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【新型コロナウイルス】オミクロン株とは何か

2021.12.04

現在、世界各国で感染が確認されている「オミクロン株」は新型コロナウイルスの新たな変異株。まだ未解明な点も多く、感染再拡大を防ぐためには初期段階での対応が重要になります。そのため、まずはオミクロン株について理解し、徹底した感染予防対策をとる必要があるでしょう。 この記事では「オミクロン株の特徴」や「オミクロン株の感染状況」についてご説明していきます。オミクロン株について不安を感じている方はぜひ最後までご覧ください。

【目次】
新型コロナウイルスの一種オミクロン株とは
オミクロン株の特徴につきまして
オミクロン株の症状につきまして
オミクロン株のワクチン接種につきまして
既存ワクチンの効果について
3回目の新型コロナワクチン接種について
【3回目の新型コロナワクチン接種が受けられる時期】
【3回目の新型コロナワクチン接種の対象者】
【3回目の新型コロナワクチン接種を特におすすめする方】
【3回目の新型コロナワクチン接種が受けられる場所】
【3回目の新型コロナワクチン接種を受けるための手続き】
オミクロン株の日本国内の感染状況につきまして
オミクロン株への対策につきまして
【3回目の新型コロナワクチンを接種できる時期につきまして】


新型コロナウイルスの一種オミクロン株とは
オミクロン株とは、南アフリカで新たに確認された新型コロナウイルスの変異株。インド由来のデルタ株と同様で、非常に感染力が高い変異株と言われております。

そのため、世界保健機関(WHO)はオミクロン株を最も警戒度が高い「懸念される変異株=VOC」に位置づけました。

オミクロン株は自然免疫に関わるタンパク質の因子(インターフェロンと呼ばれます)に作用する性質を秘めていることから、感染力が高いウイルスとなっています。

なお、日本でも令和3年11月28日に国立感染症研究所がオミクロン株を「懸念される変異株」と位置づけ、より一層警戒を高めております。

オミクロン株についてさらに詳しく知りたい方は「国立感染症研究所のホームページ」をご覧ください。


    


オミクロン株の特徴につきまして
オミクロン株の特徴はウイルス表面の突起部分(スパイクタンパク質)に30か所以上の変異があることです。

この突起部分が多いと、細胞の受容体に結合しやすくなり、感染力が高まる可能性が懸念されています。

また、変異により突起部分(スパイクタンパク質)の性質が変わるため、ワクチンで作られる「中和抗体」の働きを弱めるとも考えられております。

ですので、オミクロン株は非常に感染力が強く、「第6波」の主体となる可能性があると指摘されているのです。


オミクロン株の症状につきまして
オミクロン株の主な症状は、倦怠感、頭痛、体の痛み。場合によっては、のどの痛みやせきなどの症状があります。

現在オミクロン株では、インド由来のデルタ株のように心拍数の増加や血中酸素濃度低下、嗅覚・味覚障害などの症状が出ないとされております。

しかし、だからといって軽視してはいけません。

冒頭でも申し上げた通り、オミクロン株はいまだに未解明な点が多く、その脅威は計り知れません。

重症化する可能性は十分に考えられますので、くれぐれも油断しないようにしてください。

 

既存ワクチンの効果について
オミクロン株は新型コロナウイルスが突然変異した「変異株」です。

そのため、既存のワクチンでは従来株のような効果がないと考えられています。

しかし、新型コロナワクチンはデルタ株に対して一定以上の効果がありました。

ですから、ファイザーやモデルナ等のコロナワクチンでも、オミクロン株に対して一定の効果があると考えられるでしょう。
    

3回目の新型コロナワクチン接種について
新型コロナワクチンを2回接種すると十分な発症予防効果があります。

しかし発症予防効果は、時間の経過に伴い効果が低下していきます。そのため、3回目の追加接種が推奨されております。

3回目の新型コロナワクチンを接種すると、低下した感染予防効果や重症化予防効果等を高める効果がございます。

ですから、感染予防効果を高めたい方には新型コロナワクチンの3回目接種をおすすめします。なお、3回目接種の時期や対象者は以下の通りでございます。


【3回目の新型コロナワクチン接種が受けられる時期】
新型コロナワクチン接種を行う期間は、令和3年12月1日から令和4年9月30日までの予定となっております。詳しくは「厚生労働省のホームページ」をご覧ください。

 

【3回目の新型コロナワクチン接種の対象者】
新型コロナワクチンの3回目接種の対象者は、以下をすべて満たす方になります。

①    2回目接種を完了した日から、原則8か月以上経過した方
②    18歳以上の方
③    日本国内での初回接種(1回目・2回目接種)または初回接種に相当する接種(※1)が完了している方

(※1)
次に該当する方が、初回接種に相当する接種を受けた方となります。ただし、日本で薬事承認されている「ファイザー社ワクチン」「武田/モデルナ社ワクチン」「アストラゼネカ社ワクチン」のいずれかを接種している場合に限ります。
(ア)海外で2回接種した方
(イ)海外在留邦人等向け新型コロナワクチン接種事業で2回接種した方
(ウ)在日米軍従業員接種で2回接種した方
(エ)製薬メーカーの治験等で2回接種した方

【3回目の新型コロナワクチン接種を特におすすめする方】
①    高齢者、基礎疾患を有する方などの「重症化リスクが高い方」
②    重症化リスクが高い方の関係者・介助者など「重症化リスクが高い方との接触が多い方」
③    医療従事者などの「職業上の理由などによりウイルス曝露リスクが高い方」


【3回目の新型コロナワクチン接種が受けられる場所】
新型コロナワクチンの接種場所は原則として、住民票所在地の市町村(住所地)の「医療機関」や「接種会場」になります。

インターネットで、新型コロナワクチンを受けることができる医療機関や接種会場を探すには、接種総合案内サイト「コロナワクチンナビ」をご覧ください。

なお、やむを得ない事情により住所地での新型コロナワクチン接種ができない方は、住所地以外で接種できる場合があります。具体的な手続きに関しましては、コロナワクチンナビの「住所地外接種届について」をご覧ください。

 

【3回目の新型コロナワクチン接種を受けるための手続き】
新型コロナワクチンは以下のような方法で接種を受けることになります。

①     住民票所在地の市町村から追加接種用の「接種券」と「新型コロナワクチン追加(3回 目)接種のお知らせ」が届きます。

②      新型コロナワクチンを受けることができる医療機関や接種会場を「コロナワクチンナビ」または、その他の方法でお探しください。

③    電話やインターネットで予約をしてください。

④    市町村から郵送された「接種券が印字された予診票」と「予防接種済証」を持ち、接種会場に向かいます。(当日は速やかに肩を出せる服装でお越しください)


オミクロン株の日本国内の感染状況につきまして
現在、日本国内で確認されているオミクロン株の感染者は1名。空港検疫においてオミクロン株が確認されました。

(感染者はアフリカ南部のナミビアから帰国した男性です)厚生労働省はこの事態を受け、水際対策を強化。

今後は各国政府やWHO、専門家等とも連携しつつ、諸外国の感染状況を注視しながら、機動的な感染拡大防止対策に努めていくと発表しております。

なお、東京都では12月3日から「オミクロン株」を判別できる都独自の「変異型PCR検査」を開始しております。

検査の詳細については「都健康安全研究センターのサイト」に記載しておりますので、ぜひご覧ください。

(2022/01/15追記)

12月時点では数名だった新型コロナ感染者ですが、1月半ば時点で全国でおよそ2.5万人、東京でおよそ4,500人超とオミクロン株は猛威を振るっております。

確認ができている重傷者数はおよそ230名、死者6名と深刻な被害も出ております。

お出かけの際はくれぐれも感染予防を徹底してください。


オミクロン株への対策につきまして    
これまでにご紹介した通り、オミクロン株は、ウイルス変異箇所が多く、高い感染力を持っております。

また、ワクチン効果減弱などの可能性が指摘されています。しかし、過度に恐れる必要はありません。これまでと同様、手洗い、うがい、三密の回避、換気といった基本的な感染予防対策の徹底をすれば、オミクロン株に対して十分に効果があります。ですから、引き続き感染予防対策の継続をお願い致します。
 

【3回目の新型コロナワクチンを接種できる時期につきまして】
新型コロナ、オミクロン株対策のためのワクチン接種時期についてですが、今の供給ペースから一般の方々がワクチンを接種できるのは2月以降になることが予想されます。

千葉県内で3回目のコロナワクチン接種の対象となるのはおよそ500万人ほどになりますが、2本目からの摂取間隔の観点から昨年ほど予約が取りづらくなることはないでしょう。

3回目のコロナワクチン接種は2本目を接種してから8ヶ月以上経過している必要があります。

オミクロン株に備えてワクチン接種をご希望の方は、過去に接種された時期にご注意のうえ予約開始時期をお待ちください。

コロナワクチン予防接種終了のお知らせ

この度、当クリニックにおける新型コロナウイルスワクチンの予防接種について、令和6年3月31日をもちましてすべての接種を終了いたしましたのでお知らせいたします。

今後の接種に関するお問い合わせは不要ですので、ご了承ください。

引き続き、皆様の健康を第一に考えた医療サービスの提供に努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。