内科

健康診断で血糖値の再検査を指示されたら|検査の流れや結果の見方・受診先を解説

2026.04.21

健康診断の結果票に「血糖値:要再検査」と書かれていて、どうしたらいいか迷っていませんか?再検査は「糖尿病が確定した」という意味ではなく、より正確な判断をするための追加確認です。この記事では、再検査が必要になる血糖値の目安・再検査で調べること・結果のパターン別の対応をわかりやすく解説します。

【目次】
再検査を指示される血糖値の目安とは?
再検査では何を調べるか
再検査の結果で考えられる3つのパターン
再検査を放置するとどうなるか
再検査はどこで受けられるか
まとめ|再検査の指示は早期介入のチャンス

 

再検査を指示される血糖値の目安とは?

再検査を指示される血糖値の目安とは?

多くの健診機関では、空腹時血糖が110 mg/dL以上になると「要再検査」の判定が出ます。空腹時血糖とは、10時間以上何も食べていない状態で測定した血糖値のことで、この数値が高い場合は糖代謝に何らかの異常が生じている可能性があります。また、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が6.0%以上の場合も再検査の対象となるケースがあります。なお、機関によっては5.6〜5.9%の段階から「要注意」として再検査を勧めるところもあるため、判定結果の基準をご確認ください。ただし、1回の検査で高い数値が出たからといって、すぐに糖尿病と判断されるわけではありません。採血時に十分な絶食ができていなかった場合や、体調不良・強いストレス・感染症などがあった場合は、一時的に血糖値が上昇することがあります。そのため、再検査では改めて正確な条件のもとで数値を測定し、本当に異常があるのかどうかを慎重に確認する必要があります。再検査の通知を受け取ったら、放置せずに早めに医療機関を受診してください。早期発見・早期対応が、将来の糖尿病予防において非常に重要な意味を持ちます。

 

再検査では何を調べるか

再検査では何を調べるか

再検査では、健康診断の結果を踏まえ、より正確な血糖値の状態を把握するためのいくつかの検査が行われます。それぞれの検査には異なる目的があり、組み合わせることで糖尿病や予備群の有無をより正確に判断することができます。

空腹時血糖の再測定

再検査でまず行われるのが、空腹時血糖の再測定です。健康診断の際、採血前の絶食が不十分だったり、当日の体調不良やストレスが影響していたりすることで、血糖値が一時的に高く出る場合があります。そのため再検査では、10時間以上の絶食という条件をしっかり整えた上で、改めて正確な数値を測定します。この再測定で空腹時血糖が126 mg/dL以上という結果が2回確認された場合、糖尿病型と判定されます。なお、1回の検査結果だけで診断が確定するわけではないため、再検査を受けることは非常に重要な意味を持ちます。気になる数値が出た場合でも、まずは落ち着いて再検査に臨んでください。

HbA1c検査

空腹時血糖と並んで重要な検査がHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)です。HbA1cは赤血球中のヘモグロビンにブドウ糖が結合した割合を示す指標で、過去1〜2ヵ月の平均的な血糖の状態を反映します。また、当日の食事や体調の影響を受けにくいという特徴があるため、一時的な血糖値の変動に左右されず、より安定した血糖管理の状態を把握するのに役立ちます。したがって、空腹時血糖とHbA1cを組み合わせることが糖尿病診断の基本的なセットとなっており、どちらか一方だけでなく両方の数値を確認することが大切です。HbA1cについて詳しくは「HbA1cの目標値って何?|糖尿病の疑いがある方へ」でより詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)

空腹時血糖やHbA1cだけでは判断が難しいケースでは、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)が行われることがあります。これは、75gのブドウ糖を溶かした液体を飲んだ後、30分・1時間・2時間後の血糖値を測定することで、体内のインスリンの分泌能力や効き具合を詳しく評価する検査です。特に、血糖値が正常と糖尿病の間にある「境界型(糖尿病予備群)」の診断において重要な役割を果たします。さらに、空腹時血糖が正常範囲内であっても、食後に血糖値が異常に上昇する「食後高血糖」を検出できるため、自覚症状がない段階でも異常を発見し、早期介入につなげることができます。

再検査では、空腹時血糖の再測定・HbA1c検査・OGTTという3つの検査を通じて、血糖値の状態を多角的に評価します。どれか1つの数値だけで判断するのではなく、複数の検査を組み合わせることで、より正確な診断が可能となります。また、健診で気になる結果が出た場合は、放置せずに早めに医療機関を受診してください。早期発見・早期対応が、糖尿病の予防と健康維持において最も重要なステップとなります。精密検査の具体的な流れについては、「健診で血糖値を指摘された方へ|都賀で受ける精密検査の流れとポイント」もあわせてご覧ください。

 

再検査の結果で考えられる3つのパターン

再検査の結果で考えられる3つのパターン

再検査を受けた後、結果は大きく3つのパターンに分かれます。それぞれの判定内容を正しく理解し、その後の行動につなげることが、健康を守る上で非常に大切です。

正常と判定

再検査の結果、血糖値やHbA1cが基準値内に収まり、正常と判定されるケースがあります。これは、前回の健診時に絶食不足や体調不良などの一時的な要因が影響していた可能性が高く、改めて正確な条件で測定した結果、問題がなかったということになります。ただし、正常と判定されたからといって安心しきってしまうのは禁物です。食事・運動・睡眠といった日常の生活習慣を今一度見直し、翌年の健診もしっかり継続して受けることが重要です。血糖値は生活習慣の乱れによって徐々に上昇することがあるため、定期的な確認を怠らないようにしてください。

境界型(糖尿病予備群)と判定

血糖値が正常と糖尿病の間にある「境界型(糖尿病予備群)」と判定された場合、現時点では糖尿病には至っていないものの、このまま放置すると将来的に糖尿病へ進行するリスクがある状態です。そのため、決して軽視できない状況といえます。ただし、この段階であれば生活習慣の改善によって進行を防ぐことができるという点で、早期発見の大きなメリットがあります。医師の指導のもとで食事療法や運動療法を取り入れ、血糖値のコントロールに取り組んでください。薬を使わずに改善できる可能性が十分にある段階ですので、前向きに生活習慣の見直しに取り組むことが大切です。

糖尿病型と判定

再検査の結果が糖尿病型と判定された場合、治療開始に向けた具体的な検討が必要となります。なお、1回の検査結果だけで糖尿病と確定診断されるわけではなく、医師が血糖値・HbA1c・自覚症状などを総合的に判断した上で診断が確定します。そのため、判定結果を受け取った際には過度に不安になるのではなく、まずは医師の説明をしっかり聞き、必要な検査や治療方針について相談してください。早い段階で適切な治療を開始することが、合併症の予防と長期的な健康維持につながります。

再検査の結果は、正常・境界型・糖尿病型という3つのパターンに分かれます。いずれの判定であっても、結果を正しく受け止め、次の行動につなげることが重要です。正常であれば生活習慣の維持と定期的な健診を継続し、境界型であれば食事・運動療法による早期改善を目指してください。また、糖尿病型と判定された場合も、早期に医療機関を受診し、医師と連携しながら適切な治療を進めることで、合併症のリスクを大幅に減らすことができます。健診の結果を放置せず、一歩踏み出すことが健康への近道となります。

 

再検査を放置するとどうなるか

再検査を放置するとどうなるか

再検査を受けないまま時間が経過することは、健康上の大きなリスクにつながります。血糖値が高い状態が続くと、全身の血管や神経に少しずつ負担が蓄積されていきます。そのため、数年単位で糖尿病に特有の合併症、すなわち網膜症・腎症・神経障害といった深刻な疾患が発症するリスクが高まります。さらに、動脈硬化が進行することで、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる疾患のリスクも上昇します。なお、糖尿病の進行には「サイレントな期間」と呼ばれる、自覚症状がほとんどないまま進行する時期があります。この期間が長くなるほど、気づかないうちに体へのダメージが蓄積し、いざ症状が現れた段階では治療の選択肢が大幅に狭まってしまいます。「症状がないから大丈夫」という判断は非常に危険であり、症状がない早期の段階での介入こそが最も効果的です。再検査の通知を受け取ったら、それは体からの大切なサインと受け止め、速やかに医療機関を受診してください。早期発見・早期対応が、将来の合併症リスクを大きく減らすことにつながります。糖尿病の合併症の種類や予防方法については、「糖尿病合併症の種類と予防方法」もあわせてご覧ください。

 

再検査はどこで受けられるか

再検査はどこで受けられるか

再検査と聞くと、大きな病院に行かなければならないと思われる方もいますが、内科や糖尿病内科のある近くの診療所・クリニックでも十分に対応してもらえます。わざわざ大病院に足を運ぶ必要はなく、通いやすい身近な医療機関を選ぶことが、受診のハードルを下げる上でも大切です。なお、再検査で行われる空腹時血糖・HbA1c・OGTTはいずれも外来で対応可能な検査です。そのため、入院や特別な設備を必要とせず、通常の外来受診の流れの中で検査を受けることができます。OGTTについては検査に数時間かかる場合がありますが、基本的には1日で完結することがほとんどです。また、初めて受診するクリニックでは、事前に電話で確認しておくとスムーズです。「結果はどのくらいで出るか」「当日は何時間前から絶食が必要か」「保険証以外に持参するものはあるか」といった点を事前に確認しておくことで、当日の準備が整い、安心して受診することができます。さらに、健診結果の用紙を持参すると、医師が経緯を把握しやすくなるため、より的確な診察につながります。再検査は決して特別なことではなく、自分の健康状態を正確に把握するための大切なステップです。受診先に迷った場合は、まずかかりつけ医に相談するところから始めてみてください。気軽に相談できる医療機関を持っておくことが、健康管理の大きな助けとなります。

 

まとめ|再検査の指示は早期介入のチャンス

まとめ|再検査の指示は早期介入のチャンス

健診で再検査を指示された場合、それは糖尿病の確定診断を意味するものではありません。あくまでも、より正確に血糖値の状態を把握するための大切なステップです。再検査の通知を受け取ったとき、不安を感じるのは自然なことですが、まずは落ち着いて医療機関を受診することが何より重要です。また、仮に境界型(糖尿病予備群)と判定された場合でも、この段階であれば食事や運動といった生活習慣の改善によって、糖尿病への進行を防ぐことが十分に可能です。そのため、早めに行動を起こすことが、将来の健康を守る上で非常に大きな意味を持ちます。「症状がないから大丈夫」と判断せず、再検査の通知を受け取ったら速やかに受診してください。なお、千葉市都賀周辺にお住まいの方は、ぜひ当院へご相談ください。当院では血液検査・精密検査・生活指導に幅広く対応しており、患者一人ひとりの状況に合わせた丁寧な診察を心がけています。さらに、検査結果をもとに医師が分かりやすく説明し、必要に応じて食事・運動療法のご提案も行っています。「数値が少し高めなだけだから大丈夫」と思わず、気になることがあればお気軽にお声がけください。早期の段階での相談が、健康を長く守ることにつながります。