糖尿病・代謝内科

【専門医監修】空腹時の眠気と糖尿病の関係について

2025.02.25

この記事では「糖尿病による空腹時の眠気」について解説していきます。後半部分では、「空腹時の眠気に対する対策」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

【目次】
空腹と眠気の関係:糖尿病との接点について
糖尿病による空腹時の眠気の特徴とは?
空腹時の眠気と糖尿病治療
空腹時の眠気に対する対策と予防
糖尿病による眠気と他の病気との違い、糖尿病検査について
空腹時の眠気が引き起こす合併症リスク
空腹時の眠気と糖尿病への対処法

 

空腹と眠気の関係:糖尿病との接点について

空腹と眠気の関係:糖尿病との接点について

まずは「糖尿病と空腹時の眠気の関連性」について詳しく解説します。

<空腹時の眠気が糖尿病のサインである可能性>

空腹時の眠気は、糖尿病の初期サインである可能性があります。特に、体内のインスリン抵抗性や血糖値の不安定さが、疲労感や集中力の低下を引き起こすことがあります。なお、空腹時だけでなく、食後すぐに強い眠気を感じる場合も血糖代謝に異常があることが考えられます。このような症状が現れた場合は注意が必要です。詳しくは「糖尿病と眠気の関係を徹底解説|食後や朝のひどい眠気の解消方法も」をご覧ください。

<血糖値の急激な変動が眠気に与える影響>

食事後に血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌され、その反動で急激な血糖値低下が起こります。この血糖値の変動は、脳へのエネルギー供給を不安定にし、強い眠気や倦怠感を引き起こすことがあります。特に、炭水化物を過剰に摂取すると、血糖値の急激な変動を引き起こしやすくなるため注意が必要です。

<低血糖による眠気のメカニズム>

低血糖状態は、脳のエネルギー供給を直接阻害します。具体的には、インスリンの過剰分泌によって血糖値が急降下すると、グルコースが脳細胞に十分に供給されなくなり、神経系の機能が低下します。また、HbA1c値が高い場合、慢性的な血糖コントロールの不良が原因で日中の眠気を感じやすいことが研究で示されています。したがって、HbA1c値が高い方は特に注意が必要です。なお、糖尿病患者さんが服用する血糖降下薬も、時に低血糖を引き起こし、同様の症状を生じさせる可能性があるため注意が求められます。

空腹時の眠気は単なる疲労ではなく、糖尿病の重要なサインである可能性があります。血糖値の変動と眠気の関係を理解し、早期に医療専門家に相談することが重要です。また、定期的な健康診断や生活習慣の改善が、糖尿病予防と管理において大切な役割を果たします。

 

糖尿病による空腹時の眠気の特徴とは?

糖尿病による空腹時の眠気の特徴とは?

糖尿病と空腹時の眠気には密接な関連があります。ここでは「具体的な特徴と対策」について詳しく説明します。

<低血糖による眠気と他の症状(めまい、脱力感など)>

低血糖状態は、眠気だけでなく、めまいや脱力感などの複数の身体症状を引き起こします。これらの症状は血糖値が急激に低下することによって生じ、脳へのエネルギー供給が不足します。その結果、自律神経にも影響を与え、患者さんは虚脱感や不安定さを感じることがあります。また、思考力や運動能力が一時的に低下することもあります。

<空腹時の眠気と食事のタイミング>

糖尿病患者さんにとって、食事のタイミングは眠気と深く関連しています。不規則な食生活は血糖値の乱れを引き起こし、その結果、強い眠気を誘発します。特に、朝食を抜いたり食事時間が不規則な場合、身体は血糖値を安定させるために過度なエネルギー代謝を行い、その結果として強い眠気が現れることがあります。

<糖尿病治療薬と眠気の関係>

糖尿病治療薬の中には、眠気を引き起こす可能性があるものもあります。インスリン製剤や一部の経口糖尿病薬は、血糖値のコントロールと同時に身体のエネルギー代謝に影響を与え、疲労感や眠気を引き起こすことがあります。特にインスリン分泌促進薬は血糖値の急激な変動を引き起こし、その結果、日中の眠気を増強することがあります。適切な食事管理、服薬指導、定期的な健康チェックは、これらの症状を軽減するために重要です。したがって、早期に医師に相談し、包括的な治療アプローチを検討することが大切です。

 

空腹時の眠気と糖尿病治療

空腹時の眠気と糖尿病治療

糖尿病治療において、空腹時の眠気は重要な健康指標となります。以下に「眠気への対策」と「治療方針」を解説します。

<血糖値コントロールの重要性と眠気の軽減>

適切な血糖値管理は、空腹時の眠気を軽減するための最も重要な戦略です。持続的に血糖値を安定させることで、エネルギー代謝が最適化され、不要な疲労や眠気を防ぐことができます。そのため、医療専門家と協力し、患者さん一人ひとりに適した血糖値目標を設定することが必要です。また、定期的な血糖モニタリング、食事療法、適度な運動は、血糖値の変動を最小限に抑え、眠気を軽減する効果的な方法です。

<インスリン治療と低血糖リスクの管理>

インスリン治療は血糖値のコントロールに重要な役割を果たしますが、低血糖のリスクも伴います。そのため、インスリン治療では適切な投与量とタイミングを医師とともに慎重に計画し、低血糖による眠気を予防することが重要です。さらに、携帯用のグルコース補給剤の準備、定期的な血糖値チェック、服薬スケジュールの厳密な管理が、低血糖リスクを軽減し、空腹時の眠気を抑制するための鍵となります。

<生活習慣の改善による眠気の予防>

規則正しい生活習慣は、空腹時の眠気を防ぐために欠かせません。バランスの取れた食事、定期的な運動、そして十分な睡眠を心がけることで、血糖値の安定が図られて代謝機能が向上します。さらに、ストレス管理や質の高い睡眠は糖尿病患者さんの全般的な健康状態を改善し、眠気の軽減にも寄与します。具体的には、食事ではタンパク質や複合炭水化物を含むバランスの良い内容を心がけ、運動は週に150分程度の中程度の有酸素運動を目標にしてください。

空腹時の眠気は、糖尿病治療における重要な指標です。患者さん一人ひとりの状況に応じた治療戦略を立て、継続的なモニタリングと調整を行うことで、眠気の軽減と生活の質の向上が期待できます。

 

空腹時の眠気に対する対策と予防

空腹時の眠気に対する対策と予防

空腹時の眠気を改善するためには、糖尿病患者さんにとって実践的で持続可能な戦略が必要です。以下に「具体的な対策」を紹介します。

<適切な食事間隔と量の調整>

血糖値を安定させるためには、規則正しい食事と適切な量の管理が重要です。1日3回のバランスの取れた食事を心がけるとともに、極端な空腹や過食を避けることが求められます。また、少量で頻繁な食事スタイルを採用することで、急激な血糖値の変動を防ぎ、持続的なエネルギー供給が可能になります。特に、タンパク質、健康的な脂質、複合炭水化物を組み合わせることで、血糖値の安定と眠気の軽減に寄与します。

<低血糖を予防するための間食の工夫>

適切な間食の取り入れは、低血糖による眠気を防ぐ効果的な方法です。食事の間に、タンパク質や複合炭水化物を含む軽い間食を摂取することで、血糖値の急激な低下を防げます。なお、ナッツ、ヨーグルト、果物、全粒粉のクラッカーなどは、安定したエネルギー供給を実現し、眠気の予防に適した食品です。

<運動と睡眠の質が眠気に与える影響>

適度な有酸素運動は、インスリン感受性を高めて代謝機能を改善します。一方、質の高い睡眠はエネルギー代謝と血糖値の調整に不可欠です。なお、運動は1日30分程度を目安に行い、睡眠時間は7〜8時間を確保することで、生活リズムを整えながら眠気対策を強化できます。

空腹時の眠気は、適切な食事管理、間食の工夫、運動習慣の確立、そして質の高い睡眠によって効果的に予防することができます。個別の状況に応じたアプローチを取り入れ、医療機関と連携することで、糖尿病患者さんの生活の質を向上させることが可能です。

 

糖尿病による眠気と他の病気との違い、糖尿病検査について

糖尿病による眠気と他の病気との違い、糖尿病検査について

次は「糖尿病特有の眠気と他の疾患との差異」について解説します。

<空腹時血糖値検査と眠気の症状>

空腹時血糖値検査は、糖尿病診断の基本的な方法です。血糖値の正常範囲は100mg/dL未満で、100〜125mg/dLの場合は境界型、126mg/dL以上で糖尿病と診断されます。この検査は、血糖値の異常が眠気とどのように関連しているかを評価する重要な指標です。なお、糖尿病による眠気は、血糖値の急激な変動や代謝異常が原因で生じ、単なる疲労感とは異なる特徴的な症状を示します。このような眠気は、朝食を抜いた後や食後の急激な血糖値の低下時に特に顕著になることがあります。

<睡眠時無呼吸症候群など他の疾患との鑑別>

糖尿病による眠気は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)による眠気と症状が似ている場合があります。どちらも日中の過度な眠気を引き起こしますが、その原因は異なります。SASは、睡眠中に呼吸が一時的に停止したり弱くなったりすることで酸素が不足し、疲労感や眠気を引き起こします。一方、糖尿病の眠気は血糖値の急激な変動やエネルギー代謝の異常が主要な原因です。これらを区別するには、血糖値検査やポリソムノグラフィー(睡眠検査)など、詳細な医学的検査が必要です。

糖尿病による眠気の診断には、血糖値の測定を含む包括的な医学的評価が不可欠です。また、似た症状を持つ疾患が存在するため、専門医による正確な検査と診断が重要です。早期発見と適切な治療を受けることで、眠気やその他の症状を改善し、生活の質を向上させることができます。

 

空腹時の眠気が引き起こす合併症リスク

空腹時の眠気が引き起こす合併症リスク

空腹時の眠気は、糖尿病患者さんにとって重大な健康リスクを示す警告信号です。以下では「具体的なリスク」について解説します。

<慢性的な低血糖が及ぼす長期的な健康影響>

血糖値の不安定な変動は、神経細胞の機能を低下させ、認知機能や記憶力の低下を徐々に引き起こします。また、血管内皮の障害を通じて心血管系のリスクが高まります。これらの影響は一時的なものではなく、長期的に深刻な健康問題を招く可能性があるため、早期の対応が重要です。

<眠気による日中の活動量低下と糖尿病の進行>

眠気が原因で日中の活動量が低下すると、運動不足が進み、インスリン感受性がさらに低下します。その結果、代謝機能が悪化し、肥満や筋肉量の減少を引き起こします。このような悪循環は糖尿病の進行を促進し、治療をより困難にします。

<眠気と他の糖尿病症状との関連性>

慢性的な疲労感は、免疫機能を低下させるだけでなく、うつ症状や神経障害のリスクも高めます。さらに、血糖値の不安定さは網膜症、腎症、末梢神経障害といった深刻な合併症に直結しています。眠気はこれらの症状と密接に関連しており、身体からの重要な警告信号と捉えるべきです。

空腹時の眠気を軽視せず、早期の医学的介入と包括的な治療アプローチを行うことが、合併症リスクを軽減し、健康を守るための鍵となります。

 

まとめ:空腹時の眠気と糖尿病への対処法

まとめ:空腹時の眠気と糖尿病への対処法

空腹時に眠気を感じることは、血糖値の急激な低下が関係している場合があり、糖尿病の重要な健康サインとなり得ます。この症状は、血糖値の不安定な変動が原因となることが多く、認知機能や代謝、神経系に長期的かつ深刻な影響を及ぼす可能性があります。そのため、医師との継続的な連携と個人による自己管理が極めて重要です。具体的な対策としては、タンパク質と複合炭水化物をバランスよく組み合わせた食事を心がけることが有効です。これに加え、適切な間食を取り入れることでエネルギーの安定供給を図り、血糖値の急激な変動を防ぐことができます。また、1日30分程度の中程度の運動を習慣化し、7〜8時間の質の高い睡眠を確保することは、血糖値を安定させ、生活の質を向上させる重要なポイントです。さらに、定期的な血糖値のモニタリングを行い、早期発見と積極的な治療を行うことが、合併症のリスクを軽減する最も効果的な方法です。空腹時の眠気を軽視せず、日々の生活習慣を見直し、医療専門家と密接に連携することで、糖尿病の進行を防ぎ、健康を維持するための基盤を作り上げることができます。なお、当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた総合的な治療を提供しています。糖尿病の初期段階から進行した症例まで幅広く対応しておりますので、糖尿病の症状に心当たりのある方、もしくは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。

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糖尿病と高血圧の関係

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。 この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです 糖尿病の血圧値について 糖尿病と高血圧予防 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 【糖尿病と高血圧予防】運動 糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について   糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。 <高血圧とは?> 高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。   糖尿病の血圧値について 日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   糖尿病と高血圧予防 糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。   糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる 野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる 1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目 慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。   【糖尿病と高血圧予防】運動 運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動 有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動 レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。   糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について 運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。 当日の順番予約はこちらから

2022.10.05