板谷内科クリニックブログ

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糖尿病・代謝内科の目についての記事一覧

糖尿病・代謝内科

【医師監修】目に現れる糖尿病の症状について解説

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「目に現れる糖尿病の症状」について解説していきます。後半部分では「糖尿病性網膜症」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病とは 糖尿病と目の関係 糖尿病網膜症とは 糖尿病性白内障 目に関する症状は早期発見が極めて重要です 不安な方はいつでもご相談ください   糖尿病とは 糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。なお糖尿病は、症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。 <糖尿病の初期症状> ・立ちくらみ ・全身の倦怠感、疲労感 ・喉が渇いて沢山の水がほしくなる ・手足のしびれ、冷え、むくみ ・皮膚のかゆみ、乾燥 ・目がかすむ ・視力の低下 ・やけどの痛みを感じにくい ・食べているのに痩せる ・残尿感がある ・尿の臭いが気になる ※糖尿病の症状について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センター」をご覧ください。   糖尿病と目の関係 糖尿病になると、高血糖の影響で網膜の毛細血管が損傷し、「末梢神経障害」や「代謝異常」が生じることがあります。これにより、様々な目の合併症が発生します。合併症の中には、初期段階では症状が現れないこともありますので、注意が必要です。なお、糖尿病網膜症は最もよく知られた合併症です。糖尿病網膜症は、高血糖が網膜血管に損傷を引き起こし、視力の喪失につながる可能性があるため、早期に眼科検査を受けることが重要です。   糖尿病網膜症とは 糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。「糖尿病腎症」「糖尿病神経症」と並んで糖尿病の三大合併症と言われております。糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期段階では自覚症状がありません。しかし気づかずに放置していると症状が悪化して様々な視覚障害が起こり、最終的には失明に至ることもあります。なお、糖尿病網膜症は、進行の度合いにより大きく三段階に分類されます。 【糖尿病網膜症の病期1】単純糖尿病網膜症 単純糖尿病網膜症(たんじゅんとうにょうびょうもうまくしょう)は、初期の糖尿病網膜症です。最初に出現する異常は、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤や、小さな出血です。蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形成することもあります。なお、これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあります。 【糖尿病網膜症の病期2】前増殖糖尿病網膜症 前増殖糖尿病網膜症(ぜんぞうしょくとうにょうびょうもうまくしょう)は、単純網膜症より一歩進行した状態です。細い網膜血管が広い範囲で閉塞すると、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなり、足りなくなった酸素を供給するために新しい血管(新生血管)を作り出す準備を始めます。この時期になると「かすみ」などの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあります。 【糖尿病網膜症の病期3】増殖糖尿病網膜症 増殖糖尿病網膜症(ぞうしょくとうにょうびょうもうまくしょう)は、糖尿病網膜症の重篤な状態です。この疾患は、高血糖の長期間の影響により、網膜の血管に損傷が生じ、異常な新生血管の増殖が引き起こされます。これらの新生血管は脆弱で、網膜内出血や網膜浮腫を引き起こす可能性があり、視力に深刻な損傷をもたらすことがあります。また、出血量が多い場合には視力低下を引き起こすこともあります。さらに、疾患が進行し、状態が悪化すると、線維性の増殖組織が形成され、網膜剥離のリスクが高まります。 ※糖尿病網膜症について詳しく知りたい方は「糖尿病網膜症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。   糖尿病性白内障 糖尿病性白内障(とうにょうびょうはくないしょう)とは、水晶体と呼ばれるレンズの部分が濁ってしまって見えにくくなる病気です。糖尿病患者さんに見られる特定の白内障の形態になります。残念ながら、糖尿病性白内障の具体的な原因は、まだはっきりとは分かっていません。主に高血糖が続くことにより、糖アルコールが蓄積して水晶体の混濁が起こると考えられています。また、糖化や酸化などの反応が関係しているとも言われています。なお、一般的に白内障は、加齢によって症状が発生しやすくなる病気です。しかし糖尿病性白内障の場合には20~30代の若年者であっても罹ることがありますので、注意が必要です。白内障の症状や白内障発症のリスクを高める危険因子については、「白内障 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。   目に関する症状は早期発見が極めて重要です 「糖尿病網膜症」や「糖尿病性白内障」など、糖尿病による目の合併症は視力を脅かす重要な問題です。これらの合併症は初期段階では症状が現れにくく、進行すると視力の喪失につながります。ですから、決して放置せず、積極的に定期的な眼科検査を受けてください。特に、「糖尿病にお心当たりのある方」や「健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方」は、目の健康に対する高い意識を持つべきです。定期的な眼科検査を受け、早期発見に努めてください。これにより、合併症が進行する前に適切な治療や介入が可能となり、視力の喪失を予防できます。   不安な方はいつでもご相談ください 糖尿病による目の合併症は、自覚症状がないまま進みます。自覚症状が出たころには、症状がかなり進んでいて、失明を覚悟しなくてはなりません。ですので、糖尿病やその予備軍と診断されたら、医師の指示どおり血糖のコントロールを行い、自覚症状がなくても眼科での定期的な眼底検査を行ってください。なお、糖尿病の指標のひとつに、ヘモグロビンA1c(HbA1c…正常値4.3~5.8)というのがあり、この数値が7.5以上になると、5倍以上失明する危険が高まるといわれています。ご自身の「ヘモグロビンA1c」について気になる方、あるいは糖尿病網膜症の症状について気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2023.09.28