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千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の症状と原因、リスクや治療方法を解説
2025.09.16
この記事では、千葉市若葉区都賀で糖尿病や高血圧、特に仮面高血圧でお悩みの方に向けて、症状の見極め方から根本的な原因の理解、効果的な検査方法、そして日常生活で実践できる改善策まで包括的に解説いたします。仮面高血圧は診察室では正常値を示すため見逃されがちですが、家庭や職場では高血圧状態が続く危険な病態です。早期発見と適切な対応こそが、将来の心疾患や脳血管疾患を防ぎ、皆様の健康を守るカギとなります。
【目次】
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧とは
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧のタイプ
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|見逃しやすい仮面高血圧の症状とセルフチェック
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の原因
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の合併症リスク
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の治療法とは?
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の予防策
千葉市若葉区都賀で糖尿病や仮面高血圧の診断をご希望の方へ
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧とは
仮面高血圧は、医療機関での測定では正常値を示すにも関わらず、家庭や職場、夜間睡眠中に血圧が上昇する特殊な高血圧です。診察室という緊張しやすい環境とは対照的に、リラックスした状態や日常生活において血圧が危険な高値を示すため、通常の健康診断では発見が困難です。一方、糖尿病は血液中のブドウ糖濃度が慢性的に高くなる代謝異常で、初期段階では自覚症状に乏しく、気づかないうちに血管や神経に深刻なダメージを与えます。進行すると腎症、網膜症、神経障害といった重篤な合併症を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも著しく増加します。どちらの疾患も「サイレントキラー」と呼ばれるように、症状が現れにくいため見逃されがちです。したがって、夜間の頻尿や早朝の頭痛、喉の渇きやだるさといった微細な体調変化にも敏感になり、定期的な自己測定と医師による適切な評価を受けることが重要です。なお、仮面高血圧・糖尿病ともに放置すれば生命に関わる深刻な事態を招くため、家庭での血圧測定や血糖値チェックによる早期発見と適切な治療が極めて重要です。
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧のタイプ
仮面高血圧は発症時間帯や原因によって「夜間型」「早朝型」「ストレス型」の3つのタイプに分類されます。それぞれ異なる病態メカニズムを持ち、治療アプローチや生活指導の重点も変わってきます。正確な診断と適切な対策のため、各タイプの特徴を解説いたします。
夜間型
夜間型仮面高血圧は、就寝中や深夜帯に血圧が異常に上昇するタイプです。通常、健康な人では夜間に血圧が10-20%低下する「ディッピング現象」が起こりますが、このタイプでは逆に血圧が上昇します。主な原因として睡眠時無呼吸症候群、腎疾患、自律神経失調症が挙げられます。特に睡眠時無呼吸症候群では、呼吸停止により酸素不足が生じ、交感神経が過度に活性化されて血圧が急上昇します。また、夜間高血圧は心筋梗塞や脳梗塞のリスクを著しく高めるため、家庭血圧測定での就寝前と起床時の値が重要な指標となります。なお、治療では降圧薬の服薬タイミングを夜間に調整し、根本原因である睡眠障害の改善も並行して行います。
早朝型
早朝型仮面高血圧は、起床時から午前中にかけて血圧が急激に上昇するタイプで、モーニングサージとも呼ばれます。睡眠から覚醒への移行時に交感神経が急激に活性化され、血圧や心拍数が一気に上昇します。このタイプは心筋梗塞や脳梗塞の発症時間帯と密接に関連しており、実際に早朝時間帯はこれらの疾患の発症ピークとなっています。一般的に早朝型仮面高血圧は、動脈硬化が進行している高齢者や、ストレスの多い生活を送っている方に多く見られます。また、喫煙や過度のアルコール摂取、不規則な生活リズムも誘因となるため、注意が必要です。なお、早朝型仮面高血圧の予防には、起床時の急激な血圧上昇を抑制する長時間作用型の降圧薬を就寝前に服用し、起床時にはゆっくりと身体を起こして急激な動作を避けることが重要です。
ストレス型
ストレス型仮面高血圧は、職場や日常生活でのストレス状況下で血圧が上昇するタイプです。精神的緊張や身体的負荷により交感神経系が過度に刺激され、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌が増加して血圧が急上昇します。特に職場で責任あるポジションにいる方や、対人関係でのストレスを抱えている方に多く見られます。このタイプは血圧の変動が大きく、平常時は正常値でも、ストレス負荷時には200mmHgを超えることもあります。また、長期間続くと心血管系に重大な損傷を与える可能性がありますので、注意が必要です。なお、治療では降圧薬による薬物療法と並行して、ストレス管理技術の習得が不可欠です。リラクゼーション法、適度な運動、十分な睡眠確保により、ストレス耐性の向上を図ることが重要となります。
仮面高血圧の3つのタイプはそれぞれ異なる特徴と危険性を持っており、正確な診断には24時間血圧測定や家庭血圧測定が欠かせません。夜間型では睡眠時無呼吸症候群の検査と治療、早朝型では起床時の注意深い血圧管理、ストレス型ではストレス源の特定と対策が治療の鍵となります。いずれのタイプも放置すれば心血管疾患の重大なリスク因子となるため、疑いがある場合は速やかに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが極めて重要です。
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|見逃しやすい仮面高血圧の症状とセルフチェック
仮面高血圧は診察室では発見されにくく、自覚症状も乏しいため見逃されがちです。しかし、わずかなサインを見逃さず、適切なセルフチェックを行うことで早期発見が可能になります。ここでは、日常生活で気づきやすい症状の特徴と、家庭でできる効果的な測定方法について解説いたします。
初期症状のサイン
仮面高血圧の初期症状として最も注意すべきは、夜間の頻尿と早朝の「頭痛」や「めまい」です。夜間に血圧が上昇すると腎臓への血流が増加し、尿の産生が促進されて夜中に何度もトイレに起きるようになります。また、早朝の血圧急上昇により脳血管に負担がかかり、起床時の頭痛やふらつき、めまいが生じます。なお、糖尿病では血糖値の上昇により喉の渇き、多尿、全身のだるさ、体重減少といった症状が現れます。これらの症状は更年期障害や加齢による不調と混同されがちですが、区別するポイントは症状の持続性と血圧測定値です。更年期症状は波があり感情的要因に左右されやすいのに対し、仮面高血圧による症状は測定値の異常と連動して現れる傾向があります。
自宅でできるセルフチェック方法
家庭用血圧計による朝夕の測定が最も有効なセルフチェック方法です。具体的には、起床後1時間以内と就寝前の1日2回、同じ時間帯に測定することで、仮面高血圧の典型的なパターンを把握できます(測定時は安静状態で5分間座位を保ち、上腕にカフを巻いて心臓と同じ高さで測定してください)。血糖値については年1回の健康診断での空腹時血糖値やHbA1cの確認が基本ですが、家庭用血糖測定器での自己測定も可能です。特に食後2時間の血糖値測定は糖尿病の早期発見に有効です。なお、正確な測定のためには、測定前30分間のカフェインやアルコール摂取を避け、運動直後の測定も控えることが重要です。また、記録は血圧手帳や専用アプリを活用し、継続的なデータ管理を行ってください。
仮面高血圧の早期発見には、夜間頻尿や早朝の頭痛といった微細な症状変化に注意を払い、家庭血圧測定を習慣化することが不可欠です。更年期や加齢による体調変化と混同しがちですが、客観的な測定データと症状の関連性を見極めることで正確な判断が可能になります。
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の原因
仮面高血圧の発症には複数の要因が複雑に関与しています。最も重要な原因は自律神経の乱れで、交感神経の過度な活性化により血圧調節機能が破綻し、特定の時間帯や状況下で血圧が異常に上昇します。例えば、睡眠時無呼吸症候群では、呼吸停止による酸素不足が交感神経を刺激し、夜間の血圧上昇を引き起こします。また、生活習慣面では、過剰な塩分摂取が体内のナトリウム貯留を促し、血管内圧を高めます。さらに、慢性的なストレスはコルチゾールやアドレナリンの分泌を促進し、血管収縮と血圧上昇をもたらします。なお、糖尿病による血管内皮の障害や動脈硬化の進行、慢性腎臓病での腎機能低下による体液調節異常も、仮面高血圧の重要な基盤疾患となります。これらの要因は単独ではなく複合的に作用するため、包括的なアプローチによる原因の特定と治療が必要です。
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の合併症リスク
仮面高血圧は、通常の高血圧以上に深刻な合併症リスクを抱えています。最も危険なのは心疾患で、持続的な高血圧により心筋に過度な負担がかかり、心肥大や心不全、狭心症、心筋梗塞のリスクが著しく増加します。脳血管系では、動脈硬化の進行により脳梗塞や脳出血の発症率が高まり、重篤な後遺症や生命の危険を伴います。また、腎臓への影響も深刻で、高血圧による腎血管の損傷が進行すると慢性腎臓病から腎不全に至り、最終的には透析治療が必要となる可能性があります。さらに、網膜血管の損傷により視力障害や失明のリスクも高まります。なお、仮面高血圧の特に危険な点は、診察室では正常値を示すため見過ごされがちでありながら、実際には24時間にわたって血管に持続的なダメージを与え続けることです。これらの重篤な合併症を防ぐためには、家庭血圧測定による早期発見と、専門医による適切な治療開始が極めて重要です。
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の治療法とは?
仮面高血圧の治療は通常の高血圧治療とは異なるアプローチが必要です。血圧変動パターンや合併症の有無を考慮した薬物選択と、根本原因への対処が治療成功の鍵となります。ここでは、各病態に応じた「治療法」について解説いたします。
高血圧にはARB・CCB・利尿薬などが用いられます
仮面高血圧の薬物治療では、血圧変動パターンに応じた降圧薬の選択が重要です。例えば、ARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)は血管拡張作用により、24時間安定した降圧効果を示し、特に夜間型仮面高血圧に有効です。また、CCB(カルシウム拮抗薬)は血管平滑筋の収縮を抑制し、早朝の血圧上昇を効果的に抑えるため、早朝型に適しています。さらに、利尿薬は体内の余分な水分と塩分を排出し、血管内圧を下げる作用があり、夜間高血圧の改善に寄与します。これらの薬剤は単独または配合剤として使用され、患者の血圧パターンや合併症に応じて最適な組み合わせが選択されます。なお、服薬タイミングも重要であり、夜間型では就寝前投与、早朝型では起床時投与が効果的です。
糖尿病は血糖降下薬やインスリン治療が中心
糖尿病を合併した仮面高血圧では、血糖管理が血圧安定化にも寄与するため、適切な糖尿病治療が不可欠です。例えば、メトホルミンは糖新生抑制により血糖値を下げるとともに、体重増加を抑制し間接的に血圧改善に貢献します。また、DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬は、血糖依存性のインスリン分泌を促進し、低血糖リスクが少なく安全性の高い治療選択肢です。さらに、SGLT-2阻害薬は糖の腎排泄を促進するとともに、利尿作用により血圧低下効果も期待できます。なお、血糖コントロールが不十分な場合はインスリン治療を導入し、HbA1c 7%未満を目標とします。血糖値の安定化により血管内皮機能が改善し、血圧変動の軽減につながります。
合併症や腎機能に応じた薬の選択が必要
仮面高血圧の治療では、既存の合併症や腎機能の状態に応じた慎重な薬剤選択が必要です。慢性腎臓病を合併している場合、ACE阻害薬やARBは腎保護作用があり第一選択となりますが、腎機能低下時は血清カリウム値や腎機能の定期的なモニタリングが必須です。また、心疾患合併例では、β遮断薬が心拍数と血圧の両方を制御し、心保護効果を発揮します。さらに、睡眠時無呼吸症候群が原因の場合は、CPAP治療との併用により夜間血圧の大幅な改善が期待できます。なお、妊娠可能年齢の女性では催奇形性のある薬剤を避け、安全性の高い選択肢を優先します。また、薬物相互作用にも注意し、他科で処方される薬剤との調整も治療成功の重要な要素です。
千葉市若葉区都賀で糖尿病にお悩みの方へ|仮面高血圧の予防策
仮面高血圧の発症を防ぐには、日常生活における適切な予防策の実践が重要です。食事管理、運動習慣、ストレス対策、睡眠の質向上など、包括的なライフスタイルの改善により効果的な予防が可能になります。ここでは、具体的で実践しやすい「予防方法」について解説いたします。
減塩(1日6g未満)を心がける
WHO推奨の1日6g未満の減塩は「仮面高血圧予防」の基本中の基本です。具体的には、調味料の使用量を半分にし、出汁や香辛料、レモンなどの酸味を活用して味に変化をつけてください。また、加工食品や外食には隠れた塩分が多く含まれているため、食品表示の確認習慣をつけることが重要です。さらに、味噌汁は具を多くして汁の量を減らし、漬物や佃煮などの塩分濃度の高い食品は控えめにしてください。なお、カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂取すると、体内のナトリウム排出が促進されて血圧低下効果が期待できます。減塩は味覚の変化に2-3週間要しますが、継続することで自然に薄味を好むようになり、長期的な血圧管理に大きく貢献します。
バランスの良い食事と適度な運動を取り入れる
野菜を中心とした食事により、カリウム、マグネシウム、食物繊維を十分摂取し、動脈硬化の進行を抑制します。また、魚類に含まれるEPAやDHAは血管の炎症を抑制し、血液をサラサラにする効果があります。なお、適度な運動も大切です。週3-4回、1回30分程度の有酸素運動が効果的で、ウォーキング、水泳、サイクリングなどが推奨されます。運動により血管内皮機能が改善し、血管の柔軟性が向上します。また、筋力トレーニングも週2回程度取り入れると、基礎代謝の向上と体重管理に効果的です。ただし、過度な運動は逆効果となるため、自分の体力に応じた無理のない範囲で継続することが重要です。
ストレスを減らして質の良い睡眠を確保
慢性的なストレスは交感神経を過度に刺激し、仮面高血圧の主要な誘因となるため、ストレス管理も大切です。ストレス管理には、深呼吸法、瞑想、ヨガなどのリラクゼーション技法が有効で、1日10-15分の実践でも血圧低下効果が認められます。また、趣味活動や適度な社会的交流もストレス軽減に寄与します。なお、質の良い睡眠は自律神経のバランス調整に極めて重要なため、7-8時間の十分な睡眠時間の確保が理想的です。規則正しい就寝・起床時間を維持し、体内時計を整えることで、血圧の日内変動リズムが正常化します。したがって、睡眠の質が悪い場合や、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、医療機関を受診してください。
仮面高血圧の効果的な予防には、減塩を中心とした食事改善、適度な運動習慣の確立、ストレス管理と質の良い睡眠確保という3つの柱を総合的に実践することが重要です。これらの生活習慣改善は単独ではなく相乗効果により血圧安定化に寄与し、薬物治療に匹敵する降圧効果を発揮することも証明されています。特に中年期以降は生活習慣病のリスクが高まるため、早期からの予防意識と継続的な実践が将来の健康維持につながります。
千葉市若葉区都賀で糖尿病や仮面高血圧の診断をご希望の方へ
仮面高血圧や糖尿病を放置すれば、心筋梗塞、脳梗塞、腎不全など生命に関わる重篤な合併症を引き起こす可能性があります。したがって、絶対に放置してはいけません。仮面高血圧や糖尿病の初期段階では自覚症状に乏しく、通常の健康診断では見逃されやすいため、気になる症状がある方は速やかに医療機関を受診してください。早期発見と適切な治療開始により、重篤な合併症のリスクを大幅に軽減できます。なお、当院では、患者一人ひとりの状態に合わせた総合的な治療を提供しています。糖尿病や仮面高血圧の初期段階から進行した症例まで幅広く対応しておりますので、これらの症状に心当たりのある方、あるいは健康診断などで血圧の異常を指摘された方は、お気軽にご相談ください。
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糖尿病予備群(境界型糖尿病)の症状や対策について解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
厚生労働省が発表した平成28年「国民健康・栄養調査」の結果では、糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)はいずれも約1,000万人(合わせて約2,000万人)と推計されています。
この記事では、糖尿病の可能性を否定できない者「糖尿病予備群」について解説していきます。
後半部分では「糖尿病予備群にならないための予防法」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは
糖尿病予備群の主な症状
糖尿病予備群と診断された方へ
糖尿病予備群にならないための予防法
【糖尿病予備群にならないための予防法1】運動
【糖尿病予備群にならないための予防法2】食生活の見直し
【糖尿病予備群にならないための予防法3】禁煙
糖尿病予備群の疑いがある方、医師の診断を受けたい方へ
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは
糖尿病予備群(境界型糖尿病)とは、糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないものの、血糖値が正常より高い状態にあることを指します。
「HbA1c 6.5%未満」「空腹時血糖が110 mg/dl以上126 mg/dl未満」「75g経口ブドウ糖負荷試験2時間の血糖値が140 mg/dl以上200 mg/dl未満」のいずれかを満たす人が該当します。
糖尿病予備群の主な症状
糖尿病予備群(境界型糖尿病)では、自覚症状がありません。
しかし体内では、既に血糖値を下げるホルモンである「インスリン」が出にくくなったり、効きづらくなったりする変化が起きています。
また糖尿病に特有の合併症である、網膜症、神経障害、腎機能障害も少しずつ進行するとも言われています。
さらに高血圧や脂質異常症なども併発しやすくなり、全体として、血糖値が正常な状態に比べ、動脈硬化の進行は加速されます。
なお、動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患が引き起こされる危険性が高くなります。
糖尿病予備群と診断された方へ
糖尿病予備群の方は、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣を見直し、肥満や高血圧、ストレスなどに対する健康管理に取り組むことで、糖尿病へ進行するリスクを減らすことができます。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、まずは生活習慣の見直しから始めてください。
なお上述した通り、糖尿病予備群でも、既に血糖値を下げるホルモンであるインスリンが出にくくなったり、効きづらくなったりする変化が起きています。
また糖尿病に特有の合併症である、網膜症、神経障害、腎機能障害も少しずつ進行するとも言われています。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、絶対に放置してないでください。
糖尿病予備群にならないための予防法
糖尿病予備群では、生活習慣の改善により「糖尿病の発症のリスク」を減らすことができます。
では、具体的には何をすればいいのでしょうか。順番にご紹介していきます。
【糖尿病予備群にならないための予防法1】運動
糖尿病を予防するためには「運動」が効果的です。運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進。インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。
また長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。
ですので、糖尿病予備群と診断された方は、できれば毎日、少なくとも週に3~5回は体を動かしてください。
なお、糖尿病を予防するための運動としては「有酸素運動」と「レジスタンス運動」が推奨されております。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。
ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。
有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<レジスタンス運動>
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。
スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。
レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
【糖尿病予備群にならないための予防法2】食生活の見直し
糖尿病予防の基本は「食生活を見直すこと」です。
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。
食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。
バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、膵臓の負担は軽くなり、膵臓の能力は回復されます。
なお、食事のポイントについては以下をご覧ください。
<ゆっくり食べる>
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。
食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<野菜類から食べる>
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。
食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<アルコールは適量にする>
アルコールには一時的にはインスリンの働きを改善する効果があります。
しかし長期間飲んでいると逆にインスリンの分泌量が低下することがわかっていますので、アルコールは、ほどほどにしてください。
<腹八分目でストップ>
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。
いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。
とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
<間食をしない>
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌する膵臓に大きな負担がかかります。
また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。糖尿病を予防するためにも間食はできる限り控えてください。
【糖尿病予備群にならないための予防法3】禁煙
喫煙は交感神経を刺激して血糖を上昇させるだけでなく、体内のインスリンの働きを妨げる作用があります。
そのため、たばこを吸うと「糖尿病にかかりやすくなる」といえます。
日本人を対象とした研究データによると、喫煙者は非喫煙者と比べ糖尿病を発症するリスクが38%高くなると言われています。
ですので、糖尿病予備群の方は喫煙を控えてください。
糖尿病予備群の疑いがある方、医師の診断を受けたい方へ
糖尿病予備群の方は、自覚症状がありません。
そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。
健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
また糖尿病予備群の方の“適切な対策”を知りたい方も、いつでもご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.01.21
糖尿病治療法の一つ、インスリン療法を解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、糖尿病の代表的な治療法である「インスリン療法」について解説していきます。
後半部分では「インスリン療法のメリット・デメリット」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
インスリンとは何か
インスリン療法とは
インスリン療法のしくみ
インスリン注射を行う前に血糖自己測定
インスリン療法の具体的な手法
インスリン療法のメリット
インスリン療法のデメリット
インスリン注射はほとんど痛くありません
インスリン療法は早期に始めることが効果的です
インスリン療法についてご相談したい方はいつでもご相談下さい
インスリンとは何か
インスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンの一種です。
糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持っております。
なお、インスリンの働きが悪くなったり分泌される量が少なくなったりすることで、血糖値が高い状態が続いてしまうのが「糖尿病」です。
糖尿病について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センター」をご覧ください。
インスリン療法とは
インスリン療法とは、患者さん自身がインスリン製剤を継続的に投与して血糖をコントロールする治療法のことです。
インスリン製剤を投与する方法として、「頻回インスリン注射療法」と「持続皮下インスリン注入療法」があります。
頻回インスリン注射療法は、一般的にペン型の注射器を用いて1日に数回インスリン注射を行う方法です。お腹、太もも、上腕、お尻に注射することが推奨されています(これらの部位を少しずつ、ずらしながら注射します)。
一方、持続皮下インスリン注入療法は、携帯型のインスリンポンプを使用して皮下に留置した挿入した「カニューレ」からインスリンを持続的に注入する方法です。
インスリンの注入量や注入速度を細かく調整できるため、頻回インスリン注射療法で血糖コントロールが困難な人や低血糖を頻発する人、食事や勤務時間が不規則な人、妊娠中あるいは妊娠の予定がある人などに向いています。
なお、インスリン療法については「インスリンとは?特徴・種類・注意点」でも同様のことを伝えています。
インスリン療法のしくみ
インスリンの自己注射を行うのは「1型糖尿病」の方、または「2型糖尿病」のうち内服治療が難しい方です。
不足したインスリンを注射で補うことで、健康な人のインスリン分泌に近づけます。
なおインスリンの自己注射では、効果が長時間持続するインスリン製剤を1日に1,2回と、即効性のあるものを毎食前に打つなどして、この2つの分泌を再現します(どのインスリン製剤を使うか、どのタイミングで注射するかは体格や生活様式などに合わせて調整します)。
インスリン注射を行う前に血糖自己測定
インスリン注射を行う前に、自分で血糖値を測定する「血糖自己測定」を行うことがあります。
なぜなら日々の血糖値を記録することで、血糖コントロールを良好に行えるからです。
また直前に測定することで、「血糖値が低いにも関わらず自己注射を行い、さらに低血糖になる」といったことを防ぐことができます。
血糖自己測定の方法は以下の通りです。
⑴ 血糖測定器、測定用チップ、消毒用アルコール綿、穿刺器、穿刺針、自己管理ノート、針捨て容器を準備し、手を洗ってください。
⑵ 血糖測定器に測定用チップを、穿刺器に針をセットします。
⑶ 指先などを消毒します。そして針を消毒した場所に押し当て、穿刺器のボタンを押して針を刺してください。
⑷ 血液を測定用チップに染み込ませて、血糖値を測定します。
⑸ 残った血液を拭き取り、血糖値を自己管理ノートに記録してください。
インスリン療法の具体的な手法
インスリン注射の具体的な方法は以下の通りです。
⑴ 注入器、製剤カートリッジ、消毒綿など必要な物品を準備します。インスリン製剤が混濁している場合は均一になるようにカートリッジを振ってください。
⑵ インスリン製剤に注射針をセットします(針が曲がらないように真っすぐ刺してください)。
⑶ インスリン製剤の空打ちをして針先まで薬液を満たします。
⑷ ダイヤルを回転させて注射する単位数を医師の指示した値にセットしてください。
⑸ 注射する部位を消毒します。そして皮膚を軽くつまんで直角に注射針を刺してください。
⑹ ダイヤルが0になるまで、しっかりと薬液を注入します。そして10秒程度数え、注入ボタンを押したままで針を抜きます。
⑺ 針はキャップをかぶせてから取り外します。なお、針は1回きりの使用になりますので、ご注意ください。
※インスリン注射をする場所はお腹、太もも、おしり、腕です。
それぞれ薬の吸収速度が異なるため、注射部位を医師から指示される場合があります。
また、同じところに針を刺し続けると皮膚が硬くなり、痛みの原因になったり、薬の効きが悪くなります。
ですので毎回2〜3cmずらすようにしてください。
「糖尿病のインスリン注射器の使い方と副作用の対処法」でも同様のことを伝えています。
インスリン療法のメリット
インスリンを体外から補充することによって、無理にインスリンを出そうとする膵臓の働きすぎを防ぎ、疲れた膵臓を一時的に休めることができます。
インスリン治療によって膵臓の働きが回復したら、インスリン注射の回数を減らせたり、経口血糖降下薬だけの治療に戻せる可能性があります(インスリン療法により、膵臓のインスリン分泌機能が回復することもあります)。
インスリン療法のデメリット
残念ながら、インスリンには副作用があります。インスリン療法における主な副作用は、「低血糖症状」です。インスリンには、血糖値を下げ、良好な血糖コントロールが期待できる分、その裏返しで「低血糖症状」という副作用があります。
低血糖症状は、インスリン療法に限らず、糖尿病の治療に用いられる飲み薬全般でも起こりうる副作用です。
そのため、低血糖症状に対する適切な処置方法を把握し、血糖の自己測定などで自身を管理することが大切になってきます。
インスリン療法における副作用について詳しく知りたい方は「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。
インスリン注射はほとんど痛くありません
インスリン注射は予防接種や採血などでイメージする注射とは異なり、痛みはそれほどありません。
なぜならインスリン注射で使う専用の注射針は、採血用の注射針とは違い、痛みが少なくなるようデザインされているからです(採血で使う注射針の3分の1ぐらいの細さで針の先も特殊なカットがしてあり、痛みが少ないように工夫されています)。
インスリン療法は早期に始めることが効果的です
上述した通り、インスリンを体外から補充することによって、無理にインスリンを出そうとする膵臓の働きすぎを防ぎ、疲れた膵臓を一時的に休めることができます。
そのため、インスリン療法は早期に始めることが効果的です。近年では、高血糖毒性をとり除くために、早期からインスリン注射薬を使ったり、また比較的軽症の糖尿病にもインスリン注射薬を用いる場合があります。
ですので、主治医にインスリン療法を勧められたら積極的に受け入れるようにしてください。
日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会が発表した「糖尿病標準診療マニュアル」でも、いくつかの経口薬を併用しても血糖コントロールが改善せず,HbA1c 9%以上が持続するなら、インスリン療法を積極的に始める必要があると伝えています。
インスリン療法についてご相談したい方はいつでもご相談下さい
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。
そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2023.01.21
糖尿病と高血圧の関係
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。
この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
糖尿病の血圧値について
糖尿病と高血圧予防
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
【糖尿病と高血圧予防】運動
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。
<高血圧とは?>
高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。
糖尿病の血圧値について
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。
糖尿病と高血圧予防
糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる
1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
【糖尿病と高血圧予防】運動
運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。
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2022.10.05
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