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コロナ検査とインフルエンザ検査方法の違いや受診タイミングを解説

内科に関する記事です。
この記事では「コロナ検査とインフルエンザ検査」について解説していきます。後半部分では「最適な検査タイミング」や「自己検査キットの活用法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 コロナ検査、インフルエンザ検査の特徴とは コロナ、インフルエンザ検査方法の違い いつ受診すべき?最適な検査タイミング 自己検査キットの活用法 検査後の注意点と対応 まとめ   コロナ検査、インフルエンザ検査の特徴とは 新型コロナウイルスやインフルエンザの感染が疑われる際、適切な検査方法の選択が重要です。それぞれの検査には特徴があり、状況に応じて使い分ける必要があります。まずは、「各検査方法の特徴」について詳しく解説していきます。 コロナPCR検査の精度と特徴 PCR検査は新型コロナウイルスの遺伝子を直接検出する方法で、最も信頼性の高い検査方法として知られています。具体的には、検体からウイルスのRNA(遺伝物質)を抽出し、特殊な装置で増幅させて検出します。PCR検査の感度は90%以上と非常に高く、発症前でもウイルスを検出できる可能性があります。ただし、検査には専門の設備と技術者が必要で、結果が出るまでに数時間から1日程度かかることがあります。また、費用も他の検査方法と比べて高額です。検体採取のタイミングも重要で、感染から間もない時期や症状が出始めの頃が最も検出しやすいとされています。 コロナ抗原検査の精度と特徴 抗原検査はウイルスのタンパク質を検出する方法で、PCR検査と比べて迅速に結果を得られることが特徴です。通常15-30分程度で結果が判明し、専門の設備も必要としないため、医療機関での即時診断に適しています。抗原検査の感度はPCR検査より低く、特にウイルス量が少ない感染初期や無症状者では見逃しの可能性が高くなります。一方で、症状がある場合の陽性的中率は比較的高く、迅速な診断と治療開始の判断に有用です。また、PCR検査より安価で、気軽に受けられる利点があります。 インフルエンザ検査の精度と特徴 インフルエンザ検査では、主に免疫クロマトグラフィー法による迅速診断キットが使用されます。このキットは、鼻腔や咽頭から採取した検体中のインフルエンザウイルス抗原を検出するものです。検査結果は約10-15分で判明し、操作も比較的簡便です。ただし、検査の精度には留意が必要です。感度は発症から12-24時間後に最も高く、この時期で70-90%程度とされています。一方で、発症直後(特に6時間以内)や症状が軽い場合には、ウイルス量が少なく、偽陰性となる可能性があります。なお、迅速診断キットの特異度は95%以上と高く、陽性の場合にはインフルエンザである可能性が非常に高いと考えられます。このように、迅速診断キットは短時間で結果が得られ、有用ではあるものの、検査時期や臨床症状を踏まえた慎重な判断が求められます。詳しくは「インフルエンザの検査方法や費用、時間について」をご覧ください。 偽陰性・偽陽性のリスク いずれの検査方法も完璧ではなく、偽陰性や偽陽性のリスクが存在します。偽陰性は検体採取のタイミングや方法、ウイルス量の不足などが原因となります。特に感染初期や症状が出る前の段階では、検出が難しい場合があります。一方、偽陽性は検査キットの品質や取り扱いの問題、他のウイルスとの交差反応などが原因となることがあります。このため、検査結果の解釈には症状や接触歴なども考慮した総合的な判断が必要です。   コロナ、インフルエンザ検査方法の違い 新型コロナウイルスとインフルエンザの検査は、一見似ているように見えますが、実際には検査方法や手順、費用など多くの違いがあります。ここでは、それぞれの「検査の特徴」と違いについて詳しく解説していきます。 それぞれの検査の特徴と手順 新型コロナウイルスの検査には主にPCR検査と抗原検査の2種類があります。PCR検査は、検体からウイルスの遺伝子を抽出し、特殊な装置で増幅して検出する方法です。より精密な結果が得られますが、専門の設備と技術者が必要です。一方、抗原検査はウイルスのタンパク質を検出する簡易な検査です。なお、インフルエンザ検査は主に迅速診断キットを使用し、免疫クロマトグラフィー法でウイルス抗原を検出します。検査手順は比較的シンプルで、医療機関での即時診断に適しています。これらの検査は、症状や状況に応じて使い分けられます。 検体採取方法の違い 検体採取方法には重要な違いがあります。新型コロナウイルスの検査では、鼻咽頭ぬぐい液が標準的な採取方法です。専用の綿棒を鼻腔から奥深く挿入し、粘膜を擦って採取します。最近では唾液による検査も可能になっており、特に無症状者のスクリーニングに使用されています。一方、インフルエンザ検査では、鼻腔あるいは咽頭から検体を採取します。コロナ検査ほど深く綿棒を挿入する必要はなく、患者の負担は比較的軽いです。どちらの検査も、正確な結果を得るためには適切な採取方法が重要です。 結果が出るまでの時間 検査結果が判明するまでの時間は、検査方法によって大きく異なります。新型コロナウイルス感染症のPCR検査は最も時間がかかり、通常、数時間から1日程度を要します。これは、検体の前処理や遺伝子増幅(PCR)の工程に時間を要するためです。一方、新型コロナウイルス抗原検査は比較的短時間で結果が得られ、約15-30分程度とされています。なお、インフルエンザの迅速診断検査は最も迅速であり、約10-15分で結果が判明します。ただし、いずれの検査も、医療機関や検査センターの混雑状況、検査体制によって所要時間が変動する場合があります。 検査費用と保険 検査費用は検査の種類によって異なります。新型コロナウイルス検査(PCR検査・抗原検査)は保険適用の場合、通常の診療費と同様の自己負担額(3割負担の場合で数百円~2,000円程度)となります。同様に、インフルエンザ検査も保険適用で実施され、検査費用の自己負担額は数百円~1,000円程度です。なお、最終的な自己負担額は、患者の保険負担割合(1割、2割、3割)や医療機関によって若干異なります。発熱外来やかかりつけ医では、症状に応じて両方の検査を同時に受けることができる場合もあり、その場合は合算した費用が適用されます。   いつ受診すべき?最適な検査タイミング 新型コロナウイルスやインフルエンザの検査には、それぞれ最適なタイミングがあります。ここでは、より正確な検査結果を得るための「受診タイミング」について、詳しく解説していきます。 コロナ検査を受けるベストタイミング 新型コロナウイルスの検査は、症状が出現してから24時間以降が最も適切なタイミングとされています。例えば、PCR検査は感染初期からウイルスを検出できる可能性が高いですが、症状出現後2-3日目が最も検出率が高くなります。一方、抗原検査は症状が出てから2-9日目が最適です。無症状でも濃厚接触者の場合は、最終接触から5日目以降の検査が推奨されます。ただし、重症化リスクの高い方や基礎疾患がある方は、症状出現後すぐに受診することをお勧めします(早期の治療開始が重要だからです)。 インフルエンザ検査の推奨タイミング インフルエンザ検査は、発症から12-24時間以内に実施するのが最も精度が高いとされています。これは、ウイルス量がこの時期に最も多くなるためです。発症直後は偽陰性のリスクが高く、48時間以降は検出率が低下する傾向にあります。特に、発熱から6〜8時間以内に検査を行うと、偽陰性の可能性が非常に高いため推奨されません。ただし、抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に投与することが最も効果的とされていますので、症状が出た場合はできるだけ早めに受診することが望ましいです。詳しくは「インフルエンザ検査はいつから受けるべき?発症後の最適なタイミングを解説」をご覧ください。 症状別の受診判断基準 発熱、咳、のどの痛み、倦怠感などの症状が現れた場合、まずは体温の推移を観察することが重要です。具体的には、37.5度以上の発熱が続く場合や、強い倦怠感を感じる場合は、受診を検討してください。また、呼吸困難や意識障害、顔色が悪いといった症状が現れた場合は、直ちに受診する必要があります。さらに、味覚や嗅覚の異常は新型コロナウイルスに特徴的な症状とされているため、これらの症状がある場合は、コロナ検査を優先的に検討してください。なお、高齢者や基礎疾患がある方は、軽症であっても早めの受診をお勧めします。 同時検査が推奨されるケース 流行期には、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時検査が推奨されるケースが多くあります。特に、発熱、咳、倦怠感などの類似症状がある場合は、両方の検査を受けることで適切な治療方針を立てることができます。また、家族内に高齢者や基礎疾患がある方がいる場合や、職場や学校で集団感染を防ぐ必要がある場合も、同時検査が推奨されます。ただし、医療機関の状況や検査の必要性により、医師が検査の種類を判断することもあります。 検査の最適なタイミングは、検査方法や症状によって異なります。コロナ検査は症状出現から24時間以降、インフルエンザ検査は発症から12-24時間が最適です。ただし、重症化リスクがある方は早めの受診が推奨されます。また、症状の種類や重症度によって受診の緊急性も変わってきます。   自己検査キットの活用法 新型コロナウイルスやインフルエンザの流行に伴い、薬局やオンラインで購入できる自己検査キットへの関心が高まっています。これらの検査キットは適切に使用することで、感染症の早期発見に役立ちます。ここでは、「各種検査キットの特徴」や「正しい使用方法」について詳しく解説していきます。 コロナ検査キットの特徴と使い方 新型コロナウイルスの自己検査キットは、鼻腔からの検体採取が基本です。まず使用前に手指の消毒を行い、説明書に従って付属の綿棒を鼻腔に挿入します。その後、鼻腔の粘膜を数回擦り、専用の試薬に浸して結果を判定します。判定時間は15〜30分程度で、陽性の場合は医療機関への受診が推奨されます。ただし、無症状時に使用すると偽陰性のリスクが高くなるため、症状がある場合に使用することが望ましいとされています。 インフルエンザ検査キットの特徴と使い方 インフルエンザの自己検査キットも、免疫クロマト法を用いた抗原検査です。検体採取は鼻腔から行い、専用の綿棒で粘膜を優しく擦ります。その後、採取した検体を試薬と混合し、10-15分程度で結果が判定できます。なお、インフルエンザの自己検査キットでは、A型とB型のインフルエンザウイルスを同時に判定できるものが一般的です(発症から48時間以内に使用することが最も効果的で、早期の治療開始につながります)。 同時検査キットの種類と特徴 最近では、新型コロナウイルスとインフルエンザを同時に検査できるキットも販売されています。一回の検体採取で両方のウイルスを検出できる利点がありますが、それぞれの単独検査キットと比べてやや高価です。さらに、同時検査キットは一つの検体で二つのウイルスを検出するため、より慎重な検体採取が求められます。なお、同時検査キットの判定時間は通常20〜30分程度で、検査結果はそれぞれのウイルスに対する判定ラインを確認することで得られます。また、流行期には特に有用ですが、症状や使用時期によって精度が変動することに注意が必要です。 自己検査の注意点と限界 自己検査キットには重要な注意点と限界があります。まず、検査結果の信頼性は医療機関での検査より低くなる傾向があります。これは主に検体採取の技術や検査環境の違いによるものです。また、偽陰性や偽陽性の可能性もあるため、結果の解釈には慎重さが必要です。特に重症化リスクの高い方や基礎疾患がある方は、自己検査の結果に関わらず医療機関を受診することが推奨されます。なお、検査キットの保管方法や使用期限にも注意が必要で、高温多湿を避け、冷暗所での保管が基本となります。 自己検査キットは、感染症の早期発見と適切な行動判断に役立つツールです。コロナ検査キットとインフルエンザ検査キット、そして同時検査キットには、それぞれ特徴と適切な使用方法があります。ただし、自己検査には限界があることを理解し、結果の解釈には慎重になる必要があります。症状が重い場合や重症化リスクがある場合は、自己検査に頼らず医療機関を受診することが望ましいです。   検査後の注意点と対応 コロナ検査、インフルエンザ検査を受けた後、結果に応じて適切な対応を取ることが重要です。陽性・陰性それぞれの場合で必要な対策や注意点が異なり、また新型コロナウイルスとインフルエンザでも対応方法に違いがあります。ここでは、検査後に取るべき「具体的な行動」と「注意点」について詳しく解説していきます。 陽性だった場合の対応 <コロナ> 新型コロナウイルス陽性の場合、まず保健所への報告が必要です。医療機関で検査を受けた場合は医療機関から報告されますが、自己検査で陽性となった場合は、医療機関の受診が推奨されます。また、療養期間は原則7日間で、症状軽快後24時間経過していることが求められます。さらに、重症化リスクがある方は積極的な治療介入が検討されます。抗ウイルス薬の処方が可能な場合もあり、早期の治療開始が重要です。なお、自宅療養中は、体温、酸素飽和度(可能な場合)、症状の変化を定期的に記録してください。そして呼吸困難や強い倦怠感がある場合は、すぐに医療機関に相談する必要があります。 <インフルエンザ> インフルエンザ陽性の場合、通常は抗インフルエンザ薬が処方されます。療養期間の目安は、発熱から5日間経過し、かつ解熱後2日間(乳幼児の場合は3日間)経過するまでです。処方された薬は指示通りに服用し、特に解熱後も継続することが重要です。また、高齢者や基礎疾患がある方は、合併症の発症に注意が必要です。なお、症状が悪化する場合や、一度改善した後に再び発熱する場合は、速やかに医療機関を受診してください。 陰性でも症状が続く場合 <コロナ> コロナ検査が陰性でも、典型的な症状がある場合は再検査を検討する必要があります。特に抗原検査で陰性だった場合、偽陰性の可能性を考慮する必要があります。例えば、PCR検査での再確認や、数日後の再検査が推奨されることもあります。また、症状が続く場合は、他の感染症やウイルス性疾患の可能性も考慮すべきです。なお、発熱や強い倦怠感が続く場合、呼吸器症状が悪化する場合は、医療機関での精密検査が必要です。基礎疾患がある方は、特に慎重な経過観察が求められます。 <インフルエンザ> インフルエンザ検査が陰性でも、典型的な症状がある場合は臨床診断でインフルエンザと判断されることがあります。特に流行期には、検査陰性でも治療が開始されることがあります。また、発症初期の検査では偽陰性となる可能性も高いため、症状や経過によっては再検査が推奨されます。さらに、他のウイルス性感染症の可能性もあるため、症状が改善しない場合は、他の検査や精密検査が必要となることがあります。 自宅療養時の注意点 <コロナ> 新型コロナウイルス感染症の自宅療養では、完全な個室隔離が理想的です。具体的には、共有スペースの使用は最小限とし、必ずマスクを着用してください。また、部屋の換気を頻繁に行い、使用した物品の消毒も重要です。さらに、食事は一人で取り、食器は別にします。体調管理として、1日2回の体温測定と症状の記録が推奨されます。なお、症状が悪化した場合の連絡先(医療機関や保健所の電話番号)をすぐに分かる場所に置いておくことも大切です。 <インフルエンザ> インフルエンザの自宅療養では、十分な休息と水分補給が基本となります。処方された薬は指示通りに服用し、解熱後も服用を継続します。また、発熱時は氷枕や冷却シートの使用も効果的です。室内の適度な湿度管理(50-60%)も重要で、乾燥を防ぐことで喉の痛みや咳の緩和につながります。安静を保ちながらも長時間の同じ姿勢は避け、可能な範囲で軽い体位変換を行ってください。さらに、食事は消化の良い食材を中心に、無理のない量を摂取してください。 周囲への感染予防対策 <コロナ> 新型コロナウイルスの感染予防では、同居家族との接触を最小限に抑えることが重要です。可能な限り別室で過ごし、共用部分を使用した後は必ず消毒を行いましょう。また、マスクは常に着用し、使用後は密閉して廃棄してください。さらに、タオルやリネン類は他のものと分けて、定期的に洗濯してください。なお、ドアノブやスイッチなどの共用部分は、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムで消毒することをお勧めします。加えて、同居家族も自身の健康観察を行い、症状が出現した場合は速やかに検査を受けることが推奨されます。 <インフルエンザ> インフルエンザウイルスの感染予防も、基本的な対策は新型コロナウイルスと同様です。マスクの着用、手洗い、消毒を徹底し、特に乳幼児や高齢者との接触は避け、必要な場合は短時間にとどめます。また、使用したティッシュは密閉して廃棄し、周囲の環境を清潔に保ってください。なお、家族内での二次感染予防のため、予防的な抗インフルエンザ薬の投与が検討されることもあります。   まとめ 新型コロナウイルスやインフルエンザの感染が疑われる際、適切な検査方法の選択が重要です。それぞれの検査には特徴があるため、状況に応じて使い分ける必要があります。新型コロナウイルス感染症の検査方法としては、高精度だが時間を要するPCR検査と、迅速な結果が得られる抗原検査があります。一方、インフルエンザ検査は免疫クロマトグラフィー法による迅速診断が一般的で、発症から12-24時間が最適なタイミングとされています。受診のタイミングは、症状の重症度や基礎疾患の有無によって判断が必要です。特に発熱や呼吸器症状がある場合は、早めの受診が推奨されます。また、自己検査キットの活用も選択肢の一つですが、その結果解釈には限界があることを理解し、必要に応じて医療機関を受診することが重要です。さらに検査後は、結果に応じた適切な対応が求められます。陽性の場合は確実な隔離と治療、陰性でも症状が続く場合は慎重な経過観察が必要です。いずれの場合も、適切な感染予防対策を講じ、周囲への感染拡大を防ぐことが重要です。症状の変化に注意を払い、悪化時は速やかに医療機関に相談することで、重症化を防ぎ、適切な治療につなげることができます。なお、当院では、「コロナ検査」と「インフルエンザ検査」を実施しております。検査をご希望の方、症状についてご相談がある方は、お気軽にご連絡ください。 当日の順番予約はこちらから

2025.02.26

内科

インフルエンザの種類(A型 B型 C型 D型)とその違いについて

内科に関する記事です。
この記事では、「インフルエンザの種類」を紹介していきます。後半部分では、「インフルエンザの予防と対策」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 インフルエンザウイルスのタイプ(種類)と特徴 インフルエンザA型の特徴や流行パターン インフルエンザB型の特徴や症状について インフルエンザC型の特徴や症状 インフルエンザD型の特徴や症状 インフルエンザの予防と対策 インフルエンザの診断 インフルエンザの治療法 当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です   インフルエンザウイルスのタイプ(種類)と特徴 インフルエンザは、鼻や口から侵入した「インフルエンザウイルス」が肺や気道で感染・増殖することで引き起こされる疾患です。ひと口に「インフルエンザウイルス」と言ってもウイルスの型によって流行時期や症状が異なります。したがって、インフルエンザの検査をする際は、ウイルスの型も特定します。なお、現在、インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型、D型の4種類があります。この中でヒトに感染するインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3種類です。D型に関しては、ヒトに感染することはなく、家畜にのみ感染します。   インフルエンザA型の特徴や流行パターン インフルエンザA型は、他の型に比べて症状が強く現れる傾向があります。具体的には、A型インフルエンザウイルスに感染後は、1〜3日の潜伏期間を経た後に、悪寒、のどの痛み、頭痛、筋肉痛、せき、鼻水、38度前後の高熱などの症状が急激に現れます。特に免疫力の低下している高齢者や小児、心疾患や呼吸器疾患を持っている場合は、「肺炎」や「脳症」などの合併症を併発する可能性が高く、重症化するケースもあるため注意が必要です。 したがって、インフルエンザA型は、早い段階で自分がインフルエンザウイルスに感染していることに気づき、適切な対処をすることが重要です。例年、インフルエンザA型は12~3月頃に流行しますので、ご注意ください。 なお、A型インフルエンザウイルスは、ウイルス表面のタンパク質である「ヘマグルチニン」と「ノイラミニダーゼ」の組み合わせにより、さらに亜型に分類されます。そのため、A型インフルエンザウイルスは144種類の型(亜型)に分けられます。現在、ヒトに感染するA型インフルエンザウイルスは、インフルエンザA(H1N1)とA(H3N2) の2種類です。 これらのウイルスは、さらにそれぞれの中で毎年のように小さい変異を経て、進化し続けています。インフルエンザA型について詳しく知りたい方は「インフルエンザA型の特徴や症状、薬について」をご覧ください。   インフルエンザB型の特徴や症状について インフルエンザB型の一般的な症状には、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、のどの痛み、鼻汁、咳などが挙げられます。これらの症状は通常、風邪よりも重度ですが、多くの場合は1週間ほどで改善する傾向があります。ただし、高齢者や乳幼児などでは重症化して、肺炎、気管支炎、中耳炎などの合併症を引き起こすことがあります。 そのため、「自分がインフルエンザに感染している可能性がある」と感じた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な対処をすることが重要です。例年、インフルエンザA型が12~3月頃に流行し、後を追うように2月頃から春先にかけて、インフルエンザB型が流行しますので、ご注意ください。 なお、B型インフルエンザウイルスは、「山形型」と「ビクトリア型」の2つのタイプに分類されます。B型インフルエンザウイルスはA型とは異なり、毎年、突然変異を起こす可能性は低いため、何度も感染することは少ないとされています。しかしながら、稀に「インフルエンザに2回かかる」という状況が報告されます。 これはインフルエンザA型とB型の両方に感染したためと考えられます。インフルエンザB型について詳しく知りたい方は「インフルエンザB型の特徴や症状、薬について」をご覧ください。   インフルエンザC型の特徴や症状 インフルエンザC型の症状は主に発熱、咳、鼻水とされています。一般的には、A型やB型よりも症状が軽い傾向にあります。ただし、ヒトによっては38度の高熱が出ることもあります。 また、約1割の方には吐き気や下痢、嘔吐、発疹が見られることがあります。インフルエンザC型は、検査できる医療機関が少なく、通常のウイルス性の風邪と診断されることもあるため、実際にかかったとしても気付かないまま過ごしてしまう可能性があります。 そのため、ほとんどの方は「6歳までに感染している」と言われております(年齢に関係なく感染する可能性はありますので、ご注意ください)。例年、インフルエンザC型は1月~6月が流行期となります。したがって、インフルエンザA型やインフルエンザB型とは時期がずれる傾向にあるうえ、流行時期がA型やB型よりも長いため、長期間の予防が必要になります。 なお、インフルエンザC型は、一度感染すると免疫がつき、ほぼ一生かからないと言われております。インフルエンザC型について詳しく知りたい方は「インフルエンザC型とは - 特徴や症状について」をご覧ください。   インフルエンザD型の特徴や症状 D型インフルエンザウイルスは、ウシをはじめとする家畜にのみ感染します。したがって、ヒトに感染して病気を引き起こすことは知られていません。 なお、D型インフルエンザウイルスは、最初に発見された米国をはじめとして、中国、フランス、イタリア、日本、アフリカ諸国など世界中の家畜から発見されております。また、D型インフルエンザウイルスは、ウシの呼吸器病症候群を引き起こす原因ウイルスの一つであることが明らかとなっております。   インフルエンザの予防と対策 インフルエンザウイルスへの感染を予防するためには、手洗い・消毒などの基本的な感染対策を徹底することが重要です。以下、インフルエンザウイルスの感染を防ぐためのポイントになります。 【インフルエンザの予防と対策1】マスクを着用する マスクによるインフルエンザ予防は、効果が薄いことが示されています。ただし、全く効果がないわけではありません。近くにいる誰かが「くしゃみ」や「咳」をしたときには、マスクによって飛沫感染を防ぐことができます。また、「くしゃみ」や「咳」が出る人が周囲にウイルスを拡散しないためにもマスクは有効です。したがって、人混みに出る場合などにはマスクの着用をお勧めします。 【インフルエンザの予防と対策2】人混みに出ない インフルエンザが流行している時期は、不要な外出は避けたほうが安心です。「ショッピングセンター」や「繁華街」などの人混みでインフルエンザに感染することも多いため、インフルエンザが流行している時期は、ご注意ください。なお、やむを得ず外出する場合は、なるべく短時間で済ませることをお勧めします。 【インフルエンザの予防と対策3】適度な湿度を保つ 空気が乾燥すると、のどの粘膜の“防御機能”が低下します。したがって、乾燥しやすい室内では加湿器の使用をお勧めします。免疫効果を正常に作用させるためには50~60%程度の湿度が必要になりますので、加湿器などで“室内の湿度”を適切に維持するよう心掛けてください。 【インフルエンザの予防と対策4】インフルエンザ予防接種 インフルエンザの重症化を予防するためにも「インフルエンザ予防接種」を推奨します。インフルエンザ予防接種は、インフルエンザの重症化を防ぐ効果があります。インフルエンザは悪化すると、気管支炎や肺炎、脳症などの重篤な合併症を引き起こす恐れがありますので、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします(インフルエンザ予防接種をしてもインフルエンザにかかる場合があります)。「日本呼吸器学会」や「厚生労働省」でも同様の見解を述べております。 【インフルエンザの予防と対策5】毎日の食事で免疫力を高める インフルエンザウイルスの感染を防ぐためには、毎日の食事で免疫力を高めて、「インフルエンザにかからない体づくり」をすることも大切です。具体的には、免疫システムに欠かせない「ビタミンC」と体のエネルギー産生に必要な「ビタミンB1群」、鼻やのどの粘膜を強化する働きのある「ビタミンB2」「ビタミンB6」を多くとることがポイントになります。なお、免疫力を高めるためには1日3食、規則正しく食べることも大切です。免疫力を高めるためにも、栄養バランスのとれた食事と良好な生活習慣を心掛けてください。 【インフルエンザの予防と対策6】手洗い・手の消毒 手についたウイルスが口や鼻に入るというのが、インフルエンザウイルスの感染経路としてとても多いケースです。したがって、インフルエンザの予防として最もお勧めなのは、手洗い・手の消毒になります。手洗い・手の消毒をこまめに行えばウイルスを撃退し、インフルエンザウイルスの感染を防ぐことができますので、小まめに手洗い・手の消毒を行ってください。 【インフルエンザの予防と対策7】うがい うがいは、のどに付着したウイルスの数を減らしたり、洗い流したりするために有効と言われています。口の中をきれいに保てば、口からうつる「インフルエンザ」や「風邪」などの感染症を防ぐことができますので、外出先から戻ったら「うがい」を行ってください。   インフルエンザの診断 インフルエンザには、診断基準(インフルエンザ診断マニュアル)が設けられております。インフルエンザの診断基準では、インフルエンザの流行期間中(11~4月)に以下の4つの項目をすべて満たす場合、インフルエンザと診断されます。 ・突然の発症 ・高熱 ・上気道炎症状 ・全身倦怠感等の全身症状 近年、インフルエンザの流行期間以外でも「インフルエンザ」を発症することがあったり、症状が軽度だったりするケースも多いです。したがって現在は、検査によって診断確定を行うのが一般的です。インフルエンザの検査には、次の4種類があります。 <迅速診断キットを使用した検査> 迅速診断キットによる検査は、綿棒でのどや鼻の奥の粘膜をこすり、そこについた組織や分泌物からウイルスを検出する検査です。迅速診断キットによる検査は、短時間(10分~15分)で簡便に診断できるだけでなく、A型とB型の鑑別も可能です。したがって現在、最も主流となっている検査になります。 <PCR検査> PCR検査は、のどや鼻の奥を拭い採取した液を検体とし、インフルエンザウイルスの遺伝子を検出する検査です。PCR検査では、ウイルスの型や構造を詳細に調べることができます。そのため、「新型ウイルスであるかどうか」を判定することが可能です。 <ウイルス分離検査> ウイルス分離検査は、のどや鼻の奥を拭って採取した液からウイルスを分離して判定する検査です。ウイルス分離検査は、結果が出るまでに「1週間程度」かかりますが、ウイルスの種類などまで詳しく分かります。したがって、非常に優れた検査と言われております。 <血清抗体検査> 血清抗体検査は、インフルエンザの発症後1週間以内と、症状が治まった頃にもう1回の計2回、採血を行って「インフルエンザウイルスに対する抗体ができているか」を調べます。ただし、結果が得られるまでに通常2週間程度かかるため、現在では、あまり行われていません。   インフルエンザの治療法 インフルエンザの治療では、抗インフルエンザ薬を用いた「薬物療法」のほか、症状を緩和するための「対症療法」が行われます。 <抗インフルエンザ薬を用いた薬物療法> 抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑制し、症状の軽減や回復を促進します。ただし、抗インフルエンザ薬は、症状が出てから2日以内に投与を開始する必要があるため、診断が遅れると効果が薄れることがあります。なお、残念ながらインフルエンザの治療薬として使用される「抗インフルエンザ薬」は、市販薬では販売されていません。そして、市販の風邪薬はインフルエンザを完治させるほどの効果は期待できません。したがって、インフルエンザが疑われる場合は医療機関を受診してください。抗インフルエンザ薬について詳しく知りたい方は「インフルエンザ治療薬の種類や効果、副作用について」をご覧ください。 <対症療法> 対症療法とは、直接の原因を治すのではなく、今みられる症状に対して一時的に症状を和らげる治療法です。例えば、高熱の場合は解熱鎮痛薬を使用し、黄色い痰など細菌の二次感染が疑われる場合には、抗生物質を使用します(抗生物質はウイルス感染に対して効果がないことに留意する必要があります)。なお、水分補給や栄養摂取が困難な場合には、点滴による補液が必要となる場合があります。 インフルエンザの治療は、ウイルスの型だけでなく、年齢、全身状態などの症状や状況に応じて、医師の判断のもと選択していきます。   当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です インフルエンザウイルスに感染すると、約1週間で回復する場合が多いです。しかし、「インフルエンザ脳炎」や「ウイルス性肺炎」といった重大な合併症が現れて重症化する場合もあります。したがって、重症化のリスクを下げるためにもインフルエンザ予防接種を推奨いたします。特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします。なお、当院では、予約なしでインフルエンザ予防接種を実施しております。現在、診察時間内であれば当日の接種も可能ですので、突然の接種希望にも柔軟に対応できます。インフルエンザ予防接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2025.02.04