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不眠症の症状と種類:自身の睡眠の悩みを理解しよう

2023.08.10

この記事では、「不眠症の症状と種類」をご紹介していきます。後半部分では「不眠症のセルフチェック方法」を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

【目次】
不眠症とは?
不眠症の主な症状
不眠症症状の種類と特徴
不眠症のセルフチェック方法
不眠症の種類を知って症状を理解することが大切です
不眠症の症状についてはいつでもご相談ください

 

不眠症とは?

不眠症とは?

不眠症とは、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害などの睡眠問題があり、そのために日中に様々な不調が現れる睡眠障害の一種です。近年、不眠症の発生率は増加傾向にあり、多くの方々が睡眠障害を抱えています。日本では、一般成人の30〜40%が何らかの不眠症状を有しており、特に女性に多いことが知られています。なお、不眠症状は加齢とともに増加し、60歳以上では半数以上の方で認められます。「不眠症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」でも同様のことを伝えておりますので、ご興味のある方はご覧ください。

 

不眠症の主な症状

不眠症の主な症状

不眠症は、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害などの睡眠問題によって、眠気や倦怠感、意欲低下、集中力低下、食欲低下などの身体的な症状を引き起こす可能性があります。さらに、長期間にわたる不眠は「うつ病」や「不安障害」などの精神症状も引き起こす可能性があります。十分な睡眠を得られない状態が続くと、神経系やホルモンバランスに影響を及ぼし、精神的な安定に悪影響を及ぼすことがありますので、ご留意ください。なお、不眠症を放置すると日常生活にも影響を及ぼす場合があります。そのため、早めに医師の診断を受け、適切なケアを行うことが大切です。

 

不眠症症状の種類と特徴

不眠症症状の種類と特徴

不眠症には、大きく分けて以下4つのタイプがあります。

【不眠症症状の種類と特徴1】入眠障害

入眠障害は、睡眠に入ることが困難な状態を指します。主な原因としては、ストレス、不規則な生活リズム、不安やうつ症状などが挙げられます。入眠障害の対策としては、リラックスした環境を作り、規則正しい睡眠スケジュールを確保することが重要です。具体的な方法としては、「ストレス管理」や「就寝前のリラックス法」を取り入れることが効果的になります。また入眠障害の治療法としては、睡眠薬や認知行動療法などがあります。入眠障害の治療には、専門家のアドバイスを受けながら、睡眠環境や睡眠習慣の改善に取り組むことが大切です。

【不眠症症状の種類と特徴2】中途覚醒

中途覚醒は、夜間に何度も目が覚める状態を指します。主な原因としては、睡眠時無呼吸症候群やストレス、心理的な要因が挙げられます。中途覚醒の対策としては、睡眠環境の改善や規則正しい生活リズムの確保が重要です。具体的な方法としては「リラックス法」や「睡眠前の刺激物の制限」が有効になります。また、病院での治療法としては、睡眠時無呼吸症候群の治療や認知行動療法があります。中途覚醒の治療では、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や改善策を見つけることが大切です

【不眠症症状の種類と特徴3】早朝覚醒

早朝覚醒は、早朝に目が覚めてしまい、再び眠りに戻れない状態を指します。主な原因としては、うつ病や不安、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。早朝覚醒の対策としては、より良い睡眠を促すために、規則正しい睡眠スケジュールを守り、快適な睡眠環境を整えることが重要です。具体的なアプローチとしては、「リラックス法」や「睡眠前の刺激物の制限」が有効になります。また、病院での治療法としては、うつ病や睡眠時無呼吸症候群の治療があります。早朝覚醒の治療には、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や習慣の改善を行うことが大切です。

【不眠症症状の種類と特徴4】熟睡障害

熟睡障害は、夜間に断続的な目覚めや浅い眠りが続く状態を指します。主な原因としては、睡眠時無呼吸症候群や不快な環境、身体的な不快感が挙げられます。熟睡障害の対策としては、快適な睡眠環境の整備や睡眠前のリラックス法が効果的です。具体的な方法としては、「寝室の静かな環境づくり」や「身体をリラックスさせる習慣」を取り入れることが挙げられます。また、病院での治療法には、睡眠時無呼吸症候群の治療や認知行動療法があります。熟睡障害の治療では、専門家のアドバイスを受けながら、適切な治療法や改善策を見つけることが重要です。

 

不眠症のセルフチェック方法

不眠症のセルフチェック方法

自分の不眠の度合いをはかる目安として、世界共通で使われているチェックシートがあります。下記のチェックシートが全てではありませんが、自分の状態を客観的に見るのにお役立ていただければと思います。過去1ヶ月間に、少なくとも週3回以上経験したものに当てはまるものにチェックを入れてください。

<寝つきは?(布団に入ってから眠るまで要する時間)>

いつも寝つきはよい                  0点
いつもより少し時間がかかった             1点
いつもよりかなり時間がかかった            2点
いつもより非常に時間がかかったか、全く眠れなかった  3点

<夜間、睡眠途中に目が覚めることは?>

問題になるほどではなかった              0点
少し困ることがあった                 1点
かなり困っている                   2点
深刻な状態か、全く眠れなかった            3点

<希望する起床時間より早く目覚め、それ以上眠れなかったか?>

そのようなことはなかった               0点
少し早かった                     1点
かなり早かった                    2点
非常に早かったか、全く眠れなかった          3点

<総睡眠時間は?>

十分である                      0点
少し足りない                     1点
かなり足りない                    2点
全く足りないか、全く眠れなかった           3点

<全体的な睡眠の質は?>

満足している                     0点
少し不満                       1点
かなり不満                      2点
非常に不満か、全く眠れなかった            3点

<日中の気分は?>

いつも通り                      0点
少しめいった                     1点
かなりめいった                    2点
非常にめいった                    3点

<日中の活動は?(身体的および精神的)>

いつも通り                      0点
少し低下                       1点
かなり低下                      2点
非常に低下                      3点

<日中の眠気について>

全くない                       0点
少しある                       1点
かなりある                      2点
激しい                        3点

【合計点数】

4点未満        不眠症の疑いは少ないです。 
4~5点   不眠症の疑いが少しあります。できれば医師に相談してください。
6点以上        不眠症の疑いがあります。医師に相談することをお勧めします。

※不眠症のセルフチェック方法について詳しく知りたい方は「不眠症の症状、チェック方法の紹介」をご覧ください。

 

不眠症の種類を知って症状を理解することが大切です

不眠症の種類を知って症状を理解することが大切です

不眠症の種類を理解し、それぞれの症状を把握することは、病態を正確に評価し、適切なアプローチを見つける上で非常に重要です。したがって、不眠症の症状に心当たりのある方は、医師に相談することをお勧めします。クリニック医師や不眠症の専門医は、適切な診断と治療法を提供し、健康な睡眠を取り戻すお手伝いをしてくれます。不眠症が生活に影響を与える前に、早めに医師のアドバイスを受けてくださいね。

 

不眠症の症状についてはいつでもご相談ください

不眠症の症状についてはいつでもご相談ください

「睡眠が浅い」「なかなか寝付けない」など、睡眠に関して問題があることで「日常生活に支障が出ている」と感じている方は、早めに専門家に相談することをお勧めします。睡眠不足は単に身体の疲れが残りやすくなるだけでなく、体の病気や心の病気の原因となります。また睡眠障害自体が“心の病気”の前兆の可能性もあります。ですので、「睡眠が浅い」「なかなか寝付けない」など、睡眠に関して気になる症状がある方は放っておかずに、お近くの医療機関に足を運んでください。なお、当院では“不眠症の診療”や“薬の処方”だけでなく、診断書の発行も行っております。医師の診断を受けたい方、あるいは自分が不眠症なのか気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。