板谷内科クリニックブログ

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眠気についての記事一覧

内科

【医師監修】食後の眠気はなぜ起こるのか?原因と対策を解説

内科に関する記事です。
この記事では、「食後の眠気はなぜ起こるのか」について解説していきます。後半部分では、「食後の眠気対策」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 食後に眠くなるのはなぜか 眠気の原因となる血糖値スパイクとは 食後の眠気対策について 食後に強い眠気が続く場合、病気の恐れがあります 不安な方はいつでもご相談ください   食後に眠くなるのはなぜか 食後に眠気を感じる原因として、主に二つの理由が挙げられます。一つは、消化を促すために脳から胃腸に血液が集中するからです。もう一つは、食事をすることで血糖値が上がるからです。詳細については、以下をご覧ください。 【食後の眠気はなぜ起こるのか】消化に関する理由 食事を摂ると、胃や小腸などの消化器官が食べ物を分解して「栄養素」を吸収するために、多くのエネルギーを必要とします。このため、食事後には消化器官に血液が集中します。血液が胃腸に集中すると、他の部位への血液供給が一時的に減少し、それに伴い脳にも酸素や栄養素が少なく供給されることがあります。この状態が、眠気を感じる一因とされています。 【食後の眠気はなぜ起こるのか】血糖値に関する理由 食事を摂ることで、血糖値が上昇します。特に、炭水化物を多く含む食事を摂ると、急激な血糖値の上昇が起こります。この急激な血糖値の変動は、一時的にエネルギー供給を増加させる反面、その後の急激な下降につながります。この血糖値の急激な変化が、食後に眠気を感じる一因となります。   眠気の原因となる血糖値スパイクとは 血糖値スパイクとは、普段の血糖値は正常なのにもかかわらず、食後に限って血糖値が急上昇、急降下する現象のことです。この現象は、血糖値のグラフがまるで突出した「スパイク」のように上昇することから「血糖値スパイク」と呼ばれています。通常の場合、食後2時間経過時の血糖値は140mg/dL未満であるべきですが、血糖値スパイクの場合はこの基準値を超えて140mg/dL以上になることがあります。血糖値スパイクについて詳しく知りたい方は「血糖値スパイクとは?症状や原因、糖尿病との関係を解説」をご覧ください。   食後の眠気対策について 身体にちょっとした刺激や緊張を与えることで、人間が活動的になるときに働く「交感神経が優位になり、眠気の解消につながります。ここでは、どのような対策が「食後の眠気解消」につながるのか、いくつかご紹介します。 【食後のひどい眠気を解消するための対策1】散歩 食事後に軽い散歩をすることで、血液の循環が促進され、消化プロセスがスムーズに進行します。また、新鮮な空気を吸い込むことでリフレッシュし、眠気を和らげることができます。さらに、食事後の散歩は健康にもプラスなため、適度な運動として取り入れることがおすすめです。ただし、食事直後に激しい運動をすると、胃腸に負担をかける可能性があるため、ご注意ください。 【食後のひどい眠気を解消するための対策2】カフェイン入りのコーヒーを飲む カフェインは中枢神経系を刺激し、覚醒感を高めます。そのため、食後にカフェイン入りのコーヒーを飲むことで、眠気を軽減し、集中力を保つことができます。ただし、適切な摂取量を守ることが大切です。過剰なカフェイン摂取は不快感や不眠症の原因となる可能性があるため、注意が必要です。 【食後のひどい眠気を解消するための対策3】ストレッチ 食事後に軽いストレッチを行うことで、血液の循環を促進し、消化をサポートします。また、ストレッチは筋肉の緊張をほぐし、眠気を感じにくくするのに役立ちます。食後10〜15分の軽いストレッチを習慣にすることで、食後の眠気を軽減し、エネルギーを保ちやすくなりますので、ぜひ試してみてください。 【食後のひどい眠気を解消するための対策4】ガムを噛む 噛む行為は唾液の分泌を刺激し、消化をサポートします。また、噛むことによって口腔内の血液循環が促進されるため、脳への酸素供給が増え、覚醒感が高まることがあります。これにより、眠気を和らげる助けとなります。ただし、過度なガムの噛み過ぎには注意が必要です。ガムを日常的に何回も強く噛みすぎると筋肉が痛み、顎関節症の症状が出てくる可能性があります。ですので、過度なガムの噛み過ぎには注意してください。 【食後のひどい眠気を解消するための対策5】食べる順番に注意する 血糖値が上がりやすい「パン」や「ご飯」などの炭水化物から食べるのではなく、まずは野菜やキノコ、大豆食品などから食べることで、血糖値の急激な上昇を防げます。炭水化物や甘いものを最初に摂ると、血糖値が急上昇し、その後の急降下が眠気を引き起こす原因となりますので、ご注意ください。 【食後のひどい眠気を解消するための対策6】腹八分目に抑える 過度な食べ過ぎは、血糖値の上昇につながります。したがって食事をする際は、食後の眠気を軽減するために、食事量を腹八分目に抑えることが重要です。腹八分目で食事を終えることは、胃の負担を軽減し、消化プロセスを円滑に進めるのに役立ちます。また、適切な食事量を意識的にコントロールすることで、食後の眠気を和らげ、日常の活動に集中しやすくなります。 【食後のひどい眠気を解消するための対策7】ゆっくり食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。血糖値の急激な変化は、食後に眠気を感じる一因となりますので、ご注意ください。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてくださいね。   食後に強い眠気が続く場合、病気の恐れがあります 食後に強い眠気を感じる方は、糖尿病の疑いがあります。糖尿病を疑う理由としては、血糖値が下がりにくくなっている可能性が挙げられます。食後は誰でも血糖値が一時的に上がります(健康な人でも食後の血糖値は上昇します)。食後に上昇した血糖値は、時間の経過と共にゆっくり下降するのが一般的です。しかし糖尿病の方は、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが悪くなっているため、食後の高血糖状態が長く続きます。そのため、食後に強い眠気を感じやすいのです。なお、高血糖状態のときに眠気を感じやすいのは、覚醒を促す「オレキシン」というホルモンの分泌が止まるためです。詳しくは「食後の強い眠気は糖尿病症状の可能性があります」をご覧ください。   不安な方はいつでもご相談ください 「慢性的な眠気が続いている」「睡眠薬を飲んでも眠れない」など、睡眠に関して問題があることで「日常生活に支障が出ている」と感じている方は、早めに専門家に相談することをお勧めします。睡眠不足は単に身体の疲れが残りやすくなるだけでなく、体の病気や心の病気の原因となります。また睡眠障害自体が“心の病気”の前兆の可能性もあります。ですので、「睡眠が浅い」「なかなか寝付けない」など、睡眠に関して気になる症状がある方は放っておかずに、お近くの医療機関に足を運んでください。なお、当院では“不眠症の診療”や“薬の処方”だけでなく、診断書の発行も行っております。医師の診断を受けたい方、あるいは自分が不眠症なのか気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2023.09.28

糖尿病・代謝内科

食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病症状の可能性も

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病と眠気の関係」について解説していきます。後半部分では「食後の眠気を予防するための対策」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の症状? 食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の疑いについて 糖尿病とひどい眠気の関係性 糖尿病によるその他の症状 低血糖による中枢神経症状 糖尿病による食後のひどい眠気を予防するために 糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください   食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の症状? 食後に眠くなるのは体内時計の「生体リズム」が働くためとか、消化吸収を促すことから「副交感神経」が優位になり、心身がリラックスモードに切り替わるからなど、いろいろな説があります。確かに少しくらいの眠気なら健康な人にもある自然な現象と言えるため、それほど心配することはありません。しかし強い眠気が長時間続いてしまうときは注意が必要です。もしかしたら糖尿病の初期症状かもしれません。   食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の疑いも なぜ、食後に強い眠気を感じる方は「糖尿病の疑い」があるのでしょうか。 糖尿病を疑う理由として、血糖値が下がりにくくなっている可能性が挙げられます。 食後は誰でも血糖値が一時的に上がります(健康な人でも食後の血糖値は上昇します)。食後に上昇した血糖値は、時間の経過と共にゆっくり下降するのが一般的です。しかし糖尿病の方は、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが悪くなっているため、食後の高血糖状態が長く続きます。そのため、食後に強い眠気を感じやすいのです。なお、高血糖状態のときに眠気を感じやすいのは、覚醒を促す「オレキシン」というホルモンの分泌が止まるためです。オレキシンについては、以下をご覧ください。 <オレキシンについて> 睡眠と脳の覚醒にはオレキシンという物質が深く関わっています。脊椎動物のほとんどは、オレキシンが活発に働いているときに覚醒し、働きが鈍ると睡眠状態に入るといわれています。空腹になると血糖値が低くなるため「オレキシン作動性ニューロン」の活動が活発になり、オレキシンを刺激して活性化するため覚醒します。しかし、満腹になると血糖値が高くなり、オレキシン作動性ニューロンの活動が低下するため、オレキシンの活動が鈍くなり、眠くなってしまうと考えられています。つまり糖尿病の方は、オレキシンの分泌が長い時間抑制されるため、健康な方よりも「眠気を強く感じやすい」ということです。   糖尿病と眠気の関係性 糖尿病患者さんは、血糖値を下げる薬や「インスリン注射薬」を使って血糖値をコントロールするわけですが、インスリン注射薬や飲み薬が効きすぎてしまって、必要以上に血糖値が下がってしまうことがあります。低血糖状態になると脳に供給されるブドウ糖が不足してしまい、眠気が起こります。これが、糖尿病患者さんに起こり得る眠気のメカニズムになります。なお、日中の強い眠気は、糖尿病だけでなく、そのほかの病気や「生活習慣」によっても引き起こされます。例えば、睡眠時に無呼吸になり睡眠の質が低下する「睡眠時無呼吸症候群」や突然強い眠気に襲われてしまう「ナルコレプシー」といった病気です。また、寝る直前までパソコンやスマートフォンをいじっていたり、そもそも睡眠時間が少ないといった生活習慣なども眠気の原因になります。ですので、「糖尿病だから眠気が強いのだろう…」と考えるのではなく、眠気に強い悩みがあれば医師にしっかりと相談してください。   糖尿病によるその他の症状 糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。 <糖尿病によるその他の症状> ・立ちくらみ ・めまい ・頭痛 ・全身の倦怠感、疲労感 ・喉が渇いて沢山の水がほしくなる ・手足のしびれ、冷え、むくみ ・皮膚のかゆみ、乾燥 ・目がかすむ ・視力の低下 ・やけどの痛みを感じにくい ・食べているのに痩せる ・残尿感がある ・尿の臭いが気になる   低血糖による中枢神経症状 血糖値が50mg/dl程度の状態が続くと「中枢神経症状」が現れます。具体的には、頭痛、眠気、めまい、目のかすみ、ろれつが回らない、ぎこちない動作、強い疲労感などです。さらに血糖値が50mg/dlを下回ってくると「異常行動」や「痙攣」、「意識が朦朧とする」、さらに昏睡状態に陥るケースも考えられるため早期の対処が不可欠です。普段から血糖値が低い場合は、無意識のうちに低血糖状態となっている可能性も考えられます。中枢神経症状が突然発症する恐れもありますので、十分に注意してください。   糖尿病による食後の眠気を予防するために 普段の血糖値は正常でも、食後に血糖値が異常に高くなる症状を食後高血糖といいます。食後に血糖値が急激に上がり過ぎると、糖をエネルギーに変えるインスリンが大量に分泌され、反動で血糖値が急降下します。そして今度は低血糖状態になり、食後に強い眠気や倦怠感を感じたり、イライラしやすくなったりします。そのため食事をする際は、血糖値の急上昇を起こさないように気を配る必要があります。以下、血糖値の急上昇を起こさないための対策です(血糖値が急上昇したのち急降下する現象は「血糖値スパイク」と呼ばれています)。 【糖尿病による食後の眠気を予防するために1】ゆっくり時間をかけて食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食べるスピードは非常に重要なのです。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。 【糖尿病による食後の眠気を予防するために2】野菜類から食べること 野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は野菜類から食べてください。 【糖尿病による食後の眠気を予防するために3】脂質を味方につける 脂質はカロリーが高いので敬遠されがちですが、実は消化吸収に時間がかかるため、最も血糖値を上昇させにくい栄養素です。パスタなどの洋食と相性のいい”オリーブオイル”をふりかけて食べれば、炭水化物単体で食べるより血糖値の上昇を抑えることができます。 【糖尿病による食後の眠気を予防するために4】規則正しく3食を食べる 1日3食を規則正しく食べているときには「血糖値スパイク」が生じなかった人でも、朝食を抜くと昼食のあとに「血糖値スパイク」が発生するという研究結果が出ています。ですので、食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく3食を食べることを心掛けてください。 ※「日中の居眠り」や「食後の眠気」を予防するためには、睡眠の質を上げることも大切です。睡眠の質を上げる方法については「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。   糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください 糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病かもしれない…」と感じている方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは健康的な食事について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2023.03.18