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糖尿病・代謝内科の食事についての記事一覧
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【専門医監修】糖尿病予防に効く食事|合併症予防のための食事療法
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「糖尿病予防に効果的な食事」について解説していきます。後半部分では「糖尿病予防のための生活習慣」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
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【目次】
糖尿病予防に効果的な食事とは?
糖尿病予防に良い食材とその効果
糖尿病予防のための食事の摂り方
糖尿病予防に効果的なメニュー例
糖尿病予防のための生活習慣
糖尿病予防に効果的な食事とは?
糖尿病予防には、バランスの取れた食事が欠かせません。特に重要な栄養素として、食物繊維、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどが挙げられます。食物繊維は血糖値の急上昇を抑え、満腹感を持続させるため「全粒穀物」や「野菜」など、食物繊維が豊富に含まれている食品を積極的に摂取してください。 また、良質なタンパク質は血糖値を安定させる役割を果たします。良質なタンパク質は、豆類、魚、鶏肉などに含まれるため、これらの食品をバランスよく取り入れることが重要です。さらに、ビタミンやミネラルは代謝をサポートし、免疫力を強化します。特にビタミンDやマグネシウムは、糖尿病のリスクを低減する可能性があるため、積極的に摂取してください。なお、バランスの取れた食事の基本は、食材の多様性と適切な量です。定期的に食事を摂り、過剰なカロリーや糖分、飽和脂肪を避けることが大切です。このような食事習慣を維持することで、糖尿病予防に大きく貢献します。したがって、普段からバランスの取れた食事を心掛けてください。「厚生労働省のサイト」や「千葉栄養士会のホームページ」でも同様の見解を述べています。
糖尿病予防に良い食材とその効果
糖尿病予防に役立つ食材には、以下のものがあります。
【糖尿病予防に良い食材とその効果1】緑黄色野菜
緑黄色野菜は低カロリーで食物繊維が豊富なうえ、糖質や脂質の代謝に必要なビタミンやミネラルも多く含んでいます。特にブロッコリーや小松菜には、糖の代謝を促進する葉酸が豊富です。したがって野菜を選ぶ際は、緑黄色野菜を中心に摂取してください。ただし、南瓜やれんこん、芋類は糖質が多いため、食べ過ぎには注意が必要です。
【糖尿病予防に良い食材とその効果2】魚
アジ、さば、さんまなどの青魚には、インスリン分泌を改善する脂肪が豊富に含まれています。特に、これらの魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、抗炎症作用があり、インスリンの感受性を高める効果があります。これにより血糖値の管理が容易になり、糖尿病予防に役立ちます。また、EPAとDHAは心血管の健康にも寄与するため、全身の健康維持にも効果的です。青魚を定期的に摂取することで、これらの健康効果を得ることができます。
【糖尿病予防に良い食材とその効果3】きのこ
きのこは低カロリーで食物繊維が豊富です。食物繊維は糖の吸収を遅らせるため、血糖値の上昇を抑制します。さらに、きのこに含まれるβ-グルカンは胃や腸で膨らみ、満腹感を得やすくし、お通じの調子も整えます。したがって糖尿病予防には、きのこ類を積極的に摂取することがお勧めです。
【糖尿病予防に良い食材とその効果4】豚肉
豚肉にはビタミンB1が含まれており、このビタミンは糖を分解してエネルギーに変える働きがあります。したがって、ビタミンB1を積極的に補給して糖代謝を高め、血糖値をコントロールしてください。なお、ビタミンB1が不足すると、糖が分解されずに血糖値が上がることがありますので、ご注意ください。
【糖尿病予防に良い食材とその効果5】大豆製品(高野豆腐)
高野豆腐にはレジスタントプロテインが含まれており、これは食物繊維と似た働きをします。レジスタントプロテインは糖質の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を防ぎます。したがって、高野豆腐を積極的に食事に取り入れてください。
【糖尿病予防に良い食材とその効果6】乳製品
乳製品はカルシウムやビタミンDを豊富に含み、骨の健康を維持するのに役立ちますが、糖尿病予防にも効果的です。低脂肪または無脂肪の乳製品を選ぶことで、カロリーや飽和脂肪の摂取を抑えつつ、健康的な栄養を得ることができます。特にヨーグルトには、プロバイオティクスが含まれており、腸内環境を整え、インスリン感受性を改善する効果があります。また、ギリシャヨーグルトは高たんぱくで低脂肪の選択肢としてお勧めです。なお、牛乳を選ぶ際は、無脂肪または低脂肪のものを選んでください。これにより、必要な栄養素を摂取しながら、カロリーと飽和脂肪の摂取を抑えることができます。
【糖尿病予防に良い食材とその効果7】海藻
海藻類は全般的に低カロリーで、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富です。特に「めかぶ」はお勧めです。ネバネバ成分が血糖値の上昇を緩やかにします。
【糖尿病予防に良い食材とその効果8】玄米や胚芽米
玄米や胚芽米にはクロムというミネラルが含まれています。クロムはインスリンが糖を細胞に取り込む際に助けとなり、インスリンの働きをスムーズにします。そのため、白米の代わりに玄米や胚芽米を選ぶことで、血糖値の管理がしやすくなります。なお、血糖値を下げるのに効果的な食べ物については「血糖値を下げるのに効果的な食べ物を紹介」に詳しく記載しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
糖尿病予防のための食事の摂り方
糖尿病予防において、食べ方も重要です。適切な摂取方法を心掛けることで、血糖値のコントロールや体重の管理が促進されます。糖尿病予防のための食事の摂り方については、以下をご覧ください。
【糖尿病予防のための食事の摂り方1】野菜類から食べる
食事を始める際は、野菜類から摂ることが重要です。野菜や豆類を最初に摂ることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、食事全体のカロリー摂取量を調整することができます。
【糖尿病予防のための食事の摂り方2】ゆっくり食べる
急いで食事をすると、食べすぎの原因となるだけでなく、血糖値の急激な上昇をもたらす可能性があります。食事をゆっくりと楽しむことで、適切な量を摂取しやすくなります。
【糖尿病予防のための食事の摂り方3】規則正しい食事を心掛ける
日々の食事を3食、規則正しく摂ることが重要です。不規則な食事や食事を抜くことは血糖値の乱れを招きやすく、糖尿病のリスクを高めますので、ご注意ください。「東京都保険医療局の公式サイト」でも同様の見解を述べています。
【糖尿病予防のための食事の摂り方4】間食は控える
間食は血糖値の急激な上昇を招き、糖尿病リスクを高める可能性があります。できる限り間食を控え、規則正しい食事を心掛けてください。
【糖尿病予防のための食事の摂り方5】腹八分目
食べ過ぎは血糖値の乱れや肥満の原因となります。食事を摂る際は腹八分目に留め、適度な量を摂取してください。
【糖尿病予防のための食事の摂り方6】よく噛んで食べる
食事をゆっくり噛むことで、満腹感を早く感じることができます。十分に噛んで食べる習慣を身につけてください。「糖尿病食の調理と食べ方のコツ」でも同様の見解を述べています。
糖尿病予防に効果的なメニュー例
糖尿病予防のためには、バランスの取れた食事が重要です。以下、糖尿病予防に効果的なメニューの例です。
<朝食>
野菜たっぷりのオムレツ
玄米パン
ヨーグルト(無糖)
<昼食>
レタス、トマト、キュウリ、ピーマンなどの野菜
グリルチキン
オリーブオイルとレモンのドレッシング
フルーツ(いちごやブルーベリーなど)
<夕食>
サーモンのステーキ
ほうれん草とトマトのソテー
ひよこ豆のハーブサラダ
茹でたサツマイモ
これらの食事は野菜や果物、たんぱく質、食物繊維を豊富に含んでいるため、血糖値の急激な上昇を防ぎます。したがって、糖尿病予防に役立つ食事療法の一例として参考になります。なお、糖尿病予防に役立つメニューの例について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センターのホームページ」をご覧ください。
糖尿病予防のための生活習慣
糖尿病は、日常生活における食事や運動の習慣に大きく影響される病気です。そのため、糖尿病予防のためには、健康的な生活習慣を身につけることが重要です。まずは、バランスの取れた食事を心掛けてください。毎日の食事では、野菜、果物、全粒穀物、健康な脂肪、たんぱく質を含む食品を適切な割合で摂取してください。また、運動も糖尿病予防に効果的です。適度な運動を続けることで、血糖値をコントロールし、体重を維持するのに役立ちます。さらに、十分な睡眠をとり、ストレスを管理することも大切です。睡眠不足やストレスは血糖値やホルモンバランスに悪影響を与える可能性がありますので、ご注意ください。なお、糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため、健康診断や他の病気の検査を受けている時に偶然発見されることが多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚して「糖尿病の症状かもしれない…」と感じた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病の症状に心当たりのある方、もしくは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
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2024.05.25
糖尿病と高血圧の関係
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。
この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
糖尿病の血圧値について
糖尿病と高血圧予防
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
【糖尿病と高血圧予防】運動
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか
糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。
【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです
血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。
【糖尿病と高血圧の関係2】肥満
2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。
【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです
インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。
<高血圧とは?>
高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。
糖尿病の血圧値について
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。
糖尿病と高血圧予防
糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。
【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善
食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。
糖尿病と高血圧予防|食事のポイント
糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる
1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。
<糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目
慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。
【糖尿病と高血圧予防】運動
運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
<糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。
糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について
運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。
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2022.10.05
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