板谷内科クリニックブログ

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アレルギーについての記事一覧

内科

アレルギーが不眠症に与える影響とは?

内科に関する記事です。
この記事では、「アレルギーが不眠症に与える影響」について解説していきます。後半部分では「アレルギー管理と不眠症改善へのアプローチ」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 アレルギーが不眠症に与える影響とは? アレルギーによる睡眠障害のメカニズム アレルギー性鼻炎と睡眠の関係 アレルギー性喘息と睡眠障害 アトピー性皮膚炎と睡眠の質 アレルギーによる不眠症の症状と特徴 アレルギーに対する睡眠環境の整え方 アレルギー管理と不眠症改善へのアプローチ アレルギーによる不眠症の症状が続いたらすぐに相談を   アレルギーが不眠症に与える影響とは? アレルギー症状は、鼻づまり、くしゃみ、かゆみなどの不快感を引き起こすだけでなく、夜間の睡眠にも悪影響を及ぼすことがあります。例えば、鼻づまりによって呼吸がしづらくなり、睡眠の質が低下してしまうことがあります。また、「かゆみ」や「くしゃみ」によって睡眠が妨げられ、入眠困難につながることもあります。したがって、アレルギー症状がある場合は、それが不眠症につながる可能性を考慮し、早めに適切な対処をすることが重要です。「不眠症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」でも同様のことを伝えています。   アレルギーによる睡眠障害のメカニズム アレルギーによる睡眠障害のメカニズムは複雑です。様々な要因が組み合わさって影響を及ぼします。主な要因は以下の通りです。 【アレルギーによる睡眠障害のメカニズム1】炎症反応 アレルギーによって免疫系が刺激されると、体内で炎症反応が引き起こされます。この炎症が鼻や気道の腫れを引き起こし、呼吸困難や鼻づまりを招くことで睡眠が妨げられます。 【アレルギーによる睡眠障害のメカニズム2】ヒスタミンの放出 アレルギー反応では、ヒスタミンという物質が放出されます。ヒスタミンは覚醒作用を持つため、夜間に増加すると眠りを浅くし、目覚めやすくなることがあります。 【アレルギーによる睡眠障害のメカニズム3】メラトニンの抑制 アレルギー症状があると、体内のメラトニンの分泌が抑制されることがあります。メラトニンは睡眠を促進するホルモンであるため、その減少は「入眠困難」や「睡眠の質低下」に繋がります。 【アレルギーによる睡眠障害のメカニズム4】精神的影響 慢性的なアレルギーによる症状は、不快感や痛み、かゆみなどの身体的ストレスを引き起こすことがあります。これにより心理的なストレスや不安感が増加し、睡眠障害を引き起こす可能性があります。   アレルギー性鼻炎と睡眠の関係 アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダスト、ペットの毛などのアレルゲンによって引き起こされる、鼻の粘膜の炎症を特徴とするアレルギー疾患です。アレルギー性鼻炎が睡眠に及ぼす影響は、次の通りです。 【アレルギー性鼻炎と睡眠の関係1】睡眠の質低下 アレルギー性鼻炎は鼻づまり、くしゃみ、鼻水などの症状を伴います。これらの不快な症状によって夜間の睡眠が妨げられ、入眠困難や多くの目覚め、浅い眠りに繋がることがあります。 【アレルギー性鼻炎と睡眠の関係2】睡眠時間の減少 アレルギー症状がひどい場合、患者さんは夜間に頻繁に目覚めることがあります。これによって睡眠時間が減少し、日中の眠気や疲労感が増加する可能性があります。 【アレルギー性鼻炎と睡眠の関係3】いびきや睡眠時無呼吸症候群 アレルギー性鼻炎による鼻づまりが「いびき」や「睡眠時無呼吸症候群」の発症・悪化を促すことがあります。これらの症状がある場合、睡眠の質がさらに低下します。   アレルギー性喘息と睡眠障害 アレルギー性喘息は、アレルゲンによって引き起こされる気道の慢性的な炎症です。喘鳴や呼吸困難を特徴とします。アレルギー性喘息の患者さんは夜間に症状が悪化することがよくあり、喘鳴や咳が増え、深い睡眠が妨げられる可能性があります。症状がひどい場合、頻繁な咳や呼吸困難によって睡眠の質が低下し、熟睡感や日中の活力が減少することがあります。さらにアレルギー性喘息の患者さんの中には、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる場合もあり、気道の狭窄や酸素供給不足が原因となって、睡眠中に呼吸が止まることがあります。   アトピー性皮膚炎と睡眠の質 アトピー性皮膚炎は、慢性的な皮膚の炎症を特徴とするアレルギー性疾患です。かゆみや発疹が頻繁に現れます。アトピー性皮膚炎が睡眠に及ぼす影響は、次の通りです。 【アトピー性皮膚炎と睡眠の質1】かゆみと睡眠 アトピー性皮膚炎の患者さんは、しばしば強いかゆみに苦しむことがあります。そのため、夜間にかゆみが増すことで、入眠困難や中途覚醒が起こり、睡眠の質が低下することがあります。 【アトピー性皮膚炎と睡眠の質2】心理的な影響 慢性的なかゆみや皮膚の不快感により、アトピー性皮膚炎の患者さんは不安やストレスを抱えることがあります。これらの精神的な影響が睡眠の質に影響を及ぼすことがあります。 【アトピー性皮膚炎と睡眠の質3】夜間の目覚め かゆみによって夜間に目が覚め、掻いたり、体を動かしたりすることがあります。これによって深い睡眠が妨げられ、日中の疲労感や眠気が生じることがあります。   アレルギーによる不眠症の症状と特徴 上述した通り、アレルギー反応によって引き起こされる鼻づまりやくしゃみは、夜間に悪化する傾向があります。このため、寝息やいびきが増え、入眠や中途覚醒が起こりやすくなります。また、かゆみもアレルギーによる不眠症の典型的な症状であり、かゆみを抑えるために体を動かす、掻くといった行動が不規則な睡眠サイクルを引き起こし、深い睡眠を妨げます。さらに、アレルギーによって身体が過敏に反応するため、寝具の触れ具合に敏感になり、快適な寝心地が得られないこともあります。アレルギーによる不快感や症状の悪化によって、心身のリラックスが妨げられ、寝つきが悪くなる場合もありますので、ご注意ください。なお、不眠症の一般的な症状は、次の通りです。 入眠困難:寝付きが悪く、なかなか眠りにつけないことがあります。 中途覚醒:夜中に何度も目が覚めたり、眠りが浅くて熟睡感が得られなかったりします。 早朝覚醒:早朝に目が覚めてしまい、その後、眠りに戻れないことがあります。 熟睡障害:眠りが浅く、睡眠時間のわりに熟睡した感じが得られないことがあります。 これらの症状がしばらく続く場合は、医師に相談することをお勧めします。なお、これらの症状は同時に複数現れることがあります。   アレルギーに対する睡眠環境の整え方 アレルギーによる睡眠障害を軽減するためには、寝室の環境を適切に整えることが重要です。以下、アレルギーに対する睡眠環境の整え方のポイントです。 【アレルギーに対する睡眠環境の整え方1】アレルゲン除去 寝室を清潔に保ち、アレルゲンを除去することが大切です。定期的に掃除を行い、ハウスダストや花粉、ペットの毛などを徹底的に取り除いてください。 【アレルギーに対する睡眠環境の整え方2】寝具の洗濯 枕カバーやシーツ、布団カバーなどの寝具は、こまめに洗濯して清潔にしてください。高温で洗濯することで、アレルゲンを除去する効果があります。 【アレルギーに対する睡眠環境の整え方3】空気清浄機の使用 アレルゲンを吸い込まないようにするため、空気清浄機を使うと効果的です。特にHEPAフィルターを搭載した製品は、微粒子を効率的に捕捉します。 【アレルギーに対する睡眠環境の整え方4】絨毯やカーテンの使用を避ける アレルギー反応を起こしやすい絨毯やカーテンは、できるだけ寝室に取り入れないようにしてください。絨毯やカーテンの代わりに、アレルギーに配慮した素材の床材やブラインドの利用をお勧めします。   アレルギー管理と不眠症改善へのアプローチ アレルギーによる不眠症を改善するには、アレルギーの早期治療が必要です。適切なアレルギー治療を受け、アレルゲンを避けることで、症状の軽減が期待できます。また、アレルギーによるストレスを管理することも大切です。リラックス法や瞑想を取り入れ、心身のリラックスを図ることで、不眠症の改善につながります。なお、その他の不眠症の改善方法については、以下をご覧ください。 【不眠症の改善方法1】適度な運動 適度な運動は不眠症に対して効果的な手段とされています。運動によって体温が上昇し、その後の体温低下が入眠を促進します。さらに、適切な運動は睡眠の質を向上させ、深い眠りやREM睡眠の量を増やすと報告されています。習慣的に運動を行うことで、寝つきが良くなり、より良質な睡眠を得ることができますので、不眠症にお悩みの方は積極的に運動を行ってください。 【不眠症の改善方法2】寝室からスマホを遠ざける スマホの画面から発せられるブルーライトは、眠りを誘うメラトニンの分泌を抑制し、眠りの質を低下させます。また、SNSやメッセージアプリの利用は興奮状態を引き起こし、リラックスを妨げます。ですので、就寝前のスマホ操作はできる限り控えてください。なお、就寝前のスマホ操作を抑制するためには「寝室からスマホを遠ざける」「寝る1時間前からスマホ使用を控える」「ブルーライトカットフィルターを使用する」などの対策が効果的です。 【不眠症の改善方法3】睡眠環境の整備 睡眠環境の整備は、不眠症の改善に非常に重要です。寝室を暗くし、静かな環境を作り、快適な温度に調整することで、心地よい睡眠環境を整えることができます。また、適切な寝具を選ぶことも重要です。適切なマットレスや枕は体のサポートと圧力分散を助け、痛みや不快感を軽減します。睡眠環境の整備は、短期的な不眠症の症状を改善するだけでなく、長期的な睡眠の質を向上させる効果もありますので、積極的に行ってください。 【不眠症の改善方法4】規則正しい生活リズムの維持 規則正しい生活リズムの維持は、不眠症の改善に非常に重要です。毎日同じ時間に起床し、就寝することで体内時計を調整し、睡眠の質を向上させることができます。また、規則正しい生活リズムを守ることで、体内の睡眠・覚醒サイクルが正常化し、不眠症の症状の改善につながります。不眠症の方は、睡眠リズムの調整に意識を向け、生活のリズムを整えることを心掛けてください。 【不眠症の改善方法5】カフェインやアルコールの摂取制限 カフェインやアルコールは睡眠を妨げることがありますので、摂取量を制限する、または避けるようにしてください。 【不眠症の改善方法6】適正な食習慣 快適な睡眠を得るためには、適正な食習慣が重要です。朝食は心と身体の目覚めに欠かせません。栄養バランスの取れた朝食を摂ってエネルギーを補給し、一日のスタートを切ってください。なお、夜食については、軽めのものを選ぶことがポイントです。胃腸を過度に刺激しないようにし、就寝前には十分な時間を置いて消化を促してください。適正な食習慣を心掛けることで、良質な睡眠への道が開かれます。   アレルギーによる不眠症の症状が続いたらすぐに相談を 不眠症は深刻な問題であり、その改善には継続的な取り組みが必要です。そのため、アレルギーによる不眠症の症状が続く場合は、自己治療に頼るのではなく、医師への相談と早期の治療を推奨します。医師は症状や原因を特定し、個別に合った治療法を提案してくれます。また、医師は必要に応じて適切な検査や評価を行います。ですので、自己診断や自己治療に頼るのではなく、積極的に医療機関を受診してください。なお当院では、不眠症に対する診断と治療を行っております。不眠の症状や原因について悩んでいる方、あるいは不眠症の症状にお心当たりのある方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2023.07.25

アレルギー科

千葉市で花粉症にお困りの方へ|症状の特徴とコロナウイルス感染症との違い

アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。ですから、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。 この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「花粉症の主な症状」をご紹介していきます。記事の後半では「花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い」についてもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 花粉症とはどのような病気か? アレルギー性鼻炎には季節性と通年性があります <季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)> <通年性アレルギー性鼻炎> 花粉症が起きる原因について 花粉症の主な症状について 【花粉症の症状】鼻 【花粉症の症状】目 【花粉症の症状】のど 【花粉症の症状】皮膚 【花粉症の症状】頭 【花粉症の症状】下気道 【花粉症の症状】口腔 【花粉症の症状】その他 花粉症と新型コロナウイルス感染症の違いについて 【花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い】鼻の症状 【花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い】鼻の症状以外 新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は検査をしましょう 花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします   花粉症とはどのような病気か? 花粉症とは、花粉を吸い込んだりすることで鼻水、鼻づまり、くしゃみ、などのアレルギー症状を起こす病気。季節性アレルギー性鼻炎とも言われております。花粉症は様々な花粉で発症しますが、その代表的なものが「スギ花粉症」です。現在、日本人の「約38.8%」がスギ花粉症であると言われております(スギ花粉症は日本固有のものになります)。花粉の種類と飛散時期については「ヘルスケア情報」に詳しく記載しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。   アレルギー性鼻炎には季節性と通年性があります アレルギー性鼻炎は原因物質(アレルゲン)の種類によって以下の2つに分類されます。 <季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)> 季節性アレルギー性鼻炎は、原因となる花粉の飛散時期だけに「鼻炎症状」や「目の症状」などが認められるアレルギー性鼻炎。日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されています。ですから、複数の花粉に反応する季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)では、ほぼ1年中症状に悩まされるという人も少なくありません。なお、当院では様々な方法で「アレルギー検査」をしております。ですから「自分は何のアレルギーなのか?」と気になっている方は、ぜひご来院ください。 <通年性アレルギー性鼻炎> 通年性アレルギー性鼻炎は、ダニやホコリなどが原因で1年を通して鼻炎症状が認められるアレルギー性鼻炎。アレルゲンが一年中あるため、症状も1年中あります。近年は「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人が増えております。ですから、人によっては1年中「鼻水・鼻づまり」や「目のかゆみ・異物感」に悩まされるという人も少なくありません。通年性アレルギー性鼻炎の主な症状については「花粉症ナビ」に記載しておりますので、気になる方はご覧ください。   花粉症が起きる原因について 花粉症の主な原因は、抗原抗体反応によるものです。空気中を浮遊している原因物質(アレルゲン)が目や鼻の細胞の表面に付着すると、体内に抗体が作られ、マスト細胞という名の細胞とくっつきます。その後、再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出され、ヒスタミン受容体(ヒスタミンを受ける鍵穴)と結合し、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ等のアレルギー反応が引き起こされるのです。   花粉症の主な症状について 花粉症の三大症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり。その他にも人によっては、咳がでたり、のどや皮膚のかゆみがあったりします。詳しくは下記をご覧ください。 【花粉症の症状】鼻 くしゃみ、鼻水、鼻づまり、かゆみ、嗅覚障害、鼻内乾燥感、鼻出血 【花粉症の症状】目 かゆみ、異物感、結膜の充血、流涙、めやに、まぶたの腫れ 【花粉症の症状】のど かゆみ、痛み、異常感、乾燥感、から咳 【花粉症の症状】皮膚 かゆみ、皮膚炎、じんましんのような疾患 【花粉症の症状】頭 頭痛、発熱、頭がボーっとする、頭重感 【花粉症の症状】下気道 咳、痰、ゼイゼイする 【花粉症の症状】口腔 かゆみ、浮腫 【花粉症の症状】その他 耳のかゆみ、全身の倦怠感、悪寒、熱感   花粉症と新型コロナウイルス感染症の違いについて 花粉症と新型コロナウイルス感染症では、似た症状が出る場合があります。しかし、よく比較するとそれぞれに特徴があります。たとえば、鼻の症状では以下のような点が違います。 【花粉症と新型コロナウイルス感染症との違い】鼻の症状 <花粉症>           <​​​​​​新型コロナウイルス> 鼻水    よくある(透明でサラッとした鼻水)       まれ くしゃみ  よくある(発作的で連続する)          まれ 鼻づまり  よくある(においを感じにくい)         まれ <鼻の症状の特徴> 花粉症の鼻症状は「特定時期(花粉飛散期)のみに起きる」「朝方の強い症状(モーニングアタック)」という特徴があります。一方、新型コロナウイルス感染症の鼻症状は「鼻水を認めても少量でサラサラしている」という特徴があります。 <嗅覚> 花粉症では鼻づまりによって、においが分かりにくくなります。一方、新型コロナウイルス感染症では鼻づまりがないのにも関わらず、においがわからなくなります。いわゆる嗅覚障害です。 【花粉症と新型コロナウイルス感染症の違い】鼻の症状以外 鼻の症状以外の違いでは、以下のような点が異なります。 <目のかゆみ> 花粉症では「目のかゆみ」があります(涙が出ることもあるくらいです)。一方、新型コロナウイルス感染症では目のかゆみが主症状になるのは稀です。 <皮膚のかゆみ> 花粉症では目と同様に「皮膚のかゆみ」があります(人によってはない場合もあります)。一方、新型コロナウイルス感染症では皮膚のかゆみが主体になることは、ほぼありません。 <のどの痛み> 花粉症では「のどのかゆみ」はありますが、痛くなることは滅多にありません。一方、新型コロナウイルス感染症では、のどの痛みがあります。特に今年に入ってから流行しているオミクロン株では「のどの痛み」を訴える患者様が非常に多くいます。 <味覚> 花粉症では鼻づまりによって、味が分かりにくくなります。一方、新型コロナウイルス感染症では鼻づまりがないのにも関わらず、匂いがわからなくなります。いわゆる味覚障害です。 <発熱> 花粉症の場合は「発熱」することは稀。発熱してもごく微熱です。一方、新型コロナウイルス感染症では、発熱は主要な症状のひとつになります。なお、新型コロナウイルス感染症では、発熱とともに関節痛や筋肉痛になったり、吐き気や悪寒がしたりといった特徴もございます。   新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は検査をしましょう 花粉症と新型コロナウイルスは、よく比較するとそれぞれに特徴があります。しかし一概には言えません。場合によっては非常に見分けがつきにくい可能性があります。ですので、新型コロナウイルス感染症が疑われる場合には「検査キットを利用する」、あるいは速やかに「かかりつけ医」に相談しましょう。   花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします 花粉症の治療法には舌下免疫療法をおすすめします。なぜなら、舌下免疫療法は根治療法。花粉症を根本から治すことができる唯一の治療法とされています(個人差はあります)。もちろん花粉症の根治療法の中には「皮下免疫療法」もございますが、こちらは注射が必要です。そのため、毎回痛みが伴います。それに月1回〜数回程度の通院が必要になりますので、毎月、時間を確保しなくてはいけません。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。当院での舌下免疫療法のご予約については「アイチケット広場」から行えます。お手数をおかけしますが、受診をご検討中の方はこちらからご予約ください。        

2022.03.29

アレルギー科

千葉市で花粉症にお困りの方にお伝えしたい薬について

アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。ですから、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。 この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「花粉症に有効な薬」をご紹介していきます。花粉症に苦しんでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 千葉市で花粉症にお困りの方にお伝えしたい薬について 花粉症とはどのような症状か? 花粉症に有効な薬の種類について 花粉症に有効な内服薬の種類 【内服薬の種類1】第1世代抗ヒスタミン薬 【内服薬の種類2】第2世代抗ヒスタミン薬 【内服薬の種類3】抗ロイコトリエン薬 【内服薬の種類4】ステロイド内服薬 【内服薬の種類5】サイトカイン阻害 抗ヒスタミン薬を服用するとなぜ眠くなるのか? 花粉症に有効な点鼻薬の種類 【点鼻薬の種類1】血管収縮点鼻薬 【点鼻薬の種類2】ステロイド点鼻薬 【点鼻薬の種類3】ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬 【点鼻薬の種類4】抗ヒスタミン薬点鼻薬 花粉症に有効な点眼薬の種類 【点眼薬の種類1】抗アレルギー点眼薬 【点眼薬の種類2】ステロイド点眼薬 【点眼薬の種類3】免疫抑制剤点眼薬 【点眼薬の種類4】眼軟膏 スギ花粉症にはシダキュアを用いた舌下免疫療法がおすすめです 舌下免疫療法とは? 花粉症の治療薬を使う時の注意 花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします     花粉症とはどのような症状か? 花粉症とは、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称。主に「アレルギー性鼻炎」と「アレルギー性結膜炎」が生じます。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。ですから、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ「かぜ」と間違う場合もございます。なお、花粉症の治療法については「千葉市で花粉症にお困りの方に効果的な治療法を紹介します」で解説しております。花粉症の治療法が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。   花粉症に有効な薬の種類について 花粉症に有効な薬には、主に「内服薬」「点鼻薬」「点眼薬」があります。花粉症では、つらい症状の部位や程度に合わせて適切な薬を選びましょう。花粉症に有効な「内服薬」「点鼻薬」「点眼薬」については下記をご覧ください。   花粉症に有効な内服薬の種類 内服薬は有効成分が血管をめぐり「体のすみずみ」に送り届けられます。ですので、目、鼻、のど、など「体全体のアレルギー反応」を抑えることができます。代表的な内服薬の種類は以下の通りです。 【内服薬の種類1】第1世代抗ヒスタミン薬 第1世代抗ヒスタミン薬は、鼻炎症状を引き起こすヒスタミンの働きを抑え、鼻水、くしゃみ、鼻づまりを改善します。第1世代抗ヒスタミン薬の多くは「抗コリン成分」「血管収縮成分」が配合されているため、鼻水や鼻づまりを総合的に抑えてくれることが特徴です。 【内服薬の種類2】第2世代抗ヒスタミン薬 第2世代抗ヒスタミン薬は「抗ヒスタミン作用」だけではなく、抗アレルギー作用(アレルギー症状の発生を抑える)も併せ持ちます。そのため、花粉飛散シーズンに「花粉症の初期症状」が出始めたタイミングから使用すると効果的です。なお、第2世代抗ヒスタミン薬は、眠気などの副作用が第1世代抗ヒスタミン薬に比べて少ないことが特徴として挙げまれます。 【内服薬の種類3】抗ロイコトリエン薬 抗ロイコトリエン薬、特に鼻閉に有効性のある薬です。ロイコトリエンは、血管を拡張させ鼻粘膜の腫脹をおこす化学伝達物質です。眠気などの症状も少なく、喘息でも使用されることの多い薬剤です。なお、抗ロイコトリエン薬は「抗ヒスタミン薬」にあわせて使用されることが多いです。 【内服薬の種類4】ステロイド内服薬 ステロイド内服薬とは、ステロイドの飲み薬です。内服のステロイドはいろいろな種類があります。ステロイド内服薬は、血糖上昇のおそれ、むくみ、月経異常など様々な副作用が心配されますので、安易に使わないように注意する必要があります。 【内服薬の種類5】サイトカイン阻害薬 サイトカイン阻害薬は、ヘルパーT細胞のTh2細胞からのサイトカイン(具体的には「インターロイキン4」と「インターロイキン5」)がつくられるのを抑える作用をあらわします。これにより、免疫グロブリンであるIgE抗体の産生が抑えられたり、白血球の一つである好酸球の組織浸潤が抑えられる結果、抗アレルギー作用をあらわすとされます。なお、サイトカイン阻害薬は、鼻閉に効果が高いと言われています。   抗ヒスタミン薬を服用するとなぜ眠くなるのか? 抗ヒスタミン薬は名前の通り「ヒスタミンの作用」をブロックする働きを持つ薬です(ヒスタミンは、脳内で覚醒状態を維持したり、学習能力を高めたりする働きをしています)。抗ヒスタミン薬を服用すると、アレルギー反応を抑えてくれる力がありますが、脳に移行すると、脳内でのヒスタミンの働きを抑えてしまいます。そのため、気づかないうちに眠気に襲われたり、集中力が低下したりといった「インペアード・パフォーマンス」を引き起こすのです(インペアードは英語で「正常に機能しない」という意味です)。インペアード・パフォーマンスについては「日本予防医学協会のサイト」に詳しく記載しておりますので、気になる方はご覧ください。   花粉症に有効な点鼻薬の種類 点鼻薬は、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状に有効。特に鼻づまりがつらい方に効果的です。点鼻薬は内服薬に比べて「早く効果を実感できる」「眠気などの副作用が起こりにくい」といった利点がございます。 【点鼻薬の種類1】血管収縮点鼻薬 血管収縮点鼻薬は、鼻粘膜の血管を収縮し、鼻づまりを解消します。速効性があり、鼻づまりが比較的早く解消されますが、効果は一時的。さらに、長期間連用してしまうと逆に鼻づまりになりやすくなるといった副作用もあるため注意が必要です。 【点鼻薬の種類2】ステロイド点鼻薬 ステロイド点鼻薬は、花粉症の元となるアレルギー反応を抑えるため、鼻づまりだけではなく、鼻水・くしゃみにも効果をあらわします。血管収縮点鼻薬と比べると、鼻づまりへの効きの速さは劣りますが、継続的に使用すると症状が出にくくなる「抗アレルギー作用」も併せ持つことが特徴です。 【点鼻薬の種類3】ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬 ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬は、花粉が体内に入ったとき、アレルギー症状を引き起こす体内物質(ヒスタミンやメディエーター)が出るのを抑える薬。点鼻薬の他に、経口薬、点眼薬があります。ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻薬は、アレルギー性鼻炎にともなう「くしゃみ」や「鼻水」を軽減します。しかしながら比較的強くないため、現在はほとんど使用されておりません。 【点鼻薬の種類4】抗ヒスタミン薬点鼻薬 抗ヒスタミン薬点鼻薬は、もともと内服薬としても使われている成分を点鼻薬にしたものです。抗ヒスタミン薬点鼻薬は「ステロイド点鼻薬」の登場する前は、点鼻薬の主流を担っていました。しかしながら最近では、補助的な位置づけにあり、抗ヒスタミン薬点鼻薬はほとんど使われなくなりました。なお、抗ヒスタミン薬点鼻薬は点鼻でありながら、飲み薬のように多少眠くなるため、使用する際は十分に注意してください。   花粉症に有効な点眼薬の種類 点眼薬は、目のかゆみ、充血、異物感などの症状に有効。花粉症の症状が軽度であれば「市販で購入できる目薬」でも対応できます。しかし症状がひどい場合や「花粉症なのか、他の原因による症状なのか」がはっきりしない場合は、病院を受診し、症状に適した薬を処方してもらうようにしましょう。 【点眼薬の種類1】抗アレルギー点眼薬 抗アレルギー点眼薬は、花粉によるアレルギー反応の元を抑えます。そのため、花粉による目のかゆみの発生を起こりにくくします。抗アレルギー点眼薬の中には、花粉飛散の「1〜2週間前」から使用できる点眼もあります。ですので、毎年、花粉飛散シーズンになると「目が痒くなってつらい」という方はマスクやメガネなどと共に、抗アレルギー点眼薬で対策をとるといいでしょう。 【点眼薬の種類2】ステロイド点眼薬 ステロイド点眼薬は、ステロイドに炎症をとる強い作用がありますので、炎症を抑えたい場面で使われます。ステロイド点眼薬は炎症による「腫れ」や「赤み」を抑える上、かゆみや痛みも和らげます。ですので、非常に効果的な点眼薬と言えます。しかしステロイド点眼薬には「眼圧上昇」や「異物が体内に侵入する時におこる防御反応を抑制する」といった副作用があります。ですから、ステロイド点眼薬は、効果と副作用のバランスを考えて、医師の指示のもと慎重に使用しましょう。 【点眼薬の種類3】免疫抑制剤点眼薬 免疫抑制剤点眼薬は、免疫反応を抑えることで、アレルギー性結膜疾患の中で症状が重い「春季カタル」による目の腫れなどの症状を改善する薬。一般的に「抗アレルギー点眼薬」や「ステロイド点眼薬」の治療では安定しない患者様に対して処方されます。 【点眼薬の種類4】眼軟膏 眼軟膏には「炎症や痛みを抑制する軟膏」「細菌を殺す軟膏」など様々な種類があります。眼軟膏は普通の軟膏と違い、無菌的に調製しております。ですから、目の中(結膜内)に入れても心配いりません。なお、眼軟膏は患部へ塗って使用するため、点眼薬よりも長い間効き目を持続させることが可能です。   スギ花粉症にはシダキュアを用いた舌下免疫療法がおすすめです スギ花粉症の患者様には「シダキュア(分類名: 減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬, 標準化スギ花粉エキス)」を用いた舌下免疫療法がおすすめです。シダキュアとは、スギ花粉症のアレルゲン免疫療法のお薬。スギ花粉を原料とするエキスから作られています。シダキュアを用いた舌下免疫療法は、長期にわたり正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、症状をおさえる効果が期待できます。 ※舌下錠(ぜっかじょう)とは、舌の下に薬を入れ,急速に有効成分を口腔粘膜から吸収させる錠剤。舌の下にくすりを入れて、飲み込んだり、かみ砕いたりせず、唾液で自然に溶かします。   舌下免疫療法とは? 舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)とは、アレルギーの原因(アレルゲン)となる物質を少しずつ長い間(3〜5年)投与することでアレルゲンに身体を慣らしていき、アレルギー症状を改善させる治療法。スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本的に治すことができる唯一の治療法になります。2014年に舌下免疫療法が開始されるまで、減感作療法(げんかんさりょうほう)といえば「皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)」が主流でした。しかし舌下免疫療法のほうが「簡便で続けやすい」「アナフィラキシーショックが少ない」など利点が多いため、現在では「舌下免疫療法」が主流となっております。なお、舌下免疫療法については「舌下免疫療法にお悩みの方へ」に詳しく記載しておりますので、ぜひご覧ください。   花粉症の治療薬を使う時の注意 花粉症の症状は飛散量で変化します。飛散量が少ない時に一時的に症状が良くなったからといって薬を止めてしまうと、飛散量が増えた時に症状が一気に悪化してしまいます。ですから、症状が軽くなっても継続して使用しましょう。なお、病気の治療は症状が出てから行うのが原則ですが、花粉症の場合は別。症状が出る前から治療を開始することが認められています。ですから、花粉飛散期の前(2週間程度前)から薬による治療を始めましょう。そうすることで「花粉症の症状を軽くする」「花粉症の症状が出る期間を短くする」などの効果が期待できます。   花粉症を根本から治療したい方には舌下免疫療法をおすすめします 花粉症の治療法には舌下免疫療法をおすすめします。なぜなら、舌下免疫療法は根治療法。上述した通り「スギ花粉症」と「ダニのアレルギー症状」を根本から治すことができる唯一の治療法とされています(個人差はあります)。もちろん花粉症の根治療法の中には「皮下免疫療法」もございますが、こちらは注射が必要です。そのため、毎回痛みが伴います。それに月1回〜数回程度の通院が必要になりますので、毎月、時間を確保しなくてはいけません。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。当院での診察をご希望の方はいつでもお越しください。なお、来院後にスムーズに受診されたい方は「アイチケット」から順番をお取りください  

2022.03.24

アレルギー科

千葉市で花粉症にお困りの方に効果的な対策を紹介します

アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。ですから、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。 この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「効果的な対策」をご紹介していきます。花粉症に苦しんでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 花粉症とはどのような症状か 花粉症対策として規則正しい生活をしましょう 【花粉症対策1】適度な運動をする 【花粉症対策2】しっかりと睡眠をとる 【花粉症対策3】ストレスをためない 【花粉症対策4】体を冷やさない 【花粉症対策5】高蛋白、高脂肪の食事は控える 【花粉症対策6】食事は腹八分目を心掛ける 【花粉症対策7】ゆったりとした呼吸をする 【花粉症対策8】禁煙する 日常で花粉症対策 【日常でできる花粉症対策1】眼鏡をかける 【普段からできる花粉症対策2】手洗いをする 【日常からできる花粉症対策3】うがいをする 【日常からできる花粉症対策4】洗顔をする 【日常からできる花粉症対策5】こまめに保湿をする 【日常からできる花粉症対策6】マスクをする 【日常からできる花粉症対策7】外出を控える 【日常からできる花粉症対策8】花粉が付着しにくい服装を心掛ける 【日常からできる花粉症対策9】帽子をかぶる 【日常からできる花粉症対策10】花粉をよく払ってから室内へ入る 【日常からできる花粉症対策11】掃除はこまめに行う 千葉市の花粉飛散情報も逐一確認することをおすすめ 花粉等を含む健康食品の摂取は控える 花粉症の対策で症状が治らない方には早めの治療をおすすめします 舌下免疫療法のご予約について   花粉症とはどのような症状か 花粉症とは、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称。主に「アレルギー性鼻炎」と「アレルギー性結膜炎」が生じます。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。ですから、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ「かぜ」と間違う場合もございます。なお、花粉症の治療法については「千葉市で花粉症にお困りの方へ効果的な治療法を紹介します」で解説しております。花粉症の治療法が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。   花粉症対策として規則正しい生活をしましょう 花粉の時期の健康のためには、規則正しい生活が重要。不規則な生活習慣は、花粉症を悪化させる恐れがあります。ですので、普段から正常な免疫機能を維持するための「生活習慣」を心掛けましょう。以下、生活習慣の改善におすすめの対策です。 【花粉症対策1】適度な運動をする 適度な運動は、体の抵抗力を高めます。継続して運動することで、鼻やのど、呼吸器などの粘膜をきたえる効果も期待できます。 【花粉症対策2】しっかりと睡眠をとる 体調が悪いとアレルギーの症状はひどくなります。しっかり睡眠をとり、体調を整えましょう。 【花粉症対策3】ストレスをためない ストレスは、自律神経をとおして内分泌系に影響し、免疫システムに異常をもたらします。アレルギーの症状を悪化させますので、早めにストレスを解消しましょう。 【花粉症対策4】体を冷やさない 冷えは免疫力を低下させるため、花粉症の原因になると言われております。服装の調節や入浴などで体を冷やさない工夫をしましょう。 【花粉症対策5】高蛋白、高脂肪の食事は控える 高蛋白、高脂肪の食事はアレルギー反応を起こしやすくする可能性があります。魚、野菜、海藻類などバランスよく食べましょう。 【花粉症対策6】食事は腹八分目を心掛ける 食べ過ぎは、アレルギーによる炎症を起こしやすくすると言われています。ですから、食事は腹八分目を心掛けましょう。 【花粉症対策7】ゆったりとした呼吸をする ゆったりした呼吸をすると「心身の緊張」がほぐされ、アレルギーにも強くなります。ですので、なるべくゆったりとした呼吸をするように意識してください。 【花粉症対策8】禁煙する たばこの煙は呼吸器粘膜を傷つけます。花粉症を予防したい方は禁煙を心がけましょう。   日常からできる花粉症対策 ここからは、日常からできる花粉症対策をご紹介します。花粉症は早めに適切な対策を行えば、症状をかなり軽減できます。ですから、今からしっかりと手を打って、少しでも楽にシーズンを過ごしましょう。 【日常からできる花粉症対策1】眼鏡をかける 花粉は目の表面に付着すると、目のかゆみ、充血を引き起こします(いわゆるアレルギー性結膜炎です)。ですから、花粉を目に付着させないために「眼鏡」をかけましょう。眼鏡については「通常の眼鏡」でも花粉の量は40%減少しますので問題ありません。なお、防御カバーのついた花粉症用のメガネではおおよそ65%減少すると言われております。 【日常からできる花粉症対策2】手洗いをする 手洗いは花粉対策に効果的。手洗いをすることで、手のひらに付着した花粉を落とすことができます。花粉の付着した手で目をこすると、目のかゆみ、充血を引き起こす可能性がありますので、帰宅後は必ず手洗いをしましょう(手洗いは花粉対策だけでなく、新型コロナウイルス対策としても非常に有効です)。 【日常からできる花粉症対策3】うがいをする うがいは、のどに流れた花粉を除去するのに効果があります。ですので、外出から帰ってきたら、うがいをしましょう(手洗いと同様、うがいは新型コロナウイルス対策としても非常に有効です)。なお、鼻の粘膜についた花粉は、生理食塩水で鼻うがいをする方法があります。しかし「冷たい水」や「水道水」で行うと刺激になって鼻炎が悪化することがありますので注意が必要です。十分に気をつけましょう。 【日常からできる花粉症対策4】洗顔をする 花粉が人間に付着しやすいのは表面に出ている「頭」と「顔」になります。外出から帰ってきたら洗顔して花粉を落としましょう。 【日常からできる花粉症対策5】こまめに保湿をする 乾燥肌で肌のバリアが弱まっていると、花粉が体の中に侵入しやすくなります。ですから、こまめに保湿して「皮膚の状態を整えておくこと」が花粉症を悪化させない上で重要です。なお、保湿に関しては花粉飛散期に行うというより、普段から行い「良い皮膚の状態」をキープするように心掛けましょう。 【日常からできる花粉症対策6】マスクをする マスクは、花粉対策として効果的。飛散の多いときには吸い込む花粉をおよそ3分の1から6分の1に減らし、鼻の症状を少なくさせる効果が期待されています。ですから、花粉飛散期にはマスクをつけるように心掛けましょう(現在はコロナ禍のため花粉の有無に関係なく、必ずマスクを着用してください。新型コロナウイルス感染拡大防止へのご協力をお願いします)。 【日常からできる花粉症対策7】外出を控える 花粉飛散期には、なるべく外出を控えましょう。特に「晴れて気温が高い日」「空気が乾燥して風が強い日」などの花粉が多い日は控えるようにしてください。なお、外出を控えることは新型コロナウイルス対策としても非常に有効です。新型コロナウイルス感染拡大防止へのご協力をお願いします。 【日常からできる花粉症対策8】花粉が付着しにくい服装を心掛ける 一般的にウール製の衣服は「木綿」や「化繊」と比較して花粉が付着しやすいと言われております。ですから、特に一番外側に着る上着は「ウール素材」の衣服は避け、表面がすべすべした「綿」か「ポリエステル」にするといいでしょう。服装の素材については「逓信病院」でも紹介されています。 【日常からできる花粉症対策9】帽子をかぶる 花粉が人間に付着しやすいのは表面に出ている「頭」と「顔」になります。頭の花粉は、帽子などで避けるといいでしょう。 【日常からできる花粉症対策10】花粉をよく払ってから室内へ入る 花粉飛散期に外出すると、たくさんの花粉が衣類や髪の毛に付着しております。ですので、帰宅時は衣類や髪の毛の花粉をよく払ってから室内へ入りましょう。 【日常からできる花粉症対策11】掃除はこまめに行う 花粉をよく払っても完全に落とすことはできません。ですから、室内に花粉が入り込んでいる可能性があります。花粉に触れる機会を減らすために、日頃からこまめに掃除を行い、室内を清潔に保ちましょう。   千葉市の花粉飛散情報も逐一確認することをおすすめ 花粉症対策として1日中家にいることは極めて有効です。しかしながら、そういう生活は現実的に困難です。ですから、外出する際は花粉飛散情報の確認をおすすめします。千葉市の花粉飛散情報については「日本気象協会のサイト」から確認できますので、ぜひご覧ください。   花粉等を含む健康食品の摂取は控える スギ花粉症の方が「スギ花粉を含む食品」を摂取すると、花粉症の症状が悪化したり、重篤なアレルギー症状を起こす可能性があると報告されております(厚生労働省:スギ花粉を含む食品に関する注意喚起について)。ですから、花粉症の方は、花粉等を含む健康食品の摂取は控えるようにしてください。なお、アレルギーは、ごく微量のアレルギー物質によっても発症することがあります。以前、その食品を食べて特段の異常がみられなくても、体調不良など、条件により重篤なアレルギー症状を起こすこともありますので、十分に注意してください。   花粉症の対策で症状が治らない方には早めの治療をおすすめします 一度発症した花粉症の自然治癒はごく稀と言われております。ですので、つらい花粉症に悩まされている方には、早めの治療をおすすめします。なお現在、完治の可能な花粉症の治療法は減感作療法(げんかんさりょうほう)だけになります(こちらは「厚生労働省の花粉症QAサイト」でも同様です)。減感作療法といえば、2014年に「舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)」が開始されるまで「皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)」が主流でした。しかし現在では、舌下免疫療法のほうが「簡便で続けやすい」「アナフィラキシーショックが少ない」など利点が多いため、主流となっております。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。舌下免疫療法については「舌下免疫療法にお悩みの方へ」に詳しく記載しておりますので、ぜひご覧ください。   舌下免疫療法のご予約について 当院ではアレルギー治療の一つとして「舌下免疫療法」を取り入れています。当院での診察をご希望の方はいつでもお越しください。なお、来院後にスムーズに受診されたい方は「アイチケット」から順番をお取りください  

2022.03.23

アレルギー科

千葉市で花粉症にお困りの方へ効果的な治療法を紹介します

アレルギー科に関する記事です。
花粉症は春先が憂鬱になってしまう原因のひとつ。目のかゆみ、くしゃみ、鼻水など、主に「目と鼻の症状」を引き起こします。しかしながらアレルギー反応を起こす花粉の種類によっては、のどや皮膚のかゆみ、咳やたん、下痢や食欲の減退といった症状を引き起こすこともあります。そのため、花粉症に苦しめられ、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。 この記事では、千葉市で花粉症にお困りの方に向けて「効果的な治療法」をご紹介していきます。花粉症に苦しんでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 花粉症とはどのような症状か? 季節ごとの花粉の種類について 花粉症の主な治療方法について 花粉症の治療法:対症療法(たいしょうりょうほう) 花粉症の治療法:ゾレア®皮下注-抗IgE療法 花粉症の治療法:舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう) 花粉症の治療法:皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう) 花粉症の治療法には注射薬もございます 【花粉症の治療法】ノイロトロピン注射 【花粉症の治療法】ヒスタグロビン注射(非特異的減感作療法) 【花粉症の治療法】ケナコルト注射 花粉症の治療法にはレーザーによる治療もございます 花粉症の根本からの治療なら舌下免疫療法をおすすめします   花粉症とはどのような症状か? 花粉症とは、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称です。主に「アレルギー性鼻炎」と「アレルギー性結膜炎」が生じます。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。ですから、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ「かぜ」と間違う場合もあります。なお、花粉症の対策については「千葉市で花粉症にお困りの方に効果的な対策を紹介します」で解説しております。花粉症の対策が知りたい方はこちらの記事をご覧ください。   季節ごとの花粉の種類について 花粉症はダニやカビのアレルギーのような1年を通じて症状が起きる「通年性アレルギー」とは異なり、花粉が飛び交う時期に限定されることから「季節性アレルギー」と呼ばれます。関東における主な花粉症原因植物の開花期は、下記の通りです。 春 スギ、ヒノキ、ハンノキ 夏 カモガヤ 秋 ブタクサ、ヨモギ 冬 スギ なお、千葉市のスギ花粉については2月中旬から本格化。3月初旬がピークとなり、4月いっぱいまで続きます。そしてヒノキ花粉については3月初旬から本格化。4月初旬がピークとなり、5月上旬まで続きます。カモガヤ花粉については5月から6月、ブタクサやヨモギについては8月から10月に注意が必要です。   花粉症の主な治療方法について 花粉症の治療法:対症療法(たいしょうりょうほう) 対症療法とは、アレルギーの症状を抑える治療方法です。即効性はありますが眠気などの副作用を及ぼします。なお、対症療法はアレルギー自体を治療する方法とは異なります。 花粉症の治療法:ゾレア®皮下注-抗IgE療法 ゾレアは、アレルギー反応を引き起こす細胞がアレルゲンと結びつく働きを弱める効果があります。これにより、アレルゲンに対する体の過剰な反応、つらい鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの花粉症の症状の改善が見込める治療薬です。花粉症の症状がとてもつらく、薬の効果があまりなかった方への治療効果が期待できます。なお、ゾレアは日本では2019年に保険適用が認められ、保険診療の対象となりました。 花粉症の治療法:舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう) 舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)とは、アレルギーの原因(アレルゲン)となる物質を少しずつ長い間(3〜5年)投与することでアレルゲンに身体を慣らしていき、アレルギー症状を改善させる治療法。スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本的に治すことができる唯一の治療法になります。2014年に舌下免疫療法が開始されるまで、減感作療法(げんかんさりょうほう)といえば注射による「皮下免疫療法」が主流でした。しかし舌下免疫療法のほうが「簡便で続けやすい」「アナフィラキシーショックが少ない」など利点が多いため、現在では「舌下免疫療法」が主流となっております。なお、当院ではアレルギー治療の一つとして舌下免疫療法を取り入れています。ご予約は「アイチケット広場」から行えますので、受診をご検討中の方はこちらからご予約ください。 <舌下免疫療法の注意点> 舌下免疫療法は充分な効果が出るまで最低2年程度(3年以上推奨)、毎日服用する必要があります。ですから、即効性を期待して行うものではありません。あらかじめご了承ください。なお、当院ではアナフィラキシーショックを回避するため、初回はクリニックにてお薬を服用いただきます(2回目からはご自宅にて服用いただけます)。アナフィラキシーショックについては「耳鼻咽喉科サージセンターちば」でも述べておりますので、気になる方はご覧ください。 <舌下免疫療法の料金> 舌下免疫療法の治療には、各種の医療保険、介護保険が適用可能なので、同じ分量でもお支払額は保険負担割合(1割ー3割)に応じ変化します。当院の料金については「舌下免疫療法にお悩みの方へ」に詳しく記載しておりますので、ぜひご覧ください。 花粉症の治療法:皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう) 皮下免疫療法(ひかめんえきりょうほう)とは、注射でアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)を直接体内に入れる治療法。舌下免疫療法が「スギ」と「ダニ」の2種類に限定されるのに対し、皮下免疫療法では「ブタクサ」をはじめ幅広いアレルゲンに対応できます。なお、皮下免疫療法は全国的に治療が停止されておりますので、強くご希望される方に対してのみ行っております。 <皮下免疫療法の注意点> 皮下免疫療法は、毎回皮下注射が必要になります。そのため、痛みに敏感な方にはおすすめできません。特にお子さんにとって注射は大きなハードルですし、診療に付き添う保護者にとっても負担は少ないと思います。ですから、皮下免疫療法を選択する際は十分にご検討ください。 <皮下免疫療法の料金> 皮下免疫療法の料金は、1回につき約600円(調剤薬局での処方薬がない場合)。最初は毎週ですので、1か月約2400円、年間約23000円が目安になります。なお、2年目以降は1~2ヶ月の通院になることが多いので、年間約3600円~7200円を目安にするといいでしょう(皮下免疫療法は健康保険の適応を認められています)。   花粉症の治療法には注射薬もあります 花粉症治療法には、超重症の花粉症患者さんに限って使用できる「注射薬」がございます。注射薬は保険適用が始まったことから、近年、治療の選択肢として増えつつあります。注射薬の種類については以下をご覧ください。 【花粉症の治療法】ノイロトロピン注射 ノイロトロピンは生物から産生されるタンパク質などの物質を応用して作られたバイオ医薬品です。自律神経の安定作用があると言われており、体に大きな負担をかけることはなく、副作用も依存性も比較的少ないです。ノイロトロピン注射の費用は約1000円(1回)になります。 【花粉症の治療法】ヒスタグロビン注射(非特異的減感作療法) ヒスタグロビンは、体内でアレルギー反応をおこす「ヒスタミン」に対する抗体です。ヒスタミンを抑え込む作用があり、アレルギー反応でヒスタミンが生じても、それに伴う症状を抑えることができます。花粉症の症状であるくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどは、アレルギー物質(スギ花粉・ダニ・ハウスダストなど)が引き金となり、体内からヒスタミンという物質が放出されることによって引き起こされます。アレルギー反応を抑制する生体物質であるヒスタグロビンを定期的に皮下注射することで、体内でアレルギー反応が起こり、ヒスタミンが生成されても抗体ができておりアレルギー反応を弱めることができます。ヒスタグロビン注射は、季節性のアレルギーをお持ちの方を始め通年性のアレルギーをお持ちの方にも有効な治療法です。なお、ヒスタグロビン注射の費用は1回1200円程度、再診は1回600円~700円程度となります。 【花粉症の治療法】ケナコルト注射 ケナコルト注射はステロイド注射で、ノイロトロピン注射に比べて持続効果が長く、おおよそ3カ月程度持続します。ケナコルト注射はノイロトロピン注射と比べて、強い副作用が生じる場合があります。ですから、おすすめできない治療法です。ケナコルト注射をご希望の場合には、しっかりと副作用についての説明を受けてから、注射するようにしてください。 ※当院では治療を行っておりません。   花粉症の治療法にはレーザーによる治療もございます レーザー治療とは、鼻の粘膜に麻酔をかけ、表面を焼くことで、粘膜がアレルギー反応を起こしにくくする治療法です。レーザー治療は「薬物療法」や「体質改善療法」などの保存的治療法に抵抗性を示す「通年性のアレルギー性鼻炎」や「季節性のアレルギー性鼻炎(花粉症)」に対して有効。特に鼻づまりへの有効率が高くなっています(レーザー治療にかかる時間は30分程度で、痛みや出血はほとんどありません)。なお、恐れ入りますが、当院ではレーザー治療に対応していませんので、もし受診したい人がいれば医療機関をご紹介いたします。お気軽にご相談ください。   花粉症の根本からの治療なら舌下免疫療法をおすすめします 花粉症の治療法には舌下免疫療法をおすすめします。なぜなら、舌下免疫療法は根治療法。スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本から治すことができる唯一の治療法とされています(個人差はあります)。もちろん花粉症の根治療法の中には「皮下免疫療法」もございますが、こちらは注射が必要です。そのため、毎回痛みが伴います。それに月1回〜数回程度の通院が必要になりますので、毎月、時間を確保しなくてはいけません。ですから、花粉症の治療をお考えの方には、舌下免疫療法を強くおすすめしております。当院での診察をご希望の方はいつでもお越しください。なお、来院後にスムーズに受診されたい方は「アイチケット」から順番をお取りください  

2022.03.22