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男性に多い糖尿病の症状とは?見逃しやすいサインと早期受診のポイントを医師が解説
2026.08.26
「疲れが取れない…」「夜中に何度もトイレに起きる…」といった変化を、年齢や仕事の疲れだと考えてしまう男性は少なくありません。実はこうした症状は糖尿病の初期段階で現れるサインである可能性があります。男性は女性と比べて医療機関を受診するタイミングが遅くなる傾向があり、その結果、糖尿病の発見が遅れてしまうことが少なくありません。したがって症状を自己判断して、放置することは絶対に避けてください。また、症状に気づいた時点で、すでに病状が進行しているケースも見られますので注意してください。この記事では、男性に多く見られる糖尿病の症状、見落としやすいサイン、そして受診を検討すべきタイミングについて詳しく解説します。心当たりのある方は、ぜひ参考にしてください。
【目次】
糖尿病の症状の全体像
男性に特に現れやすい・見落とされやすい糖尿病の症状
男性の糖尿病発見が遅れる3つの理由
放置した場合のリスク|合併症
こんな症状があれば早めに受診を|チェックリスト
まとめ
糖尿病の症状の全体像

糖尿病、特に2型糖尿病は、初期段階では自覚症状がほとんどないまま進行することが多い病気です。20代や30代では「自分はまだ大丈夫」と思い込みやすく、40代になっても定期的なチェックを後回しにしてしまう方も少なくありません。そのため、症状を感じてから受診した時点で、すでに数年にわたり高血糖状態が続いていたケースも珍しくありません。自覚症状がないからといって、血糖値に問題がないとは言えませんので、注意してください。なお、代表的な症状として、まず喉の渇きが強くなり、水分を多く摂るようになる口の渇き・多飲が挙げられます。また、それに伴って尿の回数や量が増える多尿・頻尿も特徴的なサインです。さらに、食事量が変わらないにもかかわらず体重が落ちていく体重減少、そして十分に休んでも疲れが取れない疲れやすさも、糖尿病に多く見られる症状です。これらは単独で現れることもあれば、複数が同時に現れることもありますので、心当たりがある方は注意して見てください。糖尿病の初期症状については「糖尿病の初期症状が出た方はいつでも当院にご相談ください」でより詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
男性に特に現れやすい・見落とされやすい糖尿病の症状

男性は糖尿病の症状を「年齢」や「疲れ」のせいと捉え、見過ごしてしまう傾向があります。ここでは、男性に特に現れやすく、見落とされやすい糖尿病の症状について解説します。
強い疲労感・体力低下
糖尿病になると、インスリンが十分に働かず、細胞にエネルギーが行き渡らない状態になります。その結果、慢性的なだるさや倦怠感が続くようになります。この症状は仕事の疲れや睡眠不足と混同されやすく、受診のきっかけになりにくい点が問題です。20代や30代では多少の疲れも気力で乗り切れるため気づきにくく、40代になって「以前より疲れやすくなった」「集中力が続かない」と感じても、年齢のせいだと判断してしまう男性は少なくありません。なお、十分に休んでも回復しない疲労感は、単なる体力の低下ではなく、体内で血糖がうまく利用できていないサインかもしれません。心当たりがある場合は、自己判断で済ませず、一度血糖値をチェックしてください。
頻尿・夜間のトイレ
血糖値が高い状態が続くと、浸透圧利尿という仕組みによって尿量や排尿回数が増えます。これが、糖尿病に多く見られる頻尿の原因です。ただし、頻尿は前立腺肥大や膀胱炎でも起こるため、混同されやすい症状でもあります。糖尿病による頻尿は、1回あたりの尿量が多く、尿の色が薄いという特徴があるため、見分ける際の参考にしてください。また、夜中に何度も尿意で起きる場合は、単なる老化現象ではなく、糖尿病の可能性として意識することが大切です。40代以降に夜間のトイレが増えたと感じる方は、一度検査でチェックしてみることをおすすめします。
性機能の低下(ED:勃起不全)
糖尿病による高血糖状態が続くと、末梢神経や血管に障害が起こり、陰茎への血流が低下します。これがEDを引き起こす原因の一つです。EDは、糖尿病の比較的早期から現れる症状であるにもかかわらず、本人が「年齢のせい」や「ストレス」と捉えてしまい、見逃されやすいサインでもあります。30代や40代でEDを自覚しても、糖尿病と結びつけて考える方は多くありません。なお、EDの背景に血糖値の異常が隠れている可能性は十分に考えられます。そのため、EDを自覚している場合は、それをきっかけに血糖値をチェックすることを強くおすすめします。早期に気づくことで、適切な対策につなげることができます。
筋肉量の減少・体力の低下
インスリンが不足すると、体はエネルギー源として筋肉を分解するようになります。これを糖新生の亢進と呼びます。その結果、食欲は変わらないにもかかわらず、筋肉量が落ち、体重が減っていくという変化が現れることがあります。一見、健康的な体重減少に見えるため、本人が異変に気づきにくい点も特徴です。さらに、男性はこうした筋力低下を「加齢によるもの」と片付けてしまいやすい傾向があります。20代や30代で鍛えていた体が、40代になって急に締まりがなくなったと感じる場合、それは年齢だけが原因とは限りません。急激な筋肉量の減少は、糖尿病が進行しているサインである可能性があるため、注意してください。
傷の治りが遅い・皮膚トラブルの繰り返し
高血糖の状態が続くと、免疫機能が低下し、血流も悪くなります。その結果、皮膚にできた傷や水虫、毛包炎などが治りにくくなります。特に、男性に多く見られる水虫(足白癬)は、糖尿病があると重症化しやすい点に注意が必要です。一度治っても繰り返し再発する場合や、なかなか完治しない場合は、単なる皮膚の問題ではなく、糖尿病が関係している可能性を考えてください。小さな傷でも治りが遅いと感じたら、皮膚科だけでなく、血糖値の検査もチェックしてみることをおすすめします。
男性に現れやすい糖尿病の症状は、疲労感や頻尿、ED、筋肉量の減少、皮膚トラブルなど多岐にわたります。いずれも「年齢」や「疲れ」として片付けられやすく、見落とされやすい点が共通しています。なお、これらの症状の背景には、糖尿病による高血糖状態が隠れている可能性があります。一つでも心当たりがある場合は、放置せずに医療機関で血糖値をチェックしてください。早期に気づくことが、症状の悪化を防ぐ第一歩になります。
男性の糖尿病発見が遅れる3つの理由

糖尿病を早期に発見できれば、それだけ対策の選択肢も広がります。しかし、男性の場合、発見が遅れてしまう傾向があります。ここでは、男性の糖尿病発見が遅れる3つの理由について解説します。
症状を「仕事疲れ・加齢」と自己解釈しやすい
糖尿病の初期症状である疲労感や倦怠感は、仕事の忙しさや年齢による体力の変化と非常に似ています。そのため、男性は症状を感じても「仕事疲れだろう」「もう若くないから」と自己解釈し、受診に結びつけない傾向があります。特に、20代や30代では多少の不調があっても気力で乗り切れてしまうため、症状そのものに気づきにくい時期でもあります。そして40代になり、疲れやだるさを実感するようになっても、「もうそういう年齢だから」と片付けてしまう男性は少なくありません。この自己解釈の積み重ねが、結果として糖尿病の発見を遅らせる大きな要因になります。実際には、糖尿病による疲労には特有のサインがあり、単なる疲れとは区別できる場合があります。疲労感が糖尿病のサインかどうかについては、「疲れやすいのは糖尿病のサイン?疲労と血糖値の関係・見分け方を医師が解説」でより詳しく解説していますので、気になる方はあわせて確認してください。
男性は定期的な医療機関への受診を避ける傾向(職場健診だけで満足しがち)
男性は女性に比べて、体調に変化があってもすぐに医療機関を受診しない傾向があります。多くの場合、年に一度の職場健診を受けていれば十分だと考えてしまいます。ただ、職場健診の血糖検査だけでは、糖尿病の初期段階を必ずしも捉えられるとは限りません。検査のタイミングや項目によっては、異常が見つかりにくいケースもあります。20代や30代のうちは健診結果に大きな異常が出にくいため、油断してしまう方も多くいます。また、健診結果に多少の指摘があっても、「経過観察」のまま再検査や精密検査を受けずに放置してしまう男性も少なくありません。その結果、40代以降になって初めて自覚症状が表面化し、次の健診まで発見の機会が持ち越されることで、進行に気づくまでの時間が長くなってしまいます。年に一度の健診だけに頼らず、気になる変化があればその都度チェックする姿勢が大切です。
体型が標準〜痩せ型でも糖尿病になるという認識が低い
糖尿病というと、肥満体型の人がかかる病気というイメージを持っている方が多くいます。そのため、標準体型や痩せ型の男性は、自分は糖尿病とは無縁だと思い込みやすい傾向があります。しかし、実際には体型に関わらず糖尿病を発症するケースは少なくありません。特に、筋肉量が少なく内臓脂肪が多いタイプの体型では、見た目が痩せていても血糖値が高くなることがあります。20代や30代でこうした体型だった方が、40代になって代謝が落ち、さらに血糖値が上がりやすくなることも珍しくありません。このような認識のずれにより、症状が出ていても糖尿病を疑わず、受診が後回しになってしまいます。体型だけで安心せず、症状や検査結果にも目を向け、定期的にチェックすることが大切です。
症状を自己解釈で片付けてしまうこと、定期受診を避けて職場健診だけに頼ること、そして体型による思い込みがあること。この3つが重なると、糖尿病の発見が数年単位で遅れる可能性があります。いずれも一つひとつは小さな油断に見えますが、積み重なることで進行に気づかないまま時間が過ぎてしまいます。心当たりがある方は、健診結果や体の変化を見直し、早めに医療機関を受診してください。
放置した場合のリスク|合併症

糖尿病を放置すると、三大合併症と呼ばれる神経障害・網膜症・腎症が進行し、日常生活への影響が大きくなっていきます。まず、神経障害が進行すると、手足のしびれや痛み、さらには感覚が鈍くなる症状が現れます。男性の場合、この神経障害がEDの悪化に直結することも少なくありません。また、感覚が鈍くなることで、足の傷や火傷に気づきにくくなる点にも注意が必要です。次に、腎症が進行すると、腎臓の機能が徐々に低下し、末期になると透析治療が必要になる可能性があります。実際、日本における透析が必要になる原因疾患の第1位は、糖尿病性腎症です。一度透析が必要な状態になると、生活の自由度は大きく制限されてしまいます。さらに、糖尿病は血管にもダメージを与えるため、心筋梗塞や脳卒中のリスクが非糖尿病者と比べて2〜4倍高くなることもわかっています。これらは命に直結する病気であるため、決して軽視できません。20代や30代のうちは自覚症状がなくても、40代以降にこれらの合併症が表面化するケースも珍しくありません。定期的なチェックを怠らず、早期の対策を心がけてください。
こんな症状があれば早めに受診を|チェックリスト

これまで紹介してきた症状を踏まえ、以下の項目に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
・口が渇く・水分を大量に飲むようになった
・夜中にトイレに起きる回数が増えた
・原因不明の体重・筋肉の減少がある
・疲れやすい・集中力の低下が続いている
・勃起不全(ED)が気になる
・傷の治りが遅い・皮膚トラブルが繰り返す
・家族に糖尿病を指摘された人がいる
・健康診断で血糖値・HbA1cの異常を指摘されたことがある
これらの項目のうち、1つでも当てはまる場合は、放置せずに早めに内科を受診し、血液検査を受けることをおすすめします。複数の項目に心当たりがある場合は、なおさら注意が必要です。20代や30代では、自覚症状が乏しいため、チェックリストに当てはまっても見過ごしてしまうことがあります。そのため、放置せずに、早めの対応を心がけてください。なお、こうした小さな変化の積み重ねが、40代以降の合併症につながっていく可能性があります。また、健康診断で異常を指摘された経験がある場合は、「経過観察」のままにせず、再検査や精密検査を受けることが大切です。症状がなくても、定期的にチェックする習慣を持つことが、早期発見の第一歩になります。心当たりのある方は、この機会に一度、医療機関での血液検査を検討してください。
まとめ

男性の糖尿病は、疲れやすさやED、頻尿、筋肉の減少といった、日常生活に溶け込んだ症状から現れることが多く、発見が遅れやすいという特徴があります。これらの症状を「年齢のせい」「仕事の疲れ」と自己判断してしまうことが、発見を遅らせる大きな要因になっています。なお、この自己判断のまま放置を続けると、神経障害や腎症、さらには心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患のリスクも高まっていきます。逆に、自覚症状が軽いうちに対処できれば、その後の生活への影響を抑えられる可能性が高くなります。20代や30代では症状を実感しにくく、40代になってから不調を感じ始める方も少なくありません。だからこそ、年代を問わず、定期的にチェックする習慣を持つことが大切です。千葉市都賀周辺にお住まいで、今回ご紹介したような症状に心当たりがある方は、当院にて血液検査や診察、生活指導を行っておりますので、ぜひご検討ください。一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
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糖尿病予備群(境界型糖尿病)の症状や対策について解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
厚生労働省が発表した平成28年「国民健康・栄養調査」の結果では、糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)はいずれも約1,000万人(合わせて約2,000万人)と推計されています。
この記事では、糖尿病の可能性を否定できない者「糖尿病予備群」について解説していきます。
後半部分では「糖尿病予備群にならないための予防法」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは
糖尿病予備群の主な症状
糖尿病予備群と診断された方へ
糖尿病予備群にならないための予防法
【糖尿病予備群にならないための予防法1】運動
【糖尿病予備群にならないための予防法2】食生活の見直し
【糖尿病予備群にならないための予防法3】禁煙
糖尿病予備群の疑いがある方、医師の診断を受けたい方へ
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは、糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないものの、血糖値が正常より高い状態にあることを指します。
「HbA1c 6.5%未満」「空腹時血糖が110 mg/dl以上126 mg/dl未満」「75g経口ブドウ糖負荷試験2時間の血糖値が140 mg/dl以上200 mg/dl未満」のいずれかを満たす人が該当します。
糖尿病予備群の主な症状
糖尿病予備群(境界型糖尿病)では、自覚症状がありません。
しかし体内では、既に血糖値を下げるホルモンである「インスリン」が出にくくなったり、効きづらくなったりする変化が起きています。
また糖尿病に特有の合併症である、網膜症、神経障害、腎機能障害も少しずつ進行するとも言われています。
さらに高血圧や脂質異常症なども併発しやすくなり、全体として、血糖値が正常な状態に比べ、動脈硬化の進行は加速されます。
なお、動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患が引き起こされる危険性が高くなります。
糖尿病予備群と診断された方へ
糖尿病予備群の方は、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣を見直し、肥満や高血圧、ストレスなどに対する健康管理に取り組むことで、糖尿病へ進行するリスクを減らすことができます。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、まずは生活習慣の見直しから始めてください。
なお上述した通り、糖尿病予備群でも、既に血糖値を下げるホルモンであるインスリンが出にくくなったり、効きづらくなったりする変化が起きています。
また糖尿病に特有の合併症である、網膜症、神経障害、腎機能障害も少しずつ進行するとも言われています。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、絶対に放置してないでください。
糖尿病予備群にならないための予防法
糖尿病予備群では、生活習慣の改善により「糖尿病の発症のリスク」を減らすことができます。
では、具体的には何をすればいいのでしょうか。順番にご紹介していきます。
【糖尿病予備群にならないための予防法1】運動
糖尿病を予防するためには「運動」が効果的です。運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進。インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。
また長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、できれば毎日、少なくとも週に3~5回は体を動かしてください。
なお、糖尿病を予防するための運動としては「有酸素運動」と「レジスタンス運動」が推奨されております。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。
ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。
有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<レジスタンス運動>
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。
スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。
レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
【糖尿病予備群にならないための予防法2】食生活の見直し
糖尿病予防の基本は「食生活を見直すこと」です。
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。
食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。
バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、膵臓の負担は軽くなり、膵臓の能力は回復されます。
なお、食事のポイントについては以下をご覧ください。
<ゆっくり食べる>
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。
食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<野菜類から食べる>
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。
食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<アルコールは適量にする>
アルコールには一時的にはインスリンの働きを改善する効果があります。
しかし長期間飲んでいると逆にインスリンの分泌量が低下することがわかっていますので、アルコールは、ほどほどにしてください。
<腹八分目でストップ>
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。
いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。
とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
<間食をしない>
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌する膵臓に大きな負担がかかります。
また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。糖尿病を予防するためにも間食はできる限り控えてください。
【糖尿病予備群にならないための予防法3】禁煙
喫煙は交感神経を刺激して血糖を上昇させるだけでなく、体内のインスリンの働きを妨げる作用があります。
そのため、たばこを吸うと「糖尿病にかかりやすくなる」といえます。
日本人を対象とした研究データによると、喫煙者は非喫煙者と比べ糖尿病を発症するリスクが38%高くなると言われています。
ですので、糖尿病予備群の方は喫煙を控えてください。
糖尿病予備群の疑いがある方、医師の診断を受けたい方へ
糖尿病予備群の方は、自覚症状がありません。
そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。
健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
また糖尿病予備群の方の“適切な対策”を知りたい方も、いつでもご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.01.21
糖尿病治療法の一つ、インスリン療法を解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、糖尿病の代表的な治療法である「インスリン療法」について解説していきます。
後半部分では「インスリン療法のメリット・デメリット」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インスリンとは何か
インスリン療法とは
インスリン療法のしくみ
インスリン注射を行う前に血糖自己測定
インスリン療法の具体的な手法
インスリン療法のメリット
インスリン療法のデメリット
インスリン注射はほとんど痛くありません
インスリン療法は早期に始めることが効果的です
インスリン療法についてご相談したい方はいつでもご相談下さい
インスリンとは何か
インスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンの一種です。
糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持っております。
なお、インスリンの働きが悪くなったり分泌される量が少なくなったりすることで、血糖値が高い状態が続いてしまうのが「糖尿病」です。
糖尿病について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センター」をご覧ください。
インスリン療法とは
インスリン療法とは、患者さん自身がインスリン製剤を継続的に投与して血糖をコントロールする治療法のことです。
インスリン製剤を投与する方法として、「頻回インスリン注射療法」と「持続皮下インスリン注入療法」があります。
頻回インスリン注射療法は、一般的にペン型の注射器を用いて1日に数回インスリン注射を行う方法です。お腹、太もも、上腕、お尻に注射することが推奨されています(これらの部位を少しずつ、ずらしながら注射します)。
一方、持続皮下インスリン注入療法は、携帯型のインスリンポンプを使用して皮下に留置した挿入した「カニューレ」からインスリンを持続的に注入する方法です。
インスリンの注入量や注入速度を細かく調整できるため、頻回インスリン注射療法で血糖コントロールが困難な人や低血糖を頻発する人、食事や勤務時間が不規則な人、妊娠中あるいは妊娠の予定がある人などに向いています。
なお、インスリン療法については「インスリンとは?特徴・種類・注意点」でも同様のことを伝えています。
インスリン療法のしくみ
インスリンの自己注射を行うのは「1型糖尿病」の方、または「2型糖尿病」のうち内服治療が難しい方です。
不足したインスリンを注射で補うことで、健康な人のインスリン分泌に近づけます。
なおインスリンの自己注射では、効果が長時間持続するインスリン製剤を1日に1,2回と、即効性のあるものを毎食前に打つなどして、この2つの分泌を再現します(どのインスリン製剤を使うか、どのタイミングで注射するかは体格や生活様式などに合わせて調整します)。
インスリン注射を行う前に血糖自己測定
インスリン注射を行う前に、自分で血糖値を測定する「血糖自己測定」を行うことがあります。
なぜなら日々の血糖値を記録することで、血糖コントロールを良好に行えるからです。
また直前に測定することで、「血糖値が低いにも関わらず自己注射を行い、さらに低血糖になる」といったことを防ぐことができます。
血糖自己測定の方法は以下の通りです。
⑴ 血糖測定器、測定用チップ、消毒用アルコール綿、穿刺器、穿刺針、自己管理ノート、針捨て容器を準備し、手を洗ってください。
⑵ 血糖測定器に測定用チップを、穿刺器に針をセットします。
⑶ 指先などを消毒します。そして針を消毒した場所に押し当て、穿刺器のボタンを押して針を刺してください。
⑷ 血液を測定用チップに染み込ませて、血糖値を測定します。
⑸ 残った血液を拭き取り、血糖値を自己管理ノートに記録してください。
インスリン療法の具体的な手法
インスリン注射の具体的な方法は以下の通りです。
⑴ 注入器、製剤カートリッジ、消毒綿など必要な物品を準備します。インスリン製剤が混濁している場合は均一になるようにカートリッジを振ってください。
⑵ インスリン製剤に注射針をセットします(針が曲がらないように真っすぐ刺してください)。
⑶ インスリン製剤の空打ちをして針先まで薬液を満たします。
⑷ ダイヤルを回転させて注射する単位数を医師の指示した値にセットしてください。
⑸ 注射する部位を消毒します。そして皮膚を軽くつまんで直角に注射針を刺してください。
⑹ ダイヤルが0になるまで、しっかりと薬液を注入します。そして10秒程度数え、注入ボタンを押したままで針を抜きます。
⑺ 針はキャップをかぶせてから取り外します。なお、針は1回きりの使用になりますので、ご注意ください。
※インスリン注射をする場所はお腹、太もも、おしり、腕です。
それぞれ薬の吸収速度が異なるため、注射部位を医師から指示される場合があります。
また、同じところに針を刺し続けると皮膚が硬くなり、痛みの原因になったり、薬の効きが悪くなります。
ですので毎回2〜3cmずらすようにしてください。
「糖尿病のインスリン注射器の使い方と副作用の対処法」でも同様のことを伝えています。
インスリン療法のメリット
インスリンを体外から補充することによって、無理にインスリンを出そうとする膵臓の働きすぎを防ぎ、疲れた膵臓を一時的に休めることができます。
インスリン治療によって膵臓の働きが回復したら、インスリン注射の回数を減らせたり、経口血糖降下薬だけの治療に戻せる可能性があります(インスリン療法により、膵臓のインスリン分泌機能が回復することもあります)。
インスリン療法のデメリット
残念ながら、インスリンには副作用があります。インスリン療法における主な副作用は、「低血糖症状」です。インスリンには、血糖値を下げ、良好な血糖コントロールが期待できる分、その裏返しで「低血糖症状」という副作用があります。
低血糖症状は、インスリン療法に限らず、糖尿病の治療に用いられる飲み薬全般でも起こりうる副作用です。
そのため、低血糖症状に対する適切な処置方法を把握し、血糖の自己測定などで自身を管理することが大切になってきます。
インスリン療法における副作用について詳しく知りたい方は「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。
インスリン注射はほとんど痛くありません
インスリン注射は予防接種や採血などでイメージする注射とは異なり、痛みはそれほどありません。
なぜならインスリン注射で使う専用の注射針は、採血用の注射針とは違い、痛みが少なくなるようデザインされているからです(採血で使う注射針の3分の1ぐらいの細さで針の先も特殊なカットがしてあり、痛みが少ないように工夫されています)。
インスリン療法は早期に始めることが効果的です
上述した通り、インスリンを体外から補充することによって、無理にインスリンを出そうとする膵臓の働きすぎを防ぎ、疲れた膵臓を一時的に休めることができます。
そのため、インスリン療法は早期に始めることが効果的です。近年では、高血糖毒性をとり除くために、早期からインスリン注射薬を使ったり、また比較的軽症の糖尿病にもインスリン注射薬を用いる場合があります。
ですので、主治医にインスリン療法を勧められたら積極的に受け入れるようにしてください。
日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会が発表した「糖尿病標準診療マニュアル」でも、いくつかの経口薬を併用しても血糖コントロールが改善せず,HbA1c 9%以上が持続するなら、インスリン療法を積極的に始める必要があると伝えています。
インスリン療法についてご相談したい方はいつでもご相談下さい
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。
そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.01.21
糖尿病と高血圧の関係
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。
この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
糖尿病の血圧値について
糖尿病と高血圧予防
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
【糖尿病と高血圧予防】運動
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。
<高血圧とは?>
高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。
糖尿病の血圧値について
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。
糖尿病と高血圧予防
糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる
1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
【糖尿病と高血圧予防】運動
運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。
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2022.10.05
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