妊娠や妊活とも関わりが深く、甲状腺ホルモンの分泌が低下していると、月経不順や排卵の異常につながることがあります。さらに、妊娠を希望している場合や、すでに妊娠している場合には、甲状腺機能の状態が母体や胎児の健康に影響を及ぼす可能性もあるため、気になる症状がある場合は早めに検査を受けておくことが望ましいといえます。なお、甲状腺機能低下症は女性に多くみられる病気ではあるものの、女性だけの病気というわけではありません。男性の患者にも同様の症状がみられることがあるため、性別にかかわらず、複数の症状が続く場合には、医療機関で相談してください。
甲状腺機能亢進症との症状の違い
甲状腺の病気には、ホルモンの分泌が低下する甲状腺機能低下症だけでなく、逆にホルモンの分泌が過剰になる甲状腺機能亢進症もあります。甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症は、どちらも甲状腺ホルモンの異常によって起こる病気ですが、ホルモンが不足するか過剰になるかによって、現れる症状の方向性が大きく異なります。例えば、甲状腺機能低下症では体の代謝が落ちるため、寒がりになったり、体重が増えやすくなったり、脈拍がゆっくりになったりする傾向がみられます。一方、甲状腺機能亢進症では代謝が過剰に亢進するため、暑がりになったり、食欲があるにもかかわらず体重が減少したり、脈拍が速くなったりするなど、低下症とは反対の方向の変化が現れやすくなります。また、精神面や活動性についても、低下症では無気力や動作の緩慢さがみられやすいのに対し、亢進症ではイライラや落ち着きのなさ、手の震えなどがみられやすいという傾向があります。症状の傾向を整理すると、以下の通りです。
比較項目
甲状腺機能低下症
甲状腺機能亢進症
体温感覚
寒がりになる
暑がりになる
体重
増えやすい
食欲があっても減少しやすい
脈拍
ゆっくりになる
速くなる
便通
便秘になりやすい
下痢になりやすい
精神・活動性
無気力、動作が緩慢になる
イライラ、落ち着きのなさ、手の震え
このように、甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症では、症状の現れ方に一定の傾向の違いがあります。ただし、この比較はあくまで一般的な傾向を理解するための目安であり、自己診断のためのものではありません。実際には、症状の現れ方には個人差があり、典型的な傾向と異なるパターンを示す患者もいます。気になる症状がある場合は、比較表の内容だけで判断せず、血液検査などを通じて医師の診断を受けてください。
甲状腺機能低下症の主な原因
甲状腺機能低下症は、原因によっていくつかの種類に分けられます。ここでは、甲状腺機能低下症を引き起こす代表的な原因について解説します。
橋本病
甲状腺機能低下症の原因として最も多いのが、橋本病と呼ばれる病気です。橋本病は、自己免疫の異常によって、本来体を守るはずの免疫が誤って自分自身の甲状腺を攻撃してしまうことで起こります。この状態が続くと、甲状腺の組織が徐々に炎症を起こし、甲状腺ホルモンを十分に作れなくなっていきます。橋本病は中年以降の女性に多くみられる傾向がありますが、進行はゆるやかなことが多く、初期には自覚症状がほとんどないまま経過することも少なくありません。
甲状腺の手術・治療後
甲状腺に腫瘍や結節などがみつかり、手術によって甲状腺の一部または全部を摘出した場合、残った甲状腺の働きだけではホルモンが不足し、機能低下症を引き起こすことがあります。また、バセドウ病などの治療として放射性ヨウ素治療を受けた場合にも、治療の影響で甲状腺の機能が低下することがあります。これらの治療を受けた患者は、治療後も定期的に甲状腺機能の検査を受け、状態を確認していくことが大切です。
薬剤などの影響
一部の薬剤には、甲状腺の機能に影響を及ぼすものがあります。例えば、不整脈の治療に用いられる薬剤や、精神疾患の治療に使われる薬剤の中には、長期的に使用することで甲状腺ホルモンの分泌に影響を与えるものが知られています。このような薬剤を服用している患者は、定期的な血液検査によって甲状腺機能の変化を確認しておくと安心です。気になる症状がある場合は、自己判断で薬を中止せず、処方医に相談してください。
下垂体・視床下部の異常
甲状腺機能低下症は、甲状腺そのものに原因がある場合だけでなく、脳にある下垂体や視床下部の異常によって引き起こされることもあります。下垂体からは、甲状腺を刺激するホルモンが分泌されており、この働きに異常が生じると、甲状腺自体に問題がなくても、結果的に甲状腺ホルモンの分泌が低下することがあります。このタイプの原因は比較的まれですが、下垂体の腫瘍などが背景にある場合もあるため、専門的な検査が必要になることがあります。
甲状腺機能低下症の原因は、自己免疫による橋本病が中心となりますが、治療の影響や薬剤、下垂体の異常など、さまざまな要因が関わっていることがあります。原因によって今後の見通しや治療方針も異なるため、甲状腺機能の異常が疑われる場合は、血液検査などを通じて原因を確認し、医師の説明を受けてください。
甲状腺機能低下症を調べる検査
甲状腺機能低下症が疑われる場合には、血液検査を中心にいくつかの検査を組み合わせて診断していきます。ここでは、甲状腺機能低下症を調べる際に用いられる代表的な検査について解説します。
TSH検査
TSH検査は、脳の下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンの量を調べる検査です。TSHは、甲状腺に働きかけて甲状腺ホルモンの分泌を促す役割を担っています。甲状腺ホルモンの分泌が不足すると、体はそれを補おうとして、下垂体からより多くのTSHを分泌するようになります。そのため、TSHの数値が基準値よりも高い場合は、甲状腺の働きが低下している可能性を示す重要なサインとなります。甲状腺機能を評価するうえで、TSH検査はスクリーニングの中心的な役割を担っており、健康診断の甲状腺項目にも含まれることが多い検査です。
FT4(遊離T4)検査
FT4検査は、血液中に含まれる甲状腺ホルモンのうち、体内で実際に作用することができる形のホルモン量を調べる検査です。甲状腺で作られたホルモンの多くは、たんぱく質と結合した状態で血液中を流れていますが、その中でたんぱく質と結合していない、いわゆる「遊離」の状態にあるホルモンがFT4です。甲状腺の機能が低下すると、このFT4の数値が基準値よりも低くなる傾向があります。TSHとFT4を組み合わせて確認することで、甲状腺機能低下症の有無や進行の程度を、より正確に把握することができます。
甲状腺自己抗体検査
甲状腺自己抗体検査は、自分自身の甲状腺を攻撃してしまう抗体が、体内に存在するかどうかを調べる検査です。甲状腺機能低下症の原因として多い橋本病は、免疫の異常によって自分の甲状腺を誤って攻撃してしまうことで起こる病気であり、この検査によって背景にある原因を推測する手がかりが得られます。代表的な抗体には、抗サイログロブリン抗体や抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体などがあり、これらが陽性であれば、自己免疫による甲状腺の異常が関与している可能性が高くなります。
超音波検査
超音波検査は、体の外から超音波を当てて、甲状腺の内部の状態を画像として確認する検査です。放射線を使わないため、体への負担が少なく、繰り返し行いやすい検査でもあります。この検査では、甲状腺全体の大きさや形、内部に結節や腫れ、炎症を示す変化がないかといった、血液検査だけでは分からない構造的な情報を確認することができます。なお、橋本病など、甲状腺そのものに変化が生じている場合には、超音波検査によって甲状腺の状態をより詳しく把握することができます。
甲状腺機能低下症の診断には、TSHやFT4といった血液検査を基本としながら、必要に応じて自己抗体検査や超音波検査を組み合わせていきます。それぞれの検査で分かることが異なるため、症状や血液検査の結果に応じて、追加の検査が必要かどうかを医師と相談してください。
甲状腺機能低下症の治療
甲状腺機能低下症の治療では、体内で不足している甲状腺ホルモンを、内服薬によって補うことが基本となります。用いられる薬剤には、体内で作られる甲状腺ホルモンと同じ成分が含まれており、不足分を補うことで、代謝の低下によって生じていた倦怠感やむくみ、冷えといった症状の改善が期待できます。多くの場合、1日1回の服用で済むため、日常生活の中で無理なく続けやすい治療といえます。また、治療を開始した後は、定期的に血液検査を行いながらTSHやFT4の数値を確認し、薬の投与量を調整していきます。ホルモンの補充量が少なすぎると症状の改善が不十分になり、逆に多すぎると動悸や不眠といった甲状腺機能亢進症に似た症状が現れることがあるため、患者一人ひとりの体に合った量を見極めることが重要です。投与量が安定した後も、数か月から半年に一度程度の頻度で検査を行い、状態を継続的に確認していきます。なお、症状が改善したからといって、自己判断で薬の量を減らしたり、服用を中止したりしないでください。甲状腺ホルモンの補充は、症状がおさまった後も体内のホルモンバランスを維持するために必要な治療であり、自己判断で中断すると、再び症状が悪化することがあります。体調の変化や薬について気になることがあれば、自己判断せず、必ず医師に相談してください。
こんな症状が続く場合は内科・内分泌内科へ
次のような症状が続いている場合には、甲状腺機能低下症が背景にある可能性も考えられるため、医療機関への相談を検討してください。
・原因不明の疲労感が続く
・寒がりが強くなった
・急に体重が増えた
・むくみや便秘が続く
・健康診断などで甲状腺の異常を指摘された
これらの症状は、一つひとつを見ると日常的な体調不良として見過ごされやすいものです。ただし、複数の症状が同時に、かつ長期間にわたって続いている場合には、体の中で甲状腺の働きに変化が生じている可能性も考えられます。特に、疲労感やだるさが続いているにもかかわらず、はっきりとした原因が見当たらない場合や、健康診断で甲状腺に関する数値を指摘されたことがある場合は、自己判断で様子を見続けるのではなく、一度医療機関で相談してください。血液検査によって甲状腺ホルモンの数値を確認することで、症状の背景に甲状腺機能低下症が隠れていないかを調べることができます。気になる症状が続いている場合は早めに内科や内分泌内科を受診し、必要な検査を受けてください。
まとめ
甲状腺機能低下症は、疲労感やだるさ、寒がり、体重増加、むくみ、便秘、皮膚の乾燥、声のかすれなど、全身にさまざまな症状を引き起こす病気です。甲状腺ホルモンが体の代謝や熱産生、消化管の動きなど、幅広い機能に関わっているため、その分泌が低下すると、体のいたるところに影響が及びます。また、これらの症状は一つひとつが加齢や疲労、ストレス、更年期による体調変化などと似ているため、日常的な不調と区別がつきにくいという特徴があります。そのため、症状を放置してしまい、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。だるさや冷え、体重の変化といった症状が複数、かつ長期間にわたって続いている場合には、自己判断で様子を見続けるのではなく、血液検査を通じて甲状腺の状態を確認しておくことが重要です。当院では、TSHやFT4といった甲状腺ホルモンの血液検査をはじめ、必要に応じて甲状腺自己抗体検査や超音波検査を組み合わせながら、甲状腺・内分泌疾患の診療を行っています。健康診断で甲状腺の異常を指摘された患者や、原因のはっきりしない体調不良が続いている患者は、ぜひ当院へご相談ください。症状や検査結果に応じて、適切な検査と診療をご提案いたします。
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2026.08.26
男性に多い糖尿病の症状とは?見逃しやすいサインと早期受診のポイントを医師が解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
「疲れが取れない…」「夜中に何度もトイレに起きる…」といった変化を、年齢や仕事の疲れだと考えてしまう男性は少なくありません。実はこうした症状は糖尿病の初期段階で現れるサインである可能性があります。男性は女性と比べて医療機関を受診するタイミングが遅くなる傾向があり、その結果、糖尿病の発見が遅れてしまうことが少なくありません。したがって症状を自己判断して、放置することは絶対に避けてください。また、症状に気づいた時点で、すでに病状が進行しているケースも見られますので注意してください。この記事では、男性に多く見られる糖尿病の症状、見落としやすいサイン、そして受診を検討すべきタイミングについて詳しく解説します。心当たりのある方は、ぜひ参考にしてください。 .cv_box {
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【目次】
糖尿病の症状の全体像
男性に特に現れやすい・見落とされやすい糖尿病の症状
男性の糖尿病発見が遅れる3つの理由
放置した場合のリスク|合併症
こんな症状があれば早めに受診を|チェックリスト
まとめ
糖尿病の症状の全体像
糖尿病、特に2型糖尿病は、初期段階では自覚症状がほとんどないまま進行することが多い病気です。20代や30代では「自分はまだ大丈夫」と思い込みやすく、40代になっても定期的なチェックを後回しにしてしまう方も少なくありません。そのため、症状を感じてから受診した時点で、すでに数年にわたり高血糖状態が続いていたケースも珍しくありません。自覚症状がないからといって、血糖値に問題がないとは言えませんので、注意してください。なお、代表的な症状として、まず喉の渇きが強くなり、水分を多く摂るようになる口の渇き・多飲が挙げられます。また、それに伴って尿の回数や量が増える多尿・頻尿も特徴的なサインです。さらに、食事量が変わらないにもかかわらず体重が落ちていく体重減少、そして十分に休んでも疲れが取れない疲れやすさも、糖尿病に多く見られる症状です。これらは単独で現れることもあれば、複数が同時に現れることもありますので、心当たりがある方は注意して見てください。糖尿病の初期症状については「糖尿病の初期症状が出た方はいつでも当院にご相談ください」でより詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
男性に特に現れやすい・見落とされやすい糖尿病の症状
男性は糖尿病の症状を「年齢」や「疲れ」のせいと捉え、見過ごしてしまう傾向があります。ここでは、男性に特に現れやすく、見落とされやすい糖尿病の症状について解説します。
強い疲労感・体力低下
糖尿病になると、インスリンが十分に働かず、細胞にエネルギーが行き渡らない状態になります。その結果、慢性的なだるさや倦怠感が続くようになります。この症状は仕事の疲れや睡眠不足と混同されやすく、受診のきっかけになりにくい点が問題です。20代や30代では多少の疲れも気力で乗り切れるため気づきにくく、40代になって「以前より疲れやすくなった」「集中力が続かない」と感じても、年齢のせいだと判断してしまう男性は少なくありません。なお、十分に休んでも回復しない疲労感は、単なる体力の低下ではなく、体内で血糖がうまく利用できていないサインかもしれません。心当たりがある場合は、自己判断で済ませず、一度血糖値をチェックしてください。
頻尿・夜間のトイレ
血糖値が高い状態が続くと、浸透圧利尿という仕組みによって尿量や排尿回数が増えます。これが、糖尿病に多く見られる頻尿の原因です。ただし、頻尿は前立腺肥大や膀胱炎でも起こるため、混同されやすい症状でもあります。糖尿病による頻尿は、1回あたりの尿量が多く、尿の色が薄いという特徴があるため、見分ける際の参考にしてください。また、夜中に何度も尿意で起きる場合は、単なる老化現象ではなく、糖尿病の可能性として意識することが大切です。40代以降に夜間のトイレが増えたと感じる方は、一度検査でチェックしてみることをおすすめします。
性機能の低下(ED:勃起不全)
糖尿病による高血糖状態が続くと、末梢神経や血管に障害が起こり、陰茎への血流が低下します。これがEDを引き起こす原因の一つです。EDは、糖尿病の比較的早期から現れる症状であるにもかかわらず、本人が「年齢のせい」や「ストレス」と捉えてしまい、見逃されやすいサインでもあります。30代や40代でEDを自覚しても、糖尿病と結びつけて考える方は多くありません。なお、EDの背景に血糖値の異常が隠れている可能性は十分に考えられます。そのため、EDを自覚している場合は、それをきっかけに血糖値をチェックすることを強くおすすめします。早期に気づくことで、適切な対策につなげることができます。
筋肉量の減少・体力の低下
インスリンが不足すると、体はエネルギー源として筋肉を分解するようになります。これを糖新生の亢進と呼びます。その結果、食欲は変わらないにもかかわらず、筋肉量が落ち、体重が減っていくという変化が現れることがあります。一見、健康的な体重減少に見えるため、本人が異変に気づきにくい点も特徴です。さらに、男性はこうした筋力低下を「加齢によるもの」と片付けてしまいやすい傾向があります。20代や30代で鍛えていた体が、40代になって急に締まりがなくなったと感じる場合、それは年齢だけが原因とは限りません。急激な筋肉量の減少は、糖尿病が進行しているサインである可能性があるため、注意してください。
傷の治りが遅い・皮膚トラブルの繰り返し
高血糖の状態が続くと、免疫機能が低下し、血流も悪くなります。その結果、皮膚にできた傷や水虫、毛包炎などが治りにくくなります。特に、男性に多く見られる水虫(足白癬)は、糖尿病があると重症化しやすい点に注意が必要です。一度治っても繰り返し再発する場合や、なかなか完治しない場合は、単なる皮膚の問題ではなく、糖尿病が関係している可能性を考えてください。小さな傷でも治りが遅いと感じたら、皮膚科だけでなく、血糖値の検査もチェックしてみることをおすすめします。
男性に現れやすい糖尿病の症状は、疲労感や頻尿、ED、筋肉量の減少、皮膚トラブルなど多岐にわたります。いずれも「年齢」や「疲れ」として片付けられやすく、見落とされやすい点が共通しています。なお、これらの症状の背景には、糖尿病による高血糖状態が隠れている可能性があります。一つでも心当たりがある場合は、放置せずに医療機関で血糖値をチェックしてください。早期に気づくことが、症状の悪化を防ぐ第一歩になります。
男性の糖尿病発見が遅れる3つの理由
糖尿病を早期に発見できれば、それだけ対策の選択肢も広がります。しかし、男性の場合、発見が遅れてしまう傾向があります。ここでは、男性の糖尿病発見が遅れる3つの理由について解説します。
症状を「仕事疲れ・加齢」と自己解釈しやすい
糖尿病の初期症状である疲労感や倦怠感は、仕事の忙しさや年齢による体力の変化と非常に似ています。そのため、男性は症状を感じても「仕事疲れだろう」「もう若くないから」と自己解釈し、受診に結びつけない傾向があります。特に、20代や30代では多少の不調があっても気力で乗り切れてしまうため、症状そのものに気づきにくい時期でもあります。そして40代になり、疲れやだるさを実感するようになっても、「もうそういう年齢だから」と片付けてしまう男性は少なくありません。この自己解釈の積み重ねが、結果として糖尿病の発見を遅らせる大きな要因になります。実際には、糖尿病による疲労には特有のサインがあり、単なる疲れとは区別できる場合があります。疲労感が糖尿病のサインかどうかについては、「疲れやすいのは糖尿病のサイン?疲労と血糖値の関係・見分け方を医師が解説」でより詳しく解説していますので、気になる方はあわせて確認してください。
男性は定期的な医療機関への受診を避ける傾向(職場健診だけで満足しがち)
男性は女性に比べて、体調に変化があってもすぐに医療機関を受診しない傾向があります。多くの場合、年に一度の職場健診を受けていれば十分だと考えてしまいます。ただ、職場健診の血糖検査だけでは、糖尿病の初期段階を必ずしも捉えられるとは限りません。検査のタイミングや項目によっては、異常が見つかりにくいケースもあります。20代や30代のうちは健診結果に大きな異常が出にくいため、油断してしまう方も多くいます。また、健診結果に多少の指摘があっても、「経過観察」のまま再検査や精密検査を受けずに放置してしまう男性も少なくありません。その結果、40代以降になって初めて自覚症状が表面化し、次の健診まで発見の機会が持ち越されることで、進行に気づくまでの時間が長くなってしまいます。年に一度の健診だけに頼らず、気になる変化があればその都度チェックする姿勢が大切です。
体型が標準〜痩せ型でも糖尿病になるという認識が低い
糖尿病というと、肥満体型の人がかかる病気というイメージを持っている方が多くいます。そのため、標準体型や痩せ型の男性は、自分は糖尿病とは無縁だと思い込みやすい傾向があります。しかし、実際には体型に関わらず糖尿病を発症するケースは少なくありません。特に、筋肉量が少なく内臓脂肪が多いタイプの体型では、見た目が痩せていても血糖値が高くなることがあります。20代や30代でこうした体型だった方が、40代になって代謝が落ち、さらに血糖値が上がりやすくなることも珍しくありません。このような認識のずれにより、症状が出ていても糖尿病を疑わず、受診が後回しになってしまいます。体型だけで安心せず、症状や検査結果にも目を向け、定期的にチェックすることが大切です。
症状を自己解釈で片付けてしまうこと、定期受診を避けて職場健診だけに頼ること、そして体型による思い込みがあること。この3つが重なると、糖尿病の発見が数年単位で遅れる可能性があります。いずれも一つひとつは小さな油断に見えますが、積み重なることで進行に気づかないまま時間が過ぎてしまいます。心当たりがある方は、健診結果や体の変化を見直し、早めに医療機関を受診してください。
放置した場合のリスク|合併症
糖尿病を放置すると、三大合併症と呼ばれる神経障害・網膜症・腎症が進行し、日常生活への影響が大きくなっていきます。まず、神経障害が進行すると、手足のしびれや痛み、さらには感覚が鈍くなる症状が現れます。男性の場合、この神経障害がEDの悪化に直結することも少なくありません。また、感覚が鈍くなることで、足の傷や火傷に気づきにくくなる点にも注意が必要です。次に、腎症が進行すると、腎臓の機能が徐々に低下し、末期になると透析治療が必要になる可能性があります。実際、日本における透析が必要になる原因疾患の第1位は、糖尿病性腎症です。一度透析が必要な状態になると、生活の自由度は大きく制限されてしまいます。さらに、糖尿病は血管にもダメージを与えるため、心筋梗塞や脳卒中のリスクが非糖尿病者と比べて2〜4倍高くなることもわかっています。これらは命に直結する病気であるため、決して軽視できません。20代や30代のうちは自覚症状がなくても、40代以降にこれらの合併症が表面化するケースも珍しくありません。定期的なチェックを怠らず、早期の対策を心がけてください。
こんな症状があれば早めに受診を|チェックリスト
これまで紹介してきた症状を踏まえ、以下の項目に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
・口が渇く・水分を大量に飲むようになった
・夜中にトイレに起きる回数が増えた
・原因不明の体重・筋肉の減少がある
・疲れやすい・集中力の低下が続いている
・勃起不全(ED)が気になる
・傷の治りが遅い・皮膚トラブルが繰り返す
・家族に糖尿病を指摘された人がいる
・健康診断で血糖値・HbA1cの異常を指摘されたことがある
これらの項目のうち、1つでも当てはまる場合は、放置せずに早めに内科を受診し、血液検査を受けることをおすすめします。複数の項目に心当たりがある場合は、なおさら注意が必要です。20代や30代では、自覚症状が乏しいため、チェックリストに当てはまっても見過ごしてしまうことがあります。そのため、放置せずに、早めの対応を心がけてください。なお、こうした小さな変化の積み重ねが、40代以降の合併症につながっていく可能性があります。また、健康診断で異常を指摘された経験がある場合は、「経過観察」のままにせず、再検査や精密検査を受けることが大切です。症状がなくても、定期的にチェックする習慣を持つことが、早期発見の第一歩になります。心当たりのある方は、この機会に一度、医療機関での血液検査を検討してください。
まとめ
男性の糖尿病は、疲れやすさやED、頻尿、筋肉の減少といった、日常生活に溶け込んだ症状から現れることが多く、発見が遅れやすいという特徴があります。これらの症状を「年齢のせい」「仕事の疲れ」と自己判断してしまうことが、発見を遅らせる大きな要因になっています。なお、この自己判断のまま放置を続けると、神経障害や腎症、さらには心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患のリスクも高まっていきます。逆に、自覚症状が軽いうちに対処できれば、その後の生活への影響を抑えられる可能性が高くなります。20代や30代では症状を実感しにくく、40代になってから不調を感じ始める方も少なくありません。だからこそ、年代を問わず、定期的にチェックする習慣を持つことが大切です。千葉市都賀周辺にお住まいで、今回ご紹介したような症状に心当たりがある方は、当院にて血液検査や診察、生活指導を行っておりますので、ぜひご検討ください。一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2026.08.26
都賀の甲状腺機能低下症|症状・原因・橋本病との違いを解説
内分泌内科に関する記事です。
甲状腺は、喉仏の下にある蝶のような形をした臓器。人が生きていくために欠かせないホルモンを作り、分泌しております。そのため、甲状腺の働きに異常をきたすと「手足がふるえる」「疲れやすい」「体がだるい」など、様々な辛い症状が現れます。ですから、甲状腺に異常が認められた際には早期治療が必要です。
この記事では、甲状腺疾患の中から「甲状腺機能低下症」に焦点を当ててご紹介していきます。甲状腺疾患についてお心当たりのある方、あるいは体調不調が続いている方はぜひ最後までご覧ください。
【目次】
甲状腺機能低下症の症状につきまして
<甲状腺とは?>
<甲状腺機能低下症に深く関わる甲状腺ホルモンとは?>
<甲状腺機能低下症の症状が強くなると中枢神経系の機能障害をきたします>
<甲状腺機能低下症の代表的なものとして「橋本病」が挙げられます>
甲状腺機能低下症の原因
甲状腺機能異常は甲状腺ホルモンの過不足に応じて分類されます
<「潜在性甲状腺機能異常」と「顕性甲状腺機能異常」につきまして>
甲状腺機能低下症への治療につきまして
都賀で甲状腺機能低下症にお困りの方は当院へご相談下さい
甲状腺機能低下症の症状につきまして
甲状腺機能低下症とは、血中の甲状腺ホルモン作用が必要よりも低下した状態。甲状腺機能低下症による症状には、一般的に「記憶力の低下」「むくみ」「寒がり」「肌がかさつく」「疲労感」「無気力」「便秘」「体重増加」などがございます。甲状腺機能低下症は高齢者によく見られる病気。なかでも女性によくみられ、高齢女性の約10%に発生すると言われております。
<甲状腺とは?>
甲状腺とは、喉仏の下にある蝶のような形をした臓器で、甲状腺ホルモンを分泌しています。(大きさは縦が4㎝ほど、重さが15ℊ前後になります)甲状腺ホルモンは、カラダ全体の新陳代謝を促進する働きがあります。通常、甲状腺ホルモンは、多すぎたり少なすぎたりしないようにバランスが保たれていますが、甲状腺の働きに異常があらわれると、そのバランスが崩れて様々な症状を引き起こすのです。なお、正常の甲状腺は柔らかいため外から手で触ってもわかりません。しかし甲状腺が腫れてくると手で触ることができ、ある程度大きくなると首を見ただけでも腫れがわかるようになります。
<甲状腺機能低下症に深く関わる甲状腺ホルモンとは?>
甲状腺ホルモンとは、甲状腺で作られるホルモン。サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)の2種類が存在します。甲状腺ホルモンは、脳にある下垂体という臓器から分泌される「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」によって調節されており、甲状腺ホルモンが不足してくるとTSHが増加して甲状腺を刺激。逆に、甲状腺ホルモンが何らかの理由で増えすぎるとTSHの分泌は抑えられるのです。甲状腺ホルモンは代謝の調節以外にも、妊娠の成立や維持、子供の成長や発達に欠かせないホルモンとなっております。なお、甲状腺機能低下症においては、月経異常や不妊、流早産や妊娠高血圧症候群などと関連し、胎児や乳児あるいは「小児期の成長」や「発達の遅れ」とも関連しております。甲状腺ホルモンについては「日本内分泌学会のホームページ」に詳しく記載しておりますので、ご興味にある方はご覧ください。
<甲状腺機能低下症の症状が強くなると中枢神経系の機能障害をきたします>
甲状腺機能低下症は、軽度の時期には明らかな自覚症状は現れません。そのため、患者様の中には病状が進行してから受診される方もいます。甲状腺機能低下症の症状が強くなると、動脈硬化の危険因子になります。また、中枢神経系の機能障害をきたす「粘液水腫性昏睡(ねんえきすいしゅせいこんすい)」という重篤な合併症に陥る可能性もございます。ですから、6か月~1年に1回は甲状腺機能のチェックを受けることをお勧めします。
<甲状腺機能低下症の代表的なものとして「橋本病」が挙げられます>
甲状腺機能低下症の代表的なものとして「橋本病(慢性甲状腺炎)」が挙げられます。橋本病とは、甲状腺に慢性的な炎症が起こることで「甲状腺機能の低下」などを引き起こす病気。30代以降にかかる方が多く、症状としては甲状腺の腫れや硬化(触るとゴツゴツした感じがする)、声のかすれ(嗄声)、易疲労感が挙げられます。橋本病を患うと、無気力で頭の働きが鈍くなるため「うつ病なのでは?」と間違えられることも多々あります。橋本病については「こちらのページ」で詳しくご説明しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
甲状腺機能低下症の原因
甲状腺機能低下症の原因は主に二つ。一つは甲状腺ホルモンの合成と分泌が低下したケース。もう一つは、甲状腺ホルモンは十分に供給されているのに標的組織の作用に異常があり、ホルモン作用が発揮されないケースです。前者には、甲状腺自体に原因がある場合(原発性甲状腺機能低下症)と、甲状腺自体に異常はないのですが「下垂体」や「視床下部の機能低下」が原因の場合(中枢性甲状腺機能低下症)があります。一方、後者は「甲状腺ホルモン不応症」と呼ばれ、甲状腺ホルモン受容体の先天異常が原因であることが多いです。
甲状腺機能異常は甲状腺ホルモンの過不足に応じて分類されます
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの過不足に応じて「潜在性甲状腺機能異常」と「顕性甲状腺機能異常」に分類されます。
<「潜在性甲状腺機能異常」と「顕性甲状腺機能異常」につきまして>
潜在性甲状腺機能異常とは、症状や所見には表れない程度の軽い甲状腺ホルモンの過不足状態。血中の遊離甲状腺ホルモン(FT4)は基準範囲内なのに、同時に測定したTSHのみが正常値よりも高い場合を「潜在性甲状腺機能低下症」、低い場合を「潜在性甲状腺中毒症」といい、合わせて「潜在性甲状腺機能異常」と呼びます。一方、血中の遊離甲状腺ホルモン(FT4)が低く、同時に測定したTSHが正常値よりも高い場合を「顕性甲状腺機能低下症」。血中の遊離甲状腺ホルモン(FT4)が低く、同時に測定したTSHが正常値よりも高い場合を「顕性甲状腺機能低下症」といい、合わせて「顕性甲状腺機能異常」と呼びます。両者の違いついては「ドクターズ・ファイル」でも詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
甲状腺機能低下症への治療につきまして
当院における甲状腺機能低下症の治療には、甲状腺ホルモンである「合成T4製剤」(チラーヂン®S)の服用による治療を行います。成人の場合「合成T4製剤」の内服維持量は50〜150µg/日が基本。内服治療は通常少量から開始し、維持量にまで徐々に増やします。(維持量に達するのには数か月かかります)なお、妊娠中の患者様に関しては、甲状腺機能低下症を急速に改善する必要があるので、診断後は100〜150µg/日で開始しております。甲状腺機能低下症の治療について、より詳しく知りたい方は「日本内分泌学会のホームページ」または「MSDマニュアル家庭版」をご覧ください。
都賀で甲状腺機能低下症にお困りの方は当院へご相談下さい
これまでにご紹介した通り、甲状腺は生きていくために必要不可欠な臓器。私たちが快適に生活する上で欠かせないホルモンを分泌しております。ですので、甲状腺に異常がなくても、定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療に繋げることが大切です。当院の内分泌科では甲状腺全般の不調に対する相談や治療を行っております。ですから、一つでも甲状腺機能低下症の症状に当てはまる方、あるいは体調不調が続いている方は遠慮なくお問い合わせ・ご来院ください。(内分泌内科の詳細は「こちらのページ」からご確認いただけます)なお、当院では甲状腺疾患以外にも様々な診療・検査を行なっております。甲状腺疾患以外で「お悩み」や「ご相談」がある方は、こちらからお問い合わせください。
2026.08.19
糖尿病かもしれないと感じた方へ|まずは糖尿病内科のある病院にご相談を
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病は自覚症状のないままに進行し、重篤な合併症を引き起こします。そのため、絶対に放置してはいけません。糖尿病にお心当たりのある方は、速やかに「糖尿病内科のある病院」を受診してください。
この記事では、糖尿病にお心当たりのある方に向けて「糖尿病の初期症状」や「糖尿病になりやすい人の特徴」をご紹介します。後半部分では「糖尿病の治療法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
糖尿病の初期症状
糖尿病になりやすい食事
早食いの方は糖尿病になりやすい
間食の習慣がある方は糖尿病になりやすい
糖尿病の診断基準
食後高血糖とは
糖尿病の症状を放置するリスク
2型糖尿病の治療法について
糖尿病の薬物療法について
経口血糖降下薬について
自分が糖尿病かもしれないと思った方へ
糖尿病の初期症状
糖尿病は症状の自覚が難しい疾患です。
血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。
しかし、高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。
<糖尿病の初期症状>
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・目がかすむ
・視力の低下
・やけどの痛みを感じにくい
・食べているのに痩せる
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
糖尿病になりやすい食事
糖質の多い食品を多く摂取すると、血糖は上がりやすくなります。
特に甘いものなど単純糖質を含む食品は急激な血糖上昇の原因になりますので、注意が必要です。
以下、糖尿病の原因となりやすい食品です。
・白米
・食パン、菓子パン
・うどん、焼きそば、スパゲティなどの麺類
・かぼちゃ、じゃがいも、さつまいも、とうもろこし
・ホットケーキ、ケーキ
・饅頭
・スナック菓子、クッキー、せんべい
・ようかん、饅頭
・ジュース
早食いの方は糖尿病になりやすい
早食いは血糖値を急激に上昇させるため、血糖値を調整するホルモンの「インスリン」を分泌する膵臓の機能が低下してしまい、糖尿病を発症しやすくなります。
早食いの方は、「一口食べるごとにお箸を置く」「野菜から食べる」など、血糖値の上昇を緩やかにする食事習慣を身につけることが大切です。
早食いは糖尿病のリスクを高めますので、十分に注意してください。
間食の習慣がある方は糖尿病になりやすい
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌する膵臓に大きな負担がかかります。
また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。
ですので、間食はできる限り控えてください。
糖尿病の診断基準
糖尿病は簡単に述べると、HbA1cが6.5%を超えると診断に至ります。
基準となる正常値は4%~5.5%です。
しかし血糖値やHbA1cといった検査数値は、貧血など合併する疾患で値が変わることが知られています。
一般内科の先生方でも診断を誤らないように、複雑な診断チャートが容易されています。
HbA1c、空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT値のいずれかが基準値を超えている場合を「糖尿病型」といいます。
空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT値のいずれかとHbA1c値の両方が糖尿病型である場合、もしくは口渇、多飲、多尿、体重減少などの典型的な糖尿病の症状が出たり、糖尿病網膜症がある場合は、1回の検査で「糖尿病」と診断されます。
食後高血糖とは
食後高血糖とは、食後2時間が過ぎても血糖値が高い状態のことを言います。
食事をすると血糖値は高くなり、2~3時間以内に正常値(110mg/dl未満)に戻るのが一般的です。
しかし、血糖値が低下せず長い時間140mg/dl以上の値が続く場合には「食後高血糖」と判断されます。
食後血糖値が高い状態が続くと、糖尿病の発症リスクが高くなります。
ですので、食後高血糖は糖尿病だけでなく糖尿病予備群においても重要な指標の一つとして注目されています。
なお、食後高血糖の多くは、時間がたつと次第に下がり、正常な数値に戻ります。
そのため、通常の健診で行われる空腹時血糖値では異常なしと判断され、食後高血糖を見逃してしまうことがあります。
このようなことから食後高血糖は「隠れ糖尿病」と呼ばれています。
糖尿病の症状を放置するリスク
血糖値が高い状態が続くと、全身で様々な合併症が起こります。
糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに進行し、重篤な合併症を引き起こすことです。血糖値が高い状態が持続すると、神経や目や腎臓などに様々な障害を起こすことが知られています。
ここでは、糖尿病が引き起こす3大合併症をご紹介します。
【糖尿病の症状を放置するリスク|合併症の種類1】糖尿病網膜症
糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する合併症です。
糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期には自覚症状はありません。
しかし気づかずに放置していると疾患の進行に伴って、様々な視覚障害が起こり、最終的には失明に至ることもあります。
【糖尿病の症状を放置するリスク|合併症の種類2】糖尿病腎症
糖尿病腎症は、高血糖により、腎臓にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症です。
進行すると、老廃物を尿として排泄する腎臓の機能が失われてしまうため、最終的に透析治療を要することになります。
この合併症も自覚症状がないまま進行していきますので、早期発見のためには、定期的に腎臓の機能を検査する必要があります。
【糖尿病の症状を放置するリスク|合併症の種類3】糖尿病神経障害
糖尿病神経障害は、高血糖により手足の神経に異常をきたし、足の先や裏、手の指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症です。
糖尿病神経障害は、手袋や靴下で覆われる部分に「左右対称」にあらわれる特徴があります。
糖尿病神経障害の患者さんのなかには、痛みが慢性化したり、進行して知覚が低下した結果、足潰瘍や足壊疽となったりする場合もあります。
2型糖尿病の治療法について
2型糖尿病の治療の基本は食事療法と運動療法により、適正に体重をコントロールし、インスリンの効きをよくすることです。
【糖尿病の治療法1】食事療法
食事療法とは、医師や管理栄養士の指示に基づいて献立を組み立て、食事の量や成分を増減させることで疾患の改善を目指すものです。
食事療法では、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。
食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。
バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、膵臓の負担は軽くなり、膵臓の能力は回復されます。
【糖尿病の治療法2】運動療法
運動療法とは、運動を行うことで障害や疾患の治療を行う療法です。運動により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病は改善します。
また長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。
ですので、糖尿病にお心当たりのある方は、できれば毎日、少なくとも週に3~5回は体を動かしてください。
糖尿病の薬物療法について
食事療法や運動療法を行っていても血糖値の改善がされない場合は「薬物療法」を行います。
薬物療法で使用される薬剤には、大きく分けて「経口血糖降下薬」と「インスリン注射薬」があります。
どの薬剤を使用するかは、年齢や肥満の程度、合併症の程度などを含め、医師と相談の上で決めます。
経口血糖降下薬について
経口血糖降下薬は、その作用から大きく分けて3つに分類することができます。以下をご覧ください。
【経口血糖降下薬1】インスリン分泌促進系
インスリン分泌促進系は、膵臓のβ細胞に作用してインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げる薬です。平たく言うと「インスリンを出しやすくする薬」になります。
以下、インスリン分泌促進系の薬で代表的なものです。
<GLP-1(ジーエルピーワン)受容体作動薬>
GLP-1受容体作動薬は、インスリン分泌を促して血糖値を下げる薬です。
膵臓のβ細胞(べーたさいぼう)のGLP-1受容体に結合し、血糖値が高いときにインスリンの分泌を促します。
そして、血糖値を上げるホルモンのひとつであるグルカゴン分泌を抑制し、血糖を下げます。
<速効型インスリン分泌促進薬>
速効型インスリン分泌促進薬は、スルホニル尿素薬と同じように、膵臓のβ細胞に働きかけ、インスリン分泌を促します。
速効型インスリン分泌促進薬は、食事をする直前に内服していただくことで、インスリンが短時間だけ出るので食後の血糖のみを下げてくれます。
【経口血糖降下薬2】インスリン抵抗性改善系
インスリン抵抗性改善系は、インスリンの働きが悪くなっているのを改善し、効きめを良くする薬です。平たく言うと「インスリンを効きやすくする薬」になります。
以下、インスリン抵抗性改善系の薬で代表的なものです。
<チアゾリジン薬>
チアゾリジン薬は、肝臓や筋肉に作用し、インスリンの効きを良くする薬です。
インスリンに対するからだの感受性を高めることで血糖値を下げます。
<グリミン薬>
グリミン薬は、血糖値に応じて膵臓からインスリンを分泌させ血糖値を下げます。
また、肝臓で糖が作られるのを抑えたり、筋肉で糖が取り込まれるのを改善してインスリンの効果を高めたりします。
【経口血糖降下薬3】糖吸収・排泄調節系
糖吸収・排泄調節系は、糖の腸管からの吸収、腎臓からの排泄を調節する薬です。
平たく言うと「糖の吸収をゆっくりにして血糖の急な上昇を抑える薬」になります。
なお、糖吸収・排泄調節系のお薬には、からだに取り込んだ糖を尿中に出させる効果もあります。
<α-グルコシダーゼ阻害薬>
α-グルコシダーゼ阻害薬は、小腸でのブドウ糖の分解・吸収を遅らせて、食後の急激な血糖値の上昇を抑える薬です。
食前の血糖値はそれほど高くないけれども、食後の血糖値があがりやすい患者さんに適しています。
<SGLT2(エスジーエルティーツー)阻害薬>
SGLT2阻害薬は、腎臓の近位尿細管でのブドウ糖再吸収を抑制し、尿からの糖分の排泄を促進するユニークなお薬です(尿から糖が出るので体重も減少します)。
SGLT2阻害薬は、血糖を下げるだけではなく、心臓や腎臓にも良い効果が得られることが分かってきております。
そのため近年は、SGLT2阻害薬の一部の薬が「心不全」や「慢性腎臓病」の治療薬としても使用することが認められております。
自分が糖尿病かもしれないと思った方へ
糖尿病は自覚症状のないままに進行し、神経や目や腎臓などに様々な障害を引き起こします。
そのため絶対に放置してはいけません。
速やかに「糖尿病内科のある病院」を受診してください。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、できるだけ早く受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
2026.04.03
子供のインフルエンザ症状と治療法:潜伏期間や初期症状、薬やワクチンについて
内科に関する記事です。
この記事では「子供のインフルエンザ」について解説していきます。後半部分では「インフルエンザの治療法」や「インフルエンザワクチン予防接種」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インフルエンザとは?
子供のインフルエンザ潜伏期間について
子供のインフルエンザ初期症状
子供のインフルエンザの治療法
子供のインフルエンザの治療薬について
子供のインフルエンザワクチン予防接種について
インフルエンザ薬の副作用について
子供のインフルエンザについてはいつでも当院にご相談ください
インフルエンザとは?
インフルエンザは、鼻や口から侵入した「インフルエンザウイルス」が肺や気道で感染・増殖することで引き起こされる疾患です。インフルエンザウイルスは、その型によって流行時期や症状が異なりますので、インフルエンザの検査をする際には、ウイルスの型も特定します。現在、インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型、D型の4種類があります。この中でヒトに感染するインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3種類です。D型に関しては、ヒトに感染することはなく、家畜にのみ感染します。インフルエンザウイルスの種類について詳しく知りたい方は「国立感染症研究所のホームページ」をご覧ください。
子供のインフルエンザ潜伏期間について
インフルエンザウイルスの潜伏期間は一般的に1~3日とされています。ただし、潜伏期間は年齢や体質、体調によって個人差があり、この期間が長くなることもあります。例えば、子供や高齢者は通常、免疫系が未発達または衰えているため、潜伏期間が長くなることがあります。また、基礎疾患を抱えている方も同様です。インフルエンザウイルスの潜伏期間は個人差が大きいため「インフルエンザ陽性者」との接触があった場合は十分に注意してください。「日本WHO協会のホームページ」や「千葉市感染症情報センター」でも同様のことを伝えています。
子供のインフルエンザ初期症状
子供のインフルエンザでよく見られる初期症状としては、頭痛、関節痛、咳、鼻水、および38℃以上の急な発熱が挙げられます。子供が発熱した場合は氷枕を使用して、首筋や脇の下、太股のつけ根など、太い血管のある部位を冷やしてください。そして、冬は暖房を強くしすぎず、夏はクーラーの風が直接当たらないように注意してください。また、インフルエンザにかかった子供が発熱すると、一時的に「理解できない言動」や「異常な行動」をすることがあります。これを「熱せん妄」と呼びます。熱せん妄は、ほとんどの場合は短時間で収まりますが、場合によっては長時間続いたり、痙攣を引き起こしたりする可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。なお、インフルエンザは通常の風邪と比較して、高熱と全身症状が特徴です。インフルエンザにかかると、突然高熱が出てぐったりします。そして発熱後2~3日中には、熱が38~39℃以上になり、5日以内には下がります。ただし、熱が下がったように見えても、また高熱が出ることもあるので注意してください。インフルエンザの症状について詳しく知りたい方は「インフルエンザの症状について知ろう」をご覧ください。
子供のインフルエンザの治療法
インフルエンザの治療では、抗インフルエンザ薬を用いた「薬物療法」のほか、症状を緩和するための「対症療法」が行われます。
<抗インフルエンザ薬を用いた薬物療法>
抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑制し、症状の軽減や回復を促進します。ただし、抗インフルエンザ薬は、症状が出てから2日以内に投与を開始する必要があるため、診断が遅れると効果が薄れることがあります。なお、残念ながらインフルエンザの治療薬として使用される「抗インフルエンザ薬」は、市販薬では販売されていません。そして、市販の風邪薬はインフルエンザを完治させるほどの効果は期待できません。したがって、インフルエンザが疑われる場合は医療機関を受診してください。
<対症療法>
対症療法とは、直接の原因を治すのではなく、今みられる症状に対して一時的に症状を和らげる治療法です。例えば、高熱の場合は解熱鎮痛薬を使用し、黄色い痰など細菌の二次感染が疑われる場合には、抗生物質を使用します(抗生物質はウイルス感染に対して効果がないことに留意する必要があります)。なお、水分補給や栄養摂取が困難な場合には、点滴による補液が必要となる場合があります。
インフルエンザの治療は、ウイルスの型だけでなく、年齢、全身状態などの症状や状況に応じて、医師の判断のもと選択していきます。
子供のインフルエンザの治療薬について
インフルエンザの治療薬は、大きく分けて飲み薬・吸入薬・点滴の3種類があります。飲み薬は、タミフル・ゾフルーザ・シンメトレル、吸入薬はリレンザ・イナビル、点滴はラピアクタという薬です。これらの薬は、体内でインフルエンザウイルスが増殖するのを抑える作用があります。
【インフルエンザの治療薬1】タミフル®︎
タミフルは、A型・B型両方のインフルエンザに有効と言われている抗インフルエンザ薬です。インフルエンザウイルスが増えるときに必要な酵素・ノイラミニダーゼの働きを妨げて、症状を緩和したり、予防したりします。ただし、インフルエンザウイルスが増えてしまってからタミフルを服用しても効果はないため、発熱などの症状が出てから48時間以内に服用を開始する必要があります。なお、タミフルは基本的に、成人は錠剤1錠を1日2回、計5日間服用します。
【インフルエンザの治療薬2】ゾフルーザ®︎
ゾフルーザは2018年2月に登場した「抗インフルエンザ薬」の新薬です。1回服用するだけでよいというのが最大の特徴になります。これまで、抗インフルエンザ薬は「ノイラミニダーゼ阻害薬」のみでしたが、ゾフルーザは「エンドヌクレアーゼ」と呼ばれる別の作用機序で効果を発揮します。インフルエンザウイルスを消失させる速度が速いと言われており、周囲の人への感染を減らせるのではないかとの期待がされています。ただし、薬剤相互作用や副作用については未知であり、その安全性は確定されていません。そのため、日本小児科学会は12歳未満の服用については推奨しないとしています。
【インフルエンザの治療薬3】リレンザ®︎
リレンザはA型・B型両方のインフルエンザに有効と言われている吸入薬です。リレンザは、インフルエンザウイルスの表面に存在する酵素を阻害するだけでなく、ウイルスが感染細胞から遊離するのも阻害し、インフルエンザウイルスの感染拡大を阻止します。なお、リレンザは、粉薬を直接気道に届けることで、ウイルスの増殖を抑えることが期待できる吸入薬です。したがって、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患など呼吸器に病気のある方は、気道に対する刺激になって「喘息発作」を誘発する可能性があるため注意が必要になります。
【インフルエンザの治療薬4】イナビル®︎
イナビルは、A型・B型両方のインフルエンザに有効と言われている吸入薬です。イナビルは、インフルエンザウイルスの増殖を防ぐ働きがあり、症状の緩和や感染予防に役立ちます。イナビルはリレンザと同様、気道に粉薬を入れるため慎重に使用する必要があります。気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患などがある方は、必ず医師に相談してから使用してください。なお、イナビルは長時間作用型のため、処方された分を1回吸入するだけでよいというのが最大の特徴になります。
【インフルエンザの治療薬5】ラピアクタ®︎
ラピアクタは、A型・B型両方のインフルエンザに有効と言われている点滴薬です。ラピアクタは、インフルエンザウイルスの「ノイラミニダーゼ」というウイルス増殖に関与する酵素を阻害し、ウイルス増殖を抑える効果があります。したがって、インフルエンザウイルスが増殖してしまった後では薬の効果は発揮できず、発症後48時間以内に使用する必要があります。
【インフルエンザの治療薬6】シンメトレル®︎
シンメトレルはA型インフルエンザに対して効果のある飲み薬です。シンメトレルは、ノイラミニダーゼ阻害薬ではなく、A型インフルエンザウイルスに存在する「蛋白構造」に作用し、脱殻というウイルスの増殖工程を阻害することでウイルスの増殖を防ぎます。なお、シンメトレルは、感染初期に使用することで発熱の期間が1~2日短くなり、治りが早くなる効果が期待できます。
子供のインフルエンザワクチン予防接種について
インフルエンザ予防接種は、インフルエンザの重症化を防ぐ上で極めて有効な方法です。したがって、インフルエンザの発症を予防するためにもインフルエンザの予防接種を推奨します。インフルエンザは悪化すると、気管支炎や肺炎、脳症などの重篤な合併症を引き起こす恐れがありますので、基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザの予防接種を強く推奨いたします。「千葉市のホームページ」でも同様のことを伝えております。なお、インフルエンザ予防接種を受けると、副反応が起こる可能性があります。これには、局所的な反応と全身的な症状が含まれます。局所的な反応と全身的な症状は、以下の通りです。
<局所的な反応>
・皮膚の発赤、紅斑、腫れ
・蕁麻疹や強いかゆみ
・掻痒感や疼痛
局所的な症状は、予防接種後に10~20%の人々で発生することがあります。通常、数日間続きますが、自然治癒します。
<全身的な症状>
・発熱
・頭痛
・倦怠感
全身的な症状は、予防接種後に5~10%の人々で発生することがあります。通常、2~3日間続きます。ただし、稀に重篤な合併症であるアナフィラキシーが起こることがあります。アナフィラキシーは強いアレルギー反応であり、血圧低下などの症状が現れます。特に、予防接種直後や15分以内に現れることがあります。したがって、予防接種後は30分間、安静にして医療機関で経過を観察することが重要です。
インフルエンザ薬の副作用について
抗インフルエンザ薬を適切な時期(発症から48時間以内)に使用すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、ウイルス排出量も減少します。しかし、抗インフルエンザ薬には、吐き気、下痢、口内炎、めまい、頭痛、不眠など、さまざまな副作用が報告されています。したがって、抗インフルエンザ薬を使用する際は、副作用の可能性も考慮する必要があります。
子供のインフルエンザについてはいつでも当院にご相談ください
インフルエンザウイルスに感染すると、約1週間で回復する場合が多いです。しかし、「インフルエンザ脳炎」や「ウイルス性肺炎」といった重大な合併症が現れて重症化する場合もあります。したがって、重症化のリスクを軽減するためにも、インフルエンザ予防接種を推奨いたします。特に、基礎疾患をお持ちの方には、強くインフルエンザ予防接種をお勧めします。なお、当院ではインフルエンザ予防接種を実施しております。インフルエンザ予防接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。また、インフルエンザの初期症状の疑いがある方、あるいは体調不良が続いている方などいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2025.02.04
インフルエンザ脳症とは:症状や予防、治療法も解説
内科に関する記事です。
この記事では、「インフルエンザ脳症の症状」について解説していきます。後半部分では「インフルエンザ脳症の診断方法」や「インフルエンザ脳症の予防策」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インフルエンザ脳症とは
インフルエンザ脳症の主な症状
インフルエンザ脳症の年齢別症状
インフルエンザ脳症の原因と発症メカニズム
インフルエンザ脳症の診断方法
インフルエンザ脳症の治療方法
インフルエンザ脳症の予防策
インフルエンザ脳症についての相談は板谷内科クリニックへ
インフルエンザ脳症とは
インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスの感染後に「痙攣」や「意識障害」、「異常行動」や「異常言動」などの症状を引き起こす重篤な脳の疾患です。インフルエンザウイルス感染によって引き起こされる深刻な合併症の一つになります。インフルエンザ脳症は、主に5歳以下の幼児に発症する場合が多く、発症してから急速に意識障害などが進行するのが特徴です。また、予後が良好な軽症例もありますが、時には「後遺症が残ること」や「死に至ること」もあります。したがって、インフルエンザ脳症は極めて深刻な合併症とされています。なお、インフルエンザ脳症は、正式には一つの疾患ではなく、意識障害などを起こす複数の疾患を含む「症候群」のことを指します。具体的には次のようなものが挙げられます。
<ライ症候群>
ライ症候群は、インフルエンザなどのウイルスに感染後、激しい吐き気や嘔吐、痙攣や錯乱、さらには昏睡などの症状と共に脳の炎症や腫れ、肝機能の低下が見られる極めて稀な病気です。ライ症候群は、感染症に罹患中、アスピリンを使用した18歳以下の子供に見られることが多いのが特徴です。なお、急性期を乗り越えた患者さんの多くは回復しますが、症状が重かった場合には「障害」や「痙攣性」の疾患などが残ることもあります。
<急性壊死性脳症(ANE)>
急性壊死性脳症(ANE)は、瀰漫性脳浮腫に両側対称性の視床病変を伴うウイルス性の急性脳症です。急性壊死性脳症は、ウイルス感染後に急激な意識障害や痙攣などの症状が現れます。また、大脳側脳室周囲白質や上皮脳幹被蓋、小脳髄質、内包、被殻にも病変が見られることがあります。なお、急性壊死性脳症は、特に東アジアの幼児に多く見られます。
インフルエンザ脳症の主な症状
インフルエンザ脳症は、高熱など通常のインフルエンザの症状が出たのち、数時間から24時間以内で急激に症状が現れるケースが多いです。代表的な初期症状としては、痙攣、意識障害、異常言動や異常行動などが挙げられます。インフルエンザ脳症は進行のスピードが早いため、早期治療が何よりも大切です。早期治療により軽症化の可能性が高まります。したがって、痙攣、意識障害、異常言動や異常行動などの初期症状が現れた際は、速やかに医療機関を受診してください。
インフルエンザ脳症の年齢別症状
インフルエンザ脳症の症状は、年齢によって異なる傾向があります。0~4歳、5~19歳、20~59歳、60歳以上の4つの年齢群に分け、国立感染症研究所が調査した結果、発熱に関しては各年齢群で88.9~95.5%と高い割合で認められております。一方、痙攣に関しては、熱性痙攣を起こしやすい0~4歳で高い割合です。また、5~19歳、20~59歳では頭痛や嘔吐が比較的多く見られています。そして、20~59歳、60歳以上では小児と比較して、項部硬直、髄液細胞数の増加のみられる割合が多いです。なお、国立感染症研究所の発表では、届出時に死亡と届け出られていた症例に関しては、0~4歳では6.9%、5~19歳では4.9%、20~59歳では9.7%、60歳以上では15.2%であったと伝えています。このような結果から成人例は、小児例よりも少ないものの、症状ごとには小児例との差異もあり、重症度においては決して軽視はできないと考えられています。
インフルエンザ脳症の原因と発症メカニズム
インフルエンザ脳症の原因は、インフルエンザウイルス感染によるサイトカインストーム、高炎症性サイトカイン血症と考えられています。インフルエンザウイルスが体内に侵入すると、免疫系はそれに反応して「サイトカイン」と呼ばれる炎症性分子を放出します。通常、サイトカインはインフルエンザウイルスとの戦いに役立ちますが、時には免疫応答が過剰になり、身体全体に炎症を引き起こすことがあります。この状態をサイトカインストームと呼びます。なお、高炎症性サイトカイン血症の状態では、血液中のサイトカインのレベルが異常に上昇し、血管の通透性が増し、神経系にも影響を及ぼす可能性があります。これにより、脳組織が直接損傷を受け、炎症反応が起こり、さらに神経細胞の機能が影響を受けることで、インフルエンザ脳症が発症します。
インフルエンザ脳症の診断方法
インフルエンザ脳症が疑われる場合、通常は次の手順で診断が行われます。まず、問診と診察が行われ、その後に「インフルエンザ迅速検査キット」を使用して感染を確認します。そして症状や意識障害などの有無からインフルエンザ脳症が疑われるときには、血液検査で全身の状態、脳や腎臓、肝臓などの臓器の状態を調べ、さらに脳波検査により脳の機能、意識障害や痙攣の原因などを調べ、頭部MRI検査で脳の炎症の有無や炎症の広がりなどを確認します。また、熱性痙攣や脳腫瘍、脳出血といった他の疾患との鑑別を目的として、頭部CT検査も実施されます。さらに、免疫細胞の数や種類を調べるために脳脊髄液検査も行われることがあります。インフルエンザ脳症の診断方法について詳しく知りたい方は「インフルエンザ脳症ガイドライン」をご覧ください。
インフルエンザ脳症の治療方法
インフルエンザ脳症の治療法は、基本的には呼吸器や循環器などを管理して全身状態を保つ支持療法に加え、抗ウイルス薬の投与や、ガンマグロブリン大量療法などの特異的治療が行われます。そして、それでも期待された効果が得られない場合などには、脳低温療法や、血漿交換療法などの特殊治療が行われます。ただし、この治療法は実施例が限られており、費用や副作用の問題も考慮する必要があります。そのため、専門医との細かな相談が重要です。なお、上述した治療法は、特別な合併症(細菌性肺炎、呼吸不全、DIC、多臓器不全等)を伴わない場合の治療法になります。特別な合併症を伴った場合は、臨床症状、検査データ、重症度に応じて迅速に、できる限りの集中治療を施行する必要があります。インフルエンザ脳症の治療方法について詳しく知りたい方は「国立感染症研究所のホームページ」をご覧ください。
インフルエンザ脳症の予防策
インフルエンザ脳症の予防策としては、インフルエンザ予防接種が有効です。インフルエンザ予防接種は、インフルエンザに罹りにくくするとともに、感染した場合には「症状の重篤化」を防ぐとされています。したがって、インフルエンザ予防接種は「インフルエンザ脳症の発症リスク」を軽減する効果が期待されます。インフルエンザは悪化すると、気管支炎や肺炎、脳症などの重篤な合併症を引き起こす恐れがありますので、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします(インフルエンザ予防接種をしてもインフルエンザにかかる場合があります)。なお、インフルエンザウイルスへの感染を予防するためには、手洗い・消毒などの基本的な感染対策も重要です。以下、基本的な感染対策です。
<人混みに出ない>
インフルエンザが流行している時期は、不要な外出は避けたほうが安心です。「ショッピングセンター」や「繁華街」などの人混みでインフルエンザに感染することも多いため、インフルエンザが流行している時期は、ご注意ください。なお、やむを得ず外出する場合は、なるべく短時間で済ませることをお勧めします。
<適度な湿度を保つ>
空気が乾燥すると、のどの粘膜の“防御機能”が低下します。したがって、乾燥しやすい室内では加湿器の使用をお勧めします。免疫効果を正常に作用させるためには50~60%程度の湿度が必要になりますので、加湿器などで“室内の湿度”を適切に維持するよう心掛けてください。
<マスクを着用する>
マスクによるインフルエンザ予防は、効果が薄いことが示されています。ただし、全く効果がないわけではありません。近くにいる誰かが「くしゃみ」や「咳」をしたときには、マスクによって飛沫感染を防ぐことができます。また、「くしゃみ」や「咳」が出る人が周囲にウイルスを拡散しないためにもマスクは有効です。したがって、人混みに出る場合などにはマスクの着用をお勧めします。
<毎日の食事で免疫力を高める>
インフルエンザウイルスの感染を防ぐためには、毎日の食事で免疫力を高めて、「インフルエンザにかからない体づくり」をすることも大切です。具体的には、免疫システムに欠かせない「ビタミンC」と体のエネルギー産生に必要な「ビタミンB1群」、鼻やのどの粘膜を強化する働きのある「ビタミンB2」「ビタミンB6」を多くとることがポイントになります。なお、免疫力を高めるためには1日3食、規則正しく食べることも大切です。免疫力を高めるためにも、栄養バランスのとれた食事と良好な生活習慣を心掛けてください。
<手洗い・手の消毒>
手についたウイルスが口や鼻に入るというのが、インフルエンザウイルスの感染経路としてとても多いケースです。したがって、インフルエンザの予防として最もお勧めなのは、手洗い・手の消毒になります。手洗い・手の消毒をこまめに行えばウイルスを撃退し、インフルエンザウイルスの感染を防ぐことができますので、小まめに手洗い・手の消毒を行ってください。
<うがい>
うがいは、のどに付着したウイルスの数を減らしたり、洗い流したりするために有効と言われています。口の中をきれいに保てば、口からうつる「インフルエンザ」や「風邪」などの感染症を防ぐことができますので、外出先から戻ったら「うがい」を行ってください。
インフルエンザ脳症について不安な方はかかりつけ医に相談を
インフルエンザウイルスに感染すると、約1週間で回復する場合が多いです。しかし、「インフルエンザ脳炎」や「ウイルス性肺炎」といった重大な合併症が現れて重症化する場合もあります。したがって、重症化のリスクを下げるためにもインフルエンザ予防接種を推奨いたします。
特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします。なお、当院では、予約なしでインフルエンザ予防接種を実施しております。現在、診察時間内であれば当日の接種も可能ですので、突然の接種希望にも柔軟に対応できます。インフルエンザ予防接種をご希望の方は、お気軽にご連絡ください。
また、インフルエンザ脳症についてご相談したい方、あるいは自分がインフルエンザ脳症なのか気になる方などいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2025.02.04
インフルエンザC型とは - 特徴や症状について
内科に関する記事です。
この記事では「インフルエンザC型の特徴」について解説していきます。後半部分では「インフルエンザC型の予防と対策」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インフルエンザC型とは
インフルエンザC型の症状
インフルエンザC型の特徴
インフルエンザC型の流行時期について
インフルエンザC型の予防と対策
インフルエンザC型の診断
インフルエンザC型の治療法
当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です
インフルエンザC型とは
インフルエンザは、鼻や口から侵入した「インフルエンザウイルス」が肺や気道で感染・増殖することで引き起こされる疾患です。現在、ヒトに感染するウイルスは大きく分けてA型・B型・C型の3種があり、その中で一度感染すると免疫がつき、ほぼ一生かからないと言われているのがC型です。インフルエンザC型は、通常のウイルス性の風邪と診断されることもあるため、「気がついたら治っていた」ということもあります。そのため、ほとんどの方は「6歳までに感染している」と言われております(年齢に関係なく感染する可能性はありますので、ご注意ください)。
インフルエンザC型の症状
インフルエンザC型の症状は主に発熱、咳、鼻水とされています。ただし、ヒトによっては38度の高熱が出ることもあります。また、約1割の方には吐き気や下痢、嘔吐、発疹が見られることがあります。インフルエンザC型は、大人の患者数が少ないため、A型・B型との比較が難しいですが、一般的には、A型やB型よりも症状が軽い傾向にあります。
インフルエンザC型の特徴
インフルエンザC型は検査できる医療機関が少なく、通常のウイルス性の風邪と診断されることもあるため、実際にかかったとしても気付かないまま過ごしてしまう可能性があります。また、多くの大人はC型インフルエンザウイルスの免疫を持っているので、感染者のほとんどは子供になります。しかしながら油断は禁物です。免疫を持つ大人でもC型インフルエンザウイルスに感染する可能性はありますので、ご注意ください。
インフルエンザC型の流行時期について
例年、インフルエンザA型は12~3月頃に流行し、後を追うように2月頃から春先にかけて、インフルエンザB型が流行します。一方で、インフルエンザC型は1月~6月が流行期となります。したがって、インフルエンザA型やインフルエンザB型とは時期がずれる傾向にあります。また、インフルエンザC型の流行時期は、A型やB型よりも長いため、長期間の予防が必要です。インフルエンザC型に感染している場合、自覚症状がないことが多いため、自分でも気づかないうちに周囲にウイルスを広げてしまう可能性があります。そのため、早い段階で自分がC型インフルエンザウイルスに感染していることに気づき、適切な対処をすることが非常に重要です。C型インフルエンザウイルスの感染が疑わしいときは、すぐに医療機関を受診してください。「国立感染症研究所」や「厚生労働省」でも同様の見解を述べております。
インフルエンザC型の予防と対策
C型インフルエンザウイルスへの感染を予防するためには、手洗い・消毒などの基本的な感染対策を徹底することが重要です。以下、インフルエンザウイルスの感染を防ぐためのポイントになります。
【インフルエンザC型の予防と対策1】マスクを着用する
マスクによるインフルエンザ予防は、効果が薄いことが示されています。ただし、全く効果がないわけではありません。近くにいる誰かが「くしゃみ」や「咳」をしたときには、マスクによって飛沫感染を防ぐことができます。また、「くしゃみ」や「咳」が出る人が周囲にウイルスを拡散しないためにもマスクは有効です。したがって、人混みに出る場合などにはマスクの着用をお勧めします。
【インフルエンザC型の予防と対策2】人混みに出ない
インフルエンザが流行している時期は、不要な外出は避けたほうが安心です。「ショッピングセンター」や「繁華街」などの人混みでインフルエンザに感染することも多いため、インフルエンザが流行している時期は、ご注意ください。なお、やむを得ず外出する場合は、なるべく短時間で済ませることをお勧めします。
【インフルエンザC型の予防と対策3】適度な湿度を保つ
空気が乾燥すると、のどの粘膜の“防御機能”が低下します。したがって、乾燥しやすい室内では加湿器の使用をお勧めします。免疫効果を正常に作用させるためには50~60%程度の湿度が必要になりますので、加湿器などで“室内の湿度”を適切に維持するよう心掛けてください。
【インフルエンザC型の予防と対策4】インフルエンザ予防接種
インフルエンザの重症化を予防するためにも「インフルエンザ予防接種」を推奨します。インフルエンザ予防接種は、インフルエンザの重症化を防ぐ効果があります。インフルエンザは悪化すると、気管支炎や肺炎、脳症などの重篤な合併症を引き起こす恐れがありますので、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします(インフルエンザ予防接種をしてもインフルエンザにかかる場合があります)。「日本呼吸器学会」でも同様の見解を述べております。
【インフルエンザC型の予防と対策5】毎日の食事で免疫力を高める
インフルエンザウイルスの感染を防ぐためには、毎日の食事で免疫力を高めて、「インフルエンザにかからない体づくり」をすることも大切です。具体的には、免疫システムに欠かせない「ビタミンC」と体のエネルギー産生に必要な「ビタミンB1群」、鼻やのどの粘膜を強化する働きのある「ビタミンB2」「ビタミンB6」を多くとることがポイントになります。なお、免疫力を高めるためには1日3食、規則正しく食べることも大切です。免疫力を高めるためにも、栄養バランスのとれた食事と良好な生活習慣を心掛けてください。
【インフルエンザC型の予防と対策6】手洗い・手の消毒
手についたウイルスが口や鼻に入るというのが、インフルエンザウイルスの感染経路としてとても多いケースです。したがって、インフルエンザの予防として最もお勧めなのは、手洗い・手の消毒になります。手洗い・手の消毒をこまめに行えばウイルスを撃退し、インフルエンザウイルスの感染を防ぐことができますので、小まめに手洗い・手の消毒を行ってください。「首相官邸のホームページ」でも同様のことを伝えております。
【インフルエンザC型の予防と対策7】うがい
うがいは、のどに付着したウイルスの数を減らしたり、洗い流したりするために有効と言われています。口の中をきれいに保てば、口からうつる「インフルエンザ」や「風邪」などの感染症を防ぐことができますので、外出先から戻ったら「うがい」を行ってください。
インフルエンザC型の診断
インフルエンザには、診断基準(インフルエンザ診断マニュアル)が設けられております。インフルエンザの診断基準では、インフルエンザの流行期間中(11~4月)に以下の4つの項目をすべて満たす場合、インフルエンザと診断されます。
・突然の発症
・高熱
・上気道炎症状
・全身倦怠感等の全身症状
近年、インフルエンザの流行期間以外でも「インフルエンザ」を発症することがあったり、症状が軽度だったりするケースも多いです。したがって現在は、検査によって診断確定を行うのが一般的です。インフルエンザの検査には、次の4種類があります。
<PCR検査>(当院では実施していません)
PCR検査は、のどや鼻の奥を拭い採取した液を検体とし、インフルエンザウイルスの遺伝子を検出する検査です。PCR検査では、ウイルスの型や構造を詳細に調べることができます。そのため、「新型ウイルスであるかどうか」を判定することが可能です。
<ウイルス分離検査>
ウイルス分離検査は、のどや鼻の奥を拭って採取した液からウイルスを分離して判定する検査です。ウイルス分離検査は、結果が出るまでに「1週間程度」かかりますが、ウイルスの種類などまで詳しく分かります。したがって、非常に優れた検査と言われております。
なおウィルス分離検査は一般的なクリニック等では実施しません。
<血清抗体検査>(当院では実施していません)
血清抗体検査は、インフルエンザの発症後1週間以内と、症状が治まった頃にもう1回の計2回、採血を行って「インフルエンザウイルスに対する抗体ができているか」を調べます。ただし、結果が得られるまでに通常2週間程度かかるため、現在では、あまり行われていません。
インフルエンザC型の治療法
インフルエンザC型の治療では、一般的に症状を緩和するための「対症療法」が行われます。
<対症療法>
対症療法とは、直接の原因を治すのではなく、今みられる症状に対して一時的に症状を和らげる治療法です。例えば、高熱の場合は解熱鎮痛薬を使用し、黄色い痰など細菌の二次感染が疑われる場合には、抗生物質を使用します(抗生物質はウイルス感染に対して効果がないことに留意する必要があります)。なお、水分補給や栄養摂取が困難な場合には、点滴による補液が必要となる場合があります。
当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です
インフルエンザウイルスに感染すると、約1週間で回復する場合が多いです。しかし、「インフルエンザ脳炎」や「ウイルス性肺炎」といった重大な合併症が現れて重症化する場合もあります。したがって、重症化のリスクを下げるためにもインフルエンザ予防接種を推奨いたします。特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします。なお、当院では、予約なしでインフルエンザ予防接種を実施しております。現在、診察時間内であれば当日の接種も可能ですので、突然の接種希望にも柔軟に対応できます。インフルエンザ予防接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
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2025.02.04
食べても痩せるのは糖尿病の症状?原因と対策について解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「糖尿病で痩せてしまう原因」について解説していきます。後半部分では「糖尿病で痩せた時の対処法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
糖尿病とは
糖尿病で痩せるのはなぜ?
糖尿病以外で痩せてしまう原因
どのくらい痩せたら糖尿病の可能性があるか?
糖尿病症状で痩せた時の対処法
糖尿病症状による痩せを防ぐには
糖尿病治療ならいつでも当院にご相談ください
糖尿病とは
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。長期間にわたり血糖濃度が高い状態が続くと、血管が傷つき、将来的に心臓病、失明、腎不全など、深刻な合併症を引き起こすことがあります。そのため、糖尿病の症状が見られた際には、放置せずに速やかに糖尿病専門医の診察を受けることが重要です。なお、糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし、血糖値が高い状態が続くと「視力の低下」「頻尿」「体重減少」などの症状が現れることがあります。これらの症状が見られた場合には、糖尿病の可能性があるため、速やかに医療機関を受診することが重要です。「日本糖尿病学会」でも同様の見解を述べています。
糖尿病で痩せるのはなぜ?
1型糖尿病では、膵臓がインスリンをほとんど分泌しなくなるため、細胞が糖を取り込むことができません。その結果、体は利用可能なエネルギー源としての糖を欠乏し、代わりに脂肪や筋肉を分解してエネルギーを供給しようとします。これが体重減少の主な原因です。一方、2型糖尿病では、インスリン抵抗性が生じ、インスリンの効きが悪くなります。そのため、血糖値が高くても細胞に十分なエネルギーが供給されず、体はエネルギーを確保するために脂肪や筋肉を分解します。これも体重減少の一因となります。さらに、糖尿病では高血糖が続くと、余分な糖が尿に排出されるため、多尿になります。この過程で大量の水分が失われるため、脱水状態が生じ、これも体重減少に寄与します。糖尿病による体重減少は、表面的には「痩せることができる」という利点のように見えるかもしれませんが、実際には深刻な健康問題を示すサインです。体重減少は、栄養不良や体力低下、さらには免疫力の低下を引き起こし、さまざまな合併症を招くリスクがあります。したがって、糖尿病の症状としての体重減少には十分な注意が必要です。なお、1型糖尿病の場合は、2型糖尿病よりも突然かつ急激に体重が減るのが特徴です。1型糖尿病と2型糖尿病の違いについては「糖尿病情報センター」や「糖尿病とは?原因と症状」をご覧ください。
糖尿病以外で痩せてしまう原因
体重減少は必ずしも望ましいわけではありません。特に意図せずに痩せる場合、その背後にはさまざまな健康問題が潜んでいることがあります。例えば、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)です。この病気では甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、新陳代謝が異常に高まります。その結果、食欲があっても体重が減少することがあります。次に、消化器系の問題も原因となることがあります。例えば、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患では、栄養吸収が妨げられ、体重減少が起こります。これに伴い、腹痛、下痢、血便などの症状が見られることが多いです。また、がんも体重減少の大きな原因の一つです。特に胃がんや大腸がん、肺がんなどは、食欲不振や栄養吸収の障害を引き起こし、体重が減少することがあります。さらに、精神的な要因も無視できません。うつ病やストレスが長期間続くと、食欲不振や過剰なエネルギー消費が生じ、体重が減少することがあります。特にうつ病では、無力感や興味の喪失が伴い、食生活が乱れることが多いです。最後に、慢性感染症も体重減少の一因となります。例えば、結核やHIV感染症では、長期にわたる炎症反応や栄養吸収の障害により、体重減少が見られることがあります。これらの病状は、早期発見と適切な治療が重要です。意図しない体重減少が見られる場合は、早めに医師の診察を受けることを強くお勧めします。なお、糖尿病の慢性合併症については「都賀で糖尿病の慢性合併症にお悩みの方へ」で解説していますので、ご興味のある方はご覧ください。
どのくらい痩せたら糖尿病の可能性があるか?
意図的に減量していないにもかかわらず、6~12カ月で体重が4.5kg、または体重の5%以上減少した場合、何らかの病気が隠れている可能性があります。したがって、思いがけない体重減少について心当たりのある方は放置せず、お近くの医療機関を受診してください。また、体重減少に伴って、次のような症状がある方も注意が必要です。
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・よく食べるのに体重が減っている
・目がかすむ
・視力の低下
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
上記の症状は糖尿病の初期症状の可能性があります。したがって、これらの症状が体重減少とともに現れた場合、早急に医療機関を受診することが重要です。
糖尿病症状で痩せた時の対処法
糖尿病による体重減少が起こった場合、まずは糖尿病の管理を見直すことが重要です。医師の指導のもとで適切な食事療法を行い、血糖値の安定を図ってください。また、適度な運動を取り入れることも推奨されます。有酸素運動や筋力トレーニングは血糖コントロールに役立ち、体重の安定や筋肉の維持に寄与します。さらに、ストレス管理も重要です。ストレスが過剰だと血糖値の乱れを引き起こすことがありますので、リラクゼーション法や趣味の時間を取ることが推奨されます。糖尿病を悪化させないためには、総合的なアプローチで、生活習慣の見直しと定期的な医療チェックを行うことが重要です。糖尿病は自覚症状のないままに進行し、将来的に心臓病や失明、腎不全など、より重篤な合併症を引き起こす可能性がありますので、ご注意ください。なお、体重が増加傾向にある場合は、まだ糖尿病の初期段階です。しかし、体重が急激に減少し始めた場合は、糖尿病が非常に悪化している可能性があります。そのため、体重が急激に減少し始めた際は早急に専門医の診察を受け、適切な治療を開始する必要があります。
糖尿病症状による痩せを防ぐには
糖尿病症状による痩せを防ぐには、健康的な生活習慣を実践することが重要です。以下、具体的な方法です。
【糖尿病に効果的な予防法1】運動
糖尿病予防において、運動は極めて有効な手段です。運動は体内の「インスリン」の効率的な利用を促進し、筋肉が血糖を取り込むのを助けます。また、運動によって体重が減少し、肥満や過体重のリスクが低下します。そのため、インスリン抵抗性が改善され、糖尿病の発症リスクが軽減されます。さらに、運動は心血管の健康にも寄与します。血圧やコレステロール値の改善が期待できるため、糖尿病に関連する心血管疾患のリスクを低減します。また、運動はストレスの軽減にも効果があります。ストレスは血糖値の上昇に繋がるため、精神的な健康を保つことも糖尿病予防に重要です。このように、運動は血糖値管理、心血管の健康向上、ストレス軽減など、様々な面から糖尿病予防に役立ちます。したがって、運動は糖尿病予防において非常に効果的な手段と言えます。なお、糖尿病予防に効果的な運動には、「有酸素運動」と「レジスタンス運動」があります。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに酸素を使う運動のことです。ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどが一般的な有酸素運動の例になります。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。なお、一般的に「週150分以上」の有酸素運動が推奨されています。この目標に向かって努力することで、健康的な生活習慣を築くことができます。
<レジスタンス運動>
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動のことです。ウエイトトレーニング、体幹トレーニング、ゴムチューブを使ったエクササイズなどがレジスタンス運動の例になります。レジスタンス運動は、筋肉量を増やし、血糖値の管理をサポートするのに役立ちます。また、筋力トレーニングは骨密度を向上させ、骨粗鬆症のリスクを減らすのにも効果的です。そのため、糖尿病予防に極めて効果的な運動だと考えられています。なお、レジスタンス運動は、筋肉量の増加、筋力の向上、筋持久力の向上を促す筋力トレーニングとして、高齢者からアスリートまで広く行われています。
【糖尿病に効果的な予防法2】バランスの取れた食事
糖尿病予防には、バランスの取れた食事が欠かせません。特に重要な栄養素として、食物繊維、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどが挙げられます。食物繊維は血糖値の急上昇を抑え、満腹感を持続させるため「全粒穀物」や「野菜」など、食物繊維が豊富に含まれている食品を積極的に摂取してください。 また、良質なタンパク質は血糖値を安定させる役割を果たします。良質なタンパク質は、豆類、魚、鶏肉などに含まれるため、これらの食品をバランスよく取り入れることが重要です。さらに、ビタミンやミネラルは代謝をサポートし、免疫力を強化します。特にビタミンDやマグネシウムは、糖尿病のリスクを低減する可能性があるため、積極的に摂取してください。なお、バランスの取れた食事の基本は、食材の多様性と適切な量です。定期的に食事を摂り、過剰なカロリーや糖分、飽和脂肪を避けることが大切です。このような食事習慣を維持することで、糖尿病予防に大きく貢献します。したがって、普段からバランスの取れた食事を心掛けてください。
糖尿病治療ならいつでも当院にご相談ください
糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。なお、当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた総合的な治療を提供しています。糖尿病の初期段階から進行した症例まで幅広く対応しておりますので、糖尿病の症状に心当たりのある方、もしくは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2024.06.26
インフルエンザの症状について知ろう
内科に関する記事です。
この記事では「インフルエンザの症状」について解説していきます。後半部分では「子供のインフルエンザ」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インフルエンザの基本的な症状
インフルエンザの発症期間について
発熱のないインフルエンザの症状について
インフルエンザで下痢の症状がある場合
子供のインフルエンザについて
インフルエンザの症状をチェックするためのポイント
当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です
インフルエンザの基本的な症状
インフルエンザは、鼻や口から侵入した「インフルエンザウイルス」が肺や気道で感染・増殖することで引き起こされる疾患です。感染してから約1~3日間程度の潜伏期間の後に、38℃以上の高熱、関節痛、頭痛、全身倦怠感などが突然あらわれます。以下、インフルエンザの主な症状です。
・発熱
・全身倦怠感
・喉の痛み
・悪寒
・関節痛・筋肉痛
・頭痛
・食欲不振
・嘔吐
・下痢
・咳・痰
・鼻水
通常の風邪と比較して、インフルエンザは「高熱」と「全身症状」が特徴です。インフルエンザの症状について詳しく知りたい方は「インフルエンザかな?症状がある方へ」や「インフルエンザQ&A」をご覧ください。
インフルエンザの発症期間について
インフルエンザウイルスに感染しても、すぐに症状は出ません。通常はインフルエンザウイルスに感染してから1~3日間程度の潜伏期間の後に、38℃以上の高熱、関節痛、頭痛、全身倦怠感などが突然あらわれます。そして、その後に鼻水・咳などの症状が出現し、約1週間程度で軽快するのが典型的なインフルエンザの症状です。ただし、実際には個人差が大きいため、潜伏期間や症状の重さは個々に異なります。したがって、発症前に手洗いやマスクの着用などの感染対策を徹底し、万一症状が出た場合は速やかな医療受診が重要です。特に、高齢者や基礎疾患のある方は重症化しやすいため、十分な注意が必要になります
発熱のないインフルエンザの症状について
インフルエンザは通常の風邪に比べ、「高熱」と「全身症状」が特徴です。ただし、全てのインフルエンザウイルスが重篤な症状をもたらすわけではありません。風邪とほぼ同様のケースもあり、なかには自分がインフルエンザに感染したことに気づかない方もいます(熱なし)。インフルエンザに感染していることに気づかないままでいると、自分でも気づかないうちに周囲にウイルスを広げてしまう可能性があります。そのため、早い段階で自分がインフルエンザに感染していることに気づき、適切な対処をすることが非常に重要です。また、隠れインフルの場合、通常のインフルエンザと比べて症状が軽いことが挙げられますので、「少しでもおかしい」と感じたら、早めに病院へ行くことが大切になります。「厚生労働省のサイト」でも同様の見解を述べております。
インフルエンザで下痢の症状がある場合
下痢の症状がある場合、「インフルエンザB型」の可能性が比較的高いと考えられます。インフルエンザB型に罹患すると、38度以下の微熱が出るなど、A型よりも比較的穏やかな症状が現れることがあります。ただし、A型よりも症状が長引くことがあり、長期間微熱や腹痛、下痢などが続くこともあります。下痢は体内の水分を失いやすくなり、脱水症状を引き起こす可能性があります。したがって、インフルエンザで下痢の症状がある場合は、水分補給が重要です。下痢が続くと脱水症状になる恐れがあるため、水分補給をこまめに行ってください。また、医師に相談して適切な抗ウイルス薬や対症療法を検討することも大切です。なお、インフルエンザA型に感染したときでも、熱が引いた後に下痢の症状が出ることはあります。そのため、下痢があるからといって「インフルエンザB型」と自己判断せず、下痢の症状がある場合は早めに医療機関を受診してください。
子供のインフルエンザについて
子供のインフルエンザでよく見られる症状として、頭痛、関節痛、咳、鼻水、および38℃以上の急な発熱が挙げられます。子供が発熱した時は、氷枕を使用するほか、首筋や脇の下、太股のつけ根など、太い血管がある部位に氷を当てて冷やしてください。また、冬は暖房を強くしないように、夏はクーラーの風が直接当たらないように気をつけてください。なお、子供が熱を出すと、一時的に「理解できない言動」や「異常な行動」をとることがあります(これを「熱せん妄」と呼びます)。ほとんどの場合は短時間で収まりますが、場合によってはそれが長時間続いたり、けいれんを引き起こしたりする可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。子供のインフルエンザは、症状が重篤になる可能性があるため、早めに医療機関で診断を受けることをお勧めします。「厚生労働省のサイト」でも同様の見解を述べております。
インフルエンザの症状をチェックするためのポイント
インフルエンザウイルスに感染した可能性がある場合は、以下の症状を確認してください。
<インフルエンザの初期症状>
・38度以上の高熱
・悪寒
・強い倦怠感
・筋肉痛や関節痛
・激しい頭痛
これらの症状に加えて、咳や喉の痛み、鼻水などの呼吸器症状が現れることもありますので、慎重に確認してください。また、「地域内でインフルエンザが流行しているのか」「家庭内にインフルエンザ陽性者はいるのか」なども重要な情報です。医師への報告の際には、具体的な情報収集が大切になります。症状の発生時期や進行具合、体温の変動、服薬歴、そして近くで同様の症状が見られる人がいるかなど、症状に関する詳細な情報を医師に提供してくださいね。
当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です
インフルエンザウイルスに感染すると、約1週間で回復する場合が多いです。しかし、「インフルエンザ脳炎」や「ウイルス性肺炎」といった重大な合併症が現れて重症化する場合もあります。したがって、重症化のリスクを下げるためにもインフルエンザ予防接種を推奨いたします。特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします。なお、当院では、予約なしでインフルエンザ予防接種を実施しております。現在、診察時間内であれば当日の接種も可能ですので、突然の接種希望にも柔軟に対応できます。インフルエンザ予防接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
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2024.01.18
不眠症の原因にトラウマが影響する可能性
内科に関する記事です。
この記事では、「不眠症とトラウマの関係」について解説していきます。後半部分では「トラウマによる不眠症の症状」をご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
不眠症とトラウマとは
不眠症とトラウマの関係性
トラウマによる不眠症の症状
トラウマ以外の不眠症の原因について
不眠症改善についてはいつでも当院にご相談ください
不眠症とトラウマとは
まずは、「不眠症」と「トラウマ」について解説いたします。
<不眠症とは?>
不眠症とは、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害によって、その人にとって必要な睡眠時間が十分に取れないことや「睡眠の質」が低下することで、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気です。不眠は、眠気、倦怠感、集中力低下、抑うつや不安などの精神症状を引き起こし、その結果として生産性の低下、交通事故の増加など、様々な人的および社会経済的損失をもたらすと考えられております。したがって、「睡眠が浅い」「寝付けない」など、睡眠に関して気になる症状がある方は、早い段階で医療機関に相談することをお勧めします。「不眠症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」でも同様のことを伝えておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
<トラウマとは?>
トラウマとは、精神的または身体的なショックや「恐怖体験」によって引き起こされる心の傷です。その人の生命、存在に強い衝撃をもたらす事象を外傷性ストレッサーと呼び、その体験をトラウマ体験と呼びます。具体的にトラウマとなる体験としては、地震、津波、台風などの自然災害や虐待、犯罪、性暴力、交通事故などによるものが挙げられます。また、日々の生活においては、重い病気やけが、家族や友人の死、別離、いじめなどによってトラウマとなる場合があります。なお、トラウマは、不眠、不安、うつ病、フラッシュバック、過度の興奮など、様々な症状を引き起こします。したがって、トラウマに悩んでいる方は放置せず、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
不眠症とトラウマの関係性
トラウマを体験した後は、身体や心に様々な反応が生じます。例えば、PTSD(心的外傷後ストレス障害)です。PTSDとは、トラウマになるような圧倒的な出来事を経験し、強い衝撃を受けた後で生じる精神疾患です。PTSDでは、過去のトラウマ体験を頻繁に思い出すため、緊張と不安感が高まっている状況が続きます。したがって、PTSDがある方の約90%に不眠がみられます。眠れない理由としては、リラックスできない過覚醒のためです。PTSDがある方は自律神経の調節がうまくいかないため、安定した睡眠がとれません。つまり、夜間にも警戒する気持ちが高まっているので、浅い眠りになるのです。このような理由から「不眠症」と「トラウマ」には、密接な関係があると言われています。
トラウマによる不眠症の症状
トラウマによる不眠症では、様々な症状が引き起こされます。まず、入眠困難が顕著で、心が落ち着かずにベッドで寝返りを打つ時間が長くなることがあります。また、夜間に何度も目が覚めたり、早朝に目が覚めてしまう早朝覚醒も見られます。これにより、睡眠が断片化され、熟睡感が得られないことがあります。さらに、不眠症のストレスによって、日中の眠気や集中力の低下、イライラ、不安感が増加することもあります。これらの症状はストレスと密接に関連しているため、「ストレスの軽減」や「リラクゼーション法の実践」が大切です。ただし、症状が長期間続く場合は、医師の診断と指導を受けることが重要です。長期間にわたる不眠は「うつ病」や「不安障害」などの精神症状を引き起こす可能性があるため、ご留意ください。
トラウマ以外の不眠症の原因について
不眠症の原因は人によって様々です。ここでは不眠症を引き起こす「主な原因」をご紹介します。
【不眠症の原因1】心理的原因
何らかのストレスに関連して起こる不眠です。
【不眠症の原因2】身体的原因
身体の病気や症状が原因で起こる不眠です。
【不眠症の原因3】薬理学的原因
服用している薬や、アルコール、カフェイン、ニコチンなどが原因で起こる不眠です。
【不眠症の原因4】精神医学的原因
精神や神経の病に伴って起こる不眠です。精神や神経の病には、不眠を伴うことが少なくありません。なかでも不眠になりやすいのは、不安と抑うつになります。
不眠症改善についてはいつでも当院にご相談ください
不眠症の改善には、適度な運動、睡眠環境の整備、規則正しい生活リズムの維持などのアプローチが有効です。したがって、継続的に不眠症対策に取り組むことで、不眠症の症状は改善します。ただし、不眠症が重度の場合には注意が必要です。自己治療に励むのではなく、医師への相談と早期の治療を推奨します。なぜなら不眠症は、他の疾患との関連性が高い疾患だからです。身体的な病気や精神的な健康状態が不眠症の原因となることがあり、また、不眠症自体も他の病態を悪化させる可能性があります。そのため、重度の不眠症は放置せずに、適切な治療を受ける必要があります。睡眠が浅い、なかなか寝つけないなど、日常生活に支障を感じている方は、早めに専門家に相談することをお勧めします。なお、当院では、不眠症に対する診断と治療を行っております。不眠の症状や原因について悩んでいる方、あるいは不眠症の症状にお心当たりのある方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2023.10.30
【医師監修】目に現れる糖尿病の症状について解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「目に現れる糖尿病の症状」について解説していきます。後半部分では「糖尿病性網膜症」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
糖尿病とは
糖尿病と目の関係
糖尿病網膜症とは
糖尿病性白内障
目に関する症状は早期発見が極めて重要です
不安な方はいつでもご相談ください
糖尿病とは
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。なお糖尿病は、症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。
<糖尿病の初期症状>
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・目がかすむ
・視力の低下
・やけどの痛みを感じにくい
・食べているのに痩せる
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
※糖尿病の症状について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センター」をご覧ください。
糖尿病と目の関係
糖尿病になると、高血糖の影響で網膜の毛細血管が損傷し、「末梢神経障害」や「代謝異常」が生じることがあります。これにより、様々な目の合併症が発生します。合併症の中には、初期段階では症状が現れないこともありますので、注意が必要です。なお、糖尿病網膜症は最もよく知られた合併症です。糖尿病網膜症は、高血糖が網膜血管に損傷を引き起こし、視力の喪失につながる可能性があるため、早期に眼科検査を受けることが重要です。
糖尿病網膜症とは
糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。「糖尿病腎症」「糖尿病神経症」と並んで糖尿病の三大合併症と言われております。糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期段階では自覚症状がありません。しかし気づかずに放置していると症状が悪化して様々な視覚障害が起こり、最終的には失明に至ることもあります。なお、糖尿病網膜症は、進行の度合いにより大きく三段階に分類されます。
【糖尿病網膜症の病期1】単純糖尿病網膜症
単純糖尿病網膜症(たんじゅんとうにょうびょうもうまくしょう)は、初期の糖尿病網膜症です。最初に出現する異常は、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤や、小さな出血です。蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形成することもあります。なお、これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあります。
【糖尿病網膜症の病期2】前増殖糖尿病網膜症
前増殖糖尿病網膜症(ぜんぞうしょくとうにょうびょうもうまくしょう)は、単純網膜症より一歩進行した状態です。細い網膜血管が広い範囲で閉塞すると、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなり、足りなくなった酸素を供給するために新しい血管(新生血管)を作り出す準備を始めます。この時期になると「かすみ」などの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあります。
【糖尿病網膜症の病期3】増殖糖尿病網膜症
増殖糖尿病網膜症(ぞうしょくとうにょうびょうもうまくしょう)は、糖尿病網膜症の重篤な状態です。この疾患は、高血糖の長期間の影響により、網膜の血管に損傷が生じ、異常な新生血管の増殖が引き起こされます。これらの新生血管は脆弱で、網膜内出血や網膜浮腫を引き起こす可能性があり、視力に深刻な損傷をもたらすことがあります。また、出血量が多い場合には視力低下を引き起こすこともあります。さらに、疾患が進行し、状態が悪化すると、線維性の増殖組織が形成され、網膜剥離のリスクが高まります。
※糖尿病網膜症について詳しく知りたい方は「糖尿病網膜症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。
糖尿病性白内障
糖尿病性白内障(とうにょうびょうはくないしょう)とは、水晶体と呼ばれるレンズの部分が濁ってしまって見えにくくなる病気です。糖尿病患者さんに見られる特定の白内障の形態になります。残念ながら、糖尿病性白内障の具体的な原因は、まだはっきりとは分かっていません。主に高血糖が続くことにより、糖アルコールが蓄積して水晶体の混濁が起こると考えられています。また、糖化や酸化などの反応が関係しているとも言われています。なお、一般的に白内障は、加齢によって症状が発生しやすくなる病気です。しかし糖尿病性白内障の場合には20~30代の若年者であっても罹ることがありますので、注意が必要です。白内障の症状や白内障発症のリスクを高める危険因子については、「白内障 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。
目に関する症状は早期発見が極めて重要です
「糖尿病網膜症」や「糖尿病性白内障」など、糖尿病による目の合併症は視力を脅かす重要な問題です。これらの合併症は初期段階では症状が現れにくく、進行すると視力の喪失につながります。ですから、決して放置せず、積極的に定期的な眼科検査を受けてください。特に、「糖尿病にお心当たりのある方」や「健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方」は、目の健康に対する高い意識を持つべきです。定期的な眼科検査を受け、早期発見に努めてください。これにより、合併症が進行する前に適切な治療や介入が可能となり、視力の喪失を予防できます。
不安な方はいつでもご相談ください
糖尿病による目の合併症は、自覚症状がないまま進みます。自覚症状が出たころには、症状がかなり進んでいて、失明を覚悟しなくてはなりません。ですので、糖尿病やその予備軍と診断されたら、医師の指示どおり血糖のコントロールを行い、自覚症状がなくても眼科での定期的な眼底検査を行ってください。なお、糖尿病の指標のひとつに、ヘモグロビンA1c(HbA1c…正常値4.3~5.8)というのがあり、この数値が7.5以上になると、5倍以上失明する危険が高まるといわれています。ご自身の「ヘモグロビンA1c」について気になる方、あるいは糖尿病網膜症の症状について気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2023.09.28
不眠症の症状と種類:自身の睡眠の悩みを理解しよう
内科に関する記事です。
この記事では、「不眠症の症状と種類」をご紹介していきます。後半部分では「不眠症のセルフチェック方法」を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
不眠症とは?
不眠症の主な症状
不眠症症状の種類と特徴
不眠症のセルフチェック方法
不眠症の種類を知って症状を理解することが大切です
不眠症の症状についてはいつでもご相談ください
不眠症とは?
不眠症とは、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害などの睡眠問題があり、そのために日中に様々な不調が現れる睡眠障害の一種です。近年、不眠症の発生率は増加傾向にあり、多くの方々が睡眠障害を抱えています。日本では、一般成人の30〜40%が何らかの不眠症状を有しており、特に女性に多いことが知られています。なお、不眠症状は加齢とともに増加し、60歳以上では半数以上の方で認められます。「不眠症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」でも同様のことを伝えておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
不眠症の主な症状
不眠症は、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害などの睡眠問題によって、眠気や倦怠感、意欲低下、集中力低下、食欲低下などの身体的な症状を引き起こす可能性があります。さらに、長期間にわたる不眠は「うつ病」や「不安障害」などの精神症状も引き起こす可能性があります。十分な睡眠を得られない状態が続くと、神経系やホルモンバランスに影響を及ぼし、精神的な安定に悪影響を及ぼすことがありますので、ご留意ください。なお、不眠症を放置すると日常生活にも影響を及ぼす場合があります。そのため、早めに医師の診断を受け、適切なケアを行うことが大切です。
不眠症症状の種類と特徴
不眠症には、大きく分けて以下4つのタイプがあります。
【不眠症症状の種類と特徴1】入眠障害
入眠障害は、睡眠に入ることが困難な状態を指します。主な原因としては、ストレス、不規則な生活リズム、不安やうつ症状などが挙げられます。入眠障害の対策としては、リラックスした環境を作り、規則正しい睡眠スケジュールを確保することが重要です。具体的な方法としては、「ストレス管理」や「就寝前のリラックス法」を取り入れることが効果的になります。また入眠障害の治療法としては、睡眠薬や認知行動療法などがあります。入眠障害の治療には、専門家のアドバイスを受けながら、睡眠環境や睡眠習慣の改善に取り組むことが大切です。
【不眠症症状の種類と特徴2】中途覚醒
中途覚醒は、夜間に何度も目が覚める状態を指します。主な原因としては、睡眠時無呼吸症候群やストレス、心理的な要因が挙げられます。中途覚醒の対策としては、睡眠環境の改善や規則正しい生活リズムの確保が重要です。具体的な方法としては「リラックス法」や「睡眠前の刺激物の制限」が有効になります。また、病院での治療法としては、睡眠時無呼吸症候群の治療や認知行動療法があります。中途覚醒の治療では、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や改善策を見つけることが大切です
【不眠症症状の種類と特徴3】早朝覚醒
早朝覚醒は、早朝に目が覚めてしまい、再び眠りに戻れない状態を指します。主な原因としては、うつ病や不安、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。早朝覚醒の対策としては、より良い睡眠を促すために、規則正しい睡眠スケジュールを守り、快適な睡眠環境を整えることが重要です。具体的なアプローチとしては、「リラックス法」や「睡眠前の刺激物の制限」が有効になります。また、病院での治療法としては、うつ病や睡眠時無呼吸症候群の治療があります。早朝覚醒の治療には、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や習慣の改善を行うことが大切です。
【不眠症症状の種類と特徴4】熟睡障害
熟睡障害は、夜間に断続的な目覚めや浅い眠りが続く状態を指します。主な原因としては、睡眠時無呼吸症候群や不快な環境、身体的な不快感が挙げられます。熟睡障害の対策としては、快適な睡眠環境の整備や睡眠前のリラックス法が効果的です。具体的な方法としては、「寝室の静かな環境づくり」や「身体をリラックスさせる習慣」を取り入れることが挙げられます。また、病院での治療法には、睡眠時無呼吸症候群の治療や認知行動療法があります。熟睡障害の治療では、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や改善策を見つけることが重要です。
不眠症のセルフチェック方法
自分の不眠の度合いをはかる目安として、世界共通で使われているチェックシートがあります。下記のチェックシートが全てではありませんが、自分の状態を客観的に見るのにお役立ていただければと思います。過去1ヶ月間に、少なくとも週3回以上経験したものに当てはまるものにチェックを入れてください。
<寝つきは?(布団に入ってから眠るまで要する時間)>
いつも寝つきはよい 0点
いつもより少し時間がかかった 1点
いつもよりかなり時間がかかった 2点
いつもより非常に時間がかかったか、全く眠れなかった 3点
<夜間、睡眠途中に目が覚めることは?>
問題になるほどではなかった 0点
少し困ることがあった 1点
かなり困っている 2点
深刻な状態か、全く眠れなかった 3点
<希望する起床時間より早く目覚め、それ以上眠れなかったか?>
そのようなことはなかった 0点
少し早かった 1点
かなり早かった 2点
非常に早かったか、全く眠れなかった 3点
<総睡眠時間は?>
十分である 0点
少し足りない 1点
かなり足りない 2点
全く足りないか、全く眠れなかった 3点
<全体的な睡眠の質は?>
満足している 0点
少し不満 1点
かなり不満 2点
非常に不満か、全く眠れなかった 3点
<日中の気分は?>
いつも通り 0点
少しめいった 1点
かなりめいった 2点
非常にめいった 3点
<日中の活動は?(身体的および精神的)>
いつも通り 0点
少し低下 1点
かなり低下 2点
非常に低下 3点
<日中の眠気について>
全くない 0点
少しある 1点
かなりある 2点
激しい 3点
【合計点数】
4点未満 不眠症の疑いは少ないです。
4~5点 不眠症の疑いが少しあります。できれば医師に相談してください。
6点以上 不眠症の疑いがあります。医師に相談することをお勧めします。
※不眠症のセルフチェック方法について詳しく知りたい方は「不眠症の症状、チェック方法の紹介」をご覧ください。
不眠症の種類を知って症状を理解することが大切です
不眠症の種類を理解し、それぞれの症状を把握することは、病態を正確に評価し、適切なアプローチを見つける上で非常に重要です。したがって、不眠症の症状に心当たりのある方は、医師に相談することをお勧めします。クリニック医師や不眠症の専門医は、適切な診断と治療法を提供し、健康な睡眠を取り戻すお手伝いをしてくれます。不眠症が生活に影響を与える前に、早めに医師のアドバイスを受けてくださいね。
不眠症の症状についてはいつでもご相談ください
「睡眠が浅い」「なかなか寝付けない」など、睡眠に関して問題があることで「日常生活に支障が出ている」と感じている方は、早めに専門家に相談することをお勧めします。睡眠不足は単に身体の疲れが残りやすくなるだけでなく、体の病気や心の病気の原因となります。また睡眠障害自体が“心の病気”の前兆の可能性もあります。ですので、「睡眠が浅い」「なかなか寝付けない」など、睡眠に関して気になる症状がある方は放っておかずに、お近くの医療機関に足を運んでください。なお、当院では“不眠症の診療”や“薬の処方”だけでなく、診断書の発行も行っております。医師の診断を受けたい方、あるいは自分が不眠症なのか気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2023.08.10
血糖値スパイクとは?症状や原因、糖尿病との関係を解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「血糖値スパイク」について解説していきます。後半部分では「血糖値スパイクを予防するための生活習慣」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
血糖値スパイクとは何か?
血糖値スパイクの原因
血糖値スパイクの症状
血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴
血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣
血糖値スパイク、糖尿病についてはお早めに相談ください
血糖値スパイクとは何か?
血糖値スパイクとは、普段の血糖値は正常なのにもかかわらず、食後に限って血糖値が急上昇、急降下する現象のことです。この現象は、血糖値のグラフがまるで突出した「スパイク」のように上昇することから「血糖値スパイク」と呼ばれています。通常の場合、食後2時間経過時の血糖値は140mg/dL未満であるべきですが、血糖値スパイクの場合はこの基準値を超えて140mg/dL以上になることがあります。「糖尿病ネットワーク」でも同様の見解を述べています。
血糖値スパイクの原因
血糖値スパイクは、インスリンの分泌が正常に行なわれないことが原因です。老化や肥満などの影響でインスリンを分泌する膵臓の機能が衰えると、適切な量のインスリンを分泌できなかったり、インスリンを分泌するタイミングが遅れたりします。その結果、ブドウ糖を細胞内に取り込めず、血液中のブドウ糖の濃度が急激に上昇し、食後高血糖と呼ばれる状態になるのです。
<食後高血糖とは>
食後高血糖とは、食後2時間が過ぎても血糖値が高い状態のことを言います。食事をすると血糖値は高くなり、2~3時間以内に正常値(110mg/dl未満)に戻るのが一般的です。しかし、血糖値が低下せず長い時間140mg/dl以上の値が続く場合には「食後高血糖」と判断されます。食後血糖値が高い状態が続くと、糖尿病の発症リスクが高くなります。ですので、食後高血糖は糖尿病だけでなく糖尿病予備群においても重要な指標の一つとして注目されています。
血糖値スパイクの症状
血糖値スパイクの症状は、食後に急激な血糖値上昇が起こることから、眠気、頭痛、だるさなどを感じることがあります。血糖値スパイクの主な症状は次の通りです。
【血糖値スパイクの症状1】眠気・だるさ
急な血糖上昇に対応して過剰に分泌されたインスリンにより、「眠気」や「だるさ」を感じることがあります。食後の眠気については「食後の強い眠気は糖尿病症状の可能性があります」をご覧ください。
【血糖値スパイクの症状2】頭痛
食後血糖値と関連する頭痛には二種類あると言われています。一つ目は低血糖から引き起こされる頭痛です。二つ目は血糖値スパイクによる慢性的な動脈硬化により引き起こされる頭痛です。
【血糖値スパイクの症状3】気絶
過剰に分泌されたインスリンによって血糖値が急降下し、低血糖状態に陥ることがあります。低血糖状態では意識が朦朧とし、時には気絶することもあります。特に糖尿病患者さんにとっては、過剰なインスリンの効果による低血糖は注意が必要であり、適切な管理が求められます。
※血糖値スパイクは、自覚症状がほぼないと言われています。その理由は、時間が経つと血糖値が下がり、正常な範囲に戻るため、その間に特別な症状を感じにくいことが挙げられます。また、定期的な健康診断の空腹時血糖値測定では、食後の高血糖を検出しにくいという要因も影響しています。血糖値スパイクの症状に気づいた場合、糖尿病の進行が考えられます。したがって、「食後に急激に眠くなる」「頭痛がする」などの自覚症状がある場合は、放置せず、速やかに医療機関に相談してください。
血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴
血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴は、次の通りです。
・運動不足
・血縁者に糖尿病の人がいる
・満腹になるまで食べる
・炭水化物中心の食事をたくさん食べる
・朝食をとる習慣がない
・食べる速度が早い
血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣
血糖値スパイクを避ける上で大事なのは“食事”と“運動”です。血糖値スパイクを防ぐために、次のような生活習慣を心掛けてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣1】ゆっくり食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣2】規則正しく3食を食べる
1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく3食を食べることを心掛けてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣3】間食をしない
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌するすい臓に大きな負担がかかります。また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。糖尿病を予防するためにも間食はできる限り控えてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣4】野菜類から食べる
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は野菜類から食べてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣5】炭水化物・糖質の摂りすぎを避ける
炭水化物や糖質の摂り過ぎは、血糖値を急激に上昇させる要因です。したがって、炭水化物や糖質の摂りすぎにはご注意ください。なお、炭水化物や糖質の摂り過ぎに加え、果汁飲料の摂取にも注意が必要です。果汁には自然の糖分が多く含まれ、飲用することで血糖値が急上昇する可能性があります。特に加工された果汁飲料は糖分が濃く、大量の糖質摂取を招く恐れがあります。血糖値のコントロールを目指す方は、果汁飲料の代わりに水や無糖の飲料を選ぶことをお勧めします。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣6】食物繊維が含まれる食品を摂る
食物繊維には、食後の血糖値上昇を抑え、便通を改善させる効果があります。さらに、水に溶ける食物繊維(水溶性食物繊維)には、血中コレステロールの上昇を抑える効果があります。ですので、食物繊維が含まれる食品を多く摂るように心掛けてください。なお、食物繊維を多く含む食べ物には、野菜、海藻、きのこなどが挙げられます。
<野菜>
野菜は低カロリーで食物繊維が多く、糖質や脂質の代謝に必要なビタミン・ミネラルが含まれています。特にブロッコリーや小松菜などの緑黄色野菜には食物繊維以外にも、糖の代謝を促進する葉酸も多く含まれています。ですので、野菜を選ぶ際は緑黄色野菜を中心に食べてください。なお、南瓜やれんこん、芋類は糖質が多い野菜なので、食べ過ぎに注意してくださいね。
<海藻>
海藻は低カロリーで食物繊維、ビタミン、ミネラルを多く含みます。中でも「めかぶ」はおすすめです。
<きのこ>
きのこは低カロリーで食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、糖の吸収を邪魔するため、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。さらに、きのこに含まれるβ-グルカンは胃や腸で膨らむので満腹感も得られ、お通じの調子も整います。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣7】たんぱく質を積極的に摂る
肉や魚、卵、豆類などのたんぱく質が血糖値の急激な上昇を緩和し、食後の血糖値を安定させる助けになります。したがって、積極的にたんぱく質は摂ってください。高齢の方は、食事の量が減ってたんぱく質が不足しやすく、加齢も影響して筋肉が衰えやすいので、特に注意してくださいね。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣8】運動をする
運動は血糖値スパイクの予防に有効です。定期的な有酸素運動や筋力トレーニングは、インスリンの効果を向上させ、血糖値の急上昇を緩和します。さらに、運動によってブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、細胞や筋肉が糖分を効果的に吸収することができるようになり、血糖値の低下が期待されます。したがって、血糖値スパイクを予防するためには積極的に運動を取り入れることが大切です。医師の指導を受けながら、適切な運動方法を選択してください。なお、有酸素運動については以下をご覧ください。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣9】ストレスを解消する
ストレスを感じると、血糖値を上昇させるホルモンが分泌されたり、インスリン抵抗性が強くなったりします。したがってストレスと上手く付き合うことも、血糖値スパイクを予防するためには大切です。
血糖値スパイク、糖尿病についてはお早めに相談ください
血糖値スパイクは自覚症状がほとんどありません。また、糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということは多々あります。糖尿病を放置していると、神経や血管にダメージを与え、重篤な合併症に繋がる可能性がありますので、健康診断で糖尿病の可能性が指摘された方や、食後の眠気・だるさを感じている方は、早めに受診することをお勧めします。なお、当院では予約不要で診察を行っております。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは血糖値について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2023.08.09
不眠症の種類とその対策・治療法について
内科に関する記事です。
この記事では、「不眠症の種類」をご紹介していきます。後半部分では不眠症の種類に適した「対策」と「治療法」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
不眠症とは
不眠症の種類について
不眠症の種類に適した対策と治療法
不眠症の種類を理解し、適切な診断を受けましょう
不眠症とは
不眠症とは、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害などの睡眠問題があり、そのために日中に様々な不調が現れる病気です。倦怠感や意欲低下、集中力低下、食欲低下などの症状の他、精神症状も引き起こす可能性があります。不眠症は、個人的な健康に影響を及ぼすだけでなく、「生産性の低下」や「交通事故の増加」など、社会経済的な損失をもたらす可能性があります。したがって早い段階で、医師の診断や適切なケア、適切な治療を受ける必要があります。また、不眠症には入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害などのさまざまな種類があり、それぞれの種類によって症状や原因が異なります。そのため、不眠症の種類を理解することは非常に重要です。「不眠症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」や「不眠症の種類を紹介しているサイト」でも同様のことを伝えています。
不眠症の種類について
不眠症には、大きく分けて以下4つのタイプがあります。
【不眠症の種類1】入眠障害
入眠障害は、睡眠に入ることが困難な状態を指します。主な原因としては、ストレス、不規則な生活リズム、不安やうつ症状などが挙げられます。入眠障害の対策としては、リラックスした環境を作り、規則正しい睡眠スケジュールを確保することが重要です。具体的な方法としては、「ストレス管理」や「就寝前のリラックス法」を取り入れることが効果的になります。また、入眠障害の治療法としては、睡眠薬や認知行動療法などがあります。入眠障害の治療には、専門家のアドバイスを受けながら、睡眠環境や睡眠習慣の改善に取り組むことが大切です。
【不眠症の種類2】中途覚醒
中途覚醒は、夜間に何度も目が覚める状態を指します。主な原因としては、睡眠時無呼吸症候群やストレス、心理的な要因が挙げられます。中途覚醒の対策としては、睡眠環境の改善や規則正しい生活リズムの確保が重要です。具体的な方法としては、「リラックス法」や「睡眠前の刺激物の制限」が有効になります。また、病院での治療法としては、睡眠時無呼吸症候群の治療や認知行動療法があります。中途覚醒の治療では、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や改善策を見つけることが大切です
【不眠症の種類3】早朝覚醒
早朝覚醒は、早朝に目が覚めてしまい、再び眠りに戻れない状態を指します。主な原因としては、うつ病や不安、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。早朝覚醒の対策としては、より良い睡眠を促すために、規則正しい睡眠スケジュールを守り、快適な睡眠環境を整えることが重要です。具体的なアプローチとしては、「リラックス法」や「睡眠前の刺激物の制限」が有効になります。また、病院での治療法としては、うつ病や睡眠時無呼吸症候群の治療があります。早朝覚醒の治療には、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や習慣の改善を行うことが大切です
【不眠症の種類4】熟睡障害
熟睡障害は、夜間に断続的な目覚めや浅い眠りが続く状態を指します。主な原因としては、睡眠時無呼吸症候群や不快な環境、身体的な不快感が挙げられます。熟睡障害の対策としては、快適な睡眠環境の整備や睡眠前のリラックス法が効果的です。具体的な方法としては、「寝室の静かな環境づくり」や「身体をリラックスさせる習慣」を取り入れることが挙げられます。また、病院での治療法には、睡眠時無呼吸症候群の治療や認知行動療法があります。熟睡障害の治療では、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や改善策を見つけることが重要です。
不眠症の種類に適した対策と治療法
不眠症の種類に適した対策と治療法は以下の通りです。
【不眠症のタイプ1】入眠障害
入眠障害には、リラックス法や睡眠環境の改善が有効です。リラックス法としては、入眠前にゆったりとした入浴やストレッチ、深呼吸などを行うことが挙げられます。また、寝室の環境を整えるためには、明かりを消し、外部の騒音を遮断するなど、暗い・静かな空間を作ることが重要です。なお、自分に合った寝具や枕を選ぶことも大切になります。
【不眠症のタイプ2】中途覚醒
中途覚醒に悩んでいる場合、ストレス管理や規則正しい生活リズムを意識することが重要です。日中のストレスを軽減するためには、「リラクゼーション法」や「ストレス解消の方法」を積極的に取り入れてください。また、規則正しい睡眠スケジュールを作り、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることで、体内時計を整えることができます。これにより、睡眠の質と量が向上し、中途覚醒の問題を緩和することが期待できます。
【不眠症のタイプ3】早朝覚醒
早朝覚醒の対策としては、睡眠前の刺激物の制限が効果的です。過度の飲食やアルコール、カフェインの摂取は避けてください。なお、リラックス法や深呼吸、瞑想などを行うことで、心身を落ち着かせることができます。
【不眠症のタイプ4】熟睡障害
熟睡障害に悩んでいる場合、「快適な睡眠環境づくり」や「認知行動療法」が役立ちます。具体的には、寝室の温度を適切に設定し、湿度を調整することが重要です。騒音を軽減するためには、イヤープラグやホワイトノイズマシンを活用することも有効になります。なお、認知行動療法では、睡眠に関する誤った思考や行動パターンを見直し、良質な睡眠につながる習慣を身につけることができます。具体的な方法としては、寝る前のリラックス法や規則正しい睡眠スケジュールの確保が挙げられます。
不眠症の改善には、自己ケアだけでは限界がある場合もあります。そのため、症状が継続する場合は、医師の診察が重要です。医師は症状の原因を評価し、適切な治療法を提案してくれますので、一人で悩まずに相談してください。なお、不眠症の治療法には、薬物療法と非薬物療法の2つのアプローチが一般的に用いられます。
<非薬物療法>
非薬物療法では、生活習慣の改善や睡眠衛生指導が行われます。生活習慣の改善には、規則正しい睡眠スケジュールの確立、快適な寝室環境の整備、ストレス管理、規則的な運動などが含まれます。また、睡眠衛生指導では、「睡眠に関する良い習慣の獲得」や「睡眠に影響を及ぼす要素の改善」が促されます。
不眠症の治療においては、個別の状況に応じて最適な治療プランが立案されます。そのため、医師の指導を受けながら、薬物療法や非薬物療法、またはそれらの組み合わせを適切に活用することが重要です。医師の指導を受けながら、適切な対策を行ってください。
<薬物療法>
薬物療法では、医師が処方する睡眠薬を使用して治療を行います。睡眠薬は不眠症の症状を軽減する効果がありますが、長期間の使用や誤った使い方は問題を引き起こす可能性があるため、医師の指示に従うことが重要です。
不眠症の種類を理解し、適切な診断を受けましょう
前述した通り、不眠症は種類によって症状や原因が異なります。そのため、不眠症の種類を理解することは非常に重要です。不眠症の種類を正しく理解することは、適切な対策を選ぶ上で重要な要素になりますので、しっかりと把握してください。なお、不眠症の種類を正確に把握するためには、医師の診察やアドバイスを受けることが重要です。医師は症状や原因を評価し、適切な診断を行ってくれます。また、診断結果に基づいて、個々に合った対策や治療法を提案してもらえるため、一人で悩まずに医師のアドバイスを受けてください。当院では、不眠症に対する診断と治療を行っております。不眠の症状や原因について悩んでいる方、あるいは不眠症の症状にお心当たりのある方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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