板谷内科クリニックブログ
糖尿病・代謝内科についての記事一覧
-
- 板谷内科クリニックブログ
- 糖尿病・代謝内科についての記事一覧
糖尿病合併症の種類と予防方法
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病の合併症の種類」について解説していきます。後半部分では、「糖尿病の合併症の予防方法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病とは
糖尿病と合併症の関係
糖尿病の合併症の種類:急性合併症と慢性合併症
糖尿病の足の合併症
糖尿病の皮膚の合併症
糖尿病合併症の予防方法
糖尿病合併症の予防と管理についてはお早めに相談ください
糖尿病とは
糖尿病は、体内で作られるインスリン(血糖値を抑えるホルモン)の働きが不足することにより、高血糖状態になる病気です。糖尿病は血糖値の調節だけでなく、脂質やタンパク質など、ほぼ全ての体内代謝に異常を及ぼします。また、糖尿病は心筋梗塞や脳梗塞、失明、腎不全など、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、糖尿病の症状が見られた際には、放置せずに速やかに専門医の診察を受けることが重要です。なお、糖尿病は大きく1型と2型に分けられ、それぞれ発症原因が異なります。また、妊娠中の女性が罹患する「妊娠糖尿病」もあります。以下に、1型糖尿病、2型糖尿病、および妊娠糖尿病の違いについて説明します。
<1型糖尿病>
1型糖尿病は、インスリンを作る膵臓のβ細胞に異常が起こることで発症する糖尿病で、インスリン依存型とも呼ばれます。1型糖尿病は、子供や青年などの若年層に多く見られますが、その割合は世界の糖尿病全体のうち「わずか5%」です。糖尿病は大きく分けて1型と2型がありますが、1型は自己免疫によるβ細胞の破壊が原因で発症します。一方、2型糖尿病は運動不足や過食などの生活習慣によって発症するため、性質が異なります。なお、1型糖尿病の主な治療方法は薬物療法で、インスリン製剤を注射することで症状の管理を行います。詳しくは「糖尿病情報センターのホームページ」をご覧ください。
<2型糖尿病>
2型糖尿病は、生活習慣や遺伝によって引き起こされる糖尿病です。2型糖尿病では、膵臓から分泌されるインスリン(ホルモン)が十分に働かなくなることで、血糖値が上昇します。なお、2型糖尿病の原因となるインスリン作用の低下には主に二つの理由があります。一つは、体内の組織がインスリンに対する抵抗性を増すことです。筋肉や肝臓などの組織がインスリンの作用に鈍感になり、インスリンが分泌されていても効果が発揮されにくくなります。そしてもう一つは、膵臓の機能低下によってインスリンの分泌量が減ることです。これらの要因は、遺伝に加えて、過食・過飲や運動不足などの生活習慣の乱れによっても引き起こされることがあります。したがって、糖尿病を予防するためには、健康的な食生活と適度な運動を続けることが重要です。「糖尿病とは?原因と症状」でも同様の見解を述べています。
<妊娠糖尿病>
妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です(糖代謝異常とは、血液に含まれる糖の量を示す“血糖値”が上がった状態です)。今まで糖尿病と言われた事がないにもかかわらず、妊娠中に始めて指摘された糖代謝異常で、糖尿病の診断基準をみたさない人を妊娠糖尿病といいます。具体的には、糖負荷試験をした際に、空腹時血糖92mg/dL以上、1時間値180mg/dL以上、2時間値153mg/dL以上のいずれか1点以上を満たした場合に「妊娠糖尿病」と診断されます。なお、糖代謝異常には、大きく分けて「妊娠糖尿病」「妊娠中の明らかな糖尿病」「糖尿病合併妊娠」の3種類があります。「妊娠糖尿病」は前述した通り、妊娠中に初めて発見された糖代謝異常です。一方、「糖尿病合併妊娠」とは、既に糖尿病と診断されていた方が妊娠した状態を指します。最後に、「妊娠中の明らかな糖尿病」は、妊娠前から未診断の糖尿病が存在した可能性がある場合や、妊娠中に糖尿病と診断された場合を含みます。これらの状況では、妊娠糖尿病よりも重度であるため、血糖値の厳密な管理が必要となります。
糖尿病と合併症の関係
糖尿病が合併症を引き起こす主な理由は、高血糖が体内の様々な組織や臓器にダメージを与えるためです。高血糖が持続すると、血管に障害を引き起こし、血液循環が悪化します。これにより、心臓病や脳卒中のリスクが増大します。また、高血糖は神経にも影響を及ぼし、末梢神経障害や神経痛を引き起こすことがあります。さらに、高血糖は眼にも悪影響を与え、網膜症や失明の原因となることがあります。このように、糖尿病は体内の様々な部位に及ぼす悪影響が合併症を引き起こす要因となっています。そのため、早期の血糖管理と定期的な健康チェックが重要です。糖尿病の症状に心当たりがある方、または検診などで血糖値に異常を指摘された方は、速やかに医療機関を受診してください。
糖尿病の合併症の種類:急性合併症と慢性合併症
糖尿病には様々な合併症があります。大きく分けて、緊急治療を必要とする意識障害が起こることがある「急性合併症」と、糖尿病が長期間にわたって未治療または不十分に管理された場合に進行する「慢性合併症」があります。急性合併症は、血糖が急速に上昇または低下し、体の正常な機能に重大な影響を与える症状です。例えば、低血糖症(低血糖)も急性合併症の一つであり、血糖が急速に低下することで意識障害や発作を引き起こすことがあります。一方、慢性合併症は糖尿病が長期間にわたって未治療または不十分に管理された結果、進行する病態です。例えば、糖尿病性網膜症は高血糖が網膜に与えるダメージに起因し、最終的には視力障害や失明を引き起こす可能性があります。また、糖尿病性腎症は腎臓に悪影響を与え、進行すると最終的には腎不全が進行する可能性があります。これらの合併症は、早期の血糖管理と定期的な健康チェックが重要です。したがって、糖尿病に詳しい方や健康診断で糖尿病の可能性が指摘された方は、迅速に医療機関を受診することが推奨されます。なお、急性合併症と慢性合併症のそれぞれの種類については、以下をご覧ください。
急性合併症
<低血糖>
低血糖とは、血糖値が正常範囲を下回る状態を指し、一般的に血糖値が70 mg/dL未満になると低血糖と診断されます。低血糖の症状は多様で、初期症状としては発汗、動悸、震え、めまい、おなかの空腹感などがあります。さらには意識喪失や痙攣を引き起こすこともあります。特に糖尿病患者さんは低血糖のリスクが高いため、早期に症状を認識し、適切な対処を行うことが重要です。低血糖の対処法としては、まず速やかに糖分を補給することが基本です。具体的には、ブドウ糖タブレットや砂糖を溶かした水、ジュースなどを摂取することが推奨されます。また、意識がある場合は、15グラムの速効性炭水化物を摂取し、15分後に再度血糖値を確認します。そして必要に応じてこれを繰り返し、血糖値が正常範囲に戻るまで続けます。一方、意識がない場合や自力で糖分を摂取できない場合は、グルカゴン注射を使用することが必要です。この場合は速やかに医療機関を受診することが重要です。低血糖は適切に対処すれば重篤な合併症を避けることができますが、放置すると重篤な状態に進行する可能性があるため、早期の発見と迅速な対応が肝要です。
<糖尿病ケトアシドーシス(DKA)>
糖尿病ケトアシドーシスとは、糖尿病急性合併症である「糖尿病昏睡」の一つです。血糖値を下げる働きをするインスリンが不足し、十分に血糖値が下がらないことで起こります。糖尿病ケトアシドーシスの初期症状は、強い喉の渇きと頻尿、体重減少、吐き気、嘔吐、疲労などが起こり、小児の場合は腹痛がみられることもあります。なお、糖尿病ケトアシドーシスは主に“1型糖尿病の方”に起こります(2型糖尿病の場合であっても引き起こされることはあります)。詳しくは「糖尿病情報センターのホームページ」をご覧ください。
<高血糖高浸透圧症候群(HHS)>
高浸透圧高血糖症候群(Hyperosmolar Hyperglycemic State, HHS)は、糖尿病の急性合併症の一つで、特に高齢の2型糖尿病患者さんに多く見られます。この病態は、非常に高い血糖値(通常800 mg/dL以上、時には2000 mg/dL近くにも達することがあります)と、それに伴う著しい脱水状態が特徴です。HHSでは、糖尿病ケトアシドーシス(DKA)と比較して、インスリンの欠乏やケトン体の増加はそれほど顕著ではありませんが、その重篤な高血糖と脱水によって命に関わる危険があるため、迅速な対応が求められます。死亡率も10〜20%と高いため、緊急の医療介入が必要です。なお、HHSの対処法としては、まず緊急の医療処置が必要です。病院では、静脈内に大量の生理食塩水を投与して脱水を改善し、インスリンを投与して血糖値を徐々に下げていきます。また、電解質のバランスを整えるための補充も行います。HHSは対応が遅れると命に関わる危険があるため、早期発見と医療機関での専門的な治療が非常に重要です。
慢性合併症
<糖尿病性網膜症>
糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。「糖尿病腎症」「糖尿病神経症」と並んで糖尿病の三大合併症と言われております。糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期段階では自覚症状がありません。しかし気づかずに放置していると症状が悪化して、視力がぼやける、暗点が見える、視界に浮遊物が見えるといった症状が現れます。そして最悪の場合、網膜剥離や眼内出血を引き起こし、失明に至ることもあります。なお、糖尿病性網膜症の予防法としては、まず血糖値の厳密なコントロールが不可欠です。定期的な血糖値のモニタリングと、医師の指導に基づく食事療法、運動療法、薬物療法を徹底することが求められます。また、血圧やコレステロール値の管理も重要です。さらに、定期的な眼科検診も予防において重要です。糖尿病と診断されたら、年に一度は眼底検査を受けることが推奨されます。早期発見により、適切な治療を受けることで進行を抑えることが可能です。「糖尿病網膜症について解説しているサイト」でも同様の見解を述べています。
<糖尿病腎症>
糖尿病腎症は、糖尿病の合併症の一つで、高血糖が腎臓の機能を低下させる疾患です。腎臓には約100万個の糸球体があり、これらが老廃物を排泄しますが、血糖値が高い状態が続くと糸球体が損傷し、尿にタンパク質が混ざるようになります。そして症状が進行すると、糸球体が壊れ、老廃物や水分が体内に蓄積され、腎不全や尿毒症を引き起こす可能性があります。糖尿病腎症は、初期には症状がほとんどなく、自覚しにくいのが特徴です。しかし、進行すると微量アルブミン尿や蛋白尿が見られ、さらに悪化すると浮腫、血圧上昇、貧血、疲労感などの症状が現れます。なお、糖尿病腎症の予防には、血糖値の厳格な管理が不可欠です。定期的な血糖値の測定、医師の指導に基づく食事療法、運動療法、薬物療法を徹底することが求められます。また、高血圧も腎臓への負担を増やすため、血圧の管理も重要です。ACE阻害薬やARBといった降圧薬が腎保護作用を持つため、これらの薬物の使用が推奨されます。さらに、定期的な腎機能の検査も予防の一環です。糖尿病患者さんは、年に一度は尿検査や血液検査を受け、腎機能の状態をチェックすることが重要です。早期発見により、進行を遅らせる治療が可能となります。
<糖尿病神経障害>
糖尿病神経障害は、糖尿病の合併症の一つで、高血糖が神経を損傷し、様々な身体の機能に影響を与える疾患です。主に末梢神経が侵されることが多く、手足のしびれや痛み、感覚異常が見られます。さらに、自律神経が影響を受けると、消化器系、心血管系、泌尿生殖器系の機能障害を引き起こすこともあります。糖尿病神経障害は、糖尿病の罹病期間が長く、血糖管理が不十分な場合にリスクが高まります。具体的な症状としては、手足のしびれやチクチクした痛み、筋力の低下、歩行の困難さ、消化不良、便秘や下痢、尿失禁、性機能障害などが挙げられます。また、心拍数の変動や低血圧などの自律神経症状も見られることがあります。なお、糖尿病神経障害予防には、まず血糖値の厳格な管理が不可欠です。定期的な血糖値の測定と、医師の指導に基づく食事療法、運動療法、薬物療法を徹底することが求められます。さらに、定期的な神経機能のチェックも重要です。糖尿病患者さんは、手足の感覚異常や痛みを感じた場合、早期に医師に相談することが推奨されます。また、生活習慣の改善も予防に有効です。禁煙し、適度な運動を行うことが神経障害のリスクを低減します。さらに、アルコールの過剰摂取を避け、バランスの取れた食事を心がけることも大切です。「糖尿病の合併症について解説しているサイト」でも同様の見解を述べています。
<大血管症>
大血管症は、糖尿病の合併症の一つで、主に冠動脈、脳血管、および末梢血管に影響を及ぼす疾患の総称です。冠動脈疾患には心筋梗塞や狭心症が含まれ、脳血管疾患には脳梗塞や脳出血が該当します。そして末梢血管疾患には動脈硬化や下肢動脈疾患があります。糖尿病における大血管症のリスクは、高血糖やインスリン抵抗性、高血圧、高コレステロール、喫煙、運動不足、および遺伝的要因によって増加します。これらの因子が組み合わさると、血管壁にダメージを与え、動脈硬化が進行し、最終的には血管狭窄や血栓形成を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。なお、大血管症の予防には、まず血糖値の厳格な管理が不可欠です。定期的な血糖値のモニタリングと、医師の指導に基づく適切な治療が重要です。さらに、血圧やコレステロールの管理、禁煙、健康的な食事と運動の維持が推奨されます。定期的な健康診断と血液検査を通じて、リスクの早期発見と対策を行うことも必要です。大血管症は進行性の疾患であり、早期の予防と適切な管理が重要となりますので、普段から注意してください。「糖尿病情報センターのホームページ」でも同様の見解を述べています。
糖尿病の足の合併症
糖尿病患者さんに生じる足のトラブルの総称を「糖尿病足病変(とうにょうびょうあしびょうへん)」といいます。病変には、足に生じる水虫や細菌感染による病変、たこやうおのめ、足の潰瘍や変形などがあります。さらに重症になると壊疽(えそ)という組織が死んでしまった状態になり、最悪の場合は足を切断することもあります。こうした状態になるのを避けるためには、糖尿病自体の治療をしっかり行って血糖を適切な状態に保つことはもちろん、毎日足の状態をよく観察して早く異常を見つけることが大切です。糖尿病性足病変の予防には、日頃から自分で足を見るセルフチェックが大切です。足に以下のような症状がある方は糖尿病の疑いがありますので、速やかに専門医による診察を受けてください。
<足に出る症状>
・足の先がしびれる
・足の先に痛みがある
・足の先がジンジン(ピリピリ)する
・足の感覚に異常がある(痛みを感じにくい、感覚が鈍いなど)
・足がつる
<足の外観に出る変化>
・うおのめ、たこ、まめ、靴ずれがよくできる
・小さな傷でも治らない
・足に感染症がある(水虫など)
・皮膚が赤くなったり、腫れたりしている部分がある
・皮膚が乾燥したり、ひび割れしている部分がある
・爪が変形したり、変色したりしている
糖尿病足病変について詳しく知りたい方は「糖尿病の方の足にみられる症状について」をご覧ください。
糖尿病の皮膚の合併症
糖尿病の皮膚の合併症は、高血糖が皮膚に与える影響に起因する疾患です。糖尿病による血糖値の上昇は、皮膚の健康に様々な影響を及ぼします。まず、糖尿病による神経障害が皮膚に影響を与えることがあります。末梢神経が損傷すると、皮膚の感覚が鈍くなり、痛みや刺激に対する感覚が低下します。このため、小さな傷や擦り傷が見逃されやすく、慢性的な潰瘍や感染症のリスクが高まります。また、糖尿病による血管障害も皮膚の問題を引き起こすことがあります。血流が悪化すると、皮膚の健康を維持するために必要な栄養や酸素が不足し、乾燥やかゆみが生じやすくなります。さらに、皮膚の癒着力が低下し、傷口の治癒が遅れることがあります。なお、糖尿病による皮膚病変の予防には、まず血糖値の管理が不可欠です。定期的な血糖値の測定と、適切な治療が皮膚の健康を保つ上で重要です。また、日常生活での皮膚ケアも大切です。適度な保湿を行い、乾燥を防ぎ、皮膚の健康を維持することが推奨されます。さらに、足のケアも忘れずに行い、潰瘍や感染症の予防に努めることが重要です。詳しくは「糖尿病による皮膚の症状について」をご覧ください。
糖尿病合併症の予防方法
糖尿病の合併症を予防するためには、日常的なケアと生活習慣の改善が重要です。まず、血糖値の管理が基本です。定期的な血糖値のモニタリングを行い、目標範囲内に保つことが合併症予防の鍵となります。次に、血圧の管理も重要です。高血圧は多くの合併症のリスク要因となりますので、定期的な血圧測定と必要に応じた治療が必要です。さらに健康的な生活習慣を維持することも効果的です。バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、適正体重の維持が推奨されます。また、定期的な健康診断と専門医の診察を受けることも予防につながります。早期に問題を発見し、適切な治療を開始することで合併症の進行を防ぐことができます。詳しくは「糖尿病の合併症を予防するためには?」をご覧ください。
糖尿病合併症の予防と管理についてはお早めに相談ください
糖尿病は心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病性網膜症や糖尿病ケトアシドーシスなど、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、糖尿病の症状が見られた際には、放置せず、速やかに専門医の診察を受けることが重要です。合併症の早期発見と適切な治療は、生活の質を向上させるだけでなく、重篤な合併症の発症を防ぐ役割を果たします。したがって定期的な医師の診察と健康チェックを通じて、病気の進行を早期に把握し、必要な処置を行うことが重要です。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、糖尿病の症状かもと気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2024.06.27
食べても痩せるのは糖尿病の症状?原因と対策について解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「糖尿病で痩せてしまう原因」について解説していきます。後半部分では「糖尿病で痩せた時の対処法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病とは
糖尿病で痩せるのはなぜ?
糖尿病以外で痩せてしまう原因
どのくらい痩せたら糖尿病の可能性があるか?
糖尿病症状で痩せた時の対処法
糖尿病症状による痩せを防ぐには
糖尿病治療ならいつでも当院にご相談ください
糖尿病とは
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。長期間にわたり血糖濃度が高い状態が続くと、血管が傷つき、将来的に心臓病、失明、腎不全など、深刻な合併症を引き起こすことがあります。そのため、糖尿病の症状が見られた際には、放置せずに速やかに糖尿病専門医の診察を受けることが重要です。なお、糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし、血糖値が高い状態が続くと「視力の低下」「頻尿」「体重減少」などの症状が現れることがあります。これらの症状が見られた場合には、糖尿病の可能性があるため、速やかに医療機関を受診することが重要です。「日本糖尿病学会」でも同様の見解を述べています。
糖尿病で痩せるのはなぜ?
1型糖尿病では、膵臓がインスリンをほとんど分泌しなくなるため、細胞が糖を取り込むことができません。その結果、体は利用可能なエネルギー源としての糖を欠乏し、代わりに脂肪や筋肉を分解してエネルギーを供給しようとします。これが体重減少の主な原因です。一方、2型糖尿病では、インスリン抵抗性が生じ、インスリンの効きが悪くなります。そのため、血糖値が高くても細胞に十分なエネルギーが供給されず、体はエネルギーを確保するために脂肪や筋肉を分解します。これも体重減少の一因となります。さらに、糖尿病では高血糖が続くと、余分な糖が尿に排出されるため、多尿になります。この過程で大量の水分が失われるため、脱水状態が生じ、これも体重減少に寄与します。糖尿病による体重減少は、表面的には「痩せることができる」という利点のように見えるかもしれませんが、実際には深刻な健康問題を示すサインです。体重減少は、栄養不良や体力低下、さらには免疫力の低下を引き起こし、さまざまな合併症を招くリスクがあります。したがって、糖尿病の症状としての体重減少には十分な注意が必要です。なお、1型糖尿病の場合は、2型糖尿病よりも突然かつ急激に体重が減るのが特徴です。1型糖尿病と2型糖尿病の違いについては「糖尿病情報センター」や「糖尿病とは?原因と症状」をご覧ください。
糖尿病以外で痩せてしまう原因
体重減少は必ずしも望ましいわけではありません。特に意図せずに痩せる場合、その背後にはさまざまな健康問題が潜んでいることがあります。例えば、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)です。この病気では甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、新陳代謝が異常に高まります。その結果、食欲があっても体重が減少することがあります。次に、消化器系の問題も原因となることがあります。例えば、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患では、栄養吸収が妨げられ、体重減少が起こります。これに伴い、腹痛、下痢、血便などの症状が見られることが多いです。また、がんも体重減少の大きな原因の一つです。特に胃がんや大腸がん、肺がんなどは、食欲不振や栄養吸収の障害を引き起こし、体重が減少することがあります。さらに、精神的な要因も無視できません。うつ病やストレスが長期間続くと、食欲不振や過剰なエネルギー消費が生じ、体重が減少することがあります。特にうつ病では、無力感や興味の喪失が伴い、食生活が乱れることが多いです。最後に、慢性感染症も体重減少の一因となります。例えば、結核やHIV感染症では、長期にわたる炎症反応や栄養吸収の障害により、体重減少が見られることがあります。これらの病状は、早期発見と適切な治療が重要です。意図しない体重減少が見られる場合は、早めに医師の診察を受けることを強くお勧めします。なお、糖尿病の慢性合併症については「都賀で糖尿病の慢性合併症にお悩みの方へ」で解説していますので、ご興味のある方はご覧ください。
どのくらい痩せたら糖尿病の可能性があるか?
意図的に減量していないにもかかわらず、6~12カ月で体重が4.5kg、または体重の5%以上減少した場合、何らかの病気が隠れている可能性があります。したがって、思いがけない体重減少について心当たりのある方は放置せず、お近くの医療機関を受診してください。また、体重減少に伴って、次のような症状がある方も注意が必要です。
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・よく食べるのに体重が減っている
・目がかすむ
・視力の低下
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
上記の症状は糖尿病の初期症状の可能性があります。したがって、これらの症状が体重減少とともに現れた場合、早急に医療機関を受診することが重要です。
糖尿病症状で痩せた時の対処法
糖尿病による体重減少が起こった場合、まずは糖尿病の管理を見直すことが重要です。医師の指導のもとで適切な食事療法を行い、血糖値の安定を図ってください。また、適度な運動を取り入れることも推奨されます。有酸素運動や筋力トレーニングは血糖コントロールに役立ち、体重の安定や筋肉の維持に寄与します。さらに、ストレス管理も重要です。ストレスが過剰だと血糖値の乱れを引き起こすことがありますので、リラクゼーション法や趣味の時間を取ることが推奨されます。糖尿病を悪化させないためには、総合的なアプローチで、生活習慣の見直しと定期的な医療チェックを行うことが重要です。糖尿病は自覚症状のないままに進行し、将来的に心臓病や失明、腎不全など、より重篤な合併症を引き起こす可能性がありますので、ご注意ください。なお、体重が増加傾向にある場合は、まだ糖尿病の初期段階です。しかし、体重が急激に減少し始めた場合は、糖尿病が非常に悪化している可能性があります。そのため、体重が急激に減少し始めた際は早急に専門医の診察を受け、適切な治療を開始する必要があります。
糖尿病症状による痩せを防ぐには
糖尿病症状による痩せを防ぐには、健康的な生活習慣を実践することが重要です。以下、具体的な方法です。
【糖尿病に効果的な予防法1】運動
糖尿病予防において、運動は極めて有効な手段です。運動は体内の「インスリン」の効率的な利用を促進し、筋肉が血糖を取り込むのを助けます。また、運動によって体重が減少し、肥満や過体重のリスクが低下します。そのため、インスリン抵抗性が改善され、糖尿病の発症リスクが軽減されます。さらに、運動は心血管の健康にも寄与します。血圧やコレステロール値の改善が期待できるため、糖尿病に関連する心血管疾患のリスクを低減します。また、運動はストレスの軽減にも効果があります。ストレスは血糖値の上昇に繋がるため、精神的な健康を保つことも糖尿病予防に重要です。このように、運動は血糖値管理、心血管の健康向上、ストレス軽減など、様々な面から糖尿病予防に役立ちます。したがって、運動は糖尿病予防において非常に効果的な手段と言えます。なお、糖尿病予防に効果的な運動には、「有酸素運動」と「レジスタンス運動」があります。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに酸素を使う運動のことです。ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどが一般的な有酸素運動の例になります。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。なお、一般的に「週150分以上」の有酸素運動が推奨されています。この目標に向かって努力することで、健康的な生活習慣を築くことができます。
<レジスタンス運動>
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動のことです。ウエイトトレーニング、体幹トレーニング、ゴムチューブを使ったエクササイズなどがレジスタンス運動の例になります。レジスタンス運動は、筋肉量を増やし、血糖値の管理をサポートするのに役立ちます。また、筋力トレーニングは骨密度を向上させ、骨粗鬆症のリスクを減らすのにも効果的です。そのため、糖尿病予防に極めて効果的な運動だと考えられています。なお、レジスタンス運動は、筋肉量の増加、筋力の向上、筋持久力の向上を促す筋力トレーニングとして、高齢者からアスリートまで広く行われています。
【糖尿病に効果的な予防法2】バランスの取れた食事
糖尿病予防には、バランスの取れた食事が欠かせません。特に重要な栄養素として、食物繊維、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどが挙げられます。食物繊維は血糖値の急上昇を抑え、満腹感を持続させるため「全粒穀物」や「野菜」など、食物繊維が豊富に含まれている食品を積極的に摂取してください。 また、良質なタンパク質は血糖値を安定させる役割を果たします。良質なタンパク質は、豆類、魚、鶏肉などに含まれるため、これらの食品をバランスよく取り入れることが重要です。さらに、ビタミンやミネラルは代謝をサポートし、免疫力を強化します。特にビタミンDやマグネシウムは、糖尿病のリスクを低減する可能性があるため、積極的に摂取してください。なお、バランスの取れた食事の基本は、食材の多様性と適切な量です。定期的に食事を摂り、過剰なカロリーや糖分、飽和脂肪を避けることが大切です。このような食事習慣を維持することで、糖尿病予防に大きく貢献します。したがって、普段からバランスの取れた食事を心掛けてください。
糖尿病治療ならいつでも当院にご相談ください
糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。なお、当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた総合的な治療を提供しています。糖尿病の初期段階から進行した症例まで幅広く対応しておりますので、糖尿病の症状に心当たりのある方、もしくは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2024.06.26
【専門医監修】糖尿病予防に効く食事|合併症予防のための食事療法
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「糖尿病予防に効果的な食事」について解説していきます。後半部分では「糖尿病予防のための生活習慣」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病予防に効果的な食事とは?
糖尿病予防に良い食材とその効果
糖尿病予防のための食事の摂り方
糖尿病予防に効果的なメニュー例
糖尿病予防のための生活習慣
糖尿病予防に効果的な食事とは?
糖尿病予防には、バランスの取れた食事が欠かせません。特に重要な栄養素として、食物繊維、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどが挙げられます。食物繊維は血糖値の急上昇を抑え、満腹感を持続させるため「全粒穀物」や「野菜」など、食物繊維が豊富に含まれている食品を積極的に摂取してください。 また、良質なタンパク質は血糖値を安定させる役割を果たします。良質なタンパク質は、豆類、魚、鶏肉などに含まれるため、これらの食品をバランスよく取り入れることが重要です。さらに、ビタミンやミネラルは代謝をサポートし、免疫力を強化します。特にビタミンDやマグネシウムは、糖尿病のリスクを低減する可能性があるため、積極的に摂取してください。なお、バランスの取れた食事の基本は、食材の多様性と適切な量です。定期的に食事を摂り、過剰なカロリーや糖分、飽和脂肪を避けることが大切です。このような食事習慣を維持することで、糖尿病予防に大きく貢献します。したがって、普段からバランスの取れた食事を心掛けてください。「厚生労働省のサイト」や「千葉栄養士会のホームページ」でも同様の見解を述べています。
糖尿病予防に良い食材とその効果
糖尿病予防に役立つ食材には、以下のものがあります。
【糖尿病予防に良い食材とその効果1】緑黄色野菜
緑黄色野菜は低カロリーで食物繊維が豊富なうえ、糖質や脂質の代謝に必要なビタミンやミネラルも多く含んでいます。特にブロッコリーや小松菜には、糖の代謝を促進する葉酸が豊富です。したがって野菜を選ぶ際は、緑黄色野菜を中心に摂取してください。ただし、南瓜やれんこん、芋類は糖質が多いため、食べ過ぎには注意が必要です。
【糖尿病予防に良い食材とその効果2】魚
アジ、さば、さんまなどの青魚には、インスリン分泌を改善する脂肪が豊富に含まれています。特に、これらの魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、抗炎症作用があり、インスリンの感受性を高める効果があります。これにより血糖値の管理が容易になり、糖尿病予防に役立ちます。また、EPAとDHAは心血管の健康にも寄与するため、全身の健康維持にも効果的です。青魚を定期的に摂取することで、これらの健康効果を得ることができます。
【糖尿病予防に良い食材とその効果3】きのこ
きのこは低カロリーで食物繊維が豊富です。食物繊維は糖の吸収を遅らせるため、血糖値の上昇を抑制します。さらに、きのこに含まれるβ-グルカンは胃や腸で膨らみ、満腹感を得やすくし、お通じの調子も整えます。したがって糖尿病予防には、きのこ類を積極的に摂取することがお勧めです。
【糖尿病予防に良い食材とその効果4】豚肉
豚肉にはビタミンB1が含まれており、このビタミンは糖を分解してエネルギーに変える働きがあります。したがって、ビタミンB1を積極的に補給して糖代謝を高め、血糖値をコントロールしてください。なお、ビタミンB1が不足すると、糖が分解されずに血糖値が上がることがありますので、ご注意ください。
【糖尿病予防に良い食材とその効果5】大豆製品(高野豆腐)
高野豆腐にはレジスタントプロテインが含まれており、これは食物繊維と似た働きをします。レジスタントプロテインは糖質の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を防ぎます。したがって、高野豆腐を積極的に食事に取り入れてください。
【糖尿病予防に良い食材とその効果6】乳製品
乳製品はカルシウムやビタミンDを豊富に含み、骨の健康を維持するのに役立ちますが、糖尿病予防にも効果的です。低脂肪または無脂肪の乳製品を選ぶことで、カロリーや飽和脂肪の摂取を抑えつつ、健康的な栄養を得ることができます。特にヨーグルトには、プロバイオティクスが含まれており、腸内環境を整え、インスリン感受性を改善する効果があります。また、ギリシャヨーグルトは高たんぱくで低脂肪の選択肢としてお勧めです。なお、牛乳を選ぶ際は、無脂肪または低脂肪のものを選んでください。これにより、必要な栄養素を摂取しながら、カロリーと飽和脂肪の摂取を抑えることができます。
【糖尿病予防に良い食材とその効果7】海藻
海藻類は全般的に低カロリーで、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富です。特に「めかぶ」はお勧めです。ネバネバ成分が血糖値の上昇を緩やかにします。
【糖尿病予防に良い食材とその効果8】玄米や胚芽米
玄米や胚芽米にはクロムというミネラルが含まれています。クロムはインスリンが糖を細胞に取り込む際に助けとなり、インスリンの働きをスムーズにします。そのため、白米の代わりに玄米や胚芽米を選ぶことで、血糖値の管理がしやすくなります。なお、血糖値を下げるのに効果的な食べ物については「血糖値を下げるのに効果的な食べ物を紹介」に詳しく記載しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
糖尿病予防のための食事の摂り方
糖尿病予防において、食べ方も重要です。適切な摂取方法を心掛けることで、血糖値のコントロールや体重の管理が促進されます。糖尿病予防のための食事の摂り方については、以下をご覧ください。
【糖尿病予防のための食事の摂り方1】野菜類から食べる
食事を始める際は、野菜類から摂ることが重要です。野菜や豆類を最初に摂ることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、食事全体のカロリー摂取量を調整することができます。
【糖尿病予防のための食事の摂り方2】ゆっくり食べる
急いで食事をすると、食べすぎの原因となるだけでなく、血糖値の急激な上昇をもたらす可能性があります。食事をゆっくりと楽しむことで、適切な量を摂取しやすくなります。
【糖尿病予防のための食事の摂り方3】規則正しい食事を心掛ける
日々の食事を3食、規則正しく摂ることが重要です。不規則な食事や食事を抜くことは血糖値の乱れを招きやすく、糖尿病のリスクを高めますので、ご注意ください。「東京都保険医療局の公式サイト」でも同様の見解を述べています。
【糖尿病予防のための食事の摂り方4】間食は控える
間食は血糖値の急激な上昇を招き、糖尿病リスクを高める可能性があります。できる限り間食を控え、規則正しい食事を心掛けてください。
【糖尿病予防のための食事の摂り方5】腹八分目
食べ過ぎは血糖値の乱れや肥満の原因となります。食事を摂る際は腹八分目に留め、適度な量を摂取してください。
【糖尿病予防のための食事の摂り方6】よく噛んで食べる
食事をゆっくり噛むことで、満腹感を早く感じることができます。十分に噛んで食べる習慣を身につけてください。「糖尿病食の調理と食べ方のコツ」でも同様の見解を述べています。
糖尿病予防に効果的なメニュー例
糖尿病予防のためには、バランスの取れた食事が重要です。以下、糖尿病予防に効果的なメニューの例です。
<朝食>
野菜たっぷりのオムレツ
玄米パン
ヨーグルト(無糖)
<昼食>
レタス、トマト、キュウリ、ピーマンなどの野菜
グリルチキン
オリーブオイルとレモンのドレッシング
フルーツ(いちごやブルーベリーなど)
<夕食>
サーモンのステーキ
ほうれん草とトマトのソテー
ひよこ豆のハーブサラダ
茹でたサツマイモ
これらの食事は野菜や果物、たんぱく質、食物繊維を豊富に含んでいるため、血糖値の急激な上昇を防ぎます。したがって、糖尿病予防に役立つ食事療法の一例として参考になります。なお、糖尿病予防に役立つメニューの例について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センターのホームページ」をご覧ください。
糖尿病予防のための生活習慣
糖尿病は、日常生活における食事や運動の習慣に大きく影響される病気です。そのため、糖尿病予防のためには、健康的な生活習慣を身につけることが重要です。まずは、バランスの取れた食事を心掛けてください。毎日の食事では、野菜、果物、全粒穀物、健康な脂肪、たんぱく質を含む食品を適切な割合で摂取してください。また、運動も糖尿病予防に効果的です。適度な運動を続けることで、血糖値をコントロールし、体重を維持するのに役立ちます。さらに、十分な睡眠をとり、ストレスを管理することも大切です。睡眠不足やストレスは血糖値やホルモンバランスに悪影響を与える可能性がありますので、ご注意ください。なお、糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため、健康診断や他の病気の検査を受けている時に偶然発見されることが多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚して「糖尿病の症状かもしれない…」と感じた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病の症状に心当たりのある方、もしくは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2024.05.25
糖尿病の新たな名称候補「ダイアベティス」について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「糖尿病の新名称候補“ダイアベティス”」について解説していきます。後半部分では「ダイアベティスが生まれた背景」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病の新名称「ダイアベティス」
ダイアベティスとは
ダイアベティスが生まれた背景
新名称(ダイアベティス)に対する意見
新名称(ダイアベティス)による影響
糖尿病はどのように新名称に変わるのか
高血糖、糖尿病症状が不安な人はいつでも相談ください
糖尿病の新名称「ダイアベティス」
2023年9月22日、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は合同で会見を行い、糖尿病の新しい呼称として、「ダイアベティス」を提案すると発表いたしました。今後1~2年をかけて、糖尿病をもつ人や医療従事者からの意見を募り、「最終的に呼称変更するのかを検討する」と伝えております(変更が提案されたのは病名ではなく、あくまでも呼称です)。
ダイアベティスとは
糖尿病は、紀元2世紀にカッパドキアの医師「アレタイオス」によって「diabetes(ダイアビーティス)」と命名されたとされています。この言葉は英語の "diabetes" に相当し、"dia"は英語の前置詞 "through" に近く、「〇〇◯を通り過ぎる」という意味を持っています。一方で、「betes」は "pass" や "go" などの意味で、「行ってしまう」という意味合いがあります。したがって「Diabetes」は、文字通りには「水が」「体を」通り過ぎて行く、という意味合いを含んでいます。なお、この言葉には「尿」という意味は含まれていません。
ダイアベティスが生まれた背景
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの働きが低下し、血糖値が慢性的に高まる病気です。この病名は1907年、日本内科学会が制定しました。糖尿病は、患者さんによっては尿から糖が出ないことがあるため、病名が実態を正しく反映していないと指摘されています。また、糖尿病という病名には、「尿」という言葉が含まれているため、不潔なイメージを連想させることもあります。さらに、糖尿病という単語は「生活習慣が悪い」「だらしない」などと周囲から見られがちです。そのため、糖尿病の方は、病名に伴う偏見を恐れて同僚や家族に病状を伝えず、医師の診察時にも状態を隠すことがあると言われています。このような事情から、日本糖尿病協会は「糖尿病に対する誤った認識が偏見を増幅させ、糖尿病スティグマを生んでいる」と指摘しています。スティグマを放置すると、糖尿病を抱える方が社会活動で不利益を被るだけでなく、治療に向かわなくなる可能性があります。また、病気を隠し続け、適切な治療の機会が逸失されることで、症状が重症化する可能性もあります。そのため、スティグマを放置すると、様々な影響が及ぶと考えられています(糖尿病であることを周囲に隠す→適切な治療の機会損失→重症化→医療費増→社会保障を脅かすという悪循環に陥る)。このような背景から、2022年に「日本糖尿病協会」の会長である清野先生は、糖尿病の病名が患者差別につながる可能性があるため、「名称の変更を検討すること」を発表いたしました。詳しくは「日本糖尿病協会のホームページ」をご覧ください。
※糖尿病スティグマについては「糖尿病の名称変更について」で解説していますので、ご興味のある方はご覧ください。
新名称(ダイアベティス)に対する意見
m3.comの意識調査では、医師会員1,467人に「糖尿病」を「ダイアベティス」と呼称変更することについて尋ねたところ、「46.15%(677人)が反対と回答しました」と伝えています。また、40.01%(587人)が「呼称変更は賛成だが、『ダイアベティス』には反対」との意見を示しています。なお、糖尿病の呼称の代替案を尋ねた結果、「糖代謝異常症」が43.66%(537人)で最も多く、次いで「高血糖症」が14.55%(179人)、そして「高血糖症候群」が11.22%(138人)となっております。
新名称(ダイアベティス)による影響
糖尿病の病名変更は、糖尿病に対する偏見を払拭できる可能性があります。なぜなら痴呆においては、“痴呆”という用語が“認知症”に置き換わることで、病気に対する社会の受け止め方が変わってきた歴史があるからです。もちろん呼び名が変わったことで認知症のある人が抱えていた“生きづらさ”が全て解決したわけではありませんが、少しずつ社会が良い方向に前進しました。したがって糖尿病に関しても、新名称「ダイアベティス」に呼称を変えることで、糖尿病のある人が生きやすい社会を築く一助となるかもしれません。
糖尿病はどのように新名称に変わるのか
糖尿病の新名称「ダイアベティス」に関しては、先述の通り、今後1~2年かけて、糖尿病を抱える人や医療従事者からの意見を集め、「最終的に呼称を変更するかどうか」を検討する予定です。なお、糖尿病の病名を変更する際には、国に報告し、行政文書を変更する必要があります。この手続きには煩雑な過程が伴うため、病名の変更が実現するまでには一定の時間がかかる見込みです。
高血糖、糖尿病症状が不安な人はいつでも相談ください
糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということはよくあります。糖尿病を放置していると、神経や血管にダメージを与え、重篤な合併症に繋がる可能性がありますので、高血糖の方や健康診断で糖尿病の可能性が指摘された方は、早めに受診することをお勧めします。なお、当院では予約不要で診察を行っております。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは血糖値について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.12.08
【医師監修】目に現れる糖尿病の症状について解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では「目に現れる糖尿病の症状」について解説していきます。後半部分では「糖尿病性網膜症」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病とは
糖尿病と目の関係
糖尿病網膜症とは
糖尿病性白内障
目に関する症状は早期発見が極めて重要です
不安な方はいつでもご相談ください
糖尿病とは
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。なお糖尿病は、症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。
<糖尿病の初期症状>
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・目がかすむ
・視力の低下
・やけどの痛みを感じにくい
・食べているのに痩せる
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
※糖尿病の症状について詳しく知りたい方は「糖尿病情報センター」をご覧ください。
糖尿病と目の関係
糖尿病になると、高血糖の影響で網膜の毛細血管が損傷し、「末梢神経障害」や「代謝異常」が生じることがあります。これにより、様々な目の合併症が発生します。合併症の中には、初期段階では症状が現れないこともありますので、注意が必要です。なお、糖尿病網膜症は最もよく知られた合併症です。糖尿病網膜症は、高血糖が網膜血管に損傷を引き起こし、視力の喪失につながる可能性があるため、早期に眼科検査を受けることが重要です。
糖尿病網膜症とは
糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。「糖尿病腎症」「糖尿病神経症」と並んで糖尿病の三大合併症と言われております。糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期段階では自覚症状がありません。しかし気づかずに放置していると症状が悪化して様々な視覚障害が起こり、最終的には失明に至ることもあります。なお、糖尿病網膜症は、進行の度合いにより大きく三段階に分類されます。
【糖尿病網膜症の病期1】単純糖尿病網膜症
単純糖尿病網膜症(たんじゅんとうにょうびょうもうまくしょう)は、初期の糖尿病網膜症です。最初に出現する異常は、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤や、小さな出血です。蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形成することもあります。なお、これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあります。
【糖尿病網膜症の病期2】前増殖糖尿病網膜症
前増殖糖尿病網膜症(ぜんぞうしょくとうにょうびょうもうまくしょう)は、単純網膜症より一歩進行した状態です。細い網膜血管が広い範囲で閉塞すると、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなり、足りなくなった酸素を供給するために新しい血管(新生血管)を作り出す準備を始めます。この時期になると「かすみ」などの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあります。
【糖尿病網膜症の病期3】増殖糖尿病網膜症
増殖糖尿病網膜症(ぞうしょくとうにょうびょうもうまくしょう)は、糖尿病網膜症の重篤な状態です。この疾患は、高血糖の長期間の影響により、網膜の血管に損傷が生じ、異常な新生血管の増殖が引き起こされます。これらの新生血管は脆弱で、網膜内出血や網膜浮腫を引き起こす可能性があり、視力に深刻な損傷をもたらすことがあります。また、出血量が多い場合には視力低下を引き起こすこともあります。さらに、疾患が進行し、状態が悪化すると、線維性の増殖組織が形成され、網膜剥離のリスクが高まります。
※糖尿病網膜症について詳しく知りたい方は「糖尿病網膜症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。
糖尿病性白内障
糖尿病性白内障(とうにょうびょうはくないしょう)とは、水晶体と呼ばれるレンズの部分が濁ってしまって見えにくくなる病気です。糖尿病患者さんに見られる特定の白内障の形態になります。残念ながら、糖尿病性白内障の具体的な原因は、まだはっきりとは分かっていません。主に高血糖が続くことにより、糖アルコールが蓄積して水晶体の混濁が起こると考えられています。また、糖化や酸化などの反応が関係しているとも言われています。なお、一般的に白内障は、加齢によって症状が発生しやすくなる病気です。しかし糖尿病性白内障の場合には20~30代の若年者であっても罹ることがありますので、注意が必要です。白内障の症状や白内障発症のリスクを高める危険因子については、「白内障 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。
目に関する症状は早期発見が極めて重要です
「糖尿病網膜症」や「糖尿病性白内障」など、糖尿病による目の合併症は視力を脅かす重要な問題です。これらの合併症は初期段階では症状が現れにくく、進行すると視力の喪失につながります。ですから、決して放置せず、積極的に定期的な眼科検査を受けてください。特に、「糖尿病にお心当たりのある方」や「健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方」は、目の健康に対する高い意識を持つべきです。定期的な眼科検査を受け、早期発見に努めてください。これにより、合併症が進行する前に適切な治療や介入が可能となり、視力の喪失を予防できます。
不安な方はいつでもご相談ください
糖尿病による目の合併症は、自覚症状がないまま進みます。自覚症状が出たころには、症状がかなり進んでいて、失明を覚悟しなくてはなりません。ですので、糖尿病やその予備軍と診断されたら、医師の指示どおり血糖のコントロールを行い、自覚症状がなくても眼科での定期的な眼底検査を行ってください。なお、糖尿病の指標のひとつに、ヘモグロビンA1c(HbA1c…正常値4.3~5.8)というのがあり、この数値が7.5以上になると、5倍以上失明する危険が高まるといわれています。ご自身の「ヘモグロビンA1c」について気になる方、あるいは糖尿病網膜症の症状について気になる方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.09.28
血糖値スパイクとは?症状や原因、糖尿病との関係を解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「血糖値スパイク」について解説していきます。後半部分では「血糖値スパイクを予防するための生活習慣」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
血糖値スパイクとは何か?
血糖値スパイクの原因
血糖値スパイクの症状
血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴
血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣
血糖値スパイク、糖尿病についてはお早めに相談ください
血糖値スパイクとは何か?
血糖値スパイクとは、普段の血糖値は正常なのにもかかわらず、食後に限って血糖値が急上昇、急降下する現象のことです。この現象は、血糖値のグラフがまるで突出した「スパイク」のように上昇することから「血糖値スパイク」と呼ばれています。通常の場合、食後2時間経過時の血糖値は140mg/dL未満であるべきですが、血糖値スパイクの場合はこの基準値を超えて140mg/dL以上になることがあります。「糖尿病ネットワーク」でも同様の見解を述べています。
血糖値スパイクの原因
血糖値スパイクは、インスリンの分泌が正常に行なわれないことが原因です。老化や肥満などの影響でインスリンを分泌する膵臓の機能が衰えると、適切な量のインスリンを分泌できなかったり、インスリンを分泌するタイミングが遅れたりします。その結果、ブドウ糖を細胞内に取り込めず、血液中のブドウ糖の濃度が急激に上昇し、食後高血糖と呼ばれる状態になるのです。
<食後高血糖とは>
食後高血糖とは、食後2時間が過ぎても血糖値が高い状態のことを言います。食事をすると血糖値は高くなり、2~3時間以内に正常値(110mg/dl未満)に戻るのが一般的です。しかし、血糖値が低下せず長い時間140mg/dl以上の値が続く場合には「食後高血糖」と判断されます。食後血糖値が高い状態が続くと、糖尿病の発症リスクが高くなります。ですので、食後高血糖は糖尿病だけでなく糖尿病予備群においても重要な指標の一つとして注目されています。
血糖値スパイクの症状
血糖値スパイクの症状は、食後に急激な血糖値上昇が起こることから、眠気、頭痛、だるさなどを感じることがあります。血糖値スパイクの主な症状は次の通りです。
【血糖値スパイクの症状1】眠気・だるさ
急な血糖上昇に対応して過剰に分泌されたインスリンにより、「眠気」や「だるさ」を感じることがあります。食後の眠気については「食後の強い眠気は糖尿病症状の可能性があります」をご覧ください。
【血糖値スパイクの症状2】頭痛
食後血糖値と関連する頭痛には二種類あると言われています。一つ目は低血糖から引き起こされる頭痛です。二つ目は血糖値スパイクによる慢性的な動脈硬化により引き起こされる頭痛です。
【血糖値スパイクの症状3】気絶
過剰に分泌されたインスリンによって血糖値が急降下し、低血糖状態に陥ることがあります。低血糖状態では意識が朦朧とし、時には気絶することもあります。特に糖尿病患者さんにとっては、過剰なインスリンの効果による低血糖は注意が必要であり、適切な管理が求められます。
※血糖値スパイクは、自覚症状がほぼないと言われています。その理由は、時間が経つと血糖値が下がり、正常な範囲に戻るため、その間に特別な症状を感じにくいことが挙げられます。また、定期的な健康診断の空腹時血糖値測定では、食後の高血糖を検出しにくいという要因も影響しています。血糖値スパイクの症状に気づいた場合、糖尿病の進行が考えられます。したがって、「食後に急激に眠くなる」「頭痛がする」などの自覚症状がある場合は、放置せず、速やかに医療機関に相談してください。
血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴
血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴は、次の通りです。
・運動不足
・血縁者に糖尿病の人がいる
・満腹になるまで食べる
・炭水化物中心の食事をたくさん食べる
・朝食をとる習慣がない
・食べる速度が早い
血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣
血糖値スパイクを避ける上で大事なのは“食事”と“運動”です。血糖値スパイクを防ぐために、次のような生活習慣を心掛けてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣1】ゆっくり食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣2】規則正しく3食を食べる
1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく3食を食べることを心掛けてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣3】間食をしない
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌するすい臓に大きな負担がかかります。また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。糖尿病を予防するためにも間食はできる限り控えてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣4】野菜類から食べる
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は野菜類から食べてください。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣5】炭水化物・糖質の摂りすぎを避ける
炭水化物や糖質の摂り過ぎは、血糖値を急激に上昇させる要因です。したがって、炭水化物や糖質の摂りすぎにはご注意ください。なお、炭水化物や糖質の摂り過ぎに加え、果汁飲料の摂取にも注意が必要です。果汁には自然の糖分が多く含まれ、飲用することで血糖値が急上昇する可能性があります。特に加工された果汁飲料は糖分が濃く、大量の糖質摂取を招く恐れがあります。血糖値のコントロールを目指す方は、果汁飲料の代わりに水や無糖の飲料を選ぶことをお勧めします。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣6】食物繊維が含まれる食品を摂る
食物繊維には、食後の血糖値上昇を抑え、便通を改善させる効果があります。さらに、水に溶ける食物繊維(水溶性食物繊維)には、血中コレステロールの上昇を抑える効果があります。ですので、食物繊維が含まれる食品を多く摂るように心掛けてください。なお、食物繊維を多く含む食べ物には、野菜、海藻、きのこなどが挙げられます。
<野菜>
野菜は低カロリーで食物繊維が多く、糖質や脂質の代謝に必要なビタミン・ミネラルが含まれています。特にブロッコリーや小松菜などの緑黄色野菜には食物繊維以外にも、糖の代謝を促進する葉酸も多く含まれています。ですので、野菜を選ぶ際は緑黄色野菜を中心に食べてください。なお、南瓜やれんこん、芋類は糖質が多い野菜なので、食べ過ぎに注意してくださいね。
<海藻>
海藻は低カロリーで食物繊維、ビタミン、ミネラルを多く含みます。中でも「めかぶ」はおすすめです。
<きのこ>
きのこは低カロリーで食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、糖の吸収を邪魔するため、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。さらに、きのこに含まれるβ-グルカンは胃や腸で膨らむので満腹感も得られ、お通じの調子も整います。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣7】たんぱく質を積極的に摂る
肉や魚、卵、豆類などのたんぱく質が血糖値の急激な上昇を緩和し、食後の血糖値を安定させる助けになります。したがって、積極的にたんぱく質は摂ってください。高齢の方は、食事の量が減ってたんぱく質が不足しやすく、加齢も影響して筋肉が衰えやすいので、特に注意してくださいね。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣8】運動をする
運動は血糖値スパイクの予防に有効です。定期的な有酸素運動や筋力トレーニングは、インスリンの効果を向上させ、血糖値の急上昇を緩和します。さらに、運動によってブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、細胞や筋肉が糖分を効果的に吸収することができるようになり、血糖値の低下が期待されます。したがって、血糖値スパイクを予防するためには積極的に運動を取り入れることが大切です。医師の指導を受けながら、適切な運動方法を選択してください。なお、有酸素運動については以下をご覧ください。
<有酸素運動>
有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。
【血糖値スパイクの対策・予防するための生活習慣9】ストレスを解消する
ストレスを感じると、血糖値を上昇させるホルモンが分泌されたり、インスリン抵抗性が強くなったりします。したがってストレスと上手く付き合うことも、血糖値スパイクを予防するためには大切です。
血糖値スパイク、糖尿病についてはお早めに相談ください
血糖値スパイクは自覚症状がほとんどありません。また、糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということは多々あります。糖尿病を放置していると、神経や血管にダメージを与え、重篤な合併症に繋がる可能性がありますので、健康診断で糖尿病の可能性が指摘された方や、食後の眠気・だるさを感じている方は、早めに受診することをお勧めします。なお、当院では予約不要で診察を行っております。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは血糖値について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.08.09
不眠症と糖尿病の関係性について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「不眠症と糖尿病の関係性」について解説していきます。後半部分では、「不眠症と糖尿病の併発リスク」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
不眠症と糖尿病の症状
睡眠障害が糖尿病に与える影響について
不眠が糖尿病に与える影響について
糖尿病症状が不眠症に与える影響とは
糖尿病患者さんに起こり得る眠気のメカニズム
体内時計の乱れがもたらす影響
不眠症と糖尿病の併発リスク
不眠症、糖尿病についていつでもご相談ください
不眠症と糖尿病の症状
不眠症と糖尿病の症状の症状は、次の通りです。
<不眠症の症状>
不眠症とは、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害によって、その人にとって必要な睡眠時間が十分に取れないことや“睡眠の質”が低下することで、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気です。不眠は、眠気、倦怠感、集中力低下、抑うつや不安などの精神症状を引き起こし、その結果として生産性の低下、交通事故の増加など、様々な人的及び社会経済的損失をもたらすと考えられております。したがって、「睡眠が浅い」「寝付けない」など、睡眠に関して気になる症状がある方は、早い段階で医療機関に相談することをお勧めします。なお、日本においては約5人に1人が不眠の症状で悩んでいると言われております。詳しくは「不眠症 - e-ヘルスネット - 厚生労働省」をご覧ください。
<糖尿病の症状>
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。なお糖尿病は、症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。
糖尿病の初期症状
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・目がかすむ
・視力の低下
・やけどの痛みを感じにくい
・食べているのに痩せる
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
睡眠障害が糖尿病に与える影響について
睡眠障害は、糖尿病と密接な関係があることが研究で示されています。「不眠症」や「睡眠時無呼吸症候群」などの睡眠障害は、「血糖コントロールの悪化」や「インスリン抵抗性の増加」を引き起こす可能性があります。また、睡眠障害はストレスホルモンの分泌を増加させ、炎症反応を促進することもあります。炎症反応の亢進は、インスリンの効果を妨げ、血糖値の上昇に寄与する可能性があるため、注意が必要です。なお、睡眠障害は様々な要因が組み合わさることで糖尿病の発症や進行を加速させる可能性があります。したがって、睡眠の質と量を適切に管理することは、糖尿病管理の重要な要素と言えます。
不眠が糖尿病に与える影響について
不眠は糖尿病に多様な影響を及ぼします。糖尿病のない人々においても、睡眠不足になると交感神経が刺激され、コルチゾールの分泌が増えてインスリン抵抗性が高まると報告されています。また、不眠により、食欲を抑制するホルモンであるレプチンが減少し、食欲を刺激するホルモンであるグレリンが増加するという研究結果もあります。これにより生じる食欲増進は血糖コントロールに当然不利に働きますので、これにより生じる食欲増進は血糖コントロールに当然不利に働きますので、適切な睡眠を確保することは糖尿病予防や管理において重要な要素と言えます。
糖尿病症状が不眠症に与える影響とは
糖尿病は不眠症に様々な影響を与える可能性があります。まず、高血糖状態が持続すると、夜間の頻尿や喉の渇きが生じ、眠りを妨げることがあります。また、糖尿病に伴う神経障害(神経症状)は、足のしびれや痛みを引き起こし、就寝時の快適さや眠りの質に悪影響を及ぼすことがあります。さらに、糖尿病患者さんは血糖コントロールのためにインスリンや薬物を使用することがありますが、これらの治療は低血糖(低血糖症)を引き起こす可能性があります。低血糖症は夜間に起こることがあり、悪夢や夜間覚醒を引き起こすことがありますので、注意が必要です。糖尿病が不眠症に与える影響は、生活の質を低下させるだけでなく、血糖コントロールの悪化や合併症のリスクを増加させる可能性があります。そのため、糖尿病患者さんは睡眠の問題に真剣に取り組み、適切な治療やライフスタイルの改善を検討することが重要です。
糖尿病患者さんに起こり得る眠気のメカニズム
糖尿病患者さんは、血糖値を下げる薬や「インスリン注射薬」を使って血糖値をコントロールするわけですが、インスリン注射薬や飲み薬が効きすぎてしまって、必要以上に血糖値が下がってしまうことがあります。低血糖状態になると脳に供給されるブドウ糖が不足してしまい、眠気が起こります。これが、糖尿病患者さんに起こり得る眠気のメカニズムになります。なお、日中の強い眠気は、糖尿病だけでなく、そのほかの病気や「生活習慣」によっても引き起こされます。例えば、睡眠時に無呼吸になり睡眠の質が低下する「睡眠時無呼吸症候群」や突然強い眠気に襲われてしまう「ナルコレプシー」といった病気です。また、寝る直前までパソコンやスマートフォンをいじっていたり、そもそも睡眠時間が少ないといった生活習慣なども眠気の原因になります。ですので、「糖尿病だから眠気が強いのだろう…」と考えるのではなく、眠気に強い悩みがあれば医師にしっかりと相談してください。
体内時計の乱れがもたらす影響
人間の体には、ほぼ24時間周期の体内時計があり、体温や血圧、ホルモン分泌などを調整しています。しかし、睡眠障害が起きると体内時計が乱れ、様々な機能に影響が及びます。まず、睡眠障害によって体と脳が十分に休まらず、糖分を細胞に取り込むためのインスリンへの反応が低下します。また、ホルモンバランスも変化し、交感神経に働きかけるコルチゾールやノルアドレナリンなどのホルモンが増加します。これにより、高血圧や高血糖といった症状が引き起こされます。一方で、食欲を制御するレプチンというホルモンは睡眠不足によって分泌が低下し、空腹感が増すため、食事のコントロールが難しくなります。つまり、糖尿病によって睡眠障害が起きると、血圧や血糖値が上昇し、糖尿病の症状が悪化するという悪循環に陥ってしまうのです。
不眠症と糖尿病の併発リスク
不眠症と糖尿病は密接な関係があり、互いに影響し合うことが知られています。そのため、糖尿病専門外来を受診している患者さんのうち、約40%が不眠に悩んでいると報告されています。糖尿病では、合併症による神経障害や高血糖による多飲・多尿などの身体的要素が不眠を引き起こすことがあります。一方、睡眠時間が不足している場合には、耐糖能異常が多いことも報告されております。このようなことから血糖コントロール不良の糖尿病では、睡眠障害と高血糖が負のサイクルを形成する可能性が考えられています。
不眠症、糖尿病についていつでもご相談ください
糖尿病は自覚症状のないままに進行し、将来的に心臓病や失明、腎不全など、より重篤な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、決して放置してはなりません。糖尿病の可能性が指摘された方や、日常生活の乱れにより「糖尿病の症状かもしれない…」と感じている方は、できるだけ早く医療機関を受診してください。また、不眠症にも注意が必要です。不眠症と糖尿病は密接に関連しており、互いに影響し合うことが知られています。睡眠障害がある場合、血糖コントロールが難しくなり、糖尿病の管理に悪影響を及ぼす可能性がありますので、不眠症に悩んでいる方も積極的に医療機関を受診してください。なお、当院では「糖尿病」や「不眠症」の診療を行っております。糖尿病の症状について悩んでいる方、あるいは不眠症の症状にお心当たりのある方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.05.24
糖尿病と眠気の関係を徹底解説|食後や朝のひどい眠気の解消方法も
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病と眠気の関係」について解説していきます。後半部分では「朝や食後のひどい眠気を解消するための対策」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の症状?
食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の疑いについて
糖尿病とひどい眠気の関係性
糖尿病によるその他の症状
低血糖による中枢神経症状
糖尿病による食後のひどい眠気を解消するために
糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください
食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の症状?
食後に眠くなるのは体内時計の「生体リズム」が働くためとか、消化吸収を促すことから「副交感神経」が優位になり、心身がリラックスモードに切り替わるからなど、いろいろな説があります。確かに少しくらいの眠気なら健康な人にもある自然な現象と言えるため、それほど心配することはありません。しかし強い眠気が長時間続いてしまうときは注意が必要です。もしかしたら糖尿病の初期症状かもしれません。
食後にひどい眠気がくるのはなぜ?糖尿病の疑いも
なぜ、食後に強い眠気を感じる方は「糖尿病の疑い」があるのでしょうか。
糖尿病を疑う理由として、血糖値が下がりにくくなっている可能性が挙げられます。
食後は誰でも血糖値が一時的に上がります(健康な人でも食後の血糖値は上昇します)。食後に上昇した血糖値は、時間の経過と共にゆっくり下降するのが一般的です。しかし糖尿病の方は、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが悪くなっているため、食後の高血糖状態が長く続きます。そのため、食後に強い眠気を感じやすいのです。なお、高血糖状態のときに眠気を感じやすいのは、覚醒を促す「オレキシン」というホルモンの分泌が止まるためです。オレキシンについては、以下をご覧ください。
<オレキシンについて>
睡眠と脳の覚醒にはオレキシンという物質が深く関わっています。脊椎動物のほとんどは、オレキシンが活発に働いているときに覚醒し、働きが鈍ると睡眠状態に入るといわれています。空腹になると血糖値が低くなるため「オレキシン作動性ニューロン」の活動が活発になり、オレキシンを刺激して活性化するため覚醒します。しかし、満腹になると血糖値が高くなり、オレキシン作動性ニューロンの活動が低下するため、オレキシンの活動が鈍くなり、眠くなってしまうと考えられています。つまり糖尿病の方は、オレキシンの分泌が長い時間抑制されるため、健康な方よりも「眠気を強く感じやすい」ということです。
糖尿病と眠気の関係性
糖尿病患者さんは、血糖値を下げる薬や「インスリン注射薬」を使って血糖値をコントロールするわけですが、インスリン注射薬や飲み薬が効きすぎてしまって、必要以上に血糖値が下がってしまうことがあります。低血糖状態になると脳に供給されるブドウ糖が不足してしまい、眠気が起こります。これが、糖尿病患者さんに起こり得る眠気のメカニズムになります。なお、日中の強い眠気は、糖尿病だけでなく、そのほかの病気や「生活習慣」によっても引き起こされます。例えば、睡眠時に無呼吸になり睡眠の質が低下する「睡眠時無呼吸症候群」や突然強い眠気に襲われてしまう「ナルコレプシー」といった病気です。また、寝る直前までパソコンやスマートフォンをいじっていたり、そもそも睡眠時間が少ないといった生活習慣なども眠気の原因になります。ですので、「糖尿病だから眠気が強いのだろう…」と考えるのではなく、眠気に強い悩みがあれば医師にしっかりと相談してください。
糖尿病によるその他の症状
糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。
<糖尿病によるその他の症状>
・立ちくらみ
・めまい
・頭痛
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・目がかすむ
・視力の低下
・やけどの痛みを感じにくい
・食べているのに痩せる
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
低血糖による中枢神経症状
血糖値が50mg/dl程度の状態が続くと「中枢神経症状」が現れます。具体的には、頭痛、眠気、めまい、目のかすみ、ろれつが回らない、ぎこちない動作、強い疲労感などです。さらに血糖値が50mg/dlを下回ってくると「異常行動」や「痙攣」、「意識が朦朧とする」、さらに昏睡状態に陥るケースも考えられるため早期の対処が不可欠です。普段から血糖値が低い場合は、無意識のうちに低血糖状態となっている可能性も考えられます。中枢神経症状が突然発症する恐れもありますので、十分に注意してください。
糖尿病による食後の眠気を解消するために
普段の血糖値は正常でも、食後に血糖値が異常に高くなる症状を食後高血糖といいます。食後に血糖値が急激に上がり過ぎると、糖をエネルギーに変えるインスリンが大量に分泌され、反動で血糖値が急降下します。そして今度は低血糖状態になり、食後に強い眠気や倦怠感を感じたり、イライラしやすくなったりします。そのため食事をする際は、血糖値の急上昇を起こさないように気を配る必要があります。以下、血糖値の急上昇を起こさないための対策です(血糖値が急上昇したのち急降下する現象は「血糖値スパイク」と呼ばれています)。
【糖尿病による食後の眠気を解消するために1】ゆっくり時間をかけて食べる
早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食べるスピードは非常に重要なのです。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。
【糖尿病による食後の眠気を解消するために2】野菜類から食べること
野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は野菜類から食べてください。
【糖尿病による食後の眠気を解消するために3】脂質を味方につける
脂質はカロリーが高いので敬遠されがちですが、実は消化吸収に時間がかかるため、最も血糖値を上昇させにくい栄養素です。パスタなどの洋食と相性のいい”オリーブオイル”をふりかけて食べれば、炭水化物単体で食べるより血糖値の上昇を抑えることができます。
【糖尿病による食後の眠気を解消するために4】規則正しく3食を食べる
1日3食を規則正しく食べているときには「血糖値スパイク」が生じなかった人でも、朝食を抜くと昼食のあとに「血糖値スパイク」が発生するという研究結果が出ています。ですので、食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく3食を食べることを心掛けてください。
※「日中の居眠り」や「食後の眠気」を解消するためには、睡眠の質を上げることも大切です。睡眠の質を上げる方法については「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。
糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください
糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病かもしれない…」と感じている方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは健康的な食事について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.03.18
糖尿病による皮膚の症状について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病による皮膚の症状」について解説していきます。後半部分では「糖尿病が引き起こす皮膚の病気」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病による皮膚への影響
なぜ糖尿病にかかると皮膚に症状が出るのか
糖尿病が引き起こす皮膚の病気
糖尿病による皮膚病の予防策
糖尿病による皮膚の痒みを防ぐために
まとめ
糖尿病による皮膚への影響
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。また、糖尿病は皮膚症状との関連性が高い病気の一つです。多くの糖尿病患者さんが、乾燥や痒み、痛みなどの肌のトラブルに悩まされています。糖尿病患者さんに現れる症状のうち、皮膚や肌に関係するものは以下の通りです。
・痒い
・乾燥する
・ちくちくと指すような痛みがある
・手足の感覚がない
・切り傷が治りにくい
なぜ糖尿病にかかると皮膚に症状が出るのか
多くの糖尿病患者さんが、乾燥や痒み、痛みなどの肌のトラブルに悩まされています。なぜ糖尿病にかかると皮膚症状が出るのでしょうか。
<高血糖による脱水症状>
血糖値が上がると、皮膚の水分が失われ乾燥肌になりやすくなります。乾燥した皮膚は傷つきやすいので、痒みが生じたり、痛みが走ったりします。
<多尿により体内が脱水傾向になる>
血糖値が高い状態が続くと、血液中のブドウ糖の多くが尿に排出されます。その際に体の中の水分も一緒に尿に排出されるため脱水気味となり、皮膚が乾燥しやすくなると考えられています。
<自律神経障害によって発汗作用が低下するため>
糖尿病で高血糖の状態が長く持続すると、自律神経に障害が及びます。自律神経の働きが障害されると汗をかきにくくなり、皮膚の水分量が低下するため、「乾燥」や「痒み」が生じやすいと考えれられています。
糖尿病が引き起こす皮膚の病気
糖尿病による「血管障害」や「神経障害」あるいは「脂質代謝異常増悪」により、下記のような皮膚病変が出現します。
【糖尿病が引き起こす皮膚の病気1】糖尿病性水疱
糖尿病性水疱とは、糖尿病による血管障害の影響で、突然手や脚の皮膚に水疱ができる病気です。高血糖状態が続くと細菌や真菌に対する抵抗力が低下し、血流が悪くなるため感染症を引き起こしやすくなることが原因と考えられています。なお、糖尿病性水疱はカビの一種である真菌に感染することで発症します。
【糖尿病が引き起こす皮膚の病気2】成年性浮腫性硬化症
成年性浮腫性硬化症とは、糖尿病や感染症などをきっかけとして引き起こされる皮膚変化のことを指します。顔や首、肩、上半身などを含めた全身各所の皮膚がむくみ、硬くなります。成年性浮腫性硬化症では、原因となっている疾患に対する治療が行われるほか、皮膚病変に対して光線療法や免疫抑制剤の使用などが検討されます。
【糖尿病が引き起こす皮膚の病気3】糖尿病性黄色腫
糖尿病性黄色腫は、重症糖尿病あるいは充分コントロールされない糖尿病にみられる稀な皮膚合併症です(糖尿病の家族歴を持つ20~30歳代に起こりやすい)。好発部位は四肢伸側で、特に肘頭、膝蓋、臀部で、米粒大から小豆大の黄色ないし赤褐色の丘疹または小結節が多発し、時に掻痒を伴います。
【糖尿病が引き起こす皮膚の病気4】リポイド類壊死症
リポイド類壊死症とは、肉芽腫性反応、血管壁の肥厚と脂肪沈殿とコラーゲンの変性疾患のことを言います。糖尿病性細小血管症に焦点を当てた原因説があげられています。なお、糖尿病患者さんにおいては、早期に発生すると言われています。
【糖尿病が引き起こす皮膚の病気5】糖尿病性皮膚潰瘍
糖尿病性潰瘍とは、糖尿病が進行すると起こる皮膚潰瘍のことです。症状としては足の指などに皮膚潰瘍ができるのですが、糖尿病による神経障害を併発していることが多く、無痛のため気付かないこともあります。なお、皮膚潰瘍を放置しますと“潰瘍部分”が壊死してしまいますので、注意が必要です。
糖尿病による皮膚病の予防策
糖尿病による皮膚病変は予防が重要です。糖尿病皮膚病変を予防するには以下のポイントを押さえて行うことが大切です。
・毎日皮膚をチェックする
・保湿して乾燥対策を行う
・低温やけどに注意する
糖尿病があるため、皮膚科的に特別な治療が必要になることはあまりないですが、一般的に病気が広がりやすく治りにくい傾向があるので、皮膚の小さな変化に気付いたらそのままにせず、早めに診察を受けてください。もちろん、血糖値をよく管理することも大切になります。
糖尿病による皮膚の痒みを防ぐために
皮膚の痒みを予防する上で大切なのは、肌のバリア機能を低下させないことです。こまめに保湿剤を使用し、スキンケアを行ってください。以下、痒さへの対策になりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
【糖尿病による皮膚の痒みを防ぐために1】紫外線を防ぐ
紫外線は必要以上に浴びると皮膚の乾燥を起こしたり、皮膚の老化を早めたり、眼の病気や皮膚がんのリスクを高める可能性があります。また、長時間日光を浴びると皮膚が炎症を起こし(日焼け)、皮膚のバリア機能が低下します。ですので、紫外線が強い時期や時間帯に外出するときは、日焼け止めを塗ったり、腕や首などを覆う服を着たり、日傘をさしたりして肌を守ってください。
【糖尿病による皮膚の痒みを防ぐために2】肌の乾燥を防ぐ
バリア機能が低下して乾燥した肌は、痒みが発生しやすくなります。保湿剤を塗り、肌を乾燥から守るケアを心がけてください。保湿剤によるスキンケアは1年をとおして毎日続けるものなので、季節や時間帯、塗る場所に応じて、使いやすい剤形を選んでください。
【糖尿病による皮膚の痒みを防ぐために3】清潔の保持
この場合の清潔とは、皮膚の汚れや汗、アレルギーの原因物質、細菌(黄色ブドウ球菌)やウイルスなどを洗い落とすことをいいます。「汗をかいたら早めにシャワーで流す」「外出先では、こまめに汗を拭き取る」など、常に清潔さをキープしてください。
【糖尿病による皮膚の痒みを防ぐために4】バランスのとれた食事をする
たんぱく質、ビタミン・ミネラル、食物繊維などをバランスよくとってください。乾燥肌にはサバやイワシなどの青魚や、かぼちゃ、にんじんなどの緑黄色野菜がおすすめです。
まとめ
糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病かもしれない…」と感じている方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは健康的な食事について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.03.17
糖尿病の名称変更について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病の名称変更」について解説していきます。後半部分では「糖尿病という病名が付けられた背景」や「病名変更による影響」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病という病名が変わります
病名変更の背景
糖尿病という単語がもつ印象
糖尿病スティグマとは
当初「糖尿病」という病名が付けられた背景
病名変更による影響
まとめ
糖尿病という病名が変わります
糖尿病という病名は、糖が「尿」に認められる病気と書きますが、糖尿病の診断基準を満たす方でも尿が糖に認められないこともあるため、必ずしも正しい病名とは言えません。このようなことから昨年、日本糖尿病協会は「“糖尿病”の名称変更を検討する」と発表いたしました。
病名変更の背景
糖尿病の病名変更を検討する理由は大きく2つあります。以下、ご覧ください。
【病名変更の背景1】病名が実態に合わないため
上述した通り、血糖値は高いけれども尿に糖が出ない人もいるなど、病名が実態に合わないことが分かってきたからです。
【病名変更の背景2】糖尿病患者さんが病名に不快感や抵抗感を持っているため
糖尿病という病名に尿がはいっていることで、患者さんの尊厳が傷つけられているとの指摘があるからです。実際に“糖尿病協会”が糖尿病患者さんを対象に行ったアンケート (2021年11月8日~22年9月30日) では、 回答者1068人のうち“約9割”が病名に「不快感」や「抵抗感」を持っていることが分かっております。さらに「疾病の実態を正確に表す言葉に病名を変更するように希望する方が8割に上った」と伝えております。
糖尿病という単語がもつ印象
糖尿病という単語は 「生活習慣が悪い」 「だらしない」 などと周囲から見られやすい傾向にあります。そのため糖尿病による偏見を恐れて、同僚や家族に糖尿病のことを話さず、「医師の診察時にも隠す方がいる」と言われております。このようなことから日本糖尿病協会では、「糖尿病に対する誤った認識が偏見を助長し、 差別を生んでいる(糖尿病スティグマ)」 と指摘しております。
糖尿病スティグマとは
糖尿病スティグマとは、その名の通り糖尿病を持つ人に対する“スティグマ”のことを指します。スティグマとは、一般に「恥・不信用のしるし」「不名誉な烙印」を意味します。ある特定の属性により、いわれのない差別や偏見の対象となることです。では、糖尿病のスティグマにおいては、どのようなものが挙げられるのでしょうか。糖尿病におけるスティグマについては、以下の具体例をご覧ください。
<糖尿病スティグマの具体例>
糖尿病におけるスティグマでは、糖尿病になると失明や透析、脳梗塞になるなどと決めつけられることであったり、不摂生、だらしない、運動嫌い、自己管理ができていないとされたりすることで社会的に様々な不利益を被ることなどが挙げられます。また生命保険に加入できない、住宅ローンを組めない、結婚の障壁となる、就職に不利になる、なども糖尿病におけるスティグマだと言えます。
当初「糖尿病」という病名が付けられた背景
糖尿病は、紀元2 世紀にカッパドキアの医師「アレタイオス」が“diabetes(ダイアビーティス)”と命名したことから始まると言われています。日本では、のどが乾く症状があるため、古来から「消渇」と呼ばれ、平安時代の貴族、藤原道長も「消渇」だったと伝えられています。そして江戸時代には、オランダから医学の知識が輸入され、オランダ語で「尿」と「洪水」を意味する「pisvloed(ピスフルトゥ)」という病名を翻訳して「尿崩(にょうほう)」が使われるようになったということです。なお、その後は病気を尿の糖を検査するなどして診断するようになり、1907年”第4回日本内科学会講演会後“に「糖尿病」に統一されたという経緯があります。
病名変更による影響
糖尿病の病名変更は、糖尿病に対する偏見を払拭できる可能性があります。なぜなら痴呆においては、“痴呆”という用語が“認知症”に置き換わることで、病気に対する社会の受け止め方が変わってきた歴史があるからです。もちろん呼び名が変わったことで認知症のある人が抱えていた生きづらさが全て解決したわけではないでしょうが、少しずつ社会がよい方向に前進しました。したがって糖尿病に関しても、同じように取り組むことで、糖尿病のある人が生きやすい世の中をつくれるかもしれません。
まとめ
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病かもしれない…」と感じた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病の症状について不安な方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.03.06
糖尿病と塩分の関係
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病と塩分の関係」について解説していきます。後半部分では「塩分摂取量を減らすコツ」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
糖尿病の方は塩分の摂りすぎにもご注意ください
塩分の摂りすぎは糖尿病を悪化させます
なぜ塩分を摂ると高血圧になるのか
塩分を摂りすぎないために
まとめ
糖尿病の方は塩分の摂りすぎにもご注意ください
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れる“ブドウ糖”という糖が増えてしまう病気です。糖尿病では、「糖分の多い“炭水化物”や“甘いお菓子”の摂りすぎを控えなければいけない」というイメージがあるかと思いますが、実はそれだけではありません。糖尿病では塩分の摂りすぎも大敵となります。ですので、糖尿病の方は塩分の摂りすぎにもご注意ください。
塩分の摂りすぎは糖尿病を悪化させます
塩分は血糖値に直接的に影響しませんが、高塩分で濃い味の食事はつい食べ過ぎたり、飲みすぎたりするため、体重増加の原因になります。その結果、インスリンが聞きにくくなる“インスリン抵抗性”を引き起こし、2型糖尿病のリスクを上昇させると考えられております。また、血糖値が高いと高血圧の影響を受けやすく、血糖値と血圧がコントロール不良であれば「心疾患」や「慢性腎臓病」などの合併症リスクが上昇します。糖尿病が引き起こす合併症については以下をご覧ください。
【糖尿病の合併症1】心筋梗塞
心筋梗塞とは、心筋に血液と酸素を送る冠動脈が動脈硬化で硬くなり、心筋に血液を送ることができない状態になることです。これにより、心筋が酸素不足に陥り壊死を起こしてしまう状態を言います。心筋梗塞は日本人の死亡原因の上位に挙げられている疾患で突然死の原因にもなり得る、恐ろしい疾患の一つです。
【糖尿病の合併症2】脳卒中
脳卒中とは、急性期脳血管障害のことを指し、突然脳の血管が詰まったり、破れたりして引き起こされる病気の総称です。脳卒中は原因によって「脳の血管が詰まるタイプ(脳梗塞、一過性脳虚血発作)」と「脳の血管が破れるタイプ(脳出血、くも膜下出血)」の2つに分けられます。脳卒中は、障害を受けた脳が司っていた「身体機能」や「言語機能」が失われたり、場合によっては死に至ることもありますので、非常に危険な疾患です。
【糖尿病の合併症3】腎不全
腎不全とは、腎臓の働きが正常の30パーセント以下に低下した状態を言います。腎不全は初期の頃には無症状のことが多く、進行するにつれて様々な症状が出現してきます。
【糖尿病の合併症4】動脈硬化
動脈硬化とは、文字どおり動脈が硬くなる状態のことです。動脈硬化は、中高年の人に生じる病態と思われがちですが、実は小児期から徐々に進行し、様々な病気の原因となります。そのため、若い頃から動脈硬化の進行を予防することが大切です。動脈硬化は、糖尿病、高血圧、脂質異常などの生活習慣病によって進みますので、十分にご注意ください。
【糖尿病の合併症5】高血圧
高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧症と診断されます。高血圧症は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」と言われております。
なぜ塩分を摂ると高血圧になるのか
人間の体の中では、水分と塩分が一定の濃度に保たれています。食塩をとり過ぎると、一時的に高くなった塩分濃度を下げるために、体内に水分がため込まれます。これによって、心臓に送り込まれる血液量が増え、血管にかかる圧力が増し、血圧が上がってしまうのです。
塩分を摂りすぎないために
糖尿病患者向けの治療ガイドラインでは、糖尿病の合併症の危険性を抑えるために、塩分摂取量を控えることが勧められております。日本食は健康的な食事として評価されておりますが、みそ・塩・しょうゆといった調味料から塩分を摂り過ぎる傾向がありますので、調理する際には工夫が必要です。なお、塩分摂取量を減らすコツについては、以下をご覧ください。
【塩分摂取量を減らすコツ1】食べる直前に味付けをする
食べる直前に味付けをすることで、少量の調味料でも味を感じやすくなります。ですので、味付けはなるべく食べる直前に行ってください。
【塩分摂取量を減らすコツ2】酸味や香辛料を積極的に用いる
酸味や、香辛料を用いると、味のアクセントとなるため、薄味でも気にならなくなります。
【塩分摂取量を減らすコツ3】練り製品や加工食品は茹でる
練り製品や加工食品(ハム・ソーセージなど)は塩分が多い食材です。これらの食材は、一度茹でることで、塩分を少し落とすことができます。
【塩分摂取量を減らすコツ4】低塩分のものを使う
ハーブやスパイスといった塩分を含まないもの、もしくはマヨネーズやケチャップといった低塩分の調味料を使用してください。塩とは別の風味になるものの、料理次第で満足度の高いおかずになります。なお、どうしても醤油や塩を使いたい場合は「減塩タイプ」の商品を使ってください。
【塩分摂取量を減らすコツ5】カリウムを積極的に摂取する
カリウムには体内の塩分を体外に排出する働きがあるため、塩分を控えたいと考えている方にとって重要な栄養素になります。ですので、摂取する塩分量をコントロールするためにも、カリウムの摂取を意識してください。なお、カリウムが多く含まれている食品としては、「ほうれん草」「わかめ」「アボカド」などが挙げられます。
【塩分摂取量を減らすコツ6】既製品や加工食品の使用をなるべく控える
既製品や加工食品には多くの塩分が含まれていることが多いため、使用を控えるようにしてください。たとえば、レトルトや加工肉、外食の食品などは意外にも多くの塩分が含まれています。薄味に感じても、塩分を大量に摂取している可能性がありますので注意してくださいね。
まとめ
糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病かもしれない…」と感じている方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは健康的な食事について相談したい方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.03.01
糖尿病の原因|糖尿病に関わるホルモンについて解説
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病に関わるホルモン」について解説していきます。後半部分では「ホルモンに関する病気」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
ホルモンの働きについて
糖尿病との関係
血糖値に関わるホルモンの種類
ホルモンに関する病気
まとめ
ホルモンの働きについて
ホルモンとは、体のさまざまな働きを調節する化学物質です。ホルモンは、体の外側、内側で環境の変化が起きても、体の働きが常に同じになるように保つ働きをしています。現在、ホルモンとして確かめられているものは100種類ほどあり、さらに発見され続けています。したがってホルモンの種類は、まだ増えると考えられております。
糖尿病との関係
血糖値を上げる働きのあるホルモンが何らかの病気によって正常よりも大量に分泌されるとインスリンとのバランスが取れなくなり、血糖値が必要以上に上がってしまいます。その結果、糖尿病やその一歩手前の“耐糖能異常”を引き起こしてしまう可能性があります。なお、血糖は人間が生きていくために必要不可欠なものです。そのため体の中では、血糖値を下げる働きのあるホルモンよりも上昇させる働きのあるホルモンの方が多く存在します。
血糖値に関わるホルモンの種類
血糖値を低下させるホルモンは“インスリン”だけです。一方、血糖値を上昇させるホルモンは“インスリン”と拮抗するグルカゴンだけでなく、成長ホルモン、コルチゾール、アドレナリン、甲状腺ホルモンなど多数あります。血糖調節に関与するホルモンについては、以下をご覧ください。
【血糖調節に関与するホルモン1】インスリン
インスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンの一種です。糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持っております。なお、インスリンの働きが悪くなったり分泌される量が少なくなったりすることで、血糖値が高い状態が続いてしまうのが「糖尿病」です。
【血糖調節に関与するホルモン2】グルカゴン
グルカゴンは、血糖値を上昇させる作用を持つホルモンの一つです。膵臓のα(アルファ)細胞で作られます。グルカゴンは肝臓で貯蔵してあるブドウ糖のもとを分解したり、アミノ酸からブドウ糖を合成したりして、血糖値を上げる効果があります。また、同じ膵臓のβ(ベータ)細胞から作られるインスリンの分泌を促進したり、成長ホルモンの分泌を促進する効果もあります。
【血糖調節に関与するホルモン3】成長ホルモン
成長ホルモンとは、下垂体前葉から分泌されるホルモンです。成長という名前がついていますが、成長ホルモンは“成長”のためだけに働くものではありません。人間の一生にわたって、代謝調節に関与し、現在では免疫機能、認知機能などにも作用を持つことがわかってきております。なお、成長ホルモンには脂肪を分解する作用があるため、蓄えられた脂肪が遊離脂肪酸に分解されて、その遊離脂肪酸はインスリン作用をブロックします。つまり、成長ホルモンが多く出ると、インスリン作用が低下して血糖値が上がる仕組みになっているのです。
【血糖調節に関与するホルモン4】コルチゾール
コルチゾールは、副腎皮質から分泌される、生命を維持するために欠かせないホルモンです。コルチゾールは,グルカゴンやアドレナリンの作用を高め、肝臓における糖新生を促進する一方、筋や脂肪組織における“インスリン抵抗性”を助長するため、高血糖となります。したがってのコルチゾールが必要以上にたくさん分泌されると血糖値が上昇します。なお、コルチゾールの主な働きは、肝臓での糖の新生、筋肉でのたんぱく質代謝、脂肪組織での脂肪の分解などの代謝の促進、抗炎症および免疫抑制などです。
【血糖調節に関与するホルモン5】アドレナリン(エピネフリン、エピペン)
アドレナリンとは、腎臓の上にある副腎というところの中の髄質から分泌されるホルモンです。アドレナリンは、すい臓のβ細胞に作用してインスリンの分泌を抑制し、血糖値を上げる働きを持っています。またグルカゴンの分泌を促進したり、肝臓でグリコゲンからブドウ糖を作る事を促進したりすることによっても血糖値を上昇させます。
【血糖調節に関与するホルモン6】甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンとは、甲状腺で作られるホルモンです。甲状腺ホルモンは、血液の流れに乗って全身の細胞に働きかけ、新陳代謝を活発にする働きをしています。また骨や神経、精神状態にも関わり、子どもの成長や発育を促進するなど、人間が生きていくうえで必要なホルモンです。なお、甲状腺ホルモンの上昇により肝臓における糖新生が亢進するため、血糖値は増加するとされています。
ホルモンに関する病気
ホルモンが過剰に分泌してしまう病気には以下のようなものがあります。
【ホルモンに関する病気1】グルカゴノーマ
グルカゴノーマは、グルカゴンというホルモンを分泌する膵臓の腫瘍です。グルカゴンの作用により血液中のグルコース濃度(血糖値)が上昇することで、非常に特徴的な発疹が現れます。なお、グルカゴノーマのおよそ80%は悪性腫瘍です。しかし腫瘍の増殖が遅いため、多くの人が診断後15年以上生存します。
【ホルモンに関する病気2】下垂体性巨人症(かすいたいせいきょじんしょう)
下垂体性巨人症とは、脳の下垂体という小さな臓器から成長ホルモンがたくさん分泌される病気です。お子さんの場合は、骨が伸びる最中に成長ホルモンがたくさん分泌されるため、身長がとても高くなる特徴があります。なお、大人になってから発症した場合は、身長は伸びずに、手足が大きくなる、口唇・鼻が大きくなる、おでこや顎が出っ張ってくるなどの特徴を持ち、先端巨大症(せんたんきょだいしょう)と呼ばれます。
【ホルモンに関する病気3】クッシング症候群
クッシング症候群とは、副腎から分泌されるコルチゾールの作用が過剰になることにより、特徴的な身体徴候を呈する病気です。主な症状として、赤ら顔になる、顔が丸くなる満月様顔貌(まんげつようがんぼう)や、体幹に脂肪の付きやすくなる中心性肥満など、見た目から分かる症状のほか、階段の上り下りが難しくなる筋力低下や高血圧、糖尿病や骨粗しょう症、月経の異常、気分の落ち込みなどが挙げられます。
【ホルモンに関する病気4】甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺が活発に活動し、血中に甲状腺ホルモンが多く分泌される病気です。原因としては、健常な人には認められない甲状腺を刺激する異常な物質が「血中および組織の中に存在するため」と考えられております。なお、甲状腺機能亢進症の代表的なものについては「バセドウ病」が挙げられます。バセドウ病については「こちらのページ」で詳しくご説明しておりますので、ぜひご覧ください。
まとめ
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と感じている方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいはホルモンバランスの乱れによって心身の不調を感じている方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.02.27
糖尿病と抜け毛の関係
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病になると抜け毛のリスクが高まると考えられております。では、なぜ糖尿病になると抜け毛のリスクが高まるのでしょうか。
この記事では「糖尿病と抜け毛の関係」について解説していきます。後半部分では「AGA(男性型脱毛症)」や「円形脱毛症」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
なぜ糖尿病になると抜け毛のリスクが高まるのか
糖尿病と抜け毛の関係
糖尿病になると抜け毛のリスクが高まるのは糖質が原因かも
糖尿病により発症リスクが高まる脱毛症
糖尿病の疑いがある方で抜け毛の症状が見られた場合
まとめ
なぜ糖尿病になると抜け毛のリスクが高まるのか
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血液中の糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままでいると、血管が傷ついたり詰まったりして、血流が滞ってしまい、その結果、育毛環境に悪影響を与える可能性があります。なぜなら健康な髪の毛を維持するためには、血液から運搬される栄養素が必要不可欠だからです。また、血液によって不要な老廃物などを排出することも大切です。このようなことから、良好な血液循環が阻害されてしまうと健やかな育毛環境の維持が困難になり、「脱毛症状につながってしまう可能性がある」と考えられております。
糖尿病と抜け毛の関係
糖尿病の症状の一つとして起こりうる「脱毛のメカニズム」を明確に解析している研究結果は、まだありません。しかしながら、毛細血管のような細血管の障害が育毛状態を悪化させる可能性は充分に考えられます。また糖尿病患者さんにおいて“脱毛症状”がみられたという症例は報告されているため、相関関係を窺い知ることはできます。
糖尿病になると抜け毛のリスクが高まるのは糖質が原因かも
「抜け毛」や「薄毛」の悩みは、実は糖質中心の食生活に原因があるかもしれません。以下、糖質が髪に与える悪影響です。
【糖質が髪に与える悪影響1】ホルモンバランスの乱れ
糖質の摂取により血糖値が上昇すると、交感神経が刺激されて自律神経が乱れます。自律神経が乱れるとホルモンバランスが崩れてしまうため、抜け毛や薄毛の原因になってしまうのです。なお、ホルモンバランスの乱れは、皮脂の過剰分泌のほか、炎症やフケ・かゆみなどのトラブルにもつながりますので、ご注意ください。
【糖質が髪に与える悪影響2】皮脂が毛穴に詰まる
糖質を摂取すると、エネルギーとして消費されず余ったブドウ糖が中性脂肪や体脂肪となって蓄積されてしまいます。体脂肪が増えると皮脂が出やすくなり、皮脂が毛穴に詰まって雑菌が増えます。そして雑脱毛症や枝毛・切れ毛などを引き起こしてしまうのです。なお、頭皮にフケやかゆみが出たり、炎症が起こったりするトラブルのほとんどは雑菌が原因になります。
糖尿病により発症リスクが高まる脱毛症
糖尿病患者さんの中には、上述した通り「脱毛症状」がみられるケースが報告されています。糖尿病で併発する可能性のある脱毛症には、「AGA」と「円形脱毛症」が挙げられます。
【糖尿病により発症リスクが高まる脱毛症1】AGA(男性型脱毛症)
AGAとは「AndrogeneticAlopecia」の略で、男性ホルモン型脱毛症(男性型脱毛症)のことを指します。男性型脱毛症とは、成人男性特有の進行性の脱毛症です。生え際や頭頂部の毛髪が薄くなったりするのが特徴で、遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因だと言われています。なお、AGAは治療せずに放置すると進行していきますので、早めの治療が大切です。
【糖尿病により発症リスクが高まる脱毛症2】円形脱毛症
円形脱毛症とは、その名の通り“円形”や“楕円形”の脱毛斑が突然生じる疾患です。一般的には10円玉くらいの脱毛と思われていますが、頭部全体に広がるものや、眉毛やまつ毛、体毛などに及ぶ重度のものまで、その症状はさまざまです。なお、円形脱毛症の発症原因は明らかにされていませんが、自己免疫疾患による免疫機能の異常が主な原因として考えられています。
休止期脱毛症とは
体や精神に過度なストレスがかかると、「休止期脱毛症」を起こすことがあります。休止期脱毛症とは、成長期の髪の毛が一時的に休止期に移行し、頭部全体の脱毛量が増える病気のことです。急に発症した場合には「急性休止期脱毛症」と診断され、少しずつ脱毛する場合には「慢性休止期脱毛症」と診断されることが特徴です。なお、休止期脱毛症は「貧血」や「栄養バランスが乱れた食事」、「ストレス」などが原因で発症するとされています。しかし、甲状腺機能の持病や糖尿病といった病気が原因で発症するケースも少なくありません。
糖尿病の疑いがある方で抜け毛の症状が見られた場合
糖尿病患者さんにおいて、AGAによる“脱毛症状の進行具合”は病状を知らせるサインともなります。したがって糖尿病患者さん、あるいは糖尿病の疑いがある方で「抜け毛」や「薄毛」の症状がみられる場合は、適切な治療法を検討するためにも「かかりつけ医」への“現状の報告”や“相談”を徹底してください。
まとめ
抜け毛の症状がみられるからといって、必ずしも糖尿病と関係しているわけではありません。しかし万が一の可能性を避けるためにも、気になる点がある方は“早めに医師に相談すること”をおすすめします。抜け毛の症状がみられる方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.02.24
バナナと糖尿病の関係
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
バナナは栄養豊富な果物ですが、糖質も多く含まれています。血糖値を気にする糖尿病の方は、どのくらいバナナを食べても良いのでしょうか。
この記事では、「糖尿病とバナナの関係」について解説していきます。後半部分では「バナナの適切な摂取量」や「バナナを食べるタイミング」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
.cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
バナナは糖尿病に効果的か
糖尿病の方がバナナを食べるメリット
バナナに含まれる栄養素
バナナの適切な摂取量
バナナを食べるタイミング
まとめ
バナナは糖尿病に効果的か
糖尿病予防の基本は、急激な血糖値の上昇を抑えることです。では、バナナを食べると血糖値は急激に上昇するのでしょうか。実は、バナナは食後の血糖値の上昇が緩やかな食べ物だと言われています。その秘密はバナナに含まれている食物繊維です。糖質と一緒に食物繊維を摂取すると、糖質を少しずつエネルギー源として使うことができるため、血糖値の急激な上昇を抑えることが可能となっております。そのため糖尿病の方がバナナを食べても問題ありません。ただしバナナには、それほど高くないですが、しっかりと糖質が含まれているため食べ過ぎには注意が必要です。甘いものを制限している糖尿病患者さんにとって、バナナは程よい甘さがあり、満足できる食品ですが、たくさん食べるとカロリーオーバーになるので十分に注意してください。
糖尿病の方がバナナを食べるメリット
日本糖尿病学会の「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、私たちが普段よく食べる食品をグループ分けし、糖尿病の患者がカロリー計算をしなくても、栄養バランスのよい献立が作れるよう工夫されています。この中でバナナを含む果物は1つのグループとして位置付けられ、果物は1日80kcal分摂るよう推奨されています。なぜなら果物はエネルギー量当たりのビタミンCやカリウム、食物繊維の含量が高く、制限された食事でも必要な栄養素が効率よく摂れる食品だからです。このようなことからバナナを含む果物は糖尿病食事療法でも血糖値を上げにくい食品であると見直されており、糖尿病の食事に欠かせない食品となっています。
バナナに含まれる栄養素
バナナには炭水化物やタンパク質の他、ビタミン、ミネラル、葉酸、食物繊維などがバランスよく含まれています。以下、バナナに含まれている栄養素です。
【バナナに含まれる栄養素1】食物繊維
食物繊維は、食事でとった栄養素の吸収速度を遅くしたり、有害物質を体外に排出する働きがあります。この2つの働きによって、便秘対策に効果が期待できます。なお、食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維があります。
【バナナに含まれる栄養素2】カリウム
カリウムにはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧やむくみの解消、運動中に筋肉がけいれんするのを防ぐ、などバナナを摂取することで様々な効果が期待できます。
【バナナに含まれる栄養素3】ビタミン
バナナにはビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)、ビタミンB6、葉酸が含まれています。ビタミンには、たんぱく質・糖質・脂質の代謝を助けたり、皮膚や髪、爪などの健康をサポートする働きがあります。
【バナナに含まれる栄養素4】ポリフェノール
ポリフェノールは、赤ワインや緑茶に多く含まれている成分ですが、バナナにも含まれています。ポリフェノールは強い抗酸化作用があり、活性酸素を取り除く働きがあるため、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。なお、ポリフェノールは、熟したバナナほど多く含んでいます。
【バナナに含まれる栄養素5】アミノ酸
バナナは必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンを含むため、良質な睡眠が期待できます。トリプトファンは神経伝達物質であるセロトニンの材料です。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれており、その効果は睡眠の促進やリラックスを促す効果があります。なお、トリプトファンは、バナナに多く含まれていますが、他の果物にはほとんど含まれていません。
【バナナに含まれる栄養素6】マグネシウム
マグネシウムは、人の体に欠かせないミネラルの一つです。骨の正常な代謝を助けるマグネシウムは、カルシウムと並んで骨の健康にとって重要なミネラルです。神経の興奮をしずめ、体温や血圧を調整すると言われています。
バナナの適切な摂取量
厚生労働省や農林水産省では、1日の果物の摂取量として約200gが推奨されています。そのためバナナは1日1本程度、小ぶりなサイズなら2本程度を目安にすると良いでしょう(バナナだけではなく、他の果物もバランスよく食べることが大切です)。なお、バナナ1本は100gで約90キロカロリーと、果物の中でもトップクラスのカロリーの高さです。したがって1日に何本も食べていればカロリーオーバーになりかねませんので、バナナの食べ過ぎには注意してください。
バナナを食べるタイミング
栄養たっぷりのバナナは、朝、昼、夜、いつ食べてもメリットがあります。
【バナナを食べるタイミング1】朝
バナナには他のフルーツよりも多くの「ブドウ糖」が含まれているので、朝食バナナは、睡眠中に失われた栄養素を補給して、1日を元気に過ごすための原動力になります。そのため1日を元気に過ごしたい人には、朝食バナナをおすすめします。
【バナナを食べるタイミング2】昼
バナナにはブドウ糖以外にも、「果糖」や「ショ糖」が含まれています。糖分と聞くと避けたくなってしまいますが、疲れにくい体づくりに糖分は欠かせません。果糖は血糖を上げにくく緩やかに体内に吸収される性質があるので、昼に食べれば、午後の活動に向けてのよいエネルギーチャージとなります。
【バナナを食べるタイミング3】夜
夜バナナは、睡眠の質を上げる効果が期待でき、美肌や筋肉・骨づくりに役立ちます。なぜならバナナには、睡眠を促す「セロトニン」、セロトニンを作る「トリプトファン」、セロトニン生成を助ける「ビタミンB6」が含まれているからです。質のよい睡眠は疲労回復だけでなく、成長ホルモンの分泌を促し、美肌や筋肉、骨づくりにも役立ちますので、夜バナナにはメリットがあると言えます。ただしバナナに含まれる果糖は、夜食べると中性脂肪に変わりやすい傾向があるので、摂取量を調節してください。
まとめ
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.02.22
コーヒーと糖尿病の関係、予防効果や摂取量について
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「糖尿病とコーヒーの関係」について解説していきます。後半部分では「糖尿病予防のための摂取量」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box {
text-align: center;
}
.cv_box a{
text-decoration: none !important;
color: #fff !important;
width: 100%;
max-width: 400px;
padding: 10px 30px;
border-radius: 35px;
border: 2px solid #fff;
background-color: #ffb800;
box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%);
position: relative;
text-align: center;
font-size: 18px;
letter-spacing: 0.05em;
line-height: 1.3;
margin: 0 auto 40px;
text-decoration: none;
}
.cv_box a:after {
content: "";
position: absolute;
top: 52%;
-webkit-transform: translateY(-50%);
transform: translateY(-50%);
right: 10px;
background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg");
width: 15px;
height: 15px;
background-size: contain;
display: inline-block;
}
【目次】
コーヒーは糖尿病リスクを抑える?
コーヒーは死亡リスクも下げる
なぜコーヒーが糖尿病を予防するのか
コーヒーによる肝機能等への効果
糖尿病予防のための摂取量
コーヒーの適切な飲み方
ブラックコーヒーがおすすめ
まとめ
コーヒーは糖尿病リスクを抑える?
コーヒーは2型糖尿病の予防に効果的な飲料として注目を集めており、日本を含む世界各国から「コーヒーには2型糖尿病を予防する効果がある」という報告が発表されております。 国立国際医療研究センターが2009年に発表した“JPHC研究”では、コーヒーを飲む回数が1日3〜4杯の方人は、ほとんど飲まない人に比べて、2型糖尿病を発症するリスクが男性で17%、女性で38%低下することが分かっております(40〜69歳の日本人約5万6,000人を対象)。
コーヒーは死亡リスクも下げる
コーヒーをよく飲む人は糖尿病リスクが低下するだけでなく、死亡リスクも低下することが最近の研究で明らかになっております。英国バイオバンクの発表では、死亡リスクはコーヒーをまったく飲まない人に比べ、コーヒーを1日に2〜3杯飲む人は12%、4〜5杯飲む人は12%、6〜7杯飲む人は16%、6杯以上飲む人では14%低下したと伝えております。
なぜコーヒーが糖尿病を予防するのか
コーヒーが糖尿病の予防に効果がある理由として、コーヒーに含まれているカフェインやクロロゲン酸が代謝に関わっている可能性が指摘されております(コーヒーが2型糖尿病の発症を抑制するメカニズムは、まだ解明されておりません)。
<カフェイン>
カフェインを摂取すると基礎代謝率が3~11%上がり、摂取するカフェイン量が多いほど、その効果も上がることが分かっております。このようなことからカフェインの摂取は「運動時の脂肪燃焼を促進する可能性がある」と考えられております。
<クロロゲン酸>
クロロゲン酸とは“ポリフェノール”の一種で、主にコーヒー豆やじゃがいも等に含まれる成分です。クロロゲン酸には糖質の吸収を緩やかにする効果があるため、血糖値の急激な上昇が抑えられます。またクロロゲン酸には抗酸化作用のほか、脂肪の蓄積を抑える効果などが知られており、近年では糖尿病や肥満の予防のためのサプリメントなどに利用されています。
コーヒーによる肝機能等への効果
コーヒーに含まれるクロロゲン酸は抗酸化作用をもち、肝臓での「糖新生」を抑制する効果があります。またクロロゲン酸には、中性脂肪の蓄積による「脂肪肝」を予防する効果があります(脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が溜まった状態を表します)。脂肪肝はメタボリックシンドロームにもつながると言われており、放置すると肝炎などを引き起こす可能性が高くなります。
糖尿病予防のための摂取量
国立国際医療研究センターが2009年に発表した“JPHC研究”では、コーヒーを飲む回数が1日3〜4杯の方人は、ほとんど飲まない人に比べて、2型糖尿病を発症するリスクが男性で17%、女性で38%低下することが分かっております。このようなことから、糖尿病予防のためのコーヒー摂取量は、1日3〜4杯が目安と言えます。ただし、コーヒーに含まれるカフェインを大量に摂取すると、不眠症や神経症、心拍数の増加、高血圧、不整脈が引き起こされる恐れがあります。また、コーヒーのカフェインは、血糖を下げるインスリンの産生と感受性にも影響すると考えられております。ですので、コーヒーの飲みすぎには注意してください。
コーヒーの適切な飲み方
コーヒーに含まれているカフェインは、インスリンが分泌していない空腹時に飲むと、血糖値を下げる“ミトコンドリア”を活性化させます。このようなことから糖尿病予防の効果を上げる飲み方としては満腹時よりも、「空腹時にコーヒーを飲むほうが良い」とされております。ただしコーヒーに含まれるクロロゲン酸には、胃腸の働きを抑制する働きがあります。そのため空腹時はよりダイレクトにその作用を感じやすく、胃の動きが弱まってしまう可能性があり、最悪のケースでは便秘による「腹痛」や「吐き気」を引き起こす可能性がありますので、注意してください。
ブラックコーヒーがおすすめ
糖尿病の方がコーヒーを飲む場合には、コーヒーに砂糖やミルクを入れると血糖コントロールを悪化させる可能性があるため、できるだけブラックコーヒーの形で飲んでください。甘くてまろやかなコーヒーは美味しいかもしれませんが、カフェインと砂糖が血糖値の急激な上昇を引き起こします。すると血糖コントロールが乱れ、血管が傷つきやすくなり、合併症のリスクにつながります。ですので、甘いコーヒーはできるだけ飲まないようにしてください。
まとめ
糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
当日の順番予約はこちらから
2023.02.21
BLOG CATEGORY
-
神経内科
神経内科についての記事はこちらをクリック
-
アレルギー科
アレルギー科についての記事はこちらをクリック
-
リウマチ科
リウマチ科についての記事はこちらをクリック
-
糖尿病・代謝内科
糖尿病・代謝内科についての記事はこちらをクリック
-
美容注射
美容注射についての記事はこちらをクリック
-
各種検診
各種検診についての記事はこちらをクリック
-
内分泌内科
内分泌内科についての記事はこちらをクリック
-
腎臓内科
腎臓内科についての記事はこちらをクリック
-
循環器内科
循環器内科についての記事はこちらをクリック
-
消化器内科
消化器内科についての記事はこちらをクリック
-
呼吸器内科
呼吸器内科についての記事はこちらをクリック
-
内科
内科についての記事はこちらをクリック
BLOG TAG
- 耳鳴り
- 首の後ろが痛い
- 朝起きると頭が重い
- めまい
- 爪
- 検査方法
- いつから
- インフルエンザ検査
- 空腹
- 痺れる
- かゆい
- 赤い斑点
- 血糖トレンド
- インスリンポンプ
- 脈拍
- 間食
- 入院
- 自宅入院
- 心房細動
- 運動してはいけない
- グリコアルブミン
- スローカロリー
- 血糖自己測定
- フルミスト点鼻液
- 鼻から
- インフルエンザワクチン
- 低血糖
- 大血管症
- がん
- うつ病
- 血糖コントロール
- メタボリックシンドロームとは
- ミトコンドリア糖尿病
- 家族性若年糖尿病
- MODY
- なりやすい
- 日本人
- 何型
- 確率
- 遺伝
- 副鼻腔炎
- 痩せる
- 治らない
- 頭痛
- 血糖値スパイクとは
- いつまで
- コロナ後遺症
- 中耳炎
- インフルエンザ脳症とは
- ワクチン
- 麻疹
- 違い
- D型
- C型
- B型
- A型
- インフルエンザC型
- インフルエンザB型
- インフルエンザA型
- インフルエンザ潜伏期間
- 潜伏期間
- インフルエンザ
- SAS
- 睡眠時無呼吸症候群
- 内科
- ダイアベティス
- 下げる
- 若い女性
- ピーク
- タバコ
- 変異株
- ピロラ
- エリス
- 目
- 食後
- 吐き気
- 60代
- 不眠
- 血糖値スパイク
- カフェイン
- 30代
- うつ
- 50代
- 40代
- 更年期
- 相談
- 方法
- タイプ
- 関連
- 20代
- 診察
- 評価法
- 診断基準
- 関係性
- 女性ホルモン
- 女性
- 副作用
- 費用
- デメリット
- メリット
- 減感作療法
- 男性
- チェック
- 不眠症
- 居眠り
- 意識が朦朧
- 眠気
- 痒み
- 皮膚
- 病名変更
- 名称変更
- 塩分
- 病気
- 脱毛症
- 糖質
- 抜け毛
- バナナ
- 摂取量
- コーヒー
- 糖尿病性ED
- ED
- 偏見
- 例
- 病名
- 言葉
- アドボカシー活動
- スティグマ
- ホルモン
- 精神疾患
- ストレス
- 糖尿病網膜症
- 糖尿病ケトアシドーシス
- 影響
- 喫煙
- 経口血糖降下薬
- 糖尿病かもしれない
- 境界型糖尿病
- 糖尿病予備群
- インスリン療法
- 骨折
- 骨粗鬆症
- 心筋梗塞
- 後遺症
- 脳梗塞
- 1型糖尿病
- 検診
- 生活習慣
- 歯周病
- 重症化
- 新型コロナウイルス
- 敗血症性ショック
- 感染症
- 敗血症
- 水分補給
- 関係
- 脱水症状
- 注意
- 効果
- 糖尿病予防
- 糖質制限
- 食べ物
- アルコール
- お酒
- 妊娠糖尿病
- 初期症状
- 慢性合併症
- 糖尿病腎症
- 理由
- スキンケア
- 保湿剤
- 痒さ
- 血糖値
- 食事
- 食べてはいけないもの
- 乳製品
- おすすめ
- 食生活
- ヒトヘルペスウイルス
- ウイルス
- 発熱
- 突発性発疹
- 呼吸器
- ヒトメタニューモウイルス感染症
- ヒトメタニューモウイルス
- 感染経路
- 小児
- RSウイルス感染症
- 手足口病
- 特徴
- 夏風邪
- ヘルパンギーナ
- 糖尿病足病変
- 血糖
- 糖尿病チェック
- 足
- 1型糖尿病
- 2型糖尿病
- 合併症
- インスリン
- 運動療法
- 子供
- くしゃみ
- 新型コロナウイルス感染症
- 点眼薬
- 点鼻薬
- 内服薬
- 有効
- 薬
- 対策
- 飛散
- 舌下免疫療法
- アナフィラキシーショック
- アレルギー
- 治療法
- 花粉症
- 無症状
- 待機期間
- 濃厚接触
- 期間
- 甲状腺ホルモン
- 甲状腺機能低下症
- 風邪
- 初期
- 感染対策
- オミクロン株
- 接種券
- 対象
- 新型コロナワクチン
- 3回目
- 甲状腺
- 栄養素
- 糖尿病
- 血圧
- 減塩
- 動脈硬化
- 食事療法
- 生活習慣病
- DASH食
- 高血圧
- 若葉区
- 脂質異常症
- 都賀
- 高脂血症
- 感染
- 運動
- 飲酒
- 接種後
- 接種率
- 千葉市
- 副反応
- 種類
- 接種
- 予約
- コロナワクチン
- コロナ
- 診断
- 予防
- 治療
- 改善
- 原因
- 検査
- 症状