板谷内科クリニックブログ

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糖尿病・代謝内科の名称変更についての記事一覧

糖尿病・代謝内科

糖尿病の名称変更について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病の名称変更」について解説していきます。後半部分では「糖尿病という病名が付けられた背景」や「病名変更による影響」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病という病名が変わります 病名変更の背景 糖尿病という単語がもつ印象 糖尿病スティグマとは 当初「糖尿病」という病名が付けられた背景 病名変更による影響 まとめ   糖尿病という病名が変わります 糖尿病という病名は、糖が「尿」に認められる病気と書きますが、糖尿病の診断基準を満たす方でも尿が糖に認められないこともあるため、必ずしも正しい病名とは言えません。このようなことから昨年、日本糖尿病協会は「“糖尿病”の名称変更を検討する」と発表いたしました。   病名変更の背景 糖尿病の病名変更を検討する理由は大きく2つあります。以下、ご覧ください。 【病名変更の背景1】病名が実態に合わないため 上述した通り、血糖値は高いけれども尿に糖が出ない人もいるなど、病名が実態に合わないことが分かってきたからです。 【病名変更の背景2】糖尿病患者さんが病名に不快感や抵抗感を持っているため 糖尿病という病名に尿がはいっていることで、患者さんの尊厳が傷つけられているとの指摘があるからです。実際に“糖尿病協会”が糖尿病患者さんを対象に行ったアンケート (2021年11月8日~22年9月30日) では、 回答者1068人のうち“約9割”が病名に「不快感」や「抵抗感」を持っていることが分かっております。さらに「疾病の実態を正確に表す言葉に病名を変更するように希望する方が8割に上った」と伝えております。   糖尿病という単語がもつ印象 糖尿病という単語は 「生活習慣が悪い」 「だらしない」 などと周囲から見られやすい傾向にあります。そのため糖尿病による偏見を恐れて、同僚や家族に糖尿病のことを話さず、「医師の診察時にも隠す方がいる」と言われております。このようなことから日本糖尿病協会では、「糖尿病に対する誤った認識が偏見を助長し、 差別を生んでいる(糖尿病スティグマ)」 と指摘しております。   糖尿病スティグマとは 糖尿病スティグマとは、その名の通り糖尿病を持つ人に対する“スティグマ”のことを指します。スティグマとは、一般に「恥・不信用のしるし」「不名誉な烙印」を意味します。ある特定の属性により、いわれのない差別や偏見の対象となることです。では、糖尿病のスティグマにおいては、どのようなものが挙げられるのでしょうか。糖尿病におけるスティグマについては、以下の具体例をご覧ください。 <糖尿病スティグマの具体例> 糖尿病におけるスティグマでは、糖尿病になると失明や透析、脳梗塞になるなどと決めつけられることであったり、不摂生、だらしない、運動嫌い、自己管理ができていないとされたりすることで社会的に様々な不利益を被ることなどが挙げられます。また生命保険に加入できない、住宅ローンを組めない、結婚の障壁となる、就職に不利になる、なども糖尿病におけるスティグマだと言えます。   当初「糖尿病」という病名が付けられた背景 糖尿病は、紀元2 世紀にカッパドキアの医師「アレタイオス」が“diabetes(ダイアビーティス)”と命名したことから始まると言われています。日本では、のどが乾く症状があるため、古来から「消渇」と呼ばれ、平安時代の貴族、藤原道長も「消渇」だったと伝えられています。そして江戸時代には、オランダから医学の知識が輸入され、オランダ語で「尿」と「洪水」を意味する「pisvloed(ピスフルトゥ)」という病名を翻訳して「尿崩(にょうほう)」が使われるようになったということです。なお、その後は病気を尿の糖を検査するなどして診断するようになり、1907年”第4回日本内科学会講演会後“に「糖尿病」に統一されたという経緯があります。   病名変更による影響 糖尿病の病名変更は、糖尿病に対する偏見を払拭できる可能性があります。なぜなら痴呆においては、“痴呆”という用語が“認知症”に置き換わることで、病気に対する社会の受け止め方が変わってきた歴史があるからです。もちろん呼び名が変わったことで認知症のある人が抱えていた生きづらさが全て解決したわけではないでしょうが、少しずつ社会がよい方向に前進しました。したがって糖尿病に関しても、同じように取り組むことで、糖尿病のある人が生きやすい世の中をつくれるかもしれません。   まとめ 糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病かもしれない…」と感じた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病の症状について不安な方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2023.03.06