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糖尿病による皮膚症状:赤い斑点について解説
2025.02.25
この記事では「糖尿病による皮膚症状」について解説していきます。後半部分では「赤い斑点の治療法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
糖尿病と皮膚の関係について
糖尿病による赤い斑点の原因
赤い斑点の症状とタイプ
赤い斑点の治療法
糖尿病患者のためのスキンケア
糖尿病のコントロール方法
まとめ:赤い斑点にはご注意ください
糖尿病と皮膚の関係について
糖尿病は血糖値の上昇にとどまらず、乾燥やかゆみ、感染症のリスク増加など、多様な皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。ここでは、糖尿病が皮膚に与える影響や、早期発見・予防のポイントについて詳しく解説します。
<糖尿病の基本知識>
糖尿病は、体内で作られるインスリン(血糖値を抑えるホルモン)の働きが不足することにより、高血糖状態になる疾患です。糖尿病は血糖値の調節だけでなく、脂質やタンパク質など、ほぼ全ての体内代謝に異常を及ぼします。また、糖尿病は心筋梗塞や脳梗塞、失明、腎不全など、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、糖尿病の症状が見られた際には、放置せずに速やかに専門医の診察を受けることが重要です。
<糖尿病と皮膚の関係>
糖尿病患者さんの多くは、さまざまな皮膚トラブルを経験します。血糖値の上昇により、体内の組織に多岐にわたる影響が生じるためです。具体的には、高血糖状態が続くと血管が損傷し、皮膚の血行不良を引き起こします。また、神経障害によって皮膚の感覚が鈍くなることで、傷や炎症に気づきにくくなる場合もあります。さらに、高血糖環境下では免疫機能が低下し、細菌や真菌(カビ)による感染症にかかりやすくなります。このように、糖尿病による皮膚への影響は多岐にわたります。
<皮膚に現れる症状の概要>
糖尿病に関連する皮膚症状は多岐にわたります。代表的なものに、皮膚の乾燥やそれに伴うかゆみが挙げられます。これは血糖値の上昇が原因で、皮膚の水分保持機能が低下するためです。また、血行不良により傷の治りが遅くなるのも特徴的な症状の一つです。さらに、足の皮膚が厚くなる、皮膚感染症を繰り返すといった症状が見られることもあります。中でも注意が必要なのは、糖尿病性壊疽と呼ばれる重篤な状態です。糖尿病性壊疽は、血流障害や感染症が原因で組織が壊死し、特に足に深刻な影響を及ぼす状態です。進行すると、最悪の場合、切断が必要になることもあります。このため、早期発見と適切な治療が極めて重要です。傷や炎症を放置せず、違和感がある場合はすぐに医療機関を受診してください。
<赤い斑点の意味と重要性>
糖尿病患者さんに見られる赤い斑点は、特に注意が必要な症状です。これらの斑点は、血管の損傷や炎症反応によって引き起こされることが多く、時として深刻な合併症の前兆となることがあります。特に下肢に現れる赤い斑点は、末梢血管障害の可能性を示唆します。また、突然現れる赤い発疹は、細菌感染症やカンジダ症などの真菌感染症のサインかもしれません。そのため、これらの症状を発見した際には、速やかに医療機関を受診することが重要です。なお、糖尿病による皮膚症状について詳しく知りたい方は「糖尿病による皮膚の症状について」をご覧ください。
糖尿病による赤い斑点の原因
ここでは、糖尿病による赤い斑点の原因について解説します。
<血糖値の影響と皮膚トラブル>
高血糖状態が続くことによって、血管系にさまざまな変化が生じます。特に、毛細血管の損傷は皮膚の表面に赤い斑点として現れることがあります。これは、血管内皮細胞が高血糖の影響を受けて機能が低下し、血管の透過性が亢進することが主な原因です。また、血液の粘度が上昇することで、微小循環が悪化し、皮膚表面に赤い斑点として現れることもあります。さらに、血糖値の変動が激しい場合、血管の収縮と拡張が繰り返されることで、皮膚表面に小さな出血斑が生じることもあります。これらの症状は、血糖値のコントロールを適切に行うことで改善する可能性があります。
<感染症のリスクとその原因>
糖尿病患者さんは、免疫機能の低下により、さまざまな感染症にかかりやすい状態にあります。特に、細菌感染症や真菌感染症は赤い斑点として現れることが多いです。また、高血糖状態では、白血球の機能が低下し、病原体への対処能力が弱まります。さらに、皮膚のバリア機能も低下するため、通常では問題にならない程度の細菌でも感染を引き起こすことがあります。特に多いのが、ブドウ球菌による毛包炎や蜂窩織炎、カンジダ菌による皮膚カンジダ症です。これらの感染症は適切な治療を行わないと重症化する可能性があるため、早期発見と治療が重要です。
<その他の皮膚疾患との関係>
糖尿病患者さんに見られる赤い斑点は、必ずしも糖尿病が直接の原因ではない場合もあります。例えば、糖尿病性脂質異常症による黄色腫の周囲に発赤が見られることがあります。また、糖尿病性末梢神経障害により、掻痒感が強くなり、掻破による発赤が生じることもあります。さらに、糖尿病患者さんは血管性の皮膚疾患を合併しやすく、結節性紅斑や環状肉芽腫などが見られることもあります。これらの皮膚疾患は、糖尿病の治療と並行して、皮膚科専門医による適切な治療が必要となることが多いです。
糖尿病による赤い斑点の出現は、さまざまな要因が複雑に絡み合って生じます。血糖値のコントロール不良による直接的な影響、感染症のリスク増加、そして他の皮膚疾患との関連など、その原因は多岐にわたります。重要なのは、これらの症状を早期に発見し、適切な対応を取ることです。したがって、日常的な皮膚の観察と、定期的な医療機関の受診が推奨されます。
赤い斑点の症状とタイプ
続きましては、赤い斑点の症状とタイプについて解説します。
<湿疹や乾癬の症状>
湿疹と乾癬は、見た目が似ていることがありますが、その性質は大きく異なります。湿疹は皮膚の表面に現れ、赤みを帯びた斑点として始まり、進行すると水疱を形成することがあります。特に急性期には強い痒みを伴い、掻くことで症状が悪化する傾向にあります。一方、乾癬は境界が明確な赤い斑点として現れ、表面には銀白色の鱗屑を伴うことが特徴です。乾癬の場合、痒みは湿疹ほど強くないことが多いですが、関節症状を伴うことがあります。両者とも慢性化すると皮膚が厚くなり、色素沈着を残すことがあります。
<かゆみや炎症について>
かゆみは炎症の重要なサインであり、体内でヒスタミンなどの化学物質が放出されることにより生じます。炎症部位は通常、発赤、腫れ、熱感を伴い、時には痛みが見られることもあります。特に夜間にかゆみが強くなることが多く、これは体内の炎症メディエーターが日内変動を起こすためです。また、ストレスや発汗がかゆみを増強させることがあり、これらが炎症を悪化させる原因になることもあります。
<ブツブツや皮膚炎の見分け方>
皮膚に現れるブツブツや発疹は、その形状や性状に基づいて原因を推測することが可能です。例えば、蕁麻疹は盛り上がった赤い斑点として現れ、数時間ごとに場所を移動するのが特徴です。一方、毛包炎は毛穴を中心とした小さな赤いブツブツとして現れ、場合によっては膿を伴います。また、接触性皮膚炎は、原因物質が触れた部分に一致して境界が明瞭な発赤や水疱が生じます。これらの症状は、発症部位や経過、随伴症状を総合的に評価することで、より正確な診断が可能です。
赤い斑点の症状とタイプは非常に多岐にわたります。その原因や性質に応じて適切な治療法が異なるため、症状を正確に観察し、早期に適切な診断を受けることが重要です。
赤い斑点の治療法
皮膚に現れる赤い斑点は、その原因や症状によって適切な治療法が異なります。ここでは、医学的な治療法から日常的なケアまで、赤い斑点への対処方法について詳しく解説します。
<薬物治療の選択肢>
赤い斑点の治療には、さまざまな薬物療法が用いられます。最も一般的なのはステロイド外用薬で、炎症を抑え、かゆみを和らげる効果があります。また、非ステロイド性抗炎症外用薬は、長期使用が必要な場合や副作用を抑えたい場合に用いられることがあります。感染を伴う場合は、抗生物質や抗真菌薬が処方されることもあります。特に重症例では、内服薬や注射薬が必要になることがあります。さらに、免疫抑制外用薬は慢性的な症状に対して効果的です。これらの薬物は、医師の診断と指示に基づいて適切に使用することが重要です。
<皮膚科での受診が必要な理由>
専門医は、症状を視診や触診、必要に応じた検査によって正確に診断します。また、赤い斑点が単なる皮膚の炎症によるものか、あるいは内臓疾患の症状であるかを見極めることも可能です。専門医は症状の重症度を適切に評価し、最適な治療法を選択することができるため、糖尿病に関連する皮膚症状が見られる場合は、皮膚科の受診を強くお勧めします。
<日常生活での対策と注意点>
日常生活における適切なスキンケアは、症状の改善と予防に欠かせません。まず、皮膚を清潔に保つことが基本ですが、過度な洗浄は避け、肌に優しい石鹸を使用します。また、入浴後には皮膚が乾燥しないうちに保湿剤を塗布することが推奨されます。さらに、ストレスや疲労が症状を悪化させる可能性があるため、十分な休息を取ることが大切です。なお、食生活では、バランスの取れた食事を心がけ、アレルギー反応を引き起こす可能性のある食品には注意してください。
赤い斑点の治療には、医学的な治療と日常的なケアの両方が重要です。皮膚科専門医による定期的な診察と生活習慣の改善を組み合わせることで、多くの場合、症状のコントロールが可能になります。
糖尿病患者のためのスキンケア
糖尿病患者さんにとって、適切なスキンケアは重要です。正しいケア方法を知ることで、健康的な肌を保つことができます。ここでは、糖尿病患者さんに最適なスキンケア方法について詳しく解説します。
<乾燥対策と保湿の重要性>
皮膚の乾燥はバリア機能の低下を引き起こし、さまざまな皮膚トラブルの原因となります。そのため、乾燥対策として保湿ケアを行うことが重要です。保湿ケアは、朝晩の洗顔後や入浴後、皮膚が少し湿っている状態で行うと最も効果的です。特に尿素やヒアルロン酸などの保湿成分を含む製品を選ぶことが推奨されます。なお、保湿剤はやさしく円を描くように塗布し、皮膚を刺激しないよう注意してください。
<刺激の少ないスキンケア製品>
糖尿病患者さんの肌は敏感になりやすいため、スキンケア製品の選択には特に注意が必要です。そのため、洗顔料は弱酸性で刺激の少ないものを選んでください。強い洗浄力を持つ製品は、必要な皮脂まで取り除く可能性があるため避けてください。また、保湿剤は無香料・無着色の製品が望ましく、アルコールなどの刺激性成分を含まないものを選ぶことが重要です。美白成分や抗酸化成分など、機能性を謳う製品を使用する際には、少量から試すことをお勧めします。
<アレルギーと注意が必要な成分>
糖尿病患者さんは皮膚のバリア機能が低下しているため、通常は問題のない成分でもアレルギー反応を起こすことがあります。特に注意が必要なのは香料、防腐剤、アルコール類です。新しい製品を使用する際は、必ず腕の内側など目立たない部分でパッチテストを行ってください。また、天然成分であってもアレルギー反応を引き起こす可能性があることを忘れないでください。なお、症状が出た場合は、直ちに使用を中止し、必要に応じて医療機関を受診することが重要です。
保湿を中心としたケアを継続的に行い、刺激の少ない製品を選択することで、健康的な肌を保つことができます。また、新しい製品の使用には慎重を期し、異常が見られた場合は早めに対処することが大切です。日々の丁寧なスキンケアは、皮膚トラブルの予防だけでなく、QOLの向上にもつながります。
糖尿病のコントロール方法
糖尿病の適切な管理は、合併症の予防と健康的な生活の維持に不可欠です。ここでは、効果的な糖尿病コントロールの方法について、医学的な観点から詳しく解説します。
<血糖値の管理とモニタリング>
血糖値の適切な管理は、糖尿病治療の基本です。具体的には、自己血糖測定器を用いた定期的なモニタリングにより、日々の血糖値の変動を把握することが重要です。測定は、空腹時、食後2時間、就寝前など、一日の中で決まった時間に行うことで、より正確な傾向を把握できます。また、継続的なグリコヘモグロビン(HbA1c)の測定により、長期的な血糖コントロールの状態を評価します。なお、血糖値が目標範囲を超えた場合は、医師に相談の上、投薬内容や生活習慣の見直しを検討する必要があります。
<食事療法と運動の役割>
食事療法と運動は、糖尿病治療の重要な柱です。食事については、総カロリーの管理だけでなく、炭水化物、タンパク質、脂質のバランスにも注意を払う必要があります。また、規則正しい食事時間の維持も血糖値の安定に重要な役割を果たします。なお、運動は、インスリンの働きを改善し、血糖値の低下に効果的です。ウォーキングなどの有酸素運動を中心に、自分の体力に合わせた運動を継続的に行うことが推奨されます。ただし、合併症のある方は、運動強度や種類について医師に相談してください。
<医療機関での定期検査>
定期的な医療機関での検査は、糖尿病の管理状態を評価する上で欠かせません。血液検査では、血糖値やHbA1cに加え、肝機能、腎機能、脂質代謝なども確認します。また、網膜症の早期発見のための眼底検査や、神経障害の評価、足の状態のチェックも重要です。これらの検査結果に基づき、治療方針の見直しや合併症の予防策を検討します。さらに、医師との定期的な面談を通じて、服薬状況や生活習慣の改善点について相談することができます。
糖尿病のコントロールには、血糖値の管理、適切な食事と運動、そして定期的な医療機関での検査が重要です。これらを総合的に取り入れることで、より効果的な治療が可能となります。
まとめ:赤い斑点にはご注意ください
高血糖状態が続くと、血管が傷つき、皮膚の微小循環に影響を及ぼすことで、体のさまざまな部位に赤い斑点が現れることがあります。特に下肢に多く見られ、かゆみを伴うこともあります。これらの症状は、放置すると潰瘍化や感染のリスクが高まるため、早期発見と適切な対応が不可欠です。日常生活においては、清潔な肌の状態を保ち、保湿を心がけてください。また、定期的な皮膚の観察を習慣化し、新しい斑点の出現や既存の斑点の変化に気づいたら、すぐに医療機関を受診することをお勧めします。なお、当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた総合的な治療を提供しています。糖尿病の初期段階から進行した症例まで幅広く対応しておりますので、糖尿病の症状に心当たりのある方、もしくは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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糖尿病・代謝内科に関する記事です。
厚生労働省が発表した平成28年「国民健康・栄養調査」の結果では、糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)はいずれも約1,000万人(合わせて約2,000万人)と推計されています。
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【目次】
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは
糖尿病予備群の主な症状
糖尿病予備群と診断された方へ
糖尿病予備群にならないための予防法
【糖尿病予備群にならないための予防法1】運動
【糖尿病予備群にならないための予防法2】食生活の見直し
【糖尿病予備群にならないための予防法3】禁煙
糖尿病予備群の疑いがある方、医師の診断を受けたい方へ
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは、糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないものの、血糖値が正常より高い状態にあることを指します。
「HbA1c 6.5%未満」「空腹時血糖が110 mg/dl以上126 mg/dl未満」「75g経口ブドウ糖負荷試験2時間の血糖値が140 mg/dl以上200 mg/dl未満」のいずれかを満たす人が該当します。
糖尿病予備群の主な症状
糖尿病予備群(境界型糖尿病)では、自覚症状がありません。
しかし体内では、既に血糖値を下げるホルモンである「インスリン」が出にくくなったり、効きづらくなったりする変化が起きています。
また糖尿病に特有の合併症である、網膜症、神経障害、腎機能障害も少しずつ進行するとも言われています。
さらに高血圧や脂質異常症なども併発しやすくなり、全体として、血糖値が正常な状態に比べ、動脈硬化の進行は加速されます。
なお、動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患が引き起こされる危険性が高くなります。
糖尿病予備群と診断された方へ
糖尿病予備群の方は、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣を見直し、肥満や高血圧、ストレスなどに対する健康管理に取り組むことで、糖尿病へ進行するリスクを減らすことができます。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、まずは生活習慣の見直しから始めてください。
なお上述した通り、糖尿病予備群でも、既に血糖値を下げるホルモンであるインスリンが出にくくなったり、効きづらくなったりする変化が起きています。
また糖尿病に特有の合併症である、網膜症、神経障害、腎機能障害も少しずつ進行するとも言われています。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、絶対に放置してないでください。
糖尿病予備群にならないための予防法
糖尿病予備群では、生活習慣の改善により「糖尿病の発症のリスク」を減らすことができます。
では、具体的には何をすればいいのでしょうか。順番にご紹介していきます。
【糖尿病予備群にならないための予防法1】運動
糖尿病を予防するためには「運動」が効果的です。運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進。インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。
また長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、できれば毎日、少なくとも週に3~5回は体を動かしてください。
なお、糖尿病を予防するための運動としては「有酸素運動」と「レジスタンス運動」が推奨されております。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。
ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。
有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<レジスタンス運動>
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。
スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。
レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
【糖尿病予備群にならないための予防法2】食生活の見直し
糖尿病予防の基本は「食生活を見直すこと」です。
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。
食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。
バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、膵臓の負担は軽くなり、膵臓の能力は回復されます。
なお、食事のポイントについては以下をご覧ください。
<ゆっくり食べる>
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。
食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<野菜類から食べる>
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。
食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<アルコールは適量にする>
アルコールには一時的にはインスリンの働きを改善する効果があります。
しかし長期間飲んでいると逆にインスリンの分泌量が低下することがわかっていますので、アルコールは、ほどほどにしてください。
<腹八分目でストップ>
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。
いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。
とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
<間食をしない>
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌する膵臓に大きな負担がかかります。
また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。糖尿病を予防するためにも間食はできる限り控えてください。
【糖尿病予備群にならないための予防法3】禁煙
喫煙は交感神経を刺激して血糖を上昇させるだけでなく、体内のインスリンの働きを妨げる作用があります。
そのため、たばこを吸うと「糖尿病にかかりやすくなる」といえます。
日本人を対象とした研究データによると、喫煙者は非喫煙者と比べ糖尿病を発症するリスクが38%高くなると言われています。
ですので、糖尿病予備群の方は喫煙を控えてください。
糖尿病予備群の疑いがある方、医師の診断を受けたい方へ
糖尿病予備群の方は、自覚症状がありません。
そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。
健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
また糖尿病予備群の方の“適切な対策”を知りたい方も、いつでもご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.01.21
糖尿病治療法の一つ、インスリン療法を解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、糖尿病の代表的な治療法である「インスリン療法」について解説していきます。
後半部分では「インスリン療法のメリット・デメリット」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インスリンとは何か
インスリン療法とは
インスリン療法のしくみ
インスリン注射を行う前に血糖自己測定
インスリン療法の具体的な手法
インスリン療法のメリット
インスリン療法のデメリット
インスリン注射はほとんど痛くありません
インスリン療法は早期に始めることが効果的です
インスリン療法についてご相談したい方はいつでもご相談下さい
インスリンとは何か
インスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンの一種です。
糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持っております。
なお、インスリンの働きが悪くなったり分泌される量が少なくなったりすることで、血糖値が高い状態が続いてしまうのが「糖尿病」です。
糖尿病について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センター」をご覧ください。
インスリン療法とは
インスリン療法とは、患者さん自身がインスリン製剤を継続的に投与して血糖をコントロールする治療法のことです。
インスリン製剤を投与する方法として、「頻回インスリン注射療法」と「持続皮下インスリン注入療法」があります。
頻回インスリン注射療法は、一般的にペン型の注射器を用いて1日に数回インスリン注射を行う方法です。お腹、太もも、上腕、お尻に注射することが推奨されています(これらの部位を少しずつ、ずらしながら注射します)。
一方、持続皮下インスリン注入療法は、携帯型のインスリンポンプを使用して皮下に留置した挿入した「カニューレ」からインスリンを持続的に注入する方法です。
インスリンの注入量や注入速度を細かく調整できるため、頻回インスリン注射療法で血糖コントロールが困難な人や低血糖を頻発する人、食事や勤務時間が不規則な人、妊娠中あるいは妊娠の予定がある人などに向いています。
なお、インスリン療法については「インスリンとは?特徴・種類・注意点」でも同様のことを伝えています。
インスリン療法のしくみ
インスリンの自己注射を行うのは「1型糖尿病」の方、または「2型糖尿病」のうち内服治療が難しい方です。
不足したインスリンを注射で補うことで、健康な人のインスリン分泌に近づけます。
なおインスリンの自己注射では、効果が長時間持続するインスリン製剤を1日に1,2回と、即効性のあるものを毎食前に打つなどして、この2つの分泌を再現します(どのインスリン製剤を使うか、どのタイミングで注射するかは体格や生活様式などに合わせて調整します)。
インスリン注射を行う前に血糖自己測定
インスリン注射を行う前に、自分で血糖値を測定する「血糖自己測定」を行うことがあります。
なぜなら日々の血糖値を記録することで、血糖コントロールを良好に行えるからです。
また直前に測定することで、「血糖値が低いにも関わらず自己注射を行い、さらに低血糖になる」といったことを防ぐことができます。
血糖自己測定の方法は以下の通りです。
⑴ 血糖測定器、測定用チップ、消毒用アルコール綿、穿刺器、穿刺針、自己管理ノート、針捨て容器を準備し、手を洗ってください。
⑵ 血糖測定器に測定用チップを、穿刺器に針をセットします。
⑶ 指先などを消毒します。そして針を消毒した場所に押し当て、穿刺器のボタンを押して針を刺してください。
⑷ 血液を測定用チップに染み込ませて、血糖値を測定します。
⑸ 残った血液を拭き取り、血糖値を自己管理ノートに記録してください。
インスリン療法の具体的な手法
インスリン注射の具体的な方法は以下の通りです。
⑴ 注入器、製剤カートリッジ、消毒綿など必要な物品を準備します。インスリン製剤が混濁している場合は均一になるようにカートリッジを振ってください。
⑵ インスリン製剤に注射針をセットします(針が曲がらないように真っすぐ刺してください)。
⑶ インスリン製剤の空打ちをして針先まで薬液を満たします。
⑷ ダイヤルを回転させて注射する単位数を医師の指示した値にセットしてください。
⑸ 注射する部位を消毒します。そして皮膚を軽くつまんで直角に注射針を刺してください。
⑹ ダイヤルが0になるまで、しっかりと薬液を注入します。そして10秒程度数え、注入ボタンを押したままで針を抜きます。
⑺ 針はキャップをかぶせてから取り外します。なお、針は1回きりの使用になりますので、ご注意ください。
※インスリン注射をする場所はお腹、太もも、おしり、腕です。
それぞれ薬の吸収速度が異なるため、注射部位を医師から指示される場合があります。
また、同じところに針を刺し続けると皮膚が硬くなり、痛みの原因になったり、薬の効きが悪くなります。
ですので毎回2〜3cmずらすようにしてください。
「糖尿病のインスリン注射器の使い方と副作用の対処法」でも同様のことを伝えています。
インスリン療法のメリット
インスリンを体外から補充することによって、無理にインスリンを出そうとする膵臓の働きすぎを防ぎ、疲れた膵臓を一時的に休めることができます。
インスリン治療によって膵臓の働きが回復したら、インスリン注射の回数を減らせたり、経口血糖降下薬だけの治療に戻せる可能性があります(インスリン療法により、膵臓のインスリン分泌機能が回復することもあります)。
インスリン療法のデメリット
残念ながら、インスリンには副作用があります。インスリン療法における主な副作用は、「低血糖症状」です。インスリンには、血糖値を下げ、良好な血糖コントロールが期待できる分、その裏返しで「低血糖症状」という副作用があります。
低血糖症状は、インスリン療法に限らず、糖尿病の治療に用いられる飲み薬全般でも起こりうる副作用です。
そのため、低血糖症状に対する適切な処置方法を把握し、血糖の自己測定などで自身を管理することが大切になってきます。
インスリン療法における副作用について詳しく知りたい方は「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。
インスリン注射はほとんど痛くありません
インスリン注射は予防接種や採血などでイメージする注射とは異なり、痛みはそれほどありません。
なぜならインスリン注射で使う専用の注射針は、採血用の注射針とは違い、痛みが少なくなるようデザインされているからです(採血で使う注射針の3分の1ぐらいの細さで針の先も特殊なカットがしてあり、痛みが少ないように工夫されています)。
インスリン療法は早期に始めることが効果的です
上述した通り、インスリンを体外から補充することによって、無理にインスリンを出そうとする膵臓の働きすぎを防ぎ、疲れた膵臓を一時的に休めることができます。
そのため、インスリン療法は早期に始めることが効果的です。近年では、高血糖毒性をとり除くために、早期からインスリン注射薬を使ったり、また比較的軽症の糖尿病にもインスリン注射薬を用いる場合があります。
ですので、主治医にインスリン療法を勧められたら積極的に受け入れるようにしてください。
日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会が発表した「糖尿病標準診療マニュアル」でも、いくつかの経口薬を併用しても血糖コントロールが改善せず,HbA1c 9%以上が持続するなら、インスリン療法を積極的に始める必要があると伝えています。
インスリン療法についてご相談したい方はいつでもご相談下さい
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。
そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.01.21
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糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。
この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
糖尿病の血圧値について
糖尿病と高血圧予防
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
【糖尿病と高血圧予防】運動
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。
<高血圧とは?>
高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。
糖尿病の血圧値について
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。
糖尿病と高血圧予防
糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる
1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
【糖尿病と高血圧予防】運動
運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。
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2022.10.05
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