板谷内科クリニックブログ

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糖尿病・代謝内科の糖尿病についての記事一覧

糖尿病・代謝内科

糖尿病と高血圧の関係

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。 この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです 糖尿病の血圧値について 糖尿病と高血圧予防 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 【糖尿病と高血圧予防】運動 糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について   糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。 <高血圧とは?> 高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。   糖尿病の血圧値について 日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   糖尿病と高血圧予防 糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。   糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる 野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる 1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目 慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。   【糖尿病と高血圧予防】運動 運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動 有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動 レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。   糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について 運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。 当日の順番予約はこちらから

2022.10.05

糖尿病・代謝内科

糖尿病患者の足にみられる症状について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病はインスリンの分泌不全もしくは、インスリンが作用する臓器が十分にインスリンの効果を受けられない状態(インスリン抵抗性)、あるいはその両方がきっかけで血糖値が慢性的に高くなってしまった代謝異常の状態を指します。 血糖値が何年間も高いままでいると、将来的に心臓病や、失明、腎不全といったより重い病気につながります。 そのため、糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。 この記事では、糖尿病患者の足にみられる症状について解説していきます。 後半では「足の症状のチェックポイント」を説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 糖尿病の主な合併症について 糖尿病足病変とは? 足の症状が悪化した時のリスクについて 糖尿病患者の足に出る症状一覧 糖尿病に対するフットケアについて   糖尿病についてすぐ相談したい方はこちら 糖尿病の主な合併症について 糖尿病の合併症の中でも「糖尿病性神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」は3大合併症と言われております。 中でも「糖尿病性神経障害」は多くの糖尿病患者に起こりやすく、立ちくらみや下痢、便秘といった自律神経障害や手足の痺れ、冷えやこりといった感覚・運動神経障害といった症状が現れます。 神経障害が進行してしまうと、通常より感覚が鈍くなるため小さな傷をつくりやすいです。   糖尿病足病変とは? 糖尿病の患者に生じる足のトラブルの総称を「糖尿病足病変(とうにょうびょうあしびょうへん)」といいます。 病変には、足に生じる水虫や細菌感染による病変、たこやうおのめ、足の潰瘍や変形などがあります。 さらに重症になると壊疽(えそ)という組織が死んでしまった状態になり、最悪の場合は足を切断することもあります。 これらを避けるためには、血糖を適切な状態に保つことはもちろん、毎日足の状態をよく観察し異常をすぐに見つけることが大切です。 このような状態で外傷、靴ずれ、低温やけどなどによりキズができると潰瘍や壊疽へと悪化する恐れがあるため、注意が必要です。 自分の症状が糖尿病足病変の症状かどうか気になるという方は、いつでも気兼ねなくご相談ください。   症状が気になる方はこちらをクリック 足の症状が悪化した時のリスクについて 糖尿病患者にとって、もっとも怖い足の問題は「足を失うこと」です。 糖尿病で足を失うことは珍しい話ではなく、糖尿病の合併症である神経障害や血管障害などは、足の壊疽(組織が腐ってしまうこと)を引き起こします。 壊疽は大変治りにくい病気で、足を切断することも少なくありません。 糖尿病の症状が見られた方はすぐにでもご相談ください。   すぐに相談したい方はこちらをクリック 糖尿病患者の足に出る症状一覧 糖尿病性足病変の予防には、日頃からのセルフチェックが大切です。 以下の症状がある方は糖尿病の疑いがありますので、速やかに糖尿病専門医による診察をご検討ください。 <糖尿病患者の足に出る症状> 1. 足の先がしびれる 2. 足の先に痛みがある 3. 足の先がジンジン(ピリピリ)する 4. 足の感覚に異常がある(痛みを感じにくい、感覚が鈍いなど) 5. 足がつる 6. うおのめ、たこ、まめ、靴ずれがよくできる 7. 小さな傷でも治らない 8. 足に感染症がある(水虫など) 9. 皮膚が赤くなったり、腫れたりしている部分がある 10. 皮膚が乾燥したり、ひび割れしている部分がある 11. 爪が変形したり、変色したりしている   糖尿病に対するフットケアについて 糖尿病性足病変を予防するためには、日頃から自分の足を気にかけて、フットケアすることが大切です。 毎日足の隅々まで見て触ってよく観察しましょう。具体的な足の糖尿病対策については以下をご覧ください。   【糖尿病対策1】見えないところは鏡を使って観察しましょう 毎日明るい場所で足の裏側を鏡にうつしてみたり、目の悪い方は、周りの人にみてもらいましょう。 長時間歩いた後や運動後は特に念入りに観察してください。   【糖尿病対策2】爪は切り過ぎないようにしましょう 神経障害が進んでいると「違和感」や「痛み」を感じません。 伸びた爪はケガのもとになりますので、こまめに手入れをしてください。なお、硬くて切りにくい爪は無理に自分で切らずに医師や看護師に処置してもらいましょう。   【糖尿病対策3】足を清潔に保ちましょう 感染を防ぐためには、足を清潔に保つことが重要です。足は石けんをよく泡立てて、柔らかいタオルやスポンジで優しく洗ってください。指の間も忘れずに洗いましょう。   【糖尿病対策4】自分の足に合った靴をはきましょう 靴が足に合っていないと、靴ずれを起こしたり、血管を圧迫したりします。 そのため、足の糖尿病対策として靴選びは重要なポイントです。靴を選ぶ際は以下のポイントに注意して選びましょう。   <靴選びのポイント> 1. つま先に1センチ程度の余裕があり、足の形に合っている 2. 革や内張りが柔らかく、靴の内部に硬い縫い目がない 3. クッション性がよく、靴底が安定している 4. ハイヒールなど、一カ所に体重がかかるものは避ける 5. 一日の中で最も足が大きくなる夕方を基準にサイズを選ぶ 6. 通気性のよい綿かウールのものを選ぶ   <靴を履く時のポイント> 1. 新しい靴は最初から長時間履かずに少しずつ慣らしていく 2. 毎日履きかえて清潔に保つ 3. 靴の中に異物がないか、よく確認してから履く 4. 運動や散歩をする時は足首が固定されるよう、紐やマジックテープが付いた運動靴を履く   【糖尿病対策5】必ず靴下を履きましょう 足のケガの防止のため、靴下を必ず履くようにしましょう。 靴下を履くことでケガだけでなく、水虫の予防にもなります。 靴下の選び方については「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。   【糖尿病対策6】やけどに注意しましょう 神経障害により足が冷えることはよくありますが、そんなときは熱さに対しても鈍くなっています。 湯たんぽやこたつ、電気カーペットなどでは低温ヤケドに十分注意しましょう。 これまで紹介してきたように糖尿病は放っておくと深刻な症状が出てまいります。 早期発見、治療が何よりも大切ですが、糖尿病は患者本人が気付きにくいという厄介な病気でもあります。 例え身体がどこもおかしくなかったとしても、ほんの少しでも気になることがありましたらまずは相談だけでもご検討ください。 当院ではどんな些細なことでも気軽にご相談いただけるようなクリニックを目指しております。 ちょっとした変化でも気がかりな方は、いつでも当院にお越しください。 相談されたい方はこちらをクリック

2022.05.25

糖尿病・代謝内科

小児糖尿病の子供にみられる症状と治療法について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、お子様が小児糖尿病かをどうかチェックする際のポイントを紹介していきます。 記事の後半では「合併症のリスク」や「糖尿病の治療方法」についても解説します。 小児糖尿病についてすぐ相談したい方はこちら 【目次】 子供が発症しやすい小児1型糖尿病について 1型糖尿病の2型糖尿病との違いについて 小児糖尿病にみられる症状とは? 糖尿病性ケトアシドーシスとは? 合併症のリスク・症状について 子供の糖尿病治療方法について 糖尿病の治療方法①インスリン療法 糖尿病の治療方法②食事療法 糖尿病の治療方法③運動療法   子供が発症しやすい小児1型糖尿病について そもそも糖尿病とは、すい臓で作られるインスリンの分泌不全またはインスリンが作用する臓器が十分にインスリンの効果を受けられない状態(インスリン抵抗性)、もしくは両方がきっかけで血糖値が慢性的に高くなってしまった代謝異常の状態を指します。 そのうち1型糖尿病とは前者のインスリン分泌不全に該当します。 すい臓にはランゲルハンス島という細胞の集合体があり、その中にあるβ(ベータ)細胞がインスリンを分泌しています。 小児1型糖尿病とはそのβ細胞が壊れてしまうことで生じるインスリンが原因で引き起こされる症状なのです。 なぜβ細胞が破壊されてしまうのか、その原因についてはウイルス感染の関与も疑われておりますが、詳しい原因は完全に解明されていません。 1型糖尿病は小児期に発症することが多く、小児1型糖尿病と呼ばれるのはそのためです。 日本内分泌学会の公式HPでも小児1型糖尿病について紹介されています。   1型糖尿病の2型糖尿病との違いについて インスリンは骨格筋や肝臓などの(標的)臓器に作用し、糖の吸収を促します。 肥満などでインスリンの効果を調整する物質(アディポサイトカインと呼ばれます)の分泌異常が起こると、インスリンが標的臓器に対して効果を十分に発揮できなくなります。 つまり2型糖尿病とは、標的臓器のインスリンに対する感受性が下がり、(分泌量は十分でも)インスリンの作用が十分になされないことが原因で起こる症状です。 前段の通り、1型糖尿病との違いとしては血糖値が高まる原因が異なります。 糖尿病の子供の大半は1型の小児糖尿病ですが、近年2型糖尿病の子供も増加傾向にあります。 糖尿病かどうか診察したい方はこちら   小児糖尿病にみられる症状とは? 子供が小児糖尿病を発症した場合、どのような症状があらわれるのでしょうか? 以下の症状が見られた場合は、小児糖尿病の疑いがあります。 お子様に当てはまる症状があれば、速やかに診察を受けてください。 <糖尿病の子供によくみられる症状> 1. 何度もトイレにいく 2. 喉が渇いて沢山の水がほしくなる 3. 食べているのに痩せる 4. お腹が痛くなる 5. だるい、疲れやすい 6. 意識を失う   子どもの年齢が幼いほど自分から身体の異変を訴えることは難しく、その分小児糖尿病は通常の糖尿病よりも気付きにくいという厄介な病気です。 ただ大人の方でも子どもが本当に小児糖尿病なのかどうかを判断することは難しいでしょう。 些細な変化でも気になることがあったら、すぐに医師にご相談ください。 当院では予約を取らずに受診いただけます。 以下のボタンから当日の順番をお取りいただければスムーズに診察ができますので、ご活用ください。 小児糖尿病について相談したい方はこちら 糖尿病ケトアシドーシスについて インスリン不足がさらに進むと「糖尿病ケトアシドーシス」という合併症を引き起こす恐れがあります。 糖尿病性ケトアシドーシスになるとだるさ、頭痛や痙攣といった症状になり、最後には昏睡状態になってしまう状態で、最悪の場合死に至ることもあります。 糖尿病性ケトアシドーシスは1型糖尿病がきっかけで起こることがほとんどで、インスリンが不足することで脂肪がエネルギーとして使われるような状態です。   糖尿病合併症のリスク・症状について 糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに重篤な合併症が進展することです。血糖値が高い状態が持続すると「数年~十数年」の経過で合併症が生じます。 小児1型糖尿病では、失明したり、腎不全となり透析をしなければならなくなったり、痛みを感じにくくなったりします。 また大人になると、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、歯周病、感染症などになりやすくなることもあります。 ですので、お子様に糖尿病の症状が見られた際には絶対に放置してはいけません。 糖尿病の合併症のリスク・症状については「MSDマニュアル」に記載しておりますので、より詳しく知りたい方はご覧ください。   小児糖尿病の治療方法について 小児糖尿病の治療は、健康な子供と同じ発育と生活の質(クオリティ・オブ・ライフ:QOL)の確保が前提となります。 本人や家族はもちろん、学校の先生やまわりの友達にも、糖尿病の病気への理解と、きちんとした治療が必要であるという意識をもってもらうことが大切です。 以下、糖尿病の治療方法になります。   小児糖尿病の治療方法①インスリン療法 インスリンが不足した状態になっているときに、インスリン注射等で外部からインスリンを補うことによって血糖を下げます。 これにより健常な子供と同等の血糖値変動パターンに近づけることが可能となり、日常生活における支障を和らげることができます。   小児糖尿病の治療方法②食事療法 食事療法は糖尿病治療の基本です。 1. 食べすぎず、腹八分目に抑える 2. 朝昼晩、規則正しく食べる 3. バランスよく食べ、食事中はゆっくりよく噛んで食べる 4. 寝る間際に食べすぎない これらのことをきちんと守り、3大栄養素(脂質、糖質、タンパク質)をバランスよく摂取してください。 千葉県の公式HPでも「子供の糖尿病治療と管理について」にて糖尿病の子供に関する治療法を紹介しています。   小児糖尿病の治療方法③運動療法 運動療法の基本は、運動によるエネルギー消費・肥満の解消や抑制です。 運動療法により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病の症状が改善に近づきます。 子供にとってはストレス解消や筋力の増加にも役立つので、積極的に取り入れてほしいです。 運動療法については「糖尿病を改善するための運動」にも記載があります。 小児糖尿病は早期発見・早期治療が何よりも肝心です。 どんな小さなことでも気になる方は気兼ねなく当院にご相談ください、糖尿病専門医の医師が丁寧に診察致します。 小児糖尿病について相談したい方はこちら

2022.05.24