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麻疹(麻しん)ワクチンの種類と特徴:効果や期間について
2024.03.28
この記事では、「麻疹ワクチンの種類」について解説していきます。後半部分では、「麻疹ワクチン接種時の注意点」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
麻疹(麻しん、はしか)とは
麻疹ワクチンの種類と特徴
麻疹ワクチンの効果と期間
麻疹ワクチンの副作用(副反応)
日本で接種可能な麻疹ワクチン
麻疹ワクチン接種時の注意点
麻疹についての相談なら板谷内科クリニック
麻疹(麻しん、はしか)とは
麻しん(はしか)は、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。麻しんウイルスの感染力は極めて強いため、感染者と同じ空間にいるだけで感染(空気感染)することがあります。そのため、しっかりとした予防策をとることが重要です。なお、麻しんウイルスは、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症します。そして一度感染して発症すると「一生免疫が持続する」と言われています(一度感染した方が高齢になってから修飾麻疹を発症される例が報告されていますが、極めて稀と考えられています)。「厚生労働省のサイト」や「感染症情報」でも同様のことを伝えています。
麻疹ワクチンの種類と特徴
ここでは、麻疹ワクチンの種類と特徴をご紹介します。
【麻疹ワクチンの種類1】麻疹ワクチン
麻疹ワクチンは、麻疹(はしか)を予防するためのワクチンです。麻疹ワクチンの接種により「麻しん」に対する抗体ができ、罹患しにくくなります。麻しんは感染力が非常に強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。したがって、麻しんの予防接種が最も有効な予防法と言えます。麻疹ワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性がありますので、どうかご検討ください。なお、麻しんウイルスの主な感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染になります。
【麻疹ワクチンの種類2】麻疹風疹混合ワクチン( MR)
麻疹風疹混合ワクチン MRは、「麻しん(はしか)」と「風しん」を予防するためのワクチンです。麻疹風疹混合ワクチンの接種により「麻しん(はしか)」と「風しん」に対する抗体ができ、罹患しにくくなります。近年、成人の麻しんや風しん感染者が増加しています。成人が感染すると、子供に比べて重症化する可能性が高いため注意が必要です。また、妊娠初期の妊婦が「風しん」に感染すると、赤ちゃんが先天性風しん症候群という重篤な病気を持って生まれる可能性があります。したがって、現在では成人への接種が推奨されています。
【麻疹ワクチンの種類3】麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチン(MMR)
麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチンは、「麻疹(はしか)」「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」「風しん」を予防するためのワクチンです。麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチンの接種により、3種類のウイルスに対する免疫を獲得できます。したがって、麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチンは、それぞれのワクチンを個別に接種するよりも簡便です。麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチンは、1回の接種により3種類のウイルス全てに対する免疫を獲得できるため、接種率の向上に役立つ有益なワクチンだと考えられています。
麻疹ワクチンの効果と期間
麻疹ワクチンを接種後、約2週間で麻しんウイルスに対する抗体が血液中に現れ、「麻しん」に対する免疫を獲得できます。そして一度抗体が獲得できれば一生涯免疫が続くと考えられています。ただし、1歳未満で接種した際には、血液中に残っている移行抗体の影響でワクチンの効果が十分に発揮されない恐れがあります。したがって、通常は2回の定期接種(1歳と小学校入学前1年間)が推奨されています。
麻疹ワクチンの副作用(副反応)
ここでは、麻疹ワクチンの副作用(副反応)について解説します。
【麻疹ワクチンの副作用(副反応)1】麻疹ワクチン
麻疹ワクチン接種後5日~14日後を中心として、接種者の約5%前後が「37.5度以上38.5度未満」の発熱があります。また、約8%前後が38.5度以上の発熱、および約6%前後が「麻しん様の発疹」を経験することがあります。ただし、発熱は通常1日~2日間で解熱します。そして発疹は、「少数の紅斑」や「自然麻しん」に近い場合があります。なお、その他にも、接種部位の発赤や腫れ、熱性痙攣、蕁麻疹などが見られます。しかし、それらの症状はほとんどが一過性のものになります(稀に生じる重い副反応としては「脳炎脳症」や「急性血小板減少性紫斑病」があります)。
【麻疹ワクチンの副作用(副反応)2】麻疹風疹混合ワクチン
麻疹風疹混合ワクチン接種後、5日~14日後に「発熱」や「発しん」が多くみられます。また、接種直後から数日の間に、過敏症状と考えられる発熱、発疹、掻痒(かゆみ)などが現れることもあります。ただし、これらの症状は通常1日~3日で収まります。なお、稀に生じる重い副反応としては、アナフィラキシー様症状(ショック症状、蕁麻疹、呼吸困難等)、血小板減少性紫斑病、脳炎及び痙攣等が挙げられます。
日本で接種可能な麻疹ワクチン
日本で接種可能な麻疹ワクチンは次の通りです。
・麻疹ワクチン
・麻疹風疹混合ワクチン( MR)
・麻疹おたふくかぜ風疹混合ワクチン(MMR)
※日本で接種可能なワクチンの種類について詳しく知りたい方は「国立感染症研究所のホームページ」や「感染症情報センターのホームページ」をご覧ください。
麻疹ワクチン接種時の注意点
麻疹ワクチン接種時の注意点については、以下をご覧ください。
【麻疹ワクチン接種時の注意点1】接種後30分位は安静に
麻疹ワクチンを接種した後、30分位は安静にしてください。もし、その間に体調の異常を感じましたら「医師」または「看護師」に申し出てください。
【麻疹ワクチン接種時の注意点2】飲酒や激しい運動
麻疹ワクチンの接種当日は、飲酒や激しい運動は避けてください。なお、入浴は問題ありませんが、注射部位をこすることはやめてください。
【麻疹ワクチン接種時の注意点3】注射部位を清潔に保つ
麻疹ワクチンを接種する際は、注射部位を清潔な状態に保つことが重要です。清潔な環境で接種を行うことで、感染症やその他の合併症のリスクを最小限に抑えることができます。接種前には、注射部位の周囲を適切に清拭し、接種後も清潔な状態を維持するように心掛けてください。
【麻疹ワクチン接種時の注意点4】発熱や発しん
麻疹ワクチンの接種後5日から14日後に「発熱」や「発しん」が多くみられます。これらの症状が酷い場合や、筋肉痛、頭痛、関節痛などが現れて辛い場合は、「医師」または「看護師」にご相談ください。
【麻疹ワクチン接種時の注意点5】妊娠
麻疹ワクチンは弱毒生ウイルスを含むため、接種後2ヶ月間は妊娠を避けるようにしてください。
【麻疹ワクチン接種時の注意点6】予防接種を受ける際の間隔
麻疹ワクチンの接種後、1ヶ月以内に医療機関を受診する際は、麻疹ワクチンの予防接種を受けたことを医師に伝えてください。麻疹ワクチンの予防接種を受けてから27日以上の間隔を置かないと、他の予防接種を受けることができない可能性がありますので、ご注意ください(他の予防接種を受ける際の間隔については医師の指示に従ってください)。
麻疹についての相談なら板谷内科クリニック
麻しんウイルスに感染すると、約10日後には発熱や咳、鼻水などの風邪のような症状が現れます。そしてその後、2~3日間熱が続き、39℃以上の高熱と発疹が出現します。さらに、肺炎や中耳炎を併発しやすく、1,000人に1人の割合で脳炎が発症するとされています。また、稀にではありますが、脳炎や肺炎による死亡例も報告されています。したがって、麻疹(はしか)を放置してはいけません。発疹や高熱など、麻疹の症状がある場合は「麻しんの疑いがあること」を医療機関に伝え、受診の要否や注意点を確認してから、その指示に従ってください。なお、当院では、麻疹に関する相談や診察を行っています。麻疹についてご相談したい方、あるいは自分が麻疹なのか気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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