板谷内科クリニックブログ
症状についての記事一覧
- 板谷内科クリニックブログ
- 症状についての記事一覧
ヘルパンギーナの症状と予防について
内科に関する記事です。
ヘルパンギーナは夏風邪の代表格のひとつと言われ、一般的に4歳以下の子供が感染しやすい疾患となります。
大人も抵抗力が低下しているとかかることがございますので、どなたでも注意が必要な疾患です。
この記事では、ヘルパンギーナの症状と予防について解説していきます。後半部分では「ヘルパンギーナの治療方法」についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナの特徴と症状について
ヘルパンギーナの原因
ヘルパンギーナの治療方法について
ヘルパンギーナの予防について
ヘルパンギーナの病原診断について
ヘルパンギーナの合併症について
ヘルパンギーナの治療後の注意点
ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナとは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎です。乳幼児を中心に夏季に流行します(年齢は4歳以下が多く、1歳が特に多い傾向にあります)。
いわゆる夏かぜの代表的疾患とも言われ、その大多数はエンテロウイルス属に属するウイルスに起因し、主にコクサッキーウイルスA群である場合が多いが、コクサッキーウイルスB群やエコーウイルスで発症する場合もあります。
ヘルパンギーナと手足口病との違いについては「千葉市医師会のホームページ」に詳しく記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。
ヘルパンギーナの特徴と症状について
ヘルパンギーナは2~4日の潜伏期の後、突然の高熱に続いて喉が痛み、喉の奥に水膨れができて赤く腫れるのが特徴です。高熱による倦怠感や口腔内の痛みなどから、食事や水分を十分にとれず、脱水になることもあります。
多くの場合、安静にしていれば1週間ほどで回復しますが、まれに重症化するので油断は禁物です。免疫力が下がっていると、大人が感染することもありますので、ご注意ください。「東京感染症情報センター」でも同様の見解を述べています。
ヘルパンギーナの原因
ヘルパンギーナは、主にコクサッキーA群ウイルスを原因とします。ヘルパンギーナにかかった人の咳やくしゃみ、つばなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染します。また水疱の内容物や便に排出されたウイルスが手などを介し、口や眼などの粘膜に入って感染します。ヘルパンギーナの原因について詳しく知りたい方は「国立感染症研究所のホームページ」をご覧ください。
ヘルパンギーナの治療方法について
ヘルパンギーナに特異的な治療法はなく、通常は対症療法のみであり、発熱や頭痛などに対してはアセトアミノフェンなどを用いることもあります。また時には、脱水に対する治療が必要なこともあります。なお、無菌性髄膜炎や心筋炎の合併例では入院治療が必要であり、後者の場合には特に循環器専門医による治療が望まれます。
ヘルパンギーナの予防について
ヘルパンギーナに特異的な予防法はありません。しかし感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒をすることにより、一定の予防効果があります。こまめにうがいや手指の消毒は行いましょう。「千葉市のホームページ」でも同様のことを伝えています。
ヘルパンギーナの病原診断について
ヘルパンギーナの病原診断には、患者の口腔内拭い液、特に水疱内容を含んだ材料、糞便、髄膜炎を合併した例では髄液などを検査材料としてウイルス分離を行うか、あるいはウイルス抗原を検出します。確定診断にはウイルスを分離することが原則になります。なお、実際には臨床症状による診断で十分なことが多いです。
ヘルパンギーナの合併症について
ヘルパンギーナは合併症を起こすことは少ない病気です。しかし大人では感染すると重症化のリスクが高まるため合併症を引き起こすかもしれません。もし合併症を起こした場合には「熱性痙攣」「無菌性髄膜炎」「急性心筋炎」などを発症する場合があります。
【ヘルパンギーナの合併症1】熱性痙攣
熱性痙攣とは「ひきつけ」のことです。高熱が出たときに白目をむいて、全身を突っ張らせる痙攣は、強直性痙攣と呼ばれる痙攣で、ガクンガクンと手足をふるわせたりする状態になります。0〜5歳くらいまでの間に38度以上の発熱に伴って起き、発症確率は7~8%とされています。
【ヘルパンギーナの合併症2】無菌性髄膜炎
無菌性髄膜炎は、発熱、頭痛、嘔吐のいわゆる3主徴をみとめ、後部硬直、ケルニッヒ徴候などの髄膜刺激徴候が存在すること、髄液一般検査で定型的な所見を得ること、髄液の塗抹、細菌培養で細菌を検出しないことにより診断がなされる症候群です。
【ヘルパンギーナの合併症3】急性心筋炎
急性心筋炎とは、今まで元気に生活していた人が風邪などをきっかけに、数日の間に進行して心臓の筋肉に炎症が起こる病気です。心臓の動きが悪くなって、心不全や危険な不整脈を引き起こします。急性心筋炎は多くの場合、心筋にウイルスなどが感染して発症します。
ヘルパンギーナの治療後の注意点
ヘルパンギーナにはワクチンがないため、こまめなうがいと流水でしっかり手を洗うことで予防することが第一です。タオルや食器、おもちゃなどの共有は避けて、感染している子供が触れた物を消毒することも感染を防ぐポイントです。また、治癒した後も2~4週間ほどはウイルスが便に残っている可能性があるため、子供のおむつ替えをした後はきちんと手洗いをすることが、保護者への感染を防ぐのに有効です。「国立成育医療研究センター」でも同様のことを伝えています。
登校許可証について
学校や幼稚園に通っているお子さんが、感染症にかかった場合、感染症が拡がるのを防ぐため、感染の恐れがある間は登校・登園を控えていただく場合があります。ご注意ください。尚その後、感染の恐れがなくなり登校・登園する場合、学校や園によっては「登校許可証」が必要になる場合があります。「登校許可証」をご希望の方は、お気軽にご相談下さい。
2022.09.11
糖尿病患者の足にみられる症状について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病はインスリンの分泌不全もしくは、インスリンが作用する臓器が十分にインスリンの効果を受けられない状態(インスリン抵抗性)、あるいはその両方がきっかけで血糖値が慢性的に高くなってしまった代謝異常の状態を指します。
血糖値が何年間も高いままでいると、将来的に心臓病や、失明、腎不全といったより重い病気につながります。
そのため、糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。
この記事では、糖尿病患者の足にみられる症状について解説していきます。
後半では「足の症状のチェックポイント」を説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
糖尿病の主な合併症について
糖尿病足病変とは?
足の症状が悪化した時のリスクについて
糖尿病患者の足に出る症状一覧
糖尿病に対するフットケアについて
糖尿病についてすぐ相談したい方はこちら
糖尿病の主な合併症について
糖尿病の合併症の中でも「糖尿病性神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」は3大合併症と言われております。
中でも「糖尿病性神経障害」は多くの糖尿病患者に起こりやすく、立ちくらみや下痢、便秘といった自律神経障害や手足の痺れ、冷えやこりといった感覚・運動神経障害といった症状が現れます。
神経障害が進行してしまうと、通常より感覚が鈍くなるため小さな傷をつくりやすいです。
糖尿病足病変とは?
糖尿病の患者に生じる足のトラブルの総称を「糖尿病足病変(とうにょうびょうあしびょうへん)」といいます。
病変には、足に生じる水虫や細菌感染による病変、たこやうおのめ、足の潰瘍や変形などがあります。
さらに重症になると壊疽(えそ)という組織が死んでしまった状態になり、最悪の場合は足を切断することもあります。
これらを避けるためには、血糖を適切な状態に保つことはもちろん、毎日足の状態をよく観察し異常をすぐに見つけることが大切です。
このような状態で外傷、靴ずれ、低温やけどなどによりキズができると潰瘍や壊疽へと悪化する恐れがあるため、注意が必要です。
自分の症状が糖尿病足病変の症状かどうか気になるという方は、いつでも気兼ねなくご相談ください。
症状が気になる方はこちらをクリック
足の症状が悪化した時のリスクについて
糖尿病患者にとって、もっとも怖い足の問題は「足を失うこと」です。
糖尿病で足を失うことは珍しい話ではなく、糖尿病の合併症である神経障害や血管障害などは、足の壊疽(組織が腐ってしまうこと)を引き起こします。
壊疽は大変治りにくい病気で、足を切断することも少なくありません。
糖尿病の症状が見られた方はすぐにでもご相談ください。
すぐに相談したい方はこちらをクリック
糖尿病患者の足に出る症状一覧
糖尿病性足病変の予防には、日頃からのセルフチェックが大切です。
以下の症状がある方は糖尿病の疑いがありますので、速やかに糖尿病専門医による診察をご検討ください。
<糖尿病患者の足に出る症状>
1. 足の先がしびれる
2. 足の先に痛みがある
3. 足の先がジンジン(ピリピリ)する
4. 足の感覚に異常がある(痛みを感じにくい、感覚が鈍いなど)
5. 足がつる
6. うおのめ、たこ、まめ、靴ずれがよくできる
7. 小さな傷でも治らない
8. 足に感染症がある(水虫など)
9. 皮膚が赤くなったり、腫れたりしている部分がある
10. 皮膚が乾燥したり、ひび割れしている部分がある
11. 爪が変形したり、変色したりしている
糖尿病に対するフットケアについて
糖尿病性足病変を予防するためには、日頃から自分の足を気にかけて、フットケアすることが大切です。
毎日足の隅々まで見て触ってよく観察しましょう。具体的な足の糖尿病対策については以下をご覧ください。
【糖尿病対策1】見えないところは鏡を使って観察しましょう
毎日明るい場所で足の裏側を鏡にうつしてみたり、目の悪い方は、周りの人にみてもらいましょう。
長時間歩いた後や運動後は特に念入りに観察してください。
【糖尿病対策2】爪は切り過ぎないようにしましょう
神経障害が進んでいると「違和感」や「痛み」を感じません。
伸びた爪はケガのもとになりますので、こまめに手入れをしてください。なお、硬くて切りにくい爪は無理に自分で切らずに医師や看護師に処置してもらいましょう。
【糖尿病対策3】足を清潔に保ちましょう
感染を防ぐためには、足を清潔に保つことが重要です。足は石けんをよく泡立てて、柔らかいタオルやスポンジで優しく洗ってください。指の間も忘れずに洗いましょう。
【糖尿病対策4】自分の足に合った靴をはきましょう
靴が足に合っていないと、靴ずれを起こしたり、血管を圧迫したりします。
そのため、足の糖尿病対策として靴選びは重要なポイントです。靴を選ぶ際は以下のポイントに注意して選びましょう。
<靴選びのポイント>
1. つま先に1センチ程度の余裕があり、足の形に合っている
2. 革や内張りが柔らかく、靴の内部に硬い縫い目がない
3. クッション性がよく、靴底が安定している
4. ハイヒールなど、一カ所に体重がかかるものは避ける
5. 一日の中で最も足が大きくなる夕方を基準にサイズを選ぶ
6. 通気性のよい綿かウールのものを選ぶ
<靴を履く時のポイント>
1. 新しい靴は最初から長時間履かずに少しずつ慣らしていく
2. 毎日履きかえて清潔に保つ
3. 靴の中に異物がないか、よく確認してから履く
4. 運動や散歩をする時は足首が固定されるよう、紐やマジックテープが付いた運動靴を履く
【糖尿病対策5】必ず靴下を履きましょう
足のケガの防止のため、靴下を必ず履くようにしましょう。
靴下を履くことでケガだけでなく、水虫の予防にもなります。
靴下の選び方については「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。
【糖尿病対策6】やけどに注意しましょう
神経障害により足が冷えることはよくありますが、そんなときは熱さに対しても鈍くなっています。
湯たんぽやこたつ、電気カーペットなどでは低温ヤケドに十分注意しましょう。
これまで紹介してきたように糖尿病は放っておくと深刻な症状が出てまいります。
早期発見、治療が何よりも大切ですが、糖尿病は患者本人が気付きにくいという厄介な病気でもあります。
例え身体がどこもおかしくなかったとしても、ほんの少しでも気になることがありましたらまずは相談だけでもご検討ください。
当院ではどんな些細なことでも気軽にご相談いただけるようなクリニックを目指しております。
ちょっとした変化でも気がかりな方は、いつでも当院にお越しください。
相談されたい方はこちらをクリック
2022.05.25
小児糖尿病の子供にみられる症状と治療法について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、お子様が小児糖尿病かをどうかチェックする際のポイントを紹介していきます。
記事の後半では「合併症のリスク」や「糖尿病の治療方法」についても解説します。
小児糖尿病についてすぐ相談したい方はこちら
【目次】
子供が発症しやすい小児1型糖尿病について
1型糖尿病の2型糖尿病との違いについて
小児糖尿病にみられる症状とは?
糖尿病性ケトアシドーシスとは?
合併症のリスク・症状について
子供の糖尿病治療方法について
糖尿病の治療方法①インスリン療法
糖尿病の治療方法②食事療法
糖尿病の治療方法③運動療法
子供が発症しやすい小児1型糖尿病について
そもそも糖尿病とは、すい臓で作られるインスリンの分泌不全またはインスリンが作用する臓器が十分にインスリンの効果を受けられない状態(インスリン抵抗性)、もしくは両方がきっかけで血糖値が慢性的に高くなってしまった代謝異常の状態を指します。
そのうち1型糖尿病とは前者のインスリン分泌不全に該当します。
すい臓にはランゲルハンス島という細胞の集合体があり、その中にあるβ(ベータ)細胞がインスリンを分泌しています。
小児1型糖尿病とはそのβ細胞が壊れてしまうことで生じるインスリンが原因で引き起こされる症状なのです。
なぜβ細胞が破壊されてしまうのか、その原因についてはウイルス感染の関与も疑われておりますが、詳しい原因は完全に解明されていません。
1型糖尿病は小児期に発症することが多く、小児1型糖尿病と呼ばれるのはそのためです。
日本内分泌学会の公式HPでも小児1型糖尿病について紹介されています。
1型糖尿病の2型糖尿病との違いについて
インスリンは骨格筋や肝臓などの(標的)臓器に作用し、糖の吸収を促します。
肥満などでインスリンの効果を調整する物質(アディポサイトカインと呼ばれます)の分泌異常が起こると、インスリンが標的臓器に対して効果を十分に発揮できなくなります。
つまり2型糖尿病とは、標的臓器のインスリンに対する感受性が下がり、(分泌量は十分でも)インスリンの作用が十分になされないことが原因で起こる症状です。
前段の通り、1型糖尿病との違いとしては血糖値が高まる原因が異なります。
糖尿病の子供の大半は1型の小児糖尿病ですが、近年2型糖尿病の子供も増加傾向にあります。
糖尿病かどうか診察したい方はこちら
小児糖尿病にみられる症状とは?
子供が小児糖尿病を発症した場合、どのような症状があらわれるのでしょうか?
以下の症状が見られた場合は、小児糖尿病の疑いがあります。
お子様に当てはまる症状があれば、速やかに診察を受けてください。
<糖尿病の子供によくみられる症状>
1. 何度もトイレにいく
2. 喉が渇いて沢山の水がほしくなる
3. 食べているのに痩せる
4. お腹が痛くなる
5. だるい、疲れやすい
6. 意識を失う
子どもの年齢が幼いほど自分から身体の異変を訴えることは難しく、その分小児糖尿病は通常の糖尿病よりも気付きにくいという厄介な病気です。
ただ大人の方でも子どもが本当に小児糖尿病なのかどうかを判断することは難しいでしょう。
些細な変化でも気になることがあったら、すぐに医師にご相談ください。
当院では予約を取らずに受診いただけます。
以下のボタンから当日の順番をお取りいただければスムーズに診察ができますので、ご活用ください。
小児糖尿病について相談したい方はこちら
糖尿病ケトアシドーシスについて
インスリン不足がさらに進むと「糖尿病ケトアシドーシス」という合併症を引き起こす恐れがあります。
糖尿病性ケトアシドーシスになるとだるさ、頭痛や痙攣といった症状になり、最後には昏睡状態になってしまう状態で、最悪の場合死に至ることもあります。
糖尿病性ケトアシドーシスは1型糖尿病がきっかけで起こることがほとんどで、インスリンが不足することで脂肪がエネルギーとして使われるような状態です。
糖尿病合併症のリスク・症状について
糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに重篤な合併症が進展することです。血糖値が高い状態が持続すると「数年~十数年」の経過で合併症が生じます。
小児1型糖尿病では、失明したり、腎不全となり透析をしなければならなくなったり、痛みを感じにくくなったりします。
また大人になると、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、歯周病、感染症などになりやすくなることもあります。
ですので、お子様に糖尿病の症状が見られた際には絶対に放置してはいけません。
糖尿病の合併症のリスク・症状については「MSDマニュアル」に記載しておりますので、より詳しく知りたい方はご覧ください。
小児糖尿病の治療方法について
小児糖尿病の治療は、健康な子供と同じ発育と生活の質(クオリティ・オブ・ライフ:QOL)の確保が前提となります。
本人や家族はもちろん、学校の先生やまわりの友達にも、糖尿病の病気への理解と、きちんとした治療が必要であるという意識をもってもらうことが大切です。
以下、糖尿病の治療方法になります。
小児糖尿病の治療方法①インスリン療法
インスリンが不足した状態になっているときに、インスリン注射等で外部からインスリンを補うことによって血糖を下げます。
これにより健常な子供と同等の血糖値変動パターンに近づけることが可能となり、日常生活における支障を和らげることができます。
小児糖尿病の治療方法②食事療法
食事療法は糖尿病治療の基本です。
1. 食べすぎず、腹八分目に抑える
2. 朝昼晩、規則正しく食べる
3. バランスよく食べ、食事中はゆっくりよく噛んで食べる
4. 寝る間際に食べすぎない
これらのことをきちんと守り、3大栄養素(脂質、糖質、タンパク質)をバランスよく摂取してください。
千葉県の公式HPでも「子供の糖尿病治療と管理について」にて糖尿病の子供に関する治療法を紹介しています。
小児糖尿病の治療方法③運動療法
運動療法の基本は、運動によるエネルギー消費・肥満の解消や抑制です。
運動療法により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病の症状が改善に近づきます。
子供にとってはストレス解消や筋力の増加にも役立つので、積極的に取り入れてほしいです。
運動療法については「糖尿病を改善するための運動」にも記載があります。
小児糖尿病は早期発見・早期治療が何よりも肝心です。
どんな小さなことでも気になる方は気兼ねなく当院にご相談ください、糖尿病専門医の医師が丁寧に診察致します。
小児糖尿病について相談したい方はこちら
2022.05.24
千葉市で花粉症にお困りの方へ|症状の特徴とコロナウイルス感染症との違い
アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。ですから、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「花粉症の主な症状」をご紹介していきます。記事の後半では「花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い」についてもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
花粉症とはどのような病気か?
アレルギー性鼻炎には季節性と通年性があります
<季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)>
<通年性アレルギー性鼻炎>
花粉症が起きる原因について
花粉症の主な症状について
【花粉症の症状】鼻
【花粉症の症状】目
【花粉症の症状】のど
【花粉症の症状】皮膚
【花粉症の症状】頭
【花粉症の症状】下気道
【花粉症の症状】口腔
【花粉症の症状】その他
花粉症と新型コロナウイルス感染症の違いについて
【花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い】鼻の症状
【花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い】鼻の症状以外
新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は検査をしましょう
花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします
花粉症とはどのような病気か?
花粉症とは、花粉を吸い込んだりすることで鼻水、鼻づまり、くしゃみ、などのアレルギー症状を起こす病気。季節性アレルギー性鼻炎とも言われております。花粉症は様々な花粉で発症しますが、その代表的なものが「スギ花粉症」です。現在、日本人の「約38.8%」がスギ花粉症であると言われております(スギ花粉症は日本固有のものになります)。花粉の種類と飛散時期については「ヘルスケア情報」に詳しく記載しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
アレルギー性鼻炎には季節性と通年性があります
アレルギー性鼻炎は原因物質(アレルゲン)の種類によって以下の2つに分類されます。
<季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)>
季節性アレルギー性鼻炎は、原因となる花粉の飛散時期だけに「鼻炎症状」や「目の症状」などが認められるアレルギー性鼻炎。日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されています。ですから、複数の花粉に反応する季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)では、ほぼ1年中症状に悩まされるという人も少なくありません。なお、当院では様々な方法で「アレルギー検査」をしております。ですから「自分は何のアレルギーなのか?」と気になっている方は、ぜひご来院ください。
<通年性アレルギー性鼻炎>
通年性アレルギー性鼻炎は、ダニやホコリなどが原因で1年を通して鼻炎症状が認められるアレルギー性鼻炎。アレルゲンが一年中あるため、症状も1年中あります。近年は「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人が増えております。ですから、人によっては1年中「鼻水・鼻づまり」や「目のかゆみ・異物感」に悩まされるという人も少なくありません。通年性アレルギー性鼻炎の主な症状については「花粉症ナビ」に記載しておりますので、気になる方はご覧ください。
花粉症が起きる原因について
花粉症の主な原因は、抗原抗体反応によるものです。空気中を浮遊している原因物質(アレルゲン)が目や鼻の細胞の表面に付着すると、体内に抗体が作られ、マスト細胞という名の細胞とくっつきます。その後、再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出され、ヒスタミン受容体(ヒスタミンを受ける鍵穴)と結合し、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ等のアレルギー反応が引き起こされるのです。
花粉症の主な症状について
花粉症の三大症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり。その他にも人によっては、咳がでたり、のどや皮膚のかゆみがあったりします。詳しくは下記をご覧ください。
【花粉症の症状】鼻
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、かゆみ、嗅覚障害、鼻内乾燥感、鼻出血
【花粉症の症状】目
かゆみ、異物感、結膜の充血、流涙、めやに、まぶたの腫れ
【花粉症の症状】のど
かゆみ、痛み、異常感、乾燥感、から咳
【花粉症の症状】皮膚
かゆみ、皮膚炎、じんましんのような疾患
【花粉症の症状】頭
頭痛、発熱、頭がボーっとする、頭重感
【花粉症の症状】下気道
咳、痰、ゼイゼイする
【花粉症の症状】口腔
かゆみ、浮腫
【花粉症の症状】その他
耳のかゆみ、全身の倦怠感、悪寒、熱感
花粉症と新型コロナウイルス感染症の違いについて
花粉症と新型コロナウイルス感染症では、似た症状が出る場合があります。しかし、よく比較するとそれぞれに特徴があります。たとえば、鼻の症状では以下のような点が違います。
【花粉症と新型コロナウイルス感染症との違い】鼻の症状
<花粉症> <新型コロナウイルス>
鼻水 よくある(透明でサラッとした鼻水) まれ
くしゃみ よくある(発作的で連続する) まれ
鼻づまり よくある(においを感じにくい) まれ
<鼻の症状の特徴>
花粉症の鼻症状は「特定時期(花粉飛散期)のみに起きる」「朝方の強い症状(モーニングアタック)」という特徴があります。一方、新型コロナウイルス感染症の鼻症状は「鼻水を認めても少量でサラサラしている」という特徴があります。
<嗅覚>
花粉症では鼻づまりによって、においが分かりにくくなります。一方、新型コロナウイルス感染症では鼻づまりがないのにも関わらず、においがわからなくなります。いわゆる嗅覚障害です。
【花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い】鼻の症状以外
鼻の症状以外の違いでは、以下のような点が異なります。
<目のかゆみ>
花粉症では「目のかゆみ」があります(涙が出ることもあるくらいです)。一方、新型コロナウイルス感染症では目のかゆみが主症状になるのは稀です。
<皮膚のかゆみ>
花粉症では目と同様に「皮膚のかゆみ」があります(人によってはない場合もあります)。一方、新型コロナウイルス感染症では皮膚のかゆみが主体になることは、ほぼありません。
<のどの痛み>
花粉症では「のどのかゆみ」はありますが、痛くなることは滅多にありません。一方、新型コロナウイルス感染症では、のどの痛みがあります。特に今年に入ってから流行しているオミクロン株では「のどの痛み」を訴える患者様が非常に多くいます。
<味覚>
花粉症では鼻づまりによって、味が分かりにくくなります。一方、新型コロナウイルス感染症では鼻づまりがないのにも関わらず、匂いがわからなくなります。いわゆる味覚障害です。
<発熱>
花粉症の場合は「発熱」することは稀。発熱してもごく微熱です。一方、新型コロナウイルス感染症では、発熱は主要な症状のひとつになります。なお、新型コロナウイルス感染症では、発熱とともに関節痛や筋肉痛になったり、吐き気や悪寒がしたりといった特徴もございます。
新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は検査をしましょう
花粉症と新型コロナウイルスは、よく比較するとそれぞれに特徴があります。しかし一概には言えません。場合によっては非常に見分けがつきにくい可能性があります。ですので、新型コロナウイルス感染症が疑われる場合には「検査キットを利用する」、あるいは速やかに「かかりつけ医」に相談しましょう。
花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします
花粉症の治療法には舌下免疫療法をおすすめします。なぜなら、舌下免疫療法は根治療法。花粉症を根本から治すことができる唯一の治療法とされています(個人差はあります)。もちろん花粉症の根治療法の中には「皮下免疫療法」もございますが、こちらは注射が必要です。そのため、毎回痛みが伴います。それに月1回〜数回程度の通院が必要になりますので、毎月、時間を確保しなくてはいけません。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。当院での舌下免疫療法のご予約については「アイチケット広場」から行えます。お手数をおかけしますが、受診をご検討中の方はこちらからご予約ください。
2022.03.29
千葉市で花粉症にお困りの方にお伝えしたい薬について
アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。ですから、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「花粉症に有効な薬」をご紹介していきます。花粉症に苦しんでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
千葉市で花粉症にお困りの方にお伝えしたい薬について
花粉症とはどのような症状か?
花粉症に有効な薬の種類について
花粉症に有効な内服薬の種類
【内服薬の種類1】第1世代抗ヒスタミン薬
【内服薬の種類2】第2世代抗ヒスタミン薬
【内服薬の種類3】抗ロイコトリエン薬
【内服薬の種類4】ステロイド内服薬
【内服薬の種類5】サイトカイン阻害
抗ヒスタミン薬を服用するとなぜ眠くなるのか?
花粉症に有効な点鼻薬の種類
【点鼻薬の種類1】血管収縮点鼻薬
【点鼻薬の種類2】ステロイド点鼻薬
【点鼻薬の種類3】ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬
【点鼻薬の種類4】抗ヒスタミン薬点鼻薬
花粉症に有効な点眼薬の種類
【点眼薬の種類1】抗アレルギー点眼薬
【点眼薬の種類2】ステロイド点眼薬
【点眼薬の種類3】免疫抑制剤点眼薬
【点眼薬の種類4】眼軟膏
スギ花粉症にはシダキュアを用いた舌下免疫療法がおすすめです
舌下免疫療法とは?
花粉症の治療薬を使う時の注意
花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします
花粉症とはどのような症状か?
花粉症とは、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称。主に「アレルギー性鼻炎」と「アレルギー性結膜炎」が生じます。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。ですから、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ「かぜ」と間違う場合もございます。なお、花粉症の治療法については「千葉市で花粉症にお困りの方に効果的な治療法を紹介します」で解説しております。花粉症の治療法が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
花粉症に有効な薬の種類について
花粉症に有効な薬には、主に「内服薬」「点鼻薬」「点眼薬」があります。花粉症では、つらい症状の部位や程度に合わせて適切な薬を選びましょう。花粉症に有効な「内服薬」「点鼻薬」「点眼薬」については下記をご覧ください。
花粉症に有効な内服薬の種類
内服薬は有効成分が血管をめぐり「体のすみずみ」に送り届けられます。ですので、目、鼻、のど、など「体全体のアレルギー反応」を抑えることができます。代表的な内服薬の種類は以下の通りです。
【内服薬の種類1】第1世代抗ヒスタミン薬
第1世代抗ヒスタミン薬は、鼻炎症状を引き起こすヒスタミンの働きを抑え、鼻水、くしゃみ、鼻づまりを改善します。第1世代抗ヒスタミン薬の多くは「抗コリン成分」「血管収縮成分」が配合されているため、鼻水や鼻づまりを総合的に抑えてくれることが特徴です。
【内服薬の種類2】第2世代抗ヒスタミン薬
第2世代抗ヒスタミン薬は「抗ヒスタミン作用」だけではなく、抗アレルギー作用(アレルギー症状の発生を抑える)も併せ持ちます。そのため、花粉飛散シーズンに「花粉症の初期症状」が出始めたタイミングから使用すると効果的です。なお、第2世代抗ヒスタミン薬は、眠気などの副作用が第1世代抗ヒスタミン薬に比べて少ないことが特徴として挙げまれます。
【内服薬の種類3】抗ロイコトリエン薬
抗ロイコトリエン薬、特に鼻閉に有効性のある薬です。ロイコトリエンは、血管を拡張させ鼻粘膜の腫脹をおこす化学伝達物質です。眠気などの症状も少なく、喘息でも使用されることの多い薬剤です。なお、抗ロイコトリエン薬は「抗ヒスタミン薬」にあわせて使用されることが多いです。
【内服薬の種類4】ステロイド内服薬
ステロイド内服薬とは、ステロイドの飲み薬です。内服のステロイドはいろいろな種類があります。ステロイド内服薬は、血糖上昇のおそれ、むくみ、月経異常など様々な副作用が心配されますので、安易に使わないように注意する必要があります。
【内服薬の種類5】サイトカイン阻害薬
サイトカイン阻害薬は、ヘルパーT細胞のTh2細胞からのサイトカイン(具体的には「インターロイキン4」と「インターロイキン5」)がつくられるのを抑える作用をあらわします。これにより、免疫グロブリンであるIgE抗体の産生が抑えられたり、白血球の一つである好酸球の組織浸潤が抑えられる結果、抗アレルギー作用をあらわすとされます。なお、サイトカイン阻害薬は、鼻閉に効果が高いと言われています。
抗ヒスタミン薬を服用するとなぜ眠くなるのか?
抗ヒスタミン薬は名前の通り「ヒスタミンの作用」をブロックする働きを持つ薬です(ヒスタミンは、脳内で覚醒状態を維持したり、学習能力を高めたりする働きをしています)。抗ヒスタミン薬を服用すると、アレルギー反応を抑えてくれる力がありますが、脳に移行すると、脳内でのヒスタミンの働きを抑えてしまいます。そのため、気づかないうちに眠気に襲われたり、集中力が低下したりといった「インペアード・パフォーマンス」を引き起こすのです(インペアードは英語で「正常に機能しない」という意味です)。インペアード・パフォーマンスについては「日本予防医学協会のサイト」に詳しく記載しておりますので、気になる方はご覧ください。
花粉症に有効な点鼻薬の種類
点鼻薬は、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状に有効。特に鼻づまりがつらい方に効果的です。点鼻薬は内服薬に比べて「早く効果を実感できる」「眠気などの副作用が起こりにくい」といった利点がございます。
【点鼻薬の種類1】血管収縮点鼻薬
血管収縮点鼻薬は、鼻粘膜の血管を収縮し、鼻づまりを解消します。速効性があり、鼻づまりが比較的早く解消されますが、効果は一時的。さらに、長期間連用してしまうと逆に鼻づまりになりやすくなるといった副作用もあるため注意が必要です。
【点鼻薬の種類2】ステロイド点鼻薬
ステロイド点鼻薬は、花粉症の元となるアレルギー反応を抑えるため、鼻づまりだけではなく、鼻水・くしゃみにも効果をあらわします。血管収縮点鼻薬と比べると、鼻づまりへの効きの速さは劣りますが、継続的に使用すると症状が出にくくなる「抗アレルギー作用」も併せ持つことが特徴です。
【点鼻薬の種類3】ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬
ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬は、花粉が体内に入ったとき、アレルギー症状を引き起こす体内物質(ヒスタミンやメディエーター)が出るのを抑える薬。点鼻薬の他に、経口薬、点眼薬があります。ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬は、アレルギー性鼻炎にともなう「くしゃみ」や「鼻水」を軽減します。しかしながら比較的強くないため、現在はほとんど使用されておりません。
【点鼻薬の種類4】抗ヒスタミン薬点鼻薬
抗ヒスタミン薬点鼻薬は、もともと内服薬としても使われている成分を点鼻薬にしたものです。抗ヒスタミン薬点鼻薬は「ステロイド点鼻薬」の登場する前は、点鼻薬の主流を担っていました。しかしながら最近では、補助的な位置づけにあり、抗ヒスタミン薬点鼻薬はほとんど使われなくなりました。なお、抗ヒスタミン薬点鼻薬は点鼻でありながら、飲み薬のように多少眠くなるため、使用する際は十分に注意してください。
花粉症に有効な点眼薬の種類
点眼薬は、目のかゆみ、充血、異物感などの症状に有効。花粉症の症状が軽度であれば「市販で購入できる目薬」でも対応できます。しかし症状がひどい場合や「花粉症なのか、他の原因による症状なのか」がはっきりしない場合は、病院を受診し、症状に適した薬を処方してもらうようにしましょう。
【点眼薬の種類1】抗アレルギー点眼薬
抗アレルギー点眼薬は、花粉によるアレルギー反応の元を抑えます。そのため、花粉による目のかゆみの発生を起こりにくくします。抗アレルギー点眼薬の中には、花粉飛散の「1〜2週間前」から使用できる点眼もあります。ですので、毎年、花粉飛散シーズンになると「目が痒くなってつらい」という方はマスクやメガネなどと共に、抗アレルギー点眼薬で対策をとるといいでしょう。
【点眼薬の種類2】ステロイド点眼薬
ステロイド点眼薬は、ステロイドに炎症をとる強い作用がありますので、炎症を抑えたい場面で使われます。ステロイド点眼薬は炎症による「腫れ」や「赤み」を抑える上、かゆみや痛みも和らげます。ですので、非常に効果的な点眼薬と言えます。しかしステロイド点眼薬には「眼圧上昇」や「異物が体内に侵入する時におこる防御反応を抑制する」といった副作用があります。ですから、ステロイド点眼薬は、効果と副作用のバランスを考えて、医師の指示のもと慎重に使用しましょう。
【点眼薬の種類3】免疫抑制剤点眼薬
免疫抑制剤点眼薬は、免疫反応を抑えることで、アレルギー性結膜疾患の中で症状が重い「春季カタル」による目の腫れなどの症状を改善する薬。一般的に「抗アレルギー点眼薬」や「ステロイド点眼薬」の治療では安定しない患者様に対して処方されます。
【点眼薬の種類4】眼軟膏
眼軟膏には「炎症や痛みを抑制する軟膏」「細菌を殺す軟膏」など様々な種類があります。眼軟膏は普通の軟膏と違い、無菌的に調製しております。ですから、目の中(結膜内)に入れても心配いりません。なお、眼軟膏は患部へ塗って使用するため、点眼薬よりも長い間効き目を持続させることが可能です。
スギ花粉症にはシダキュアを用いた舌下免疫療法がおすすめです
スギ花粉症の患者様には「シダキュア(分類名: 減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬, 標準化スギ花粉エキス)」を用いた舌下免疫療法がおすすめです。シダキュアとは、スギ花粉症のアレルゲン免疫療法のお薬。スギ花粉を原料とするエキスから作られています。シダキュアを用いた舌下免疫療法は、長期にわたり正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、症状をおさえる効果が期待できます。
※舌下錠(ぜっかじょう)とは、舌の下に薬を入れ,急速に有効成分を口腔粘膜から吸収させる錠剤。舌の下にくすりを入れて、飲み込んだり、かみ砕いたりせず、唾液で自然に溶かします。
舌下免疫療法とは?
舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)とは、アレルギーの原因(アレルゲン)となる物質を少しずつ長い間(3〜5年)投与することでアレルゲンに身体を慣らしていき、アレルギー症状を改善させる治療法。スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本的に治すことができる唯一の治療法になります。2014年に舌下免疫療法が開始されるまで、減感作療法(げんかんさりょうほう)といえば「皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)」が主流でした。しかし舌下免疫療法のほうが「簡便で続けやすい」「アナフィラキシーショックが少ない」など利点が多いため、現在では「舌下免疫療法」が主流となっております。なお、舌下免疫療法については「舌下免疫療法にお悩みの方へ」に詳しく記載しておりますので、ぜひご覧ください。
花粉症の治療薬を使う時の注意
花粉症の症状は飛散量で変化します。飛散量が少ない時に一時的に症状が良くなったからといって薬を止めてしまうと、飛散量が増えた時に症状が一気に悪化してしまいます。ですから、症状が軽くなっても継続して使用しましょう。なお、病気の治療は症状が出てから行うのが原則ですが、花粉症の場合は別。症状が出る前から治療を開始することが認められています。ですから、花粉飛散期の前(2週間程度前)から薬による治療を始めましょう。そうすることで「花粉症の症状を軽くする」「花粉症の症状が出る期間を短くする」などの効果が期待できます。
花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします
花粉症の治療法には舌下免疫療法をおすすめします。なぜなら、舌下免疫療法は根治療法。上述した通り「スギ花粉症」と「ダニのアレルギー症状」を根本から治すことができる唯一の治療法とされています(個人差はあります)。もちろん花粉症の根治療法の中には「皮下免疫療法」もございますが、こちらは注射が必要です。そのため、毎回痛みが伴います。それに月1回〜数回程度の通院が必要になりますので、毎月、時間を確保しなくてはいけません。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。当院での診察をご希望の方はいつでもお越しください。なお、来院後にスムーズに受診されたい方は「アイチケット」から順番をお取りください
2022.03.24
千葉市で花粉症にお困りの方へ効果的な治療法を紹介します
アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。そのため、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「効果的な治療法」をご紹介していきます。花粉症に苦しんでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
花粉症とはどのような症状か?
季節ごとの花粉の種類について
花粉症の主な治療方法について
花粉症の治療法:対症療法(たいしょうりょうほう)
花粉症の治療法:ゾレア®皮下注-抗IgE療法
花粉症の治療法:舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)
花粉症の治療法:皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)
花粉症の治療法には注射薬もございます
【花粉症の治療法】ノイロトロピン注射
【花粉症の治療法】ヒスタグロビン注射(非特異的減感作療法)
【花粉症の治療法】ケナコルト注射
花粉症の治療法にはレーザーによる治療もございます
花粉症の根本からの治療なら舌下免疫療法をおすすめします
花粉症とはどのような症状か?
花粉症とは、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称です。主に「アレルギー性鼻炎」と「アレルギー性結膜炎」が生じます。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。ですから、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ「かぜ」と間違う場合もあります。なお、花粉症の対策については「千葉市で花粉症にお困りの方に効果的な対策を紹介します」で解説しております。花粉症の対策が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
季節ごとの花粉の種類について
花粉症はダニやカビのアレルギーのような1年を通じて症状が起きる「通年性アレルギー」とは異なり、花粉が飛び交う時期に限定されることから「季節性アレルギー」と呼ばれます。関東における主な花粉症原因植物の開花期は、下記の通りです。
春 スギ、ヒノキ、ハンノキ
夏 カモガヤ
秋 ブタクサ、ヨモギ
冬 スギ
なお、千葉市のスギ花粉については2月中旬から本格化。3月初旬がピークとなり、4月いっぱいまで続きます。そしてヒノキ花粉については3月初旬から本格化。4月初旬がピークとなり、5月上旬まで続きます。カモガヤ花粉については5月から6月、ブタクサやヨモギについては8月から10月に注意が必要です。
花粉症の主な治療方法について
花粉症の治療法:対症療法(たいしょうりょうほう)
対症療法とは、アレルギーの症状を抑える治療方法です。即効性はありますが眠気などの副作用を及ぼします。なお、対症療法はアレルギー自体を治療する方法とは異なります。
花粉症の治療法:ゾレア®皮下注-抗IgE療法
ゾレアは、アレルギー反応を引き起こす細胞がアレルゲンと結びつく働きを弱める効果があります。これにより、アレルゲンに対する体の過剰な反応、つらい鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの花粉症の症状の改善が見込める治療薬です。花粉症の症状がとてもつらく、薬の効果があまりなかった方への治療効果が期待できます。なお、ゾレアは日本では2019年に保険適用が認められ、保険診療の対象となりました。
花粉症の治療法:舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)
舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)とは、アレルギーの原因(アレルゲン)となる物質を少しずつ長い間(3〜5年)投与することでアレルゲンに身体を慣らしていき、アレルギー症状を改善させる治療法。スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本的に治すことができる唯一の治療法になります。2014年に舌下免疫療法が開始されるまで、減感作療法(げんかんさりょうほう)といえば注射による「皮下免疫療法」が主流でした。しかし舌下免疫療法のほうが「簡便で続けやすい」「アナフィラキシーショックが少ない」など利点が多いため、現在では「舌下免疫療法」が主流となっております。なお、当院ではアレルギー治療の一つとして舌下免疫療法を取り入れています。ご予約は「アイチケット広場」から行えますので、受診をご検討中の方はこちらからご予約ください。
<舌下免疫療法の注意点>
舌下免疫療法は充分な効果が出るまで最低2年程度(3年以上推奨)、毎日服用する必要があります。ですから、即効性を期待して行うものではありません。あらかじめご了承ください。なお、当院ではアナフィラキシーショックを回避するため、初回はクリニックにてお薬を服用いただきます(2回目からはご自宅にて服用いただけます)。アナフィラキシーショックについては「耳鼻咽喉科サージセンターちば」でも述べておりますので、気になる方はご覧ください。
<舌下免疫療法の料金>
舌下免疫療法の治療には、各種の医療保険、介護保険が適用可能なので、同じ分量でもお支払額は保険負担割合(1割ー3割)に応じ変化します。当院の料金については「舌下免疫療法にお悩みの方へ」に詳しく記載しておりますので、ぜひご覧ください。
花粉症の治療法:皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)
皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)とは、注射でアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)を直接体内に入れる治療法。舌下免疫療法が「スギ」と「ダニ」の2種類に限定されるのに対し、皮下免疫療法では「ブタクサ」をはじめ幅広いアレルゲンに対応できます。なお、皮下免疫療法は全国的に治療が停止されておりますので、強くご希望される方に対してのみ行っております。
<皮下免疫療法の注意点>
皮下免疫療法は、毎回皮下注射が必要になります。そのため、痛みに敏感な方にはおすすめできません。特にお子さんにとって注射は大きなハードルですし、診療に付き添う保護者にとっても負担は少ないと思います。ですから、皮下免疫療法を選択する際は十分にご検討ください。
<皮下免疫療法の料金>
皮下免疫療法の料金は、1回につき約600円(調剤薬局での処方薬がない場合)。最初は毎週ですので、1か月約2400円、年間約23000円が目安になります。なお、2年目以降は1~2ヶ月の通院になることが多いので、年間約3600円~7200円を目安にするといいでしょう(皮下免疫療法は健康保険の適応を認められています)。
花粉症の治療法には注射薬もあります
花粉症治療法には、超重症の花粉症患者さんに限って使用できる「注射薬」がございます。注射薬は保険適用が始まったことから、近年、治療の選択肢として増えつつあります。注射薬の種類については以下をご覧ください。
【花粉症の治療法】ノイロトロピン注射
ノイロトロピンは生物から産生されるタンパク質などの物質を応用して作られたバイオ医薬品です。自律神経の安定作用があると言われており、体に大きな負担をかけることはなく、副作用も依存性も比較的少ないです。ノイロトロピン注射の費用は約1000円(1回)になります。
【花粉症の治療法】ヒスタグロビン注射(非特異的減感作療法)
ヒスタグロビンは、体内でアレルギー反応をおこす「ヒスタミン」に対する抗体です。ヒスタミンを抑え込む作用があり、アレルギー反応でヒスタミンが生じても、それに伴う症状を抑えることができます。花粉症の症状であるくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどは、アレルギー物質(スギ花粉・ダニ・ハウスダストなど)が引き金となり、体内からヒスタミンという物質が放出されることによって引き起こされます。アレルギー反応を抑制する生体物質であるヒスタグロビンを定期的に皮下注射することで、体内でアレルギー反応が起こり、ヒスタミンが生成されても抗体ができておりアレルギー反応を弱めることができます。ヒスタグロビン注射は、季節性のアレルギーをお持ちの方を始め通年性のアレルギーをお持ちの方にも有効な治療法です。なお、ヒスタグロビン注射の費用は1回1200円程度、再診は1回600円~700円程度となります。
【花粉症の治療法】ケナコルト注射
ケナコルト注射はステロイド注射で、ノイロトロピン注射に比べて持続効果が長く、おおよそ3カ月程度持続します。ケナコルト注射はノイロトロピン注射と比べて、強い副作用が生じる場合があります。ですから、おすすめできない治療法です。ケナコルト注射をご希望の場合には、しっかりと副作用についての説明を受けてから、注射するようにしてください。
※当院では治療を行っておりません。
花粉症の治療法にはレーザーによる治療もございます
レーザー治療とは、鼻の粘膜に麻酔をかけ、表面を焼くことで、粘膜がアレルギー反応を起こしにくくする治療法です。レーザー治療は「薬物療法」や「体質改善療法」などの保存的治療法に抵抗性を示す「通年性のアレルギー性鼻炎」や「季節性のアレルギー性鼻炎(花粉症)」に対して有効。特に鼻づまりへの有効率が高くなっています(レーザー治療にかかる時間は30分程度で、痛みや出血はほとんどありません)。なお、恐れ入りますが、当院ではレーザー治療に対応していませんので、もし受診したい人がいれば医療機関をご紹介いたします。お気軽にご相談ください。
花粉症の根本からの治療なら舌下免疫療法をおすすめします
花粉症の治療法には舌下免疫療法をおすすめします。なぜなら、舌下免疫療法は根治療法。スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本から治すことができる唯一の治療法とされています(個人差はあります)。もちろん花粉症の根治療法の中には「皮下免疫療法」もございますが、こちらは注射が必要です。そのため、毎回痛みが伴います。それに月1回〜数回程度の通院が必要になりますので、毎月、時間を確保しなくてはいけません。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。当院での診察をご希望の方はいつでもお越しください。なお、来院後にスムーズに受診されたい方は「アイチケット」から順番をお取りください
2022.03.22
【甲状腺の病気】都賀で甲状腺機能低下症にお困りの方へ
内分泌内科に関する記事です。
甲状腺は、喉仏の下にある蝶のような形をした臓器。人が生きていくために欠かせないホルモンを作り、分泌しております。そのため、甲状腺の働きに異常をきたすと「手足がふるえる」「疲れやすい」「体がだるい」など、様々な辛い症状が現れます。ですから、甲状腺に異常が認められた際には早期治療が必要です。
この記事では、甲状腺疾患の中から「甲状腺機能低下症」に焦点を当ててご紹介していきます。甲状腺疾患についてお心当たりのある方、あるいは体調不調が続いている方はぜひ最後までご覧ください。
【目次】
甲状腺機能低下症の症状につきまして
<甲状腺とは?>
<甲状腺機能低下症に深く関わる甲状腺ホルモンとは?>
<甲状腺機能低下症の症状が強くなると中枢神経系の機能障害をきたします>
<甲状腺機能低下症の代表的なものとして「橋本病」が挙げられます>
甲状腺機能低下症の原因
甲状腺機能異常は甲状腺ホルモンの過不足に応じて分類されます
<「潜在性甲状腺機能異常」と「顕性甲状腺機能異常」につきまして>
甲状腺機能低下症への治療につきまして
都賀で甲状腺機能低下症にお困りの方は当院へご相談下さい
甲状腺機能低下症の症状につきまして
甲状腺機能低下症とは、血中の甲状腺ホルモン作用が必要よりも低下した状態。甲状腺機能低下症による症状には、一般的に「記憶力の低下」「むくみ」「寒がり」「肌がかさつく」「疲労感」「無気力」「便秘」「体重増加」などがございます。甲状腺機能低下症は高齢者によく見られる病気。なかでも女性によくみられ、高齢女性の約10%に発生すると言われております。
<甲状腺とは?>
甲状腺とは、喉仏の下にある蝶のような形をした臓器で、甲状腺ホルモンを分泌しています。(大きさは縦が4㎝ほど、重さが15ℊ前後になります)甲状腺ホルモンは、カラダ全体の新陳代謝を促進する働きがあります。通常、甲状腺ホルモンは、多すぎたり少なすぎたりしないようにバランスが保たれていますが、甲状腺の働きに異常があらわれると、そのバランスが崩れて様々な症状を引き起こすのです。なお、正常の甲状腺は柔らかいため外から手で触ってもわかりません。しかし甲状腺が腫れてくると手で触ることができ、ある程度大きくなると首を見ただけでも腫れがわかるようになります。
<甲状腺機能低下症に深く関わる甲状腺ホルモンとは?>
甲状腺ホルモンとは、甲状腺で作られるホルモン。サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)の2種類が存在します。甲状腺ホルモンは、脳にある下垂体という臓器から分泌される「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」によって調節されており、甲状腺ホルモンが不足してくるとTSHが増加して甲状腺を刺激。逆に、甲状腺ホルモンが何らかの理由で増えすぎるとTSHの分泌は抑えられるのです。甲状腺ホルモンは代謝の調節以外にも、妊娠の成立や維持、子供の成長や発達に欠かせないホルモンとなっております。なお、甲状腺機能低下症においては、月経異常や不妊、流早産や妊娠高血圧症候群などと関連し、胎児や乳児あるいは「小児期の成長」や「発達の遅れ」とも関連しております。甲状腺ホルモンについては「日本内分泌学会のホームページ」に詳しく記載しておりますので、ご興味にある方はご覧ください。
<甲状腺機能低下症の症状が強くなると中枢神経系の機能障害をきたします>
甲状腺機能低下症は、軽度の時期には明らかな自覚症状は現れません。そのため、患者様の中には病状が進行してから受診される方もいます。甲状腺機能低下症の症状が強くなると、動脈硬化の危険因子になります。また、中枢神経系の機能障害をきたす「粘液水腫性昏睡(ねんえきすいしゅせいこんすい)」という重篤な合併症に陥る可能性もございます。ですから、6か月~1年に1回は甲状腺機能のチェックを受けることをお勧めします。
<甲状腺機能低下症の代表的なものとして「橋本病」が挙げられます>
甲状腺機能低下症の代表的なものとして「橋本病(慢性甲状腺炎)」が挙げられます。橋本病とは、甲状腺に慢性的な炎症が起こることで「甲状腺機能の低下」などを引き起こす病気。30代以降にかかる方が多く、症状としては甲状腺の腫れや硬化(触るとゴツゴツした感じがする)、声のかすれ(嗄声)、易疲労感が挙げられます。橋本病を患うと、無気力で頭の働きが鈍くなるため「うつ病なのでは?」と間違えられることも多々あります。橋本病については「こちらのページ」で詳しくご説明しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
甲状腺機能低下症の原因
甲状腺機能低下症の原因は主に二つ。一つは甲状腺ホルモンの合成と分泌が低下したケース。もう一つは、甲状腺ホルモンは十分に供給されているのに標的組織の作用に異常があり、ホルモン作用が発揮されないケースです。前者には、甲状腺自体に原因がある場合(原発性甲状腺機能低下症)と、甲状腺自体に異常はないのですが「下垂体」や「視床下部の機能低下」が原因の場合(中枢性甲状腺機能低下症)があります。一方、後者は「甲状腺ホルモン不応症」と呼ばれ、甲状腺ホルモン受容体の先天異常が原因であることが多いです。
甲状腺機能異常は甲状腺ホルモンの過不足に応じて分類されます
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの過不足に応じて「潜在性甲状腺機能異常」と「顕性甲状腺機能異常」に分類されます。
<「潜在性甲状腺機能異常」と「顕性甲状腺機能異常」につきまして>
潜在性甲状腺機能異常とは、症状や所見には表れない程度の軽い甲状腺ホルモンの過不足状態。血中の遊離甲状腺ホルモン(FT4)は基準範囲内なのに、同時に測定したTSHのみが正常値よりも高い場合を「潜在性甲状腺機能低下症」、低い場合を「潜在性甲状腺中毒症」といい、合わせて「潜在性甲状腺機能異常」と呼びます。一方、血中の遊離甲状腺ホルモン(FT4)が低く、同時に測定したTSHが正常値よりも高い場合を「顕性甲状腺機能低下症」。血中の遊離甲状腺ホルモン(FT4)が低く、同時に測定したTSHが正常値よりも高い場合を「顕性甲状腺機能低下症」といい、合わせて「顕性甲状腺機能異常」と呼びます。両者の違いついては「ドクターズ・ファイル」でも詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
甲状腺機能低下症への治療につきまして
当院における甲状腺機能低下症の治療には、甲状腺ホルモンである「合成T4製剤」(チラーヂン®S)の服用による治療を行います。成人の場合「合成T4製剤」の内服維持量は50〜150µg/日が基本。内服治療は通常少量から開始し、維持量にまで徐々に増やします。(維持量に達するのには数か月かかります)なお、妊娠中の患者様に関しては、甲状腺機能低下症を急速に改善する必要があるので、診断後は100〜150µg/日で開始しております。甲状腺機能低下症の治療について、より詳しく知りたい方は「日本内分泌学会のホームページ」または「MSDマニュアル家庭版」をご覧ください。
都賀で甲状腺機能低下症にお困りの方は当院へご相談下さい
これまでにご紹介した通り、甲状腺は生きていくために必要不可欠な臓器。私たちが快適に生活する上で欠かせないホルモンを分泌しております。ですので、甲状腺に異常がなくても、定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療に繋げることが大切です。当院の内分泌科では甲状腺全般の不調に対する相談や治療を行っております。ですから、一つでも甲状腺機能低下症の症状に当てはまる方、あるいは体調不調が続いている方は遠慮なくお問い合わせ・ご来院ください。(内分泌内科の詳細は「こちらのページ」からご確認いただけます)なお、当院では甲状腺疾患以外にも様々な診療・検査を行なっております。甲状腺疾患以外で「お悩み」や「ご相談」がある方は、こちらからお問い合わせください。
2022.02.11
オミクロン株に感染したお子様の症状について
内科に関する記事です。
現在、日本国内で感染拡大している「オミクロン株」は新型コロナウイルスの新たな変異株。感染力が非常に強いため、大人のみならずお子様の感染者も急増しております。そのため、お子様をお持ちの方は、日々不安を感じているのではないでしょうか。
この記事では、お子様に焦点を当てて「オミクロン株の主な症状」や「オミクロン株の重症化リスク」について解説していきます。オミクロン株について不安を感じている親御さんは、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
オミクロン株に感染したお子様の主な症状について
オミクロン株に感染したお子様の重症化リスクについて
オミクロン株に感染したお子様の後遺症について
オミクロン株に感染したお子様が急増
オミクロン株に感染した場合の主な症状について
オミクロン株の症状が見られるお子様へのご対応について
お子様にオミクロン株の症状(発熱など)が見られる前に
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策1】換気
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策2】手洗い
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策3】うがい
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策4】消毒
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策5】共用を避ける
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策6】食事中の会話を控える
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策7】トイレの流し方
家族の中にオミクロン株の感染が疑われる場合の対策について
オミクロン株に感染したお子様の主な症状について
オミクロン株に感染したお子様の症状は発熱、咳、咽頭痛、鼻水・鼻閉、全身の倦怠感など。一般的には軽症で済むケースが多いと報告されております。そのため、なかには無症状で済むお子様も存在します。しかし、だからといって軽視してはいけません。現在のオミクロン株は軽症の傾向がみられますが、今後重症化する可能性は十分に考えられます。ですから、油断せずに徹底した感染対策を行いましょう。
オミクロン株に感染したお子様の重症化リスクについて
オミクロン株に感染したお子様の重症化リスクについては、まだ明らかになっておりません。しかし、重症化が軽い傾向にあることを示唆する研究結果はいくつか報告されております。例えば、英国インペリアルカレッジロンドンからの報告では「オミクロン株の感染者はデルタ株の感染者に比べ、一晩以上入院するリスクは40〜45%、病院にかかるリスクは20〜25%低い」という結果が発表されております。(参照:英国インペリアルカレッジロンドン)ですから、現地点ではオミクロン株による重症化リスクは極めて低いと言えるでしょう。(重症化しないから感染しても問題ないと考えるのは危険です。人によっては重症化する可能性も十分に考えられます。くれぐれも勘違いなさらないでください)
オミクロン株に感染したお子様の後遺症について
オミクロン株に感染したお子様の後遺症については、まだ明らかになっておりません。現在、WHO(世界保健機関)は世界中の多くの研究者と協力して、オミクロン株に対する理解を深めています。ですから、オミクロン株の後遺症については今後、より詳細なデータが発表されるでしょう。なお、オミクロン株の最新情報については「厚生労働省のホームページ」をご覧ください。
オミクロン株に感染したお子様が急増
オミクロン株流行による「第6波」の感染者数は2022年1月20日時点で4万6199人。これまでに経験したことのないスピードで感染拡大しております。その中でも特徴的なのは、小児の感染者急増。2022年1月4日〜11日までの1週間だけで10歳未満の感染者は2238人。1週間で約6.3倍もお子様の感染者が増えております。ですから、今度はより一層お子様への感染対策を徹底するべきだと言えるでしょう。なお、小児の感染者拡大については「東京新聞社の記事」でも発表されております。小児の感染者急増について詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
オミクロン株に感染した場合の主な症状について
オミクロン株の主な症状は、発熱・咳・だるさ・のどの痛みなどの風邪症状が中心。現地点では、インド由来のデルタ株のように心拍数の増加や血中酸素濃度低下などの症状が出ないとされております。詳しくは「オミクロン株の症状についての記事」に書いておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
オミクロン株の症状が見られるお子様へのご対応について
お子様にオミクロン株の症状が見られる場合は速やかに医療機関を受診しましょう。オミクロン株の感染者の中には「筋肉痛があるからコロナではない!」と自己判断する方がいらっしゃいますが、これは非常に危険です。上述した通り、オミクロン株の症状は風邪症状が中心。季節性インフルエンザ等の症状によく似ております。単なる風邪だと思っていても、実際にはオミクロン株に感染している可能性も考えられるのです。したがって、お子様に異変が見られた際は、まずはかかりつけ医等身近な医療機関に電話で相談してください。なお、お子様がオミクロン株を発症した場合の行動指針については「千葉県のホームページ」に記載してあります。ぜひ参考にしてください。
お子様にオミクロン株の症状(発熱など)が見られる前に
お子様をオミクロン株から守るためには感染対策が大事。特にご家庭でできる感染対策が重要になります。なぜなら、最近はご家庭内が感染経路と考えられる事例が増加しているからです。なので、オミクロン株からお子様を守るためにも外での感染対策に加え、ご家庭でできる感染対策を徹底しましょう。ご家庭でできる主な感染対策に関しては以下をご覧ください。
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策1】換気
常時の換気、もしくはこまめな換気 (1 時間ごとに 5 ~ 10 分程度 )を行いましょう。なお、台所や洗面所などの換気扇は常時運転するように心がけてください。
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策2】手洗い
家に帰ったらまずは水と石鹸で 30 秒以上の手洗いをしましょう。手指の消毒は15秒以上かけて手に擦り込むようにしてください。
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策3】うがい
手洗いが終わったら、今度はうがい、顔洗いをしましょう。なお、使用した不織布マスクは、 部屋に入る前に捨ててくださいね。
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策4】消毒
共有部分 ( トイレ、 ドアノブ、 電気スイッチ等 ) の消毒を毎日行いましょう。
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策5】共用を避ける
トイレ、 キッチン、 洗面所でのタオルの共用を避けましょう。 ( 推奨はペーパータオルの活用 )また、歯ブラシは個別に保管。コップは別々のものを使ってください。
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策6】食事中の会話を控える
食事は短時間で済ませ、会話を控えましょう。なお、食事はできれば「別々のテーブルにする」「時間をずらす」「真正面は避ける」「横並びに座る」など工夫してください。(料理は個々に盛り付けるように。また取箸は使い回さない。食器や箸スプーン等の共用はしないように)
【オミクロン株からお子様を守るためにご家庭でできる感染対策7】トイレの流し方
トイレでは、感染を広げないためにも蓋を閉めてから水を流しましょう。
家族の中にオミクロン株の感染が疑われる場合の対策について
もし、感染が疑われる家族がいる場合は「食事や寝る部屋」を分けるようにしてください。部屋を分けられないときは少なくとも2mの距離を保つ。もしくは、仕切りやカーテンなどを活用して、空間を遮断しましょう。なお、感染疑いがある場合は、速やかにかかりつけ医等身近な医療機関に電話で相談してください。繰り返しになりますが、具体的な行動指針については「千葉県のホームページ」に記載してあります。ぜひ参考にしてください。
2022.01.23
千葉市若葉区の都賀で脂質異常症(高脂血症)の症状にお困りの患者様へ
循環器内科に関する記事です。
脂質異常症(高脂血症)は、それ自体に自覚症状もなく放置されがちです。しかし放っておくと確実に動脈硬化を進行させ、様々な合併症を引き起こします。ですから、脂質異常症(高脂血症)と診断された方は、医師のアドバイスのもと生活習慣を見直し、改善する必要があります。
この記事では「脂質異常症(高脂血症)の原因」や「脂質異常症(高脂血症)」について詳しくご説明していきます。お心当たりのある方は、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
脂質異常症(高脂血症)の症状につきまして
<脂質異常症と高脂血症の違いとは?>
<高脂血症が脂質異常症と呼ばれるようになった理由>
脂質異常症(高脂血症)が起こる原因につきまして
non-HDLコレステロールの値にも注意が必要です
脂質異常症(高脂血症)を放置するリスクと合併症につきまして
【脂質異常症(高脂血症)の合併症1】狭心症
【脂質異常症(高脂血症)の合併症2】心筋梗塞
【脂質異常症(高脂血症)の合併症3】脳出血
【脂質異常症(高脂血症)の合併症4】脳梗塞
【脂質異常症(高脂血症)の合併症5】大動脈瘤
当院の脂質異常症(高脂血症)の診断につきまして
脂質異常症(高脂血症)の治療と日々の過ごし方につきまして
千葉市若葉区の都賀で脂質異常症(高脂血症)にお悩みの方へ
脂質異常症について相談したい方はこちら
脂質異常症(高脂血症)の症状につきまして
脂質異常症(高脂血症)とは、中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態のことをいいます。上述した通り、脂質異常症自体では多くの場合、自覚症状はありません。しかし、その状態が続くことで動脈硬化症をきたし、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)や脳梗塞などの合併症を生じるリスクが高まります。ですから、脂質異常症を絶対に放置してはいけません。脂質異常症は「動脈硬化の主要な危険因子である」ということを覚えておいてください。
<脂質異常症と高脂血症の違いとは?>
脂質異常症とは「高コレステロール血症」と「高脂血症」を総称した呼び方。そのため、厳密に言うと、脂質異常症と高脂血症は少しずつ違います。まず「脂質異常症」ですが、次の3つのうち1つでも当てはまると、脂質異常症と診断されます。
・LDLコレステロール(悪玉コレステロール):140mg/dL以上
・トリグリセライド(中性脂肪):150mg/dL以上
・HDLコレステロール(善玉コレステロール):40mg/dL未満
(※いずれも空腹時の血清中濃度)
これらの脂質のうち、何が異常値となっているかにより「コレステロール血症」または「高脂血症」に分類されます。「高コレステロール血症」とは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が140mg/dL以上の状態。「高脂血症」とは「高コレステロール血症」もしくは、トリグリセライドが150mg/dL以上(高トリグリセライド血症)のいずれか、または両方である状態を指します。このように、「脂質異常症」とは「高コレステロール血症」と「高脂血症」を含んだ病名で、2007年から使われるようになりました。ではなぜ、わざわざ病名を変える必要があったのでしょうか?
<高脂血症が脂質異常症と呼ばれるようになった理由>
「脂質異常症」という診断名が使用される以前は「高脂血症」という診断名がこれらすべての病態に対して使われていました。しかしながら、脂質値が高くなる場合(LDL-C、TG)のみならず、HDL-Cが低くなる場合も含めての診断名が「高脂血症」であったため、違和感がありました。それゆえ2007年の動脈硬化性疾患予防ガイドライン改訂に際し、診断名「高脂血症」を「脂質異常症」に改訂することになったのです。(改訂により、低HDL-C 血症も動脈硬化性疾患の危険因子として強く認識していただきたい、との意図も込められております)診断名の改訂ついては「日本動脈硬化学会のサイト」により詳しく記載されておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
脂質異常症(高脂血症)が起こる原因につきまして
脂質異常症の発症には、過食、運動不足、肥満、喫煙、アルコールの飲みすぎ、ストレスなどが関係しているといわれています。特に、お腹の中に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」の方はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が多くなり、HDLコレステロールが少なくなりやすい傾向があります。(HDLコレステロールとは、余分なコレステロールを回収して動脈硬化を抑える、善玉コレステロールです)尚、脂質異常症の原因の中には少数ですが「家族性高コレステロール血症」といって、遺伝的要因によるものがあります。この場合には動脈硬化への進行が早いので、食事などによる自己管理だけでなく、病院を受診し、医師による治療や指導が必要になります。家族など近親者に脂質異常症の人が多い場合には、早めに受診するようにしましょう。
non-HDLコレステロールの値にも注意が必要です
non-HDLコレステロールとは「総コレステロール」から善玉の「HDLコレステロール」を引いたものを指します。血液中にはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)とは別の悪玉がひそんでおり、それらを含めたすべての悪玉の量をあらわすのが、non-HDLコレステロールの値です。通常、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)以外の悪玉はごくわずかです。しかし中性脂肪の値が高い人ではその量が増加。その結果、動脈硬化に悪影響を及ぼすことになります。なぜなら、別の悪玉は中性脂肪と一緒になって血液中に存在するからです。したがって、中性脂肪が高い人などの場合は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)だけではなく、non-HDLコレステロールの値もチェックすることが望ましいと言えるでしょう。
脂質異常症(高脂血症)を放置するリスクと合併症につきまして
脂質異常症を長期間放置すると血中の脂質は増え続け、いわゆるドロドロ血液の状態になり、動脈硬化を引き起こしてしまいます。その結果、生命に関わる合併症を発症させるリスクを非常に高めてしまうのです。脂質異常症の合併症には以下のようなものが挙げられます。
【脂質異常症(高脂血症)の合併症1】狭心症
狭心症とは、心臓の筋肉(心筋)に供給される酸素が不足するために胸部に一時的な痛みや圧迫感が起きる病気です。
【脂質異常症(高脂血症)の合併症2】心筋梗塞
心筋梗塞とは、心筋に血液と酸素を送る冠動脈が動脈硬化で硬くなり、心筋に血液を送ることができない状態になることです。これにより、心筋が酸素不足に陥り壊死を起こしてしまう状態をいいます。心筋梗塞は日本人の死亡原因の上位に挙げられている疾患で、突然死の原因にもなり得る、恐ろしい疾患の一つです。
【脂質異常症(高脂血症)の合併症3】脳出血
脳出血とは、脳に張り巡らされた血管に障害が起こる病気で、多くの場合は激しい頭痛を伴い、半身の麻痺などが起こります。脳出血の直接の原因は、文字通り「出血」。脳の血管が破れて血液があふれ出し、固まって「血腫」となって周囲を圧迫。その結果、脳細胞を破壊して様々な症状を引き起こします。
【脂質異常症(高脂血症)の合併症4】脳梗塞
脳梗塞とは脳の血管が突然つまって血流が途絶え、脳の細胞が死んでしまう病気です。早期に適切な治療を受けないと後遺症をきたしたり、死亡してしまう可能性があります。脳梗塞には血管のつまり方によって、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の3種類に分けられます。
【脂質異常症(高脂血症)の合併症5】大動脈瘤
大動脈瘤とは、大動脈の血管壁の一部が正常な径の1.5〜2倍以上に拡張し、コブ状に膨れ上がった状態のことをいいます。大動脈瘤を治療せず放置していると、破裂し、死に至ることもあります。尚、日本糖尿病学会でも脂質異常症を放置するリスクについて同様の見解を述べております。ご興味のある方は「日本糖尿病学のホームページ」をご覧ください。
当院の脂質異常症(高脂血症)の診断につきまして
当院では脂質異常症に対する最新の医療基準に則った治療をご提供しております。患者さまによってはできるだけ薬を飲みたくない等のご要望をいただきます。その場合は患者さまのご希望に寄り添った診察を致しますので、ご安心ください。
脂質異常症(高脂血症)の治療と日々の過ごし方につきまして
脂質異常症の治療の目的は、コレステロールや中性脂肪を低下させることで、動脈硬化の進行を予防することにあります。そのため脂質異常症と診断されたら、まず食生活の改善をしましょう。具体的には脂身の多い肉類や、乳製品、臓物類、卵の過剰摂取は避け、コレステロールの蓄積を防ぐ食物繊維の多いものを摂取する。揚げ物を毎日食べているのなら3日に1回にしてみる、コンビニ食なら野菜や海藻、きのこが入っているサラダを取り入れてみる、などになります。また、1日30分だけでもウォーキングをしてみる、サイクリングをしてみるなど、食生活の改善と合わせて有酸素運動を取り入れるといいでしょう。長年の生活習慣が作ってきた脂質異常症は急には改善できません。ですから、自分のペースで生活習慣を改善しつつ、気長に治療しましょう。尚、脂質異常症の改善については「厚生労働省のサイト」でも同様の見解を述べております。
千葉市若葉区の都賀で脂質異常症(高脂血症)にお悩みの方へ
これまでにお伝えした通り、脂質異常症は生命に関わる危険な疾病。長期間、放置しておくと心筋梗塞や脳卒中、脳出血など、動脈硬化による様々な合併症の原因となります。そのため、日頃から健康に気を配り、食生活が乱れないようにする必要があります。また、定期的な健康診断も大切です。健康診断は、脂質異常症だけでなく、あらゆる疾病の早期発見・早期治療につながります。ご自身の健康を良好に保つためにも、健康診断を前向きに取り入れましょう。当院では健康診断の他に、特定健康診査(メタボ検診)も行っておりますので、ご遠慮なくお問い合わせ・ご来院ください。
2021.10.10
千葉市若葉区の都賀で高血圧の症状にお困りの患者の方へ
循環器内科に関する記事です。
現在、日本において高血圧の方は「約4300千万人」いると試算されております。高血圧はいわゆる生活習慣病のひとつ。ほとんどの方は自覚症状がありません。しかし放置しておくのは危険です。血圧が高い状態を放っておくと、徐々に動脈硬化が進行し、大血管、心臓、腎臓などが傷害を受け、重大な病気を引き起こすことになります。ですから、高血圧と診療された場合は放置せず、生活習慣を見直す。もしくは薬の服用により、血圧をコントロールする必要があるでしょう。
この記事では「高血圧の原因」や「高血圧の治療法」について、詳しくご説明していきます。高血圧症に心当たりのある方は、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
高血圧症の症状につきまして
<ご自宅で血圧を計測する場合>
高血圧症が起こる原因につきまして
<本態性高血圧>
<二次性高血圧>
高血圧症を放置するリスクと合併症につきまして
【高血圧症の合併症1】閉塞性動脈硬化症
【高血圧症の合併症2】狭心症
【高血圧症の合併症3】心筋梗塞
【高血圧症の合併症4】脳出血
【高血圧症の合併症5】脳梗塞
【高血圧症の合併症6】くも膜下出血
【高血圧症の合併症7】大動脈瘤
【高血圧症の合併症8】腎不全
【高血圧症の合併症9】眼底出血
当院の高血圧症の診断につきまして
高血圧症の治療と日々の過ごし方につきまして
<DASH食とは?>
千葉市若葉区の都賀で高血圧症にお悩みの方はすぐにご相談ください
高血圧症の症状につきまして
高血圧症とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧症と診断されます。高血圧症は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれております。
高血圧症の危険性については「日本高血圧協会」でも同様の見解を述べておりますので、一度ご覧ください。
<ご自宅で血圧を計測する場合>
ご自宅で血圧を計測する場合は、「収縮期血圧が135 mmHg以上」「拡張期血圧が85 mmHg以上」を高血圧症とします。ご自宅での計測基準値が5mmHg低い理由は、自宅のほうが病院で計測するよりリラックスでき、その分、血圧が低めに出るからです。こちらに関しては厚生労働省の「e-ヘルスネット」でも同様のことを述べております。(※血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の血管壁の内側を押す力です)
高血圧症が起こる原因につきまして
高血圧症には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」があり、それぞれで原因が異なります。
順番に原因を解説しますので、下記をご覧ください。
<本態性高血圧(ほんたいせいこうけつあつ)>
本態性高血圧とは高血圧となる基礎疾患をもたない、原因が明らかでない高血圧をいいます。高血圧症の85~90%は本態性高血圧といわれており、もともと高血圧になりやすい体質や、塩分の摂り過ぎ、肥満、過度の飲酒、運動不足、ストレス、喫煙などが原因で発症すると考えられております。
<二次性高血圧(にじせいこうけつあつ)>
二次性高血圧とは、体質・遺伝・環境・加齢によって発症する本態性高血圧とは異なり、ある特定の原因がある高血圧をいいます。二次性高血圧の原因としては、腎臓性、副腎からのホルモン分泌、甲状腺機能亢進、大動脈弁狭窄、睡眠時無呼吸症候群、薬剤副作用など様々な要因が考えられております。
高血圧症を放置するリスクと合併症につきまして
高血圧の状態が長く続くと、動脈の壁に負担がかかって確実に動脈硬化を進行させます。その結果、様々な合併症を起こしてしまい、命に関わる重篤な疾病の「罹患リスク」及び「死亡リスク」を高めてしまうのです。高血圧症の合併症には以下のようなものが挙げられます。
【高血圧症の合併症1】閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)
閉塞性動脈硬化症とは、手足の血管に起こる動脈硬化です。重症化すると手や足が潰瘍・壊死に至り切断することもあります。この病気は、特に50歳以上の男性に多く、肥満・高血圧・糖尿病・などが原因といわれています。
【高血圧症の合併症2】狭心症
狭心症とは、心臓の筋肉(心筋)に供給される酸素が不足するために胸部に一時的な痛みや圧迫感が起きる病気です。
【高血圧症の合併症3】心筋梗塞
心筋梗塞とは、心筋に血液と酸素を送る冠動脈が動脈硬化で硬くなり、心筋に血液を送ることができない状態になることです。これにより、心筋が酸素不足に陥り壊死を起こしてしまう状態をいいます。心筋梗塞は日本人の死亡原因の上位に挙げられている疾患で、突然死の原因にもなり得る、恐ろしい疾患の一つです。
【高血圧症の合併症4】脳出血
脳出血とは、脳に張り巡らされた血管に障害が起こる病気で、多くの場合は激しい頭痛を伴い、半身の麻痺などが起こります。脳出血の直接の原因は、文字通り「出血」。脳の血管が破れて血液があふれ出し、固まって「血腫」となって周囲を圧迫。その結果、脳細胞を破壊して様々な症状を引き起こします。
【高血圧症の合併症5】脳梗塞
脳梗塞とは脳の血管が突然つまって血流が途絶え、脳の細胞が死んでしまう病気です。早期に適切な治療を受けないと後遺症をきたしたり、死亡してしまう可能性があります。脳梗塞には血管のつまり方によって、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の3種類に分けられます。
【高血圧症の合併症6】くも膜下出血
くも膜下出血とは、くも膜と呼ばれる「脳表面の膜」と脳の空間に存在する血管が切れて起こる出血です。くも膜下出血の症状は、突然激しい頭痛が起こるため「バットで殴られたような痛み」と形容されます。くも膜下出血は、約30パーセントの人は治療により後遺症なく社会復帰します。しかし約50パーセントは初回の出血で死亡するか、病院にきても治療対象とならず、残り20パーセントでは後遺障害を残します。
【高血圧症の合併症7】大動脈瘤
大動脈瘤とは、大動脈の血管壁の一部が正常な径の1.5〜2倍以上に拡張し、コブ状に膨れ上がった状態のことをいいます。大動脈瘤を治療せず放置していると、破裂し、死に至ることもあります。
【高血圧症の合併症8】腎不全
腎不全とは、腎臓の働きが正常の30パーセント以下に低下した状態をいいます。腎不全は初期の頃には無症状のことが多く、進行するにつれて様々な症状が出現してきます。
【高血圧症の合併症9】眼底出血
眼底出血とは目の奥にあり、光を感じ取る役割をもつ眼底:網膜の血管の障害から出血を起こす状態です。網膜の血管病変は脳の血管の状態を表しているともいわれ、眼底に病変があれば脳出血・脳梗塞に特に注意が必要です。
当院の高血圧症の診断につきまして
当院で高血圧症に対する最新の医療基準に則った治療をご提供しております。患者さまによってはできるだけ薬を飲みたくない等のご要望をいただきます。その場合は患者さまのご希望に寄り添った診察を致しますので、ご安心ください。
高血圧症の治療と日々の過ごし方につきまして
高血圧の治療には、非薬物療法と薬物療法があります。非薬物療法とは、食事(特に減塩)、運動など、生活習慣の改善による治療です。軽度の高血圧であれば、生活習慣の改善のみで治療します。しかし非薬物療法を行っても高血圧が続く場合は、薬物療法を行います。薬物療法の目的は、高血圧を改善して、臓器障害や合併症を予防することです。したがって患者の年齢、糖尿病などの合併症、臓器障害の有無などを考慮に入れ、医師が総合的に判断します。もちろん、薬物療法を行いながら、引き続き非薬物療法を継続することが重要です。上述した通り、高血圧症の85~90%は塩分の摂り過ぎ、過度の飲酒、運動不足、喫煙などが原因で発症します。ですので、日頃から食生活に気を配り、適度に運動することが何より大切だと言えるでしょう。尚、近年はDASH食による食事療法が注目されております。
<DASH食とは?>
DASH食とは「Dietary Approaches to Stop Hypertension」の略で、高血圧を防ぐ食事法という意味です。もともと米国で高血圧改善のために推奨されていた食事法になります。DASH食の特徴は、食品の組み合わせを改善するということ。平たく言えば「今より体に良い食品を増やし、良くない食品を減らす」というのが、DASH食の実践法となります。DASH食のポイントとなる栄養素は、「日本成人予防協会」のホームページに詳しく書いておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
千葉市若葉区の都賀で高血圧症にお悩みの方はすぐにご相談ください
これまでにお伝えした通り、高血圧症は生活習慣病のなかで最も多い症状。長期間高値のまま放置しておくと心臓病や脳卒中、下肢閉塞性動脈硬化症など、動脈硬化による様々な合併症の原因となります。したがって、定期的な血圧チェックが必要になります。高血圧に心当たりのある方、もしくは定期検診等で血圧が高いと指摘された方は、ご遠慮なくお問い合わせ・ご来院ください。
2021.10.10
コロナワクチンによる副反応の症状についてご説明します
内科に関する記事です。
現在、日本で接種が行われているコロナワクチンは、いずれも新型コロナウイルス感染症の発症を予防する高い効果があり、また、重症化を予防する効果が期待されています。しかしながら、なかなかコロナワクチンの接種が進みません。これは供給量や打ち手不足の問題。それに加えて、誤った情報に基づく誤解や副反応への恐れが原因ではないかと考えられております。
この記事では、これからコロナワクチンを接種される方に向けて、副反応の症状について説明したいと思います。副反応の症状を知り、コロナワクチンへの理解を深めれば、安心して接種ができると思います。また、副反応がおこった際、冷静に対処できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
コロナワクチンの副反応の症状にはどのようなものがあるか
【コロナワクチンの副反応!主な症状1】発熱
【コロナワクチンの副反応!主な症状2】接種部位の痛み
【コロナワクチンの副反応!主な症状3】接種部位の腫れ
【コロナワクチンの副反応!主な症状4】嘔吐
【コロナワクチンの副反応!主な症状5】吐き気
【コロナワクチンの副反応!主な症状6】頭痛
【コロナワクチンの副反応!主な症状7】筋肉痛
【コロナワクチンの副反応!主な症状8】関節痛
【コロナワクチンの副反応!主な症状9】下痢
【コロナワクチンの副反応!主な症状10】疲労
【コロナワクチンの副反応!主な症状11】悪寒
【コロナワクチンの副反応!主な症状12】リンパ節症
【コロナワクチンの主な副作用13】発赤・紅斑
コロナワクチンの副反応の差について
コロナワクチンの副反応によるアナフィラキシーショックについて
千葉県でのコロナワクチンの副反応への対応について
コロナワクチンの副反応が出た時はいつでもご相談を
コロナワクチンの副反応の症状にはどのようなものがあるか
はじめに、副反応の症状について説明していきます。これからコロナワクチンの接種を控えている方は、副反応の症状をあらかじめ知っていることで、落ち着いて行動できると思います。ですから、すべての症状に目を通してくださいね。尚、副反応について調べるコロナワクチンは、日本で接種ができる3種類。「ファイザー社のワクチン」、「武田/モデルナ社のワクチン」、「アストラゼネカ社のコロナワクチン」となっております。
【コロナワクチンの副反応!主な症状1】発熱
1番目にご紹介する副反応の症状は『発熱』です。発熱とは、体温が37.5°C以上を呈した状態のこと(感染症法の届け出基準をもとにしております)。こちらの症状は「ファイザー社」と「武田/モデルナ社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生。「アストラゼネカ社」では『1〜10%』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状2】接種部位の痛み
2番目にご紹介する副反応の症状は『接種部位の痛み』です。接種部位の痛みとは、注射した部分が痛むということ。こちらの症状は「ファイザー社」、「武田/モデルナ社」、「アストラゼネカ社」のいずれも、コロナワクチン接種後『50%以上』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状3】接種部位の腫れ
3番目にご紹介する副反応の症状は『接種部位の腫れ』です。接種部位の腫れとは、注射した部分が赤く腫れるということ。こちらの症状は「ファイザー社」と「武田/モデルナ社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生。「アストラゼネカ社」では『1〜10%』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状4】嘔吐
4番目にご紹介する副反応の症状は『嘔吐』です。嘔吐とは、胃が強く収縮し、胃の内容物が食道に押し上げられて口から出ること。こちらの症状は「武田/モデルナ社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生。「ファイザー社」、「アストラゼネカ社」では『1〜10%』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状5】吐き気
5番目にご紹介する副反応の症状は『吐き気』です。吐き気とは、嘔吐しそうな不快感のこと。こちらの症状は「武田/モデルナ社」と「アストラゼネカ社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生。「ファイザー社」では『1〜10%』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状6】頭痛
6番目にご紹介する副反応の症状は『頭痛』です。頭痛とは、頭全体に、頭重感(ずじゅうかん)や締めつけられるような痛みを感じること。こちらの症状は「ファイザー社」、「武田/モデルナ社」、「アストラゼネカ社」のいずれも、コロナワクチン接種後『50%以上』の確率で発生致します。(※頭重感は頭が重く、締め付けられるような感じのことです)
【コロナワクチンの副反応!主な症状7】筋肉痛
7番目にご紹介する副反応の症状は『筋肉痛』です。筋肉痛とは、筋肉が痛むということ。慣れない運動を行ったとき、普段使わない筋肉を使いすぎた場合などに顕著に現れます。こちらの症状は「武田/モデルナ社」のコロナワクチン接種後『50%以上』の確率で発生。「ファイザー社」では『10〜50%』の確率で発生致します。尚、「アストラゼネカ社」のコロナワクチンでは、筋肉痛の副反応はございません。
【コロナワクチンの副反応!主な症状8】関節痛
8番目にご紹介する副反応の症状は『関節痛』です。関節痛とは、関節の周辺で生じる痛みのこと。膝や肘、手指や足指の関節、腰、手首などに多く発症します。こちらの症状は「ファイザー社」、「武田/モデルナ社」、「アストラゼネカ社」のいずれも、コロナワクチン接種後『50%以上』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状9】下痢
9番目にご紹介する副反応の症状は『下痢』です。下痢とは、頻繁に便意をもよおし、排便回数が多くなることに加え、便の水分量が多くなり「軟便」や「かゆ状の便」となって出てくる状態のこと。こちらの症状は「ファイザー社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生致します。尚、「武田/モデルナ社」と「アストラゼネカ社」では、下痢の副反応はございません。詳しくは「武田/モデルナ社」と「アストラゼネカ社」のホームページをご覧ください。
【コロナワクチンの副反応!主な症状10】疲労
10番目にご紹介する副反応の症状は『疲労』です。疲労とは、過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態のこと。簡単にご説明すると、心身への過負荷により生じた「身体能力の低下」のことを言います。こちらの症状は「ファイザー社」、「武田/モデルナ社」、「アストラゼネカ社」のいずれも、コロナワクチン接種後『50%以上』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状11】悪寒
11番目にご紹介する副反応の症状は『悪寒』です。悪寒とは、発熱の初期に起きる、体がゾクゾクする病的な寒け(さむけ)のこと。こちらの症状は「ファイザー社」、「武田/モデルナ社」、「アストラゼネカ社」のいずれも、コロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生致します。
【コロナワクチンの副反応!主な症状12】リンパ節症
12番目にご紹介する副反応の症状は『リンパ節症』です。リンパ節症とは、1つまたは複数のリンパ節に感染が起きて、腫れと圧痛が生じること。こちらの症状は「武田/モデルナ社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生致します。尚、「ファイザー社」と「アストラゼネカ社」のコロナワクチンでは、リンパ節症の副反応はございません。
【コロナワクチンの主な副作用13】発赤・紅斑
13番目にご紹介するコロナワクチンの主な副作用は『発赤・紅斑』です。発赤とは、皮膚が赤くなること。紅斑は、皮下脂肪に炎症が起こり、皮膚に小さな卵くらいの大きさの赤色や紫色の斑点が沢山できることを言います。こちらの症状は「武田/モデルナ社」のコロナワクチン接種後『10〜50%』の確率で発生。「アストラゼネカ社」のコロナワクチン接種後『1〜10%』の確率で発生致します。尚、「ファイザー社」のコロナワクチンでは、発赤・紅斑の副反応はございません。詳しくは「ファイザー社のホームページ」をご覧ください。
コロナワクチンの副反応の差について
上記でご説明した副反応は一般的に、1回目の接種後よりも2回目の接種後のほうが、強く発生致します。それは1回目の接種により、体内でコロナウイルスに対する免疫ができるからです。なので、2回目の接種時には、1回目より強い免疫応答が起こり、強い副反応が発生致します。しかし、これはあくまで傾向。副反応の症状には個人差があり、1回目より2回目が必ず強くなるわけではありません。ですから、1回目の接種後でも油断せず、数日間は安静にしておきましょう。尚、念のため付け加えておきますが、副反応の強さと抗体獲得に相関関係はありません。つまり、副反応が強いから「抗体を多く獲得できる」。副反応が弱いから「抗体が少ない」ということはないのです。副反応が弱いからといって不安にならないでくださいね。
コロナワクチンの副反応によるアナフィラキシーショックについて
アナフィラキシーショックとは急性のアレルギー反応のこと。アレルゲンなどが体内に入ることによって、複数の臓器や全身にアレルギー症状が表れることを言います。コロナワクチンを接種すると、ごく稀に『アナフィラキシーショック』の副作用を起こす人がいます。この症状は放っておくと、命に危険が生じる可能性がありますが、心配はいりません。なぜなら、コロナワクチン接種後に「アナフィラキシーショック」が起こるかを確認するため、接種会場では約30分程度の待機時間を設けているからです。また、どの接種会場でも、すぐに専門の医師が対応できるよう環境を整えております。そのため、これまでにコロナワクチン接種後「アナフィラキシーショック」を起こして死亡したケースはありません。以上のことから、必要以上にアナフィラキシーショックを恐れないようにしてくださいね。
千葉県でのコロナワクチンの副反応への対応について
現在、千葉県では、コロナワクチンの副反応が起きた場合に備え「千葉県新型コロナワクチン副反応等専門窓口」を設置しております。こちらの窓口は、副反応等に関する医学的知見を有する看護師などが医師のバックアップを受けて、24時間(土日・祝日含む)で電話対応しております。ですから、コロナワクチンを接種した後、身体に異常を感じた際は遠慮なくご相談ください。念の為「千葉県のホームページ」を記載しておきますね。
「千葉県新型コロナワクチン副反応等専門窓口」
電話番号 03-6412-9326
コロナワクチンの副反応が出た時はいつでもご相談を
当院では、患者様お一人お一人の立場に立ち、多様な悩みの解決をするよう努めております。ですから、コロナワクチンを接種後、身体に異常を感じたり体調不良が続く場合は、いつでもお気軽にご相談ください。尚、当院に電話をかけても繋がらない場合は、上述しました「千葉県新型コロナワクチン副反応等専門窓口」にご相談いただければと存じます。こちらの窓口は、24時間体制(土日・祝日含む)で電話対応しております。ですから、深夜にお電話しても問題ありません。ご遠慮なくご相談ください。
コロナワクチン予防接種終了のお知らせ
この度、当クリニックにおける新型コロナウイルスワクチンの予防接種について、令和6年3月31日をもちましてすべての接種を終了いたしましたのでお知らせいたします。
今後の接種に関するお問い合わせは不要ですので、ご了承ください。
引き続き、皆様の健康を第一に考えた医療サービスの提供に努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
2021.09.07
コロナワクチン接種後の副反応について解説します
内科に関する記事です。
現在、日本で接種が行われているコロナワクチンは、安全性を確認した上で承認され、接種されています。そのため、コロナワクチン接種後にみられる副反応を過度に恐れることはありません。一般的にワクチン接種後には、身体が免疫をつける反応を起こすため、発熱や接種部位の痛みなどの副反応が多くの方に出現するとされています。ですから、副反応が起こっても慌てず、冷静に対処していただきたく存じます。
この記事では、これからコロナワクチンを接種される方に向けて、接種後の不安を和らげるため、副反応について解説いたします。記事の後半では、副反応がおこった場合の対応について詳しく書いておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
コロナワクチン接種後の副反応について
コロナワクチン接種後の副反応の事例
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】ファイザー社
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】武田/モデルナ社
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】アストラゼネカ社
コロナワクチン接種後の副反応の期間について
コロナワクチン接種後の副反応の発現率について
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】ファイザー社
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】武田/モデルナ社
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】アストラゼネカ社
コロナワクチン接種後の副反応が出た時の対応
<一次対応>(受診・相談)
<二次対応>(救急対応)
まとめ
コロナワクチン接種後の副反応について
現在、日本で接種が進められている新型コロナワクチンは非常に高い効果がありますが、接種後、副反応が起こるかもしれません。副反応は注射した部分の痛み、頭痛、関節の痛みなど、症状は様々。人によっては、コロナワクチン接種後に発熱をすることもあるでしょう。これらの副反応は一見すると体に異常をきたしているように思います。しかし副反応が生じるのは、免疫反応のあらわれと考えられ、きちんと免疫ができている証拠。ですから、副反応が起こることは、決して体に悪いことではありません。ですので、副反応が起こっても、慌てず冷静に対処してください。尚、副反応に関することは「厚生労働省のホームページ」にも記載しております。副反応について「どうしても不安」だという方は、一度目を通してみるといいでしょう。
コロナワクチン接種後の副反応の事例
ここでは、副反応の事例をご紹介します。現在、日本で接種できるコロナワクチンは3種類。「ファイザー社のコロナワクチン」、「武田/モデルナ社のコロナワクチン」、「アストラゼネカ社のコロナワクチン」となっております。製薬会社ごとに事例をご紹介していきますので、詳しくは以下をご覧ください。
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】ファイザー社
ファイザー社のコロナワクチン接種後の副反応は、主に、頭痛、関節や筋肉の痛み、注射した部分の痛み、疲労、寒気、発熱などになります。また、稀に起こる重大な副反応として、アナフィラキシーショックがございます。
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】武田/モデルナ社
武田/モデルナ社のコロナワクチン接種後の副反応は、主に、頭痛、関節や筋肉の痛み、注射した部分の痛み、疲労、寒気、発熱などになります。また、こちらもファイザー社と同様、稀に起こる重大な副反応として、アナフィラキシーショックがございます。
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】アストラゼネカ社
アストラゼネカ社のコロナワクチン接種後の副反応は、主に、頭痛、関節や筋肉の痛み、注射した部分の痛み、倦怠感、疲労、寒気、発熱などになります。また、こちらもファイザー社と同様、稀に起こる重大な副反応として、アナフィラキシーショックがございます。
以上が各社の主な副反応です。
尚、上記でご紹介致しました、アナフィラキシーショックについては「副反応の症状について説明している記事」で詳しく解説しております。こちらの記事を読めば一つ一つの症状について、より理解が深まると思いますので、ぜひご覧ください。
コロナワクチン接種後の副反応の期間について
コロナワクチン接種後の副反応は接種の翌日をピークに発現することが多く、数日以内に回復していきます。しかし、副反応には個人差があり、人によっては1ヶ月続いたケースもありました(多くの人は数日で落ち着きます)。ですから、コロナワクチン接種後は油断せず、しばらくは安静にしてください。尚、回復期間と同様、副反応の症状が出る期間にも個人差があります。人によっては二日後が副反応のピークになるかもしれません。ですので、コロナワクチン接種の翌日に症状がないからといって、大量にアルコールを接種したり、激しい運動をしないようにしてください。厚生労働省のホームページでも、コロナワクチン接種後に激しい運動はしないよう、忠告しております。(※当院にご相談をされた方で、あまりにも副反応の期間が長い、もしくは違和感が続く場合は、ご遠慮なくご相談ください)
コロナワクチン接種後の副反応の発現率について
続きましては、副反応の発現率をご紹介します。こちらも副反応の事例と同様、製薬会社ごとにご紹介していきます。詳しくは以下をご覧ください。
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】ファイザー社
ファイザー社のコロナワクチン接種後の副反応発現率は「接種部の痛み」「疲労」「頭痛」が50%以上。「筋肉痛」「悪寒」「関節痛」「下痢」「発熱」「接種部の腫れ」が10%〜50%、「吐き気」「嘔吐」が1%〜10%となっております。ファイザー社のコロナワクチンについて、より詳しく知りたい方は「ファイザー社のホームページ」をご覧ください。
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】武田/モデルナ社
武田/モデルナ社のコロナワクチン接種後の副反応発現率は「接種部の痛み」「疲労」「頭痛」「筋肉痛」が50%以上。「関節痛」「悪寒」「吐き気」「嘔吐」「リンパ節症」「発熱」「接種部の腫れ」「発赤・紅斑」が10%〜50%。「接種後7日以降の接種部の痛みなど」が1%〜10%となっております。武田/モデルナ社のコロナワクチンについて、より詳しく知りたい方は「武田/モデルナ社のホームページ」をご覧ください。
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】アストラゼネカ社
アストラゼネカ社のコロナワクチン接種後の副反応発現率は「接種部の痛み」「疲労」「頭痛」が50%以上。「悪寒」「関節痛」「吐き気」が10%〜50%、「発熱」「嘔吐」「接種部の腫れ」「発赤・紅斑」などが1%〜10%となっております。アストラゼネカ社のコロナワクチンについて、より詳しく知りたい方は「アストラゼネカ社のホームページ」をご覧ください。
以上が副反応の発現率です。
繰り返しになりますが、副反応は個人差がございます。ですから、これらの数値はあくまで参考でございます。1%の確率であっても、人によっては翌日に起こることがあります。ですので、コロナワクチン接種後、しばらくは安静にしましょう。
コロナワクチン接種後の副反応が出た時の対応
ここでは、コロナワクチン接種後に副反応が出た時の対応をご紹介します。コロナワクチン接種後、身体に異常を感じたり、体調不良が長く続く場合は、以下の手順でご対応ください。
【一次対応】(受診・相談)
① 当院にご相談ください。(板谷内科クリニック/ TEL 043-234-0220)
診療時間は以下の通りです。
<診療時間>
月・火・水・金(9:00〜12:15/14:30〜18:00) 土(9:00〜12:15)
※木・日・祝祭日は休日になります。
② 千葉県新型コロナワクチン副反応等専門窓口にご相談ください。
副反応等に関する医学的知見を有する看護師などが医師のバックアップを受けて、24時間体制(土日・祝日含む)で対応しております。
TEL 03-6412-9326(※おかけ間違いにご注意ください)
【二次対応】(救急対応)
専門的な対応が必要であると判断した場合には専門的医療機関をご紹介します。
紹介は当院、または「千葉県新型コロナワクチン副反応等専門窓口」を通じて致します。
まとめ
では、これまでの内容をまとめますと、
コロナワクチン接種後の副反応について
コロナワクチン接種後の副反応の事例
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】ファイザー社
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】武田/モデルナ社
【コロナワクチン接種後の副反応の事例】アストラゼネカ社
コロナワクチン接種後の副反応の期間について
コロナワクチン接種後の副反応の発現率について
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】ファイザー社
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】武田/モデルナ社
【コロナワクチン接種後の副反応の発現率】アストラゼネカ社
コロナワクチン接種後の副反応が出た時の対応
<一次対応>(受診・相談)
<二次対応>(救急対応)
以上でございます。
最後になりますが、現在、当院では患者様お一人お一人の立場に立ち、多様な悩みの解決をするよう努めております。ですので、コロナワクチンを接種後、身体に異常を感じたり体調不良が続く場合は、いつでもお気軽にご相談ください。尚、当院に電話をかけても繋がらない場合は、上述致しました「千葉県新型コロナワクチン副反応等専門窓口」にご相談いただければと存じます。こちらの窓口は、24時間体制(土日・祝日含む)で電話対応しております。ですから、深夜にお電話しても問題ありません。ご遠慮なくご相談ください。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
コロナワクチン予防接種終了のお知らせ
この度、当クリニックにおける新型コロナウイルスワクチンの予防接種について、令和6年3月31日をもちましてすべての接種を終了いたしましたのでお知らせいたします。
今後の接種に関するお問い合わせは不要ですので、ご了承ください。
引き続き、皆様の健康を第一に考えた医療サービスの提供に努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
2021.09.07
コロナワクチン接種後の感染について解説
内科に関する記事です。
コロナワクチンを接種したのに…。
新型コロナウイルスに感染することってあるの?
このような疑問を抱えている方はいませんか?
「コロナワクチン接種後に感染することはない」「いや、コロナワクチン接種後も感染する」など、コロナワクチン接種後の感染については情報がたくさんあります。そのため、どれが真実かわからず、接種を受けた方は不安になってしまうのではないでしょうか。
というわけで、今回はその不安を解消するため「コロナワクチン接種後の感染」について解説したいと思います。この記事を読めば、コロナワクチン接種後の感染について理解が深まると思いますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
それでは、いってみましょう!
【目次】
コロナワクチン接種後の感染について解説する前に
コロナワクチン接種後の感染について解説
コロナワクチン接種後の感染!ワクチンごとに有効率を解説
【コロナワクチン接種後の感染】ファイザー社
【コロナワクチン接種後の運動】アストラゼネカ社
【コロナワクチン接種後の運動】武田/モデルナ社
<コロナワクチン有効率のまとめ>
コロナワクチン接種後に発熱した状態で人に会うと感染させるってホント?
コロナワクチン接種後の感染!日本国内のニュースから見てみる
【コロナワクチン接種後の感染】東京都
【コロナワクチン接種後の感染】大阪府
【コロナワクチン接種後の感染】埼玉県
コロナワクチン接種後の感染!海外のニュースから見てみる
【コロナワクチン接種後の感染】アメリカ
【コロナワクチン接種後の感染】シンガポール
【コロナワクチン接種後の感染】イスラエル
まとめ
コロナワクチン接種後の感染について解説する前に
コロナワクチン接種後の感染について解説する前に、大切なことをお伝えします。それは、「コロナワクチンを接種すると副反応が起こるかもしれない」ということです。副反応とは、コロナワクチン接種後、ウイルスに対する免疫ができる過程で、様々な症状が現れること。具体的には、注射した部分の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛みなどになります。これらの症状は、基本的に数日もすれば回復していきます。ですが、なかには症状が悪化して苦しいという方もいるかもしれません。なので、もし心配な方、あるいは症状が悪化して苦しいという方は、「千葉県新型コロナワクチン副反応等専門相談窓口」に連絡をしてください。こちらの窓口は24時間体制で相談できるようになっておりますので、深夜に連絡しても大丈夫ですよ。
千葉県新型コロナワクチン副反応等専門相談窓口
電話番号 03-6412-9326
受付時間 24時間(土曜日・日曜日、祝日含む)
コロナワクチン接種後の感染について解説
コロナワクチン接種後でも新型コロナウイルスに感染することはあるのか?結論を申し上げますと、コロナワクチン接種後でも新型コロナウイルスに感染する可能性はあります。というのも、通常コロナワクチンを接種して免疫がつくまでに1~2週間程度かかります。そのため、その期間はコロナワクチンを接種していないのと同じ状態。感染する可能性は十分にあります。また、コロナワクチンを接種後に免疫がついても発症予防効果は100%ではありません。ですので、コロナワクチン接種後も「うがい」「手洗い」「密を避ける」といった感染予防対策は継続するようにしましょう。コロナワクチン接種後の感染について詳しく知りたい方は「厚生労働省のホームページ」をご覧ください。
コロナワクチン接種後の感染!ワクチンごとに有効率を解説
続きまして、コロナワクチン接種後の感染について気をつけるためにも、ワクチンの有効率をお伝えしようと思います。コロナワクチンの有効率を知れば、接種後に感染することがよくわかりますよ。
【コロナワクチン接種後の感染】ファイザー社
ファイザー社の新型コロナワクチンは、通常3週間の間隔で2回接種します。最も高い発症予防効果が得られるのは、2回目を接種してから7日程度経って以降となっております。ファイザー社のコロナワクチンを接種後、体の中である程度の抗体ができるまでに1~2週間程度かかるため、1回目の接種後から2週間程度は、ワクチンを受けていない方と同じくらいの頻度で発症してしまいます。また、臨床試験においてワクチンを2回接種した場合の有効率は約95%となっております。ファイザー社のコロナワクチンについてもっと知りたい方は「ファイザー社のホームページ」をご覧ください。
【コロナワクチン接種後の運動】アストラゼネカ社
アストラゼネカ社の新型コロナワクチンは、通常、4~12週間の間隔で2回接種します。臨床試験において、本ワクチンの接種で十分な免疫が確認されたのは、2回目の接種を受けてから15日以降。また、ワクチンを2回接種した場合の有効率は約70%となっております。
アストラゼネカ社のコロナワクチンについてもっと知りたい方は「アストラゼネカ社のホームページ」をご覧ください。
【コロナワクチン接種後の運動】武田/モデルナ社
武田/モデルナ社の新型コロナワクチンは、通常、4週間の間隔で2回接種します。臨床試験において、本ワクチンの接種で十分な免疫が確認されたのは、2回目を接種してから14日以降となっています。また、ワクチンを2回接種した場合の有効率は約94%となっております。武田/モデルナ社のコロナワクチンについてもっと知りたい方は「武田/モデルナ社のホームページ」をご覧ください。
<コロナワクチン有効率のまとめ>
ファイザー社 約95%
アストラゼネカ社 約70%
武田/モデルナ社 約94%
以上になります。
ご覧の通り、コロナワクチンの有効率は100%ではありません。ですので、コロナワクチンを接種したからといって、油断しないようにしましょう。
コロナワクチン接種後に発熱した状態で人に会うと感染させるってホント?
結論を申し上げますと、コロナワクチン接種後に発熱した状態で人に会っても「感染させることはありません」。というのも、コロナワクチン接種後の発熱は免疫反応で起きるもの。(発熱は上記で挙げた副反応です)。ウイルスの感染による発熱とは異なります。ですから、この免疫反応によって、周りの人にウイルスを感染させることはありません。ただし、たまたま同じ時期に、新型コロナウイルスに感染していた場合には、気付かずに周りの人に感染させる可能性があります。なので、接種後にも感染予防対策を徹底してくださいね。
コロナワクチン接種後の感染!日本国内のニュースから見てみる
ここからは、ニュース記事をもとに日本国内で「コロナワクチン接種後に感染した例」を見ていきたいと思います。
【コロナワクチン接種後の感染】東京都
東京都港区の「みなと保健所」は6月16日から7月21日に届け出のあった新型コロナウイルス感染者1478人のうち、9%にあたる131人がワクチン接種後の感染だったと発表しております。尚、このうち、8割の人は1回目の接種後に感染していたと述べております。
やはり、コロナワクチンの製造メーカーが述べているように、1回の接種ではコロナワクチンの接種を受けていない人とほぼ同じってことですね。
【コロナワクチン接種後の感染】大阪府
大阪府は8月18日に開いた新型コロナウイルス対策本部会議で、3月以降に確認された新規感染者計約8万5千人のうち、ワクチンを接種した人は全体の2・5%の2118人だったとの分析結果を公表しました。尚、2回目のワクチン接種後、免疫を獲得するとされる2週間以上が経過して発症した人は317人(0・4%)で、重症者や死亡者はいなかったそうです。
【コロナワクチン接種後の感染】埼玉県
埼玉県の発表によると、8月12日の新型コロナウイルスの新規感染者は1528人。このうち20~70代の男女37人はコロナワクチン接種を2回受けていたそうです。やはり、コロナワクチンを接種しても感染する可能性は十分にありますので、油断できないですね。
コロナワクチン接種後の感染!海外のニュースから見てみる
ここからは、ニュース記事をもとに海外で「コロナワクチン接種後に感染した例」を見ていきたいと思います。
【コロナワクチン接種後の感染】アメリカ
CDC(アメリカ疾病対策センター)の発表によると、7月にアメリカの一部地域で調査した結果、感染者のおよそ4分の3が、コロナワクチン接種後に感染していたことがわかったそうです。尚、このうち79%に、せきや発熱などの症状が見られたが入院したのは4人で、死者はゼロだったと述べております。
【コロナワクチン接種後の感染】シンガポール
シンガポール保健省が7月に発表した記事によると、過去28日間の感染者1096人のうち44%が2回の接種済みで、別の30%も1回接種していたと述べております。
【コロナワクチン接種後の感染】イスラエル
イスラエルでは、コロナワクチン接種後も感染する人が急増。特にインドで確認された変異ウイルス「デルタ株」に感染する人が増えているそうです。イスラエル政府はこれを受け、2回のコロナワクチン接種を終えている60歳以上の人に対し、8月から3回目の接種を決定。尚、3回目の接種対象者は「2回目の接種をしてから5か月以上たった人」になるそうですよ。
まとめ
では、これまでの内容をまとめると
コロナワクチン接種後の感染について解説する前に
コロナワクチン接種後の感染について解説
コロナワクチン接種後の感染!ワクチンごとに有効率を解説
【コロナワクチン接種後の感染】ファイザー社
【コロナワクチン接種後の運動】アストラゼネカ社
【コロナワクチン接種後の運動】武田/モデルナ社
<コロナワクチン有効率のまとめ>
コロナワクチン接種後に発熱した状態で人に会うと感染させるってホント?
コロナワクチン接種後の感染!日本国内のニュースから見てみる
【コロナワクチン接種後の感染】東京都
【コロナワクチン接種後の感染】大阪府
【コロナワクチン接種後の感染】埼玉県
コロナワクチン接種後の感染!海外のニュースから見てみる
【コロナワクチン接種後の感染】アメリカ
【コロナワクチン接種後の感染】シンガポール
【コロナワクチン接種後の感染】イスラエル
以上になります。
コロナワクチン予防接種終了のお知らせ
この度、当クリニックにおける新型コロナウイルスワクチンの予防接種について、令和6年3月31日をもちましてすべての接種を終了いたしましたのでお知らせいたします。
今後の接種に関するお問い合わせは不要ですので、ご了承ください。
引き続き、皆様の健康を第一に考えた医療サービスの提供に努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
2021.08.19
消化器疾患の症状とは?消化器疾患になる原因と予防方法を解説
消化器内科に関する記事です。
食道や胃などの器官に違和感や痛みを感じて、検索すると「消化器疾患」という病名を目にすることがあると思います。消化器疾患とは、消化器系の病気を指す言葉で、さまざまな症状が見受けられます。この記事では、消化器疾患の症状について解説します。
消化器疾患になる原因や、予防方法などもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。 消化器疾患とは?
消化器疾患とは、消化器(胃腸)系の病気のことを指します。
消化器官は口から肛門まで続く器官で、摂取した食物を栄養素に分解(消化)したり、栄養素を血液中に吸収されたり、消化しにくい部分を体から排出したりする役割を担っています。
消化器官に該当する器官は下記の通りです。
・口
・のど、食道
・胃
・小腸
・大腸
・肛門
また、消化器官には消化器の外部に位置している「膵臓・肝臓・胆嚢(たんのう)」なども含まれます。これらの器官に何らかの病気が生じることを、「消化器疾患」と言います。
そして、消化器疾患として多いのは「食道がん・胃がん・大腸がん」と言われています。
消化器疾患の症状
上記でお伝えした通り、消化器官に該当する器官・臓器は多くあるため、消化器疾患の症状も多数見受けられます。消化器疾患の症状は、1つだけが起こることもあれば、複数が同時に起こることもあり、人によっては時間差でさまざまな症状が起こることもあります。
消化器疾患の症状して考えられるものを、いくつかご紹介します。
腹痛
腹痛は消化器官である、食道や胃に病気が発生したときの症状です。
日常生活で腹痛を感じることはあると思いますが、消化器疾患の症状としては、「締め付けられるような痛み」や「焼けるような痛み」といった特徴があります。
また、お腹全体に痛みを感じることもあれば、一部分だけに痛みを感じることもあり、姿勢や食事などによって痛みが変わります。日常生活で感じている腹痛とは異なる違和感を感じると、消化器疾患の疑いがあると判断できます。
胸やけ
胸やけとは、みぞおち(胸骨の下)辺りに感じる痛みや不快感を指します。
胸やけは、消化器官である胃に病気が発生したときの症状になります。
胸やけの症状から考えられる病気は、「十二指腸潰瘍・胃癌・胃炎」などさまざまです。
ただし、消化器官の病気が発生していなくても、胸やけを感じることはあります。
逆流
逆流とは、吐き気を感じていないにも関わらず、食道や胃から食べたものが上がっていることを指します。本来、吐き気を感じてから食べたものが上がってくるため、逆流は消化器疾患の症状として考えられます。
食欲不振
食欲不振とは、本来人間が感じる「空腹感」が欠如して、食べたいという気持ちがなくなることを指し、「食欲がない」という状態を食欲不振と言われます。食欲不振は、さまざまな消化器疾患の症状として考えられ、炎症や感染症によって発生するケースが多いです。
また、消化器官が「がん」になっているときの症状としても考えられます。
吐き気
吐き気とは、嘔吐感やめまい、お腹の不快感などの不快な感覚を指します。
食道や胃などの乱れから吐き気が起こることが多く、アルコールの飲み過ぎや、飛行機などの乗り物酔いなどで感じることもありますが、それらは消化器疾患の症状とは考えられません。
アルコールを飲んでいないときや、乗り物に乗っていない状態で、吐き気が生じると、消化器疾患の疑いがあると判断できます。
嚥下(えんげ)困難
嚥下困難とは、食べたものがのどを降りていく途中で詰まった感じがすることを指します。
消化器官に病気が発生していなければ、感じることがない症状だと考えられて、のどや食道などに何らかの障害物ができていると起こります。
嚥下困難の症状から最も考えられる病気が、食道がんです。
食道がんは移転するまで症状が発生しにくい傾向があるため、嚥下困難を感じたときには、すぐに病院に訪れることをおすすめします。
下痢
下痢は消化器疾患の1つの症状として考えられますが、下痢だけで消化器疾患を疑うことは難しいです。人によって便の固さや色は異なるため、下痢だけで消化器疾患を疑う必要はありません。
しかし、便の色が「黒い」ときは、消化器官の中で出血が起きている可能性が考えられます。
また、同時に吐き気を感じた場合には、消化器疾患の疑いが強くなります。
その他にも便秘などもよくみられる症状となります。
食道がんになる原因
消化器疾患の1つである食道がんは、喫煙と飲酒が原因で発生することが多いです。
食道がんにおいては、飲酒と喫煙の両方をおこなうことで相乗効果が発生し、がんのリスクが約12倍~13倍になると言われています。
さらに、飲酒に関してはより詳細に解明されていて、毎日540ミリ以上の飲酒を続けた場合の食道がん以外のがん発生リスクは、約1.7倍と言われています。
しかし、食道がんに限っては540ミリ以上の飲酒を続けることで、約5倍もリスクが上がります。
食道がんは、喫煙や飲酒の他にも、口腔内ケアをあまりおこなわない場合や、熱いものの過度な摂取も発生する原因として考えられます。
そして、食道がんは年齢が増加するとともに、発生するリスクも高くなります。50歳以上になると食道がんが発生しやすくなり、70代でピークを迎えます。
食道がんの症状である嚥下困難は、「年齢のせい」と思う方も多いので、見逃さないように注意してください。
参照:国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん統計」
大腸がんになる原因
大腸がんになる原因として考えられるのは、運動不足や野菜・果物の摂取不足、肥満、飲酒などです。大腸がんは、食生活との関わりが深いと考えられていて、牛・豚・羊といった赤身の肉や、ハム・ソーセージなどの加工肉をよく食べる習慣から、発生するリスクが高まると言われています。低繊維・高脂肪の食事、過度な飲酒、喫煙も大腸がんの発生リスクを高めると言われていて、ここ20年で大腸がんの死亡率は1.5倍に拡大しています。
また、大腸がんは家族の病歴との関わりがあるとされています。特に、家族性大腸腺腫症やリンチ症候群の家系では、近親者に大腸がんの発生が多く見受けられるので、注意が必要です。
そして、大腸がんは、初期症状が全くないケースが多く、進行するに連れて、症状が出てきます。
大腸がんの症状は、日常生活で起こりやすい「下痢・便秘・腹痛」などになるため、進行しても気付きにくい傾向があります。大腸がんは、早期で発見することが大切になるので、少しでも違和感を感じた場合には、病院で検査してもらうことをおすすめします。
胃がんになる原因
胃がんは長期間にわたる胃の中の環境悪化や、過度な刺激が発生する原因になります。
胃がんのリスク因子(病気を引き起こす因子)は、ピロリ菌感染や塩分の多い食品の過剰摂取、野菜・果物不足、過度な飲酒習慣、大量の喫煙、食事の乱れ、ストレスなどが考えられます。
中でも最もリスク因子として挙げられるのが、「ピロリ菌」です。
ピロリ菌は、胃の中で生き続けることできる「らせん形状の悪玉菌」で、食べ物や水から感染し、除菌しなければずっと生き続けることができます。ピロリ菌は、乳児期に感染していて、衛生環境が悪かった50代以上が保菌しているケースが多いです。
ただし、ピロリ菌に感染した全員が、胃がんになるわけではありません。
ピロリ菌に感染していなくても、塩分の過剰摂取や過度な飲酒習慣によって、胃がんが発生する可能性も大いに考えられます。
そして、胃がんは「大腸がん」同様に、初期症状が全くないケースが多く、進行しても目立った症状が起きない可能性があります。胃がんの症状として考えられるのは、「胸やけ・胃痛・食欲不振・血の混ざった便(黒い便)」などです。胃炎や胃潰瘍でも同じ症状が起こるため、気付きにくい傾向あるため、定期的に検査してもらうことが大切です。
参照:ピロリ菌が胃がんの原因って本当?|関係性とリスクについて解説
消化器疾患の予防方法
消化器疾患の多くは、生活習慣病との関わりが深いです。
上記でお伝えした消化器疾患になる原因でも、飲酒や喫煙、運動不足、食生活といった生活習慣病に関することが多かったと思います。
そのため消化器疾患の予防として挙げられるのは、生活習慣を正すことです。
生活習慣を正すことで、絶対に消化器疾患にならないわけではありませんが、少なからず可能性は低くできます。消化器疾患の中でも食道がんや胃がんなどは、年齢を重ねるごとに発生するリスクが高くなるとお伝えしましたが、生活習慣は若い頃から正すことが大事です。
そして、消化器疾患は症状だけで判断することが難しいので、定期的に検査をおこなうことも予防の1つになるでしょう。比較的、簡単に検査できるので、生活習慣が乱れている自覚がある方や、消化器疾患の症状が見受けられる方は、早めに検査を受けるようにしてください。
まとめ
消化器疾患とは、食道や胃、大腸など消化器官が病気になることを指します。
消化器官は体の多くの器官・臓器に該当するため、消化器疾患の症状はさまざま見受けられます。また、消化器疾患は症状の起こり方もさまざまで、時間差などで起こる可能性もあります。
消化器疾患で多いのは、「食道がん」や「大腸がん」といった死亡するリスクが考えられるものなので、少しでも違和感を感じたときには、すぐに病院で検査することをおすすめします。
そして、生活習慣が乱れている方や、家族が消化器疾患になったことがある方などは、症状が見受けられなくても、病院で検査してもらうことが大事です。
2021.05.31
アレルギー疾患の症状について徹底解説!
アレルギー科に関する記事です。
やけにくしゃみが出たり、発疹が出たりした場合、アレルギーが考えられます。
アレルギーとは多くの場合『体に合わない』『拒否反応』という意味で使われている言葉ですが、正確には「免疫学的な機序によって体に症状が引き起こされる」ことを指します。そのため、アレルギーには免疫が大きく関わっております。ですので、アレルギーの中には、放置しておくと重症化する危険なアレルギー疾患もあります。
この記事では、そんなアレルギーが引き起こす『アレルギー疾患』についてご紹介していきたいと思います。この記事を読めば、様々なアレルギー疾患のことがわかり、より理解が深まると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは順番に解説していきます。
【目次】
1そもそもアレルギーってなに?
2アレルギーのしくみを説明する前に
3アレルギーのしくみ
4アレルギー疾患とは?
5主なアレルギー疾患7つ
【アレルギー疾患1】気管支喘息
<気管支喘息の症状>
【アレルギー疾患2】アレルギー性鼻炎
<アレルギー性鼻炎の症状>
【アレルギー疾患3】アレルギー性皮膚炎
<アレルギー性皮膚炎の症状>
【アレルギー疾患4】アレルギー性結膜炎
<アレルギー性結膜炎の症状>
【アレルギー疾患5】食物アレルギー
<食物アレルギーの症状>
【アレルギー疾患6】アナフィラキシー
<アナフィラキシーの症状>
【アレルギー疾患7】蕁麻疹
<蕁麻疹の症状>
まとめ
そもそもアレルギーってなに?
アレルギーとはウイルスや細菌から身体を守るために必要な免疫現象のうち、過度に、あるいは不適当な形でおこり、身体に病的障害を引き起こす課程のことを指す。ま、簡単に言うと『免疫学的な機序によって体に症状が起きる』ってことですね。
アレルギーのしくみを説明する前に
アレルギーのしくみを簡単に説明すると、まずは原因となる物質から説明します。アレルギーの原因となる物質を「アレルゲン(抗原)」といい、代表的なものをあげると、食物、花粉、カビ、ダニなどに多くのアレルゲンが存在します。
アレルギーのしくみ
アレルギーのしくみは上述した「アレルゲン」が体の中に入る。すると、体は異物とみなして排除しようとする免疫機能がはたらき、「IgE抗体」という物質が作られます。(この状態を「感作」といいます)。そして、感作が成立した後に、再度アレルゲンが体内に入ると、IgE抗体がくっつき、マスト細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、アレルギー症状を引き起こしますのです。尚、アレルギーについてもっと詳しく知りたい方は、アレルギー疾患について解説しているサイトをご覧ください。
アレルギー疾患とは?
アレルギー疾患とは、アレルギーが原因となって起こる病気を言います。例えば、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎ですね。ひと口にアレルギー疾患といっても、種類によって症状が違うし、個人差も大きい。ですので、一概に心配ないですよとは言えません。詳しくはこれから説明していきますので、ぜひすべてのアレルギー疾患に目を通してくださいね。
主なアレルギー疾患7つ
では、ここからは主なアレルギー疾患7つをご紹介していきたいと思います。それぞれの症状や特徴を詳しく解説していきますので、ぜひ自分に当てはまる症状がないかチェックしてみてくださいね。
【アレルギー疾患1】気管支喘息
1つ目に紹介するアレルギー疾患は『気管支喘息』です。このアレルギー疾患は、気道(息の通り道)に慢性の炎症がおき、気道狭窄(気道がせまくなること)になる。その結果、呼吸困難などを生じさせてしまう呼吸器系の病気です。
<気管支喘息の症状>
このアレルギー疾患は、上述した通り気道狭窄により、呼吸困難を引き起こす。そのため、繰り返し咳や、ゼ―ゼーヒューヒュー音がする喘鳴を引き起こします。気道狭窄は治療により元の状態に戻りますが(自然に戻ることも)、治療をせずに放置すると、繰り返し起きる炎症により、気道の構造が変化する可能性があります。そうなると、喘息症状はより起きやすくなり、重症化のリスクも高まるので、早めに適切な診断を受けるようにしてください。気管支喘息の症状についてさらに詳しく知りたい方は、アレルギー疾患について説明しているサイトをご覧ください。
【アレルギー疾患2】アレルギー性鼻炎
2つ目に紹介するアレルギー疾患は『アレルギー性鼻炎』です。このアレルギー疾患は、くしゃみと水性鼻汁、鼻閉を主な症状とする病気です。このアレルギー疾患は、1年を通して鼻炎症状が認められる「通年性アレルギー性鼻炎」と花粉の飛散時期だけに鼻炎症状が認められる「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」に分けられます。
<アレルギー性鼻炎の症状>
このアレルギー疾患は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状が起こります。なかでも、くしゃみに関しては連続して起こり、回数が多いという特徴がある。尚、くしゃみや鼻水などの症状により頻繁に鼻をかむことで、粘膜を傷つけて鼻出血が起こる場合がありますので、かみすぎには気をつけましょう。また、これらの症状によって、勉強や仕事に集中できす、生活に支障が出る場合がありますので、しっかりと治療して症状を抑えることが大切ですよ。アレルギー性鼻炎の症状についてもっと詳しく知りたい方は、アレルギー疾患について解説しているサイトをご覧ください。
【アレルギー疾患3】アレルギー性皮膚炎
3つ目に紹介するアレルギー疾患は『アレルギー性皮膚炎』です。このアレルギー疾患は、かゆい湿疹が皮膚に繰り返し起こる病気。特に目のまわり、耳のまわり、首、肘など関節の曲げ伸ばしをしているところによくできます。尚、特徴として、かゆいためにかき壊しが続くと、どんどん発疹が拡大していくことが挙げられるでしょう。
<アレルギー性皮膚炎の症状>
このアレルギー疾患は、皮膚が赤くなってブツブツができたり、乾燥して皮膚がむけたりするといった症状があらわれます。こう言うと、軽度な症状のように聞こえますが、場合によっては強いかゆみを伴う皮疹が生じて、バリア機能が低下。その結果、少しの刺激でかゆみが強くなり、思わず掻いてしまい、皮疹を悪化させるという最悪の事態を招くこともあり得ますので、楽観視しないように気をつけてください。尚、アレルギー性皮膚炎の症状についてもっと詳しく知りたい方は、アレルギー疾患について説明しているサイトをご覧ください。
【アレルギー疾患4】アレルギー性結膜炎
4つ目に紹介するアレルギー疾患は『アレルギー性結膜炎』です。このアレルギー疾患は、目に生じるさまざまなアレルギー疾患の総称です。ちなみにこのアレルギー疾患は、症状が出る時期や粘膜の炎症の種類や程度により「アレルギー性結膜炎」「春季カタル」「アトピー性角結膜炎」「巨大乳頭結膜炎」に分類されます。
<アレルギー性結膜炎の症状>
このアレルギー疾患の主な症状は眼の痒みにですが、その他にも涙がでる、白目が赤くなる、目がごろごろするといった症状も伴います。尚、目の痒みは、掻けば掻くほど痒くなり、視力に影響を及ぼす場合や粘膜を傷つけてしまう可能性があるので、症状が出たら早めに受診するようにしてください。アレルギー性結膜炎の症状についてもっと詳しく知りたい方は、アレルギー疾患について解説しているサイトをご覧ください。
【アレルギー疾患5】食物アレルギー
5つ目に紹介するアレルギー疾患は『食物アレルギーは』です。このアレルギー疾患は、ある特定の食べ物を食べたり、触れたりした後にアレルギー反応があらわれる病気です。尚、食物アレルギーの原因となる物質であるアレルゲンは、主に食べ物に含まれるタンパク質で、加齢に伴って食物アレルギーの原因が変わっていくという特徴があります。
<食物アレルギーの症状>
このアレルギー疾患の症状は皮膚や、呼吸器、消化器など身体の様々な臓器にあらわれます。割合としては、およそ90%が皮膚症状。30%が呼吸器症状や粘膜症状といった感じですね。尚、皮膚症状の場合は「かゆみ」「じんましん」「むくみ」「発赤」が症状としてあらわれ、呼吸器症状の場合は「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「咳」「息苦しさ」などが主な症状として挙げられるでしょう。食物アレルギーの症状についてもっと詳しく知りたい方は、アレルギー疾患について紹介しているサイトをご覧ください。
【アレルギー疾患6】アナフィラキシー
6つ目に紹介するアレルギー疾患は『アナフィラキシー』です。このアレルギー疾患は、アレルギー反応でも特に重篤な状態であり、「アレルゲンなどの侵入により複数の臓器に全身性にアレルギー症状があらわれて生命に危機を与え得る過敏反応」と定義されています。そのため、アレルギー疾患は、一刻も早く医療機関で治療しないと死亡することがあります。
<アナフィラキシーの症状>
このアレルギー疾患の症状は初期の場合、不安感やチクチクした感じなどの軽度のものになります。しかし、あっという間に症状が悪化して、全身にかゆみやじんま疹が出たり、喘鳴や呼吸困難が起きたりします。ちなみに、このアレルギー疾患は症状が悪化すると、最悪の場合、血圧低下や意識レベルの低下、失神を伴うなどの症状が出る『アナフィラキシーショック』を引き起こす可能性があります。ですので、アレルギーの症状が出たら、すぐに治療する必要があるでしょう。
【アレルギー疾患7】蕁麻疹
7つ目に紹介するアレルギー疾患は『蕁麻疹』です。このアレルギー疾患は、皮膚の一部が突然赤く膨らむ「膨疹」が、身体のあちこちにできる病気です。しばらくすると跡形もなく皮疹とかゆみが消えるという特徴があります。ちなみに発症して6週間以内を「急性蕁麻疹」、それ以上経過した場合を「慢性蕁麻疹」と呼びます。
<蕁麻疹の症状>
このアレルギー疾患は多くの場合、赤い膨らみが身体のあちこちにでき、強い痒みを伴うといった症状を引き起こします。尚、基本的に痒みだけですが、重症化すると、のどの粘膜が腫れ、呼吸が苦しくなることがある。そうなると、呼吸しにくくなり非常に危険なので、違和感を覚えたら早めに病院に連絡してください。
まとめ
では、これまでの内容をまとめると
1そもそもアレルギーってなに?
2アレルギーのしくみを説明する前に
3アレルギーのしくみ
4アレルギー疾患とは?
5主なアレルギー疾患7つ
以上になります。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
2021.05.30
BLOG CATEGORY
-
神経内科
神経内科についての記事はこちらをクリック
-
アレルギー科
アレルギー科についての記事はこちらをクリック
-
リウマチ科
リウマチ科についての記事はこちらをクリック
-
糖尿病・代謝内科
糖尿病・代謝内科についての記事はこちらをクリック
-
美容注射
美容注射についての記事はこちらをクリック
-
各種検診
各種検診についての記事はこちらをクリック
-
内分泌内科
内分泌内科についての記事はこちらをクリック
-
腎臓内科
腎臓内科についての記事はこちらをクリック
-
循環器内科
循環器内科についての記事はこちらをクリック
-
消化器内科
消化器内科についての記事はこちらをクリック
-
呼吸器内科
呼吸器内科についての記事はこちらをクリック
-
内科
内科についての記事はこちらをクリック
BLOG TAG
- グリコアルブミン
- スローカロリー
- 血糖自己測定
- フルミスト点鼻液
- 鼻から
- インフルエンザワクチン
- 低血糖
- 大血管症
- がん
- うつ病
- 血糖コントロール
- メタボリックシンドロームとは
- ミトコンドリア糖尿病
- 家族性若年糖尿病
- MODY
- なりやすい
- 日本人
- 何型
- 確率
- 遺伝
- 副鼻腔炎
- 痩せる
- 治らない
- 頭痛
- 血糖値スパイクとは
- いつまで
- コロナ後遺症
- 中耳炎
- インフルエンザ脳症とは
- ワクチン
- 麻疹
- 違い
- D型
- C型
- B型
- A型
- インフルエンザC型
- インフルエンザB型
- インフルエンザA型
- インフルエンザ潜伏期間
- 潜伏期間
- インフルエンザ
- SAS
- 睡眠時無呼吸症候群
- 内科
- ダイアベティス
- 下げる
- 若い女性
- ピーク
- タバコ
- 変異株
- ピロラ
- エリス
- 目
- 食後
- 吐き気
- 60代
- 不眠
- 血糖値スパイク
- カフェイン
- 30代
- うつ
- 50代
- 40代
- 更年期
- 相談
- 方法
- タイプ
- 関連
- 20代
- 診察
- 評価法
- 診断基準
- 関係性
- 女性ホルモン
- 女性
- 副作用
- 費用
- デメリット
- メリット
- 減感作療法
- 男性
- チェック
- 不眠症
- 居眠り
- 意識が朦朧
- 眠気
- 痒み
- 皮膚
- 病名変更
- 名称変更
- 塩分
- 病気
- 脱毛症
- 糖質
- 抜け毛
- バナナ
- 摂取量
- コーヒー
- 糖尿病性ED
- ED
- 偏見
- 例
- 病名
- 言葉
- アドボカシー活動
- スティグマ
- ホルモン
- 精神疾患
- ストレス
- 糖尿病網膜症
- 糖尿病ケトアシドーシス
- 影響
- 喫煙
- 経口血糖降下薬
- 糖尿病かもしれない
- 境界型糖尿病
- 糖尿病予備群
- インスリン療法
- 骨折
- 骨粗鬆症
- 心筋梗塞
- 後遺症
- 脳梗塞
- 1型糖尿病
- 検診
- 生活習慣
- 歯周病
- 重症化
- 新型コロナウイルス
- 敗血症性ショック
- 感染症
- 敗血症
- 水分補給
- 関係
- 脱水症状
- 注意
- 効果
- 糖尿病予防
- 糖質制限
- 食べ物
- アルコール
- お酒
- 妊娠糖尿病
- 初期症状
- 慢性合併症
- 糖尿病腎症
- 理由
- スキンケア
- 保湿剤
- 痒さ
- 血糖値
- 食事
- 食べてはいけないもの
- 乳製品
- おすすめ
- 食生活
- ヒトヘルペスウイルス
- ウイルス
- 発熱
- 突発性発疹
- 呼吸器
- ヒトメタニューモウイルス感染症
- ヒトメタニューモウイルス
- 感染経路
- 小児
- RSウイルス感染症
- 手足口病
- 特徴
- 夏風邪
- ヘルパンギーナ
- 糖尿病足病変
- 血糖
- 糖尿病チェック
- 足
- 1型糖尿病
- 2型糖尿病
- 合併症
- インスリン
- 運動療法
- 子供
- くしゃみ
- 新型コロナウイルス感染症
- 点眼薬
- 点鼻薬
- 内服薬
- 有効
- 薬
- 対策
- 飛散
- 舌下免疫療法
- アナフィラキシーショック
- アレルギー
- 治療法
- 花粉症
- 無症状
- 待機期間
- 濃厚接触
- 期間
- 甲状腺ホルモン
- 甲状腺機能低下症
- 風邪
- 初期
- 感染対策
- オミクロン株
- 接種券
- 対象
- 新型コロナワクチン
- 3回目
- 甲状腺
- 栄養素
- 糖尿病
- 血圧
- 減塩
- 動脈硬化
- 食事療法
- 生活習慣病
- DASH食
- 高血圧
- 若葉区
- 脂質異常症
- 都賀
- 高脂血症
- 感染
- 運動
- 飲酒
- 接種後
- 接種率
- 千葉市
- 副反応
- 種類
- 接種
- 予約
- コロナワクチン
- コロナ
- 診断
- 予防
- 治療
- 改善
- 原因
- 検査
- 症状