板谷内科クリニックブログ

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糖尿病・代謝内科についての記事一覧

糖尿病・代謝内科

糖尿病と脱水症状の関係

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
脱水症状が起こるのは、夏の暑い時や熱中症の時だけではありません。糖尿病によって「高血糖」の状態が続くと、のどが渇いたり、尿の量や回数が増えたりすることがあります。 この記事では、「糖尿病と脱水症状の関係」について解説していきます。後半部分では「水分の摂取目安」や「水分補給のポイント」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 脱水症状は糖尿病症状の1つ なぜ糖尿病になると脱水症状になるのか 糖尿病が引き起こす危険な脱水症状 水分は食事からも摂取できます 水分の摂取目安 水分補給のタイミング 水分補給のポイント 糖尿病についてはお気軽にご相談ください   脱水症状は糖尿病症状の1つ 糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、のどが渇いたり、尿の量や回数が増えたりすることがあります。以下、糖尿病の主な初期症状です。 <糖尿病の初期症状> ・のどが渇いて沢山の水がほしくなる ・立ちくらみ ・全身の倦怠感、疲労感 ・手足のしびれ、冷え、むくみ ・皮膚のかゆみ、乾燥 ・目がかすむ ・視力の低下 ・やけどの痛みを感じにくい ・食べているのに痩せる ・残尿感がある ・尿の回数が多くなり、量も増える ・尿の臭いが気になる   なぜ糖尿病になると脱水症状になるのか 糖尿病になると次のような理由から脱水症状を起こしやすくなります。 【糖尿病になると脱水症状になる理由1】尿量が増えるから 血糖値が高い状態が続くと、それを薄めるために血液の水分量が増えます。すると、増えた水分を排出するために尿の量が増え、脱水を起こしやすくなります。 【糖尿病になると脱水症状になる理由2】治療薬の影響 糖尿病の治療薬に「SGLT2阻害薬」という種類の薬があります。この薬はグルコースの再吸収を阻害し、尿へ糖の排泄を促す仕組みで血糖を下げるのですが、糖とともに水分も排泄されるため、尿の量が増えます。 【糖尿病になると脱水症状になる理由3】汗の量が調整しにくいから 糖尿病の合併症として神経障害が起こると、汗を調整する神経が鈍り、汗を異常にかいて脱水を起こしやすくなります。   糖尿病が引き起こす危険な脱水症状 高血糖による脱水症状が続くと「糖尿病ケトアシドーシス」や「高血糖高浸透圧症候群」などの合併症が起こり、意識が朦朧とすることがあります。重症になると昏睡状態で倒れることもありますので注意してください。 【糖尿病が引き起こす危険な脱水症状1】糖尿病ケトアシドーシス 糖尿病ケトアシドーシスとは、糖尿病急性合併症である「糖尿病昏睡」のひとつです。喉の乾き、多尿、全身の倦怠感などの症状に引き続いて急激に発症し、悪化すると呼吸困難や吐き気、嘔吐、腹痛、意識障害などが起こります。 【糖尿病が引き起こす危険な脱水症状2】高浸透圧高血糖症候群 高浸透圧高血糖症候群は糖尿病の急性合併症の一つで、高血糖に関連する病態です。糖尿病の急性合併症である「糖尿病ケトアシドーシス」に比べて、インスリンの不足やケトン体の増加は大きくありませんが、著しい高血糖とそれに伴う高度の脱水状態がみられます。また、死亡率が10〜20%と高いという特徴があります。   1日に必要な水分量 厚生労働省によると、成人が1日に必要とする水分量は2.5リットルです。もう少し細かくいうと、必要水分量は年齢や体重で異なります。たとえば、年齢が60歳で体重60kgの場合の必要水分量は1.8リットルです。年齢が25歳で体重50kgの場合は、必要水分量が2.0リットルとなります。   水分は食事からも摂取できます 「水分補給=水を飲む」と考えてしまいますが、食品にも水分が含まれているため、食事からも水分を摂ることができます。そのため、食事の内容も重要です。水分をたっぷり含んだご飯やサラダ、スープを良く食べる人は食事から摂取する水分量も多くなります。水分や栄養素を取るための食事については「千葉県栄養士会のホームページ」をご覧ください。   水分の摂取目安 上述した通り、一般的に成人が1日に消費する水分量は約2.5リットルです。したがって、最低でも1日でこの量を補給することが必要です。なお、このうち体内で作られる水分量が約0.3リットル、食事から摂る水分量が約1リットルあるため、水分補給としては約1.2リットルが必要だと言えます(汗や尿の量に合わせて適宜補給をしてください)。   水分補給のタイミング 水分補給のタイミングは、主に汗をかくタイミングです。汗をかく前後で身体に水分を補給してあげるのが理想的です。 【水分補給のタイミング1】起床時 成人で1晩にコップ1杯ほどの寝汗をかいていると言われています。そのため、寝起きに水を飲むことで寝ている間に失った水分を補うことができます。 【水分補給のタイミング2】運動時 運動中の水分補給のタイミングとしては、運動「前・中・後」がおすすめです。夏は深部体温を上げないように冷たい水で、冬は常温または白湯などで体温を下げないように工夫してください。なお、運動すると発汗し体温が上昇しますが、水分補給をすることで脱水症状の予防や体温の上がりすぎを防ぎます。 【水分補給のタイミング3】入浴前後 入浴中はたくさんの汗をかきます。汗をかくことで血液中の水分が減り、血行が悪くなるため、血管が詰まりやすくなるのです。そのため、入浴前後には水分補給を行ってください。 【水分補給のタイミング4】就寝前 寝ている間は汗をかくため、脱水症状にならないためにも水分補給が必要です。特に飲酒した場合は注意しなければなりません。「お酒を飲んでそのまま寝る」という人も多いかもしれませんが、アルコールは利尿作用があるため、水分を体外に排出します。また、アルコールの分解で水を必要とすることから飲酒後は脱水症状となりやすいのです。注意してください。   水分補給のポイント 水分補給は、一度に多量に摂ると体内で利用されずに排出されてしまうため、こまめに摂ることが大切です。また糖尿病の患者さんは「のどの渇き」に気がつきにくいため、1日の中で水分補給をするタイミングを決めると確実な脱水予防につながります。たとえば、コップ1杯(150ml)を1日8回、起床時、3回の食事、入浴前、就寝前に必ず摂るようにして、残り300mlを日中の合間に飲むようにすると、適切な水分摂取ができます。   糖尿病についてはお気軽にご相談ください 糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2022.12.02

糖尿病・代謝内科

【糖尿病改善と予防】運動療法の効果や注意点について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、糖尿病治療の基本である「運動療法」について解説していきます。後半部分では、「運動療法の注意点」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 運動がなぜ糖尿病に効果的なのか 運動療法とは 運動療法の目安:どの程度の運動が良いのか 運動療法の注意点 運動療法についてお気軽にご相談ください   運動がなぜ糖尿病に効果的なのか 日本人の糖尿病患者さんの約95%が「2型糖尿病」と言われています。2型糖尿病の原因には色々とありますが、主に「太り過ぎ」「運動不足」「ストレス」などの生活習慣によって引き起こされやすくなることが知られています。そのため運動を習慣づけ、規則正しい食生活を送ることが糖尿病予防の大きな一歩となります。なお、運動には血液中のブドウ糖を消費して血糖値を下げたり、肥満を解消して筋肉などでのインスリンの働きを高めたりなど様々な効果があります。また、「ストレス性疾患の改善」にも効果が期待されています。   運動療法とは 運動療法は糖尿病治療の基本の1つです。食後の運動により食後高血糖を抑えて血糖コントロールをよくすることや、運動を継続することでインスリンの働きをよくすることが重要な目的です。また、2型糖尿病患者さんでは、脳卒中の発症率や死亡リスクが運動療法により半減することが明らかになっています。運動療法は、これまで運動医学由来の整形外科的なアプローチが主体でしたが、近年では“生活習慣病改善”や“心臓リハビリテーション”のような内科的アプローチも臨床で活用されるようになってきています。運動療法について「厚生労働省のホームページ」に詳しく記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   運動療法の目安:どの程度の運動が良いのか 運動の頻度は「できれば毎日」、少なくとも“週に3~5回行うのが良い”とされています。運動強度については、中等度の全身を使った有酸素運動、運動時間については各20~60分間行い、計150分以上が一般的に勧められています。また、週に2~3回のレジスタンス運動を同時に行うことが勧められています。「有酸素運動」と「レジスタンス運動」については、以下をご覧ください。 【糖尿病を改善するための運動1】有酸素運動 有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。有酸素運動について詳しく知りたい方は「糖尿病を改善するための運動を紹介しているサイト」をご覧ください。 【糖尿病を改善するための運動2】レジスタンス運動 レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動のことです。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。   運動療法の注意点 その日の体調や血糖コントロールの状態のほか、合併症の有無などによって、運動を行ってはいけない場合があります。運動療法を始める前に必ずメディカルチェックを受け、主治医のアドバイスを受けるようにしてください。以下、運動療法の主な注意点です。 【運動療法の注意点1】準備体操 急に運動を始めるとケガをする可能性があります。特に運動習慣がない方は注意が必要です。ケガをしないためにも、運動する前はしっかりと準備体操を行なってください。 【運動療法の注意点2】水分補給 運動中は、こまめに水分補給をし、脱水にならないようにすることも大切です。運動中は想像以上に汗をかいておりますので、こまめに水分補給を行ってください。 【運動療法の注意点3】血圧 運動をすると、一時的に血圧は上がります。ですので、重症の高血圧の方、労作性狭心症や心不全、腎不全、重症の眼底網膜病変などを合併している方は運動に注意が必要です。運動をはじめるにあたっては、主治医とよく相談してから行ってください。 【運動療法の注意点4】軽い運動 気合を入れて運動することはいいことですが、ケガをする可能性があります。特に運動習慣がない方は危険です。運動する際は無理せず、軽い運動から始めてください。 【運動療法の注意点5】高血糖 血糖がコントロールされていないⅠ型糖尿病患者さん、空腹時血糖250mg/dL以上または尿ケトン体陽性者では、運動中に高血糖になることがあります。ですので、運動療法を始める前に必ずメディカルチェックを受け、主治医のアドバイスを受けるようにしてください。 【運動療法の注意点6】低血糖 運動を行う時間に決まりはありませんが、空腹時は低血糖になる可能性があるので避けてください。また、インスリンや内服薬で治療している患者さんでは、運動中だけでなく、運動したのち、しばらく時間が過ぎた後でも低血糖が起こることがあるので注意してください。   運動療法についてお気軽にご相談ください 糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。運動療法に取り組みたいと考えている方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2022.12.01

糖尿病・代謝内科

糖尿病の原因となる食べ物について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。 この記事では、「糖尿病の原因となる食べ物」について解説していきます。後半部分では「糖尿病予防につながる食事のポイント」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の原因となる食生活の特徴 日本人の糖尿病患者さんの約95%が2型糖尿病 糖尿病の原因となる食べ物について 積極的に取り入れたい食べ物 食物繊維を多く含む食べ物 極端な糖質制限はかえって悪影響です 糖尿病予防につながる食事のポイント 食生活の見直し、糖尿病予防についてご相談ください   糖尿病の原因となる食生活の特徴 糖尿病になってしまった一番大きな原因は、「糖質・炭水化物」の摂り過ぎです。糖質の多い食品を多く摂取すると、血糖は上がりやすくなります。また、糖質が多い食品を摂取すると、血液中のブドウ糖の量が急激に上昇します。通常であれば、すい臓からインスリンが分泌され、2~3時間もすれば食事前の血糖値に戻りますが、糖質を摂りすぎたり、血糖値を急上昇させるような食べ方をしたりすると、血糖値がうまく下がらず、糖尿病をはじめとした様々な健康トラブルの原因になるのです。   日本人の糖尿病患者さんの約95%が2型糖尿病 日本人の糖尿病患者さんの約95%が「2型糖尿病」と言われています。2型糖尿病の原因には色々とありますが、主に「太り過ぎ」「運動不足」「ストレス」などの生活習慣によって引き起こされやすくなることが知られています。そのため、生活習慣を改善していくことが糖尿病予防の大きな一歩となります。糖尿病にお心当たりのある方は、食事の取り方に気を付け、運動を習慣化することから始めてください。   糖尿病の原因となる食べ物について 上述した通り、糖質の多い食品を多く摂取すると、血糖は上がりやすくなります。特に甘いものなど単純糖質を含む食品は、急激な血糖上昇の原因になりますので、注意が必要です。以下、糖尿病の原因となりやすい食べ物です。 ・白米 ・食パン、菓子パン ・うどん、焼きそば、スパゲティなどの麺類 ・かぼちゃ、じゃが芋、さつまいも、とうもろこし ・ホットケーキ、ケーキ ・饅頭 ・スナック菓子、クッキー、せんべい ・ようかん、饅頭 ・ジュース   積極的に取り入れたい食べ物 糖尿病改善のためには、食物繊維が含まれる食品を多く摂るように心掛けてください。食物繊維には、食後の血糖値上昇を抑え、便通を改善させる効果があります。さらに、水に溶ける食物繊維(水溶性食物繊維)には、血中コレステロールの上昇を抑える効果があります。なお、食物繊維の目標は、18~64歳においては、男性は1日21g以上、女性は1日18g以上と言われています(参照:日本人の食事摂取基準2020年版)。   食物繊維を多く含む食べ物 食物繊維を多く含む食べ物には、野菜、海藻、きのこなどが挙げられます。 【食物繊維を多く含む食べ物1】野菜 野菜は低カロリーで食物繊維が多く、糖質や脂質の代謝に必要な「ビタミン・ミネラル」が含まれています。特にブロッコリーや小松菜などの緑黄色野菜には食物繊維以外にも、糖の代謝を促進する葉酸も多く含まれています。ですので、野菜を選ぶ際は緑黄色野菜を中心に食べてください。なお、南瓜やれんこん、芋類は糖質が多い野菜なので、食べ過ぎに注意してくださいね。 【食物繊維を多く含む食べ物2】海藻 海藻は低カロリーで食物繊維、ビタミン、ミネラルを多く含みます。中でも「めかぶ」はおすすめです。 【食物繊維を多く含む食べ物3】きのこ きのこは低カロリーで食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、糖の吸収を邪魔するため、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。さらに、きのこに含まれるβ-グルカンは胃や腸で膨らむので満腹感も得られ、お通じの調子も整います。   極端な糖質制限はかえって悪影響です 食事療法の基本的な考え方は、必要以上のカロリーを摂らないようにして、すい臓の負担を軽くして働きを回復させたり、インスリンの補給による血糖コントロールを行いやすくすることです。そのため、適切なカロリーの範囲内で、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよくとることが大切です。極端な糖質制限は“腎症”や“動脈硬化”に繋がる恐れがあり、逆効果となってしまう可能性がありますので、注意してください。   糖尿病予防につながる食事のポイント 糖尿病の予防には、食べすぎないことはもちろん、血糖値を上げない「食事の方法」も大切です。以下、糖尿病予防につながる食事のポイントです。 【糖尿病予防につながる食事のポイント1】野菜類から食べる 野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は野菜類から食べてください。 【糖尿病予防につながる食事のポイント2】ゆっくり食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。 【糖尿病予防につながる食事のポイント3】規則正しく3食を食べる 1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく3食を食べることを心掛けてください。 【糖尿病予防につながる食事のポイント4】間食をしない 間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌するすい臓に大きな負担がかかります。また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。糖尿病を予防するためにも間食はできる限り控えてください。 【糖尿病予防につながる食事のポイント5】腹八分目でストップ 慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。   食生活の見直し、糖尿病予防についてご相談ください 糖尿病になっても初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。食生活が不規則な方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2022.11.30

糖尿病・代謝内科

お酒が糖尿病に与える影響について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病と診断された方は、一般的に“飲酒を控えなければいけない”と言われています。適量以上の飲酒を続けて糖尿病が進行した場合、様々な合併症の危険性が出てくるからです。 この記事では、「お酒が糖尿病に与える影響」について解説していきます。後半部分では「糖尿病の方の適切な飲酒量」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 お酒(アルコール)が糖尿病に与える影響 お酒によって糖尿病が悪化する危険性 糖尿病の方の適切な飲酒量 糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント3つ 糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください   お酒(アルコール)が糖尿病に与える影響 お酒(アルコール)はアルコールそのものの作用やアルコールの代謝に伴って、血糖値に影響を与えます。長年の多量飲酒により肝臓や膵臓に障害が加わると、コントロールが難しい糖尿病となるため、糖尿病患者さんは習慣的な多量飲酒は控えるべきです。また、「インスリン注射」や「経口血糖降下薬」で糖尿病治療をうけている方は、低血糖が起こりやすくなるので、食事を摂らずに飲酒をすることは避けてください。「厚生労働省」でも同様の見解を述べています。   お酒によって糖尿病が悪化する危険性 お酒には「百薬の長」ということわざがある通り、適量のアルコール摂取は“身体”や“健康”に良いと言われています。しかしながら、適量を超えて多量のお酒を飲むと話は違います。なぜなら、度を越した過剰なアルコール摂取は高血糖を来たし、糖尿病を発症する危険性が一気に高まってしまうからです。また、糖尿病を発症しているにも関わらず、適量以上の飲酒を続けると、恐ろしい合併症を併発するリスクが高くなります。代表的な合併症は以下の3つです。 <糖尿病腎症> 腎臓に傷みが生じて腎臓の機能が低下することを腎機能低下、腎症などと呼びますが、特に糖尿病が原因で腎臓の機能が低下した場合を、「糖尿病腎症」と呼びます。糖尿病性腎症の初期には、検尿で微量アルブミンが検出され、進行すると持続性の蛋白尿となります。腎機能が低下すると、全身の浮腫や尿毒症などを来たし、透析療法が必要になります。 <糖尿病網膜症> 糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。網膜とは、目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムの働きをしています。網膜症は、網膜内の血管に障害が起こり、視力の低下や失明を招く危険な病気です。 <糖尿病神経障害> 神経障害は、糖尿病の三大合併症のひとつです。 症状は、手足のしびれや 痛み、感覚の鈍麻、下痢や便秘を繰り返す、立ちくらみ、味覚が鈍くなる、発汗異常、排尿障害、勃起障害など、様々な形で全身にあらわれます。進行すると無自覚性低血糖や無痛性心筋虚血、壊疽、突然死のような深刻な状態に陥る危険性があります。   糖尿病の方の適切な飲酒量 厚生労働省の指針では、節度ある適切な飲酒を「1日平均・純アルコールで約20g程度」としています。これをアルコール飲料に換算すると、ビールは中瓶1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、焼酎は0.6合(100ml)、ワインはグラス2杯(180ml)、缶チューハイは1.5缶(520ml)となります。健康にお酒を楽しむには、摂取量を適量に抑えることが大切になりますので、くれぐれも飲みすぎには注意してください。なお、厚生労働省の「飲酒のガイドライン」では、週2日お酒を飲まず、肝臓を休める「休肝日」を推奨しています。休肝日を設けると、アルコール依存症の予防に繋がる他、アルコールによる死亡リスクの低下に繋がります。ですので、なるべく休肝日を設けるようにしてください。   糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント3つ ここでは、糖尿病患者さんが「お酒を飲む際に気をつけるポイント」を3つご紹介します。 【糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント1】お酒と同量以上のお水を飲む アルコールの分解にはお水が必要なため、最低でもお酒と同量以上のお水を飲んでください。ひと口飲んだら「お水を飲む」と決めておけば、必然的に飲むスピードも緩やかになり、ゆっくりとお酒を楽しむことにも繋がります。また、お水を飲むことによって、「食べ過ぎ」や「飲み過ぎ」を防ぐ効果が期待できます。 【糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント2】なるべく食事と一緒にお酒を飲む アルコールは胃を通じて95%が小腸で吸収されます。小腸には絨毛という突起のようなものがあるため、表面積が非常に大きく、「食べたもの」や「飲んだもの」を吸収しやすいのです。そのため、アルコールが胃にとどまる時間を少しでも長くし、小腸に送る時間を遅らせることで、小腸でのアルコールの吸収を和らげることができます。アルコールの血中濃度の急激な上昇を抑えるためにも、食事と一緒にお酒を飲むのが効果的です。 【糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント3】糖質ゼロに注意 近年、「糖質ゼロ」や「カロリーオフ」を謳った商品が数多く出ています。このような表示のあるお酒は非常に魅力的ですが、残念ながら、「糖質ゼロ」と表示してあっても、「カロリーゼロ」ではありません。なぜなら、健康増進法に基づく栄養表示基準では、「飲料では100mL当りで糖質0.5g未満であれば“糖質ゼロ”と表示でき、熱量(カロリー)が20kcal以下であれば“カロリーオフ”と表示できる」としているからです。詳しくは「消費者庁のホームページ」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください 糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。

2022.11.29

糖尿病・代謝内科

都賀で妊娠糖尿病にお悩みの方へ

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
妊娠糖尿病とは、妊娠中に血糖値のコントロールが上手くできなくなってしまう“糖代謝異常”を引き起こす病気のことです。 妊娠糖尿病になると血糖値が高くなり過ぎることで、様々な病気を引き起こします。 そのため、妊婦定期健診を指示された予定通りに受け、早期発見することが非常に重要です。 この記事では、「妊娠糖尿病」について解説していきます。 後半部分では「妊娠糖尿病の治療方法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 妊娠糖尿病とは 妊婦の糖尿病は3種類に分類されます 妊娠糖尿病の症状 妊娠糖尿病の治療方法 妊娠中の運動について 糖尿病ケトアシドーシスについて 妊娠糖尿病になりやすい人の特徴 妊娠糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください   妊娠糖尿病とは 妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です(糖代謝異常とは、血液に含まれる糖の量を示す“血糖値”が上がった状態です)。 今まで糖尿病と言われた事がないにもかかわらず、妊娠中に始めて指摘された糖代謝異常で、糖尿病の診断基準をみたさない人を妊娠糖尿病といいます。 具体的には、糖負荷試験をした際に、空腹時血糖92mg/dL以上、1時間値180mg/dL以上、2時間値153mg/dL以上のいずれか1点以上を満たした場合に「妊娠糖尿病」と診断されます。   妊婦の糖尿病は3種類に分類されます 糖代謝異常には、大きく分けて「妊娠糖尿病」「妊娠中の明らかな糖尿病」「糖尿病合併妊娠」の3種類があります。 「妊娠糖尿病」は前述した通り、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です。 一方、「糖尿病合併妊娠」とは、糖尿病といわれていた方が妊娠した状態です。 そして最後の「妊娠中の明らかな糖尿病」は、妊娠前から“診断されていない糖尿病があったかもしれない”という糖代謝異常などが含まれます。 なお、妊娠前から既に糖尿病と診断されている場合や、妊娠中に「明らかな糖尿病」と診断された場合は、妊娠糖尿病より重度の状態ですので、血糖をより厳密に管理する必要があります。 「日本産婦人科学会」でも同様の見解を述べています。   妊娠糖尿病の症状 妊娠糖尿病の症状はほとんどありません。 気づかずうちに血糖値が高くなっていることがあります。 ですので、妊婦定期健診を指示された予定通りに受け、早期発見することが非常に重要です。 なお、お母さんが高血糖であると、おなかの中の赤ちゃんも高血糖になり、様々な合併症が起こり得ます。 合併症については以下をご覧ください。 <妊娠糖尿病が引き起こす“お母さん”に起こる病気> ・妊娠高血圧症候群 ・流産 ・早産 ・羊水過多 ・膀胱炎、腎盂炎などの感染症 ・血管障害 ・網膜症 ・脱水 ・意識障害 <妊娠糖尿病が引き起こす“赤ちゃん”に起こる病気> ・子宮内胎児脂肪 ・新生児ピルピリン血症 ・新生児低血糖 ・低カルシウム血症 ・呼吸窮迫症候群 ・先天奇形 ・発育遅延 ・心臓の肥大 ・多血症 ・電解質異常 ・黄疸   妊娠糖尿病の治療方法 糖尿病の治療には「食事療法」「運動療法」「薬物治療」の3つの柱があります。 しかし、妊娠中は積極的な運動療法はあまりできないため、まず食事療法を行います。 そして、それでもうまくいかない場合には、インスリン療法に移行します。 【妊娠糖尿病の治療方法1】食事療法 食事療法では、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えて様々な食品をまんべんなくとることが大切です。 お母さんと赤ちゃんがともに健全に妊娠を継続でき、食後の高血糖を起こさず空腹時のケトン体産生を亢進させないよう配慮してください。 なお、1日3食、規則正しく適正量を食べても食後の血糖値が高い場合は、1日の食事を6回に分けて食べてください(この食事方法を分割食と言います。1回の食事量を減らすことで食後の血糖上昇を抑えます)。 <通常の糖尿病と妊娠糖尿病の食事療法の違いとは?> 通常の糖尿病と妊娠糖尿病の食事療法の違いは目標とする血糖値の範囲になります。妊娠糖尿病の場合、血糖値の目標値が食前100㎎/dl、食後2時間120㎎/dl未満となります。妊娠中は赤ちゃんのために必要なエネルギー、必要な栄養素を摂る必要がありますので、単に食事制限するのではなく、適切な栄養素を含み適切な量をバランスよく摂取しなければなりません。そのため、妊娠糖尿病食は通常の糖尿病食よりも食事量は多くなります。ただし妊娠糖尿病の状態や妊娠の時期によって目標摂取量は変わりますので、十分に注意してください。 【妊娠糖尿病の治療方法2】インスリン療法 食事療法のみでは健康な妊婦さんの“血糖値目標”に達成できないとき、インスリン療法が加わります。経口血糖降下薬は妊婦に使用できないため、強化インスリン療法による厳格な血糖管理が必要です。インスリンの中には妊娠時に使用可能なカテゴリーBとそうでないものがあるので注意してください。インスリンについては「糖尿病情報センターのホームページ」に記載しています。ご興味のある方はご覧ください。   妊娠中の運動について 妊娠中の運動は「血糖コントロールの改善」につながる効果がありますが、妊娠の状況によっては運動をできない場合があります。また不適切な運動は逆効果です。したがって妊娠中の運動は、必ず医師の許可を得て行ってください。   糖尿病ケトアシドーシスについて 妊娠中、母親のからだは血糖を胎児に優先的に送ろうとするので、自分自身のエネルギーを補うため、脂肪を分解して“遊離脂肪酸”を作る働きが普段よりも活発になります。その結果、ケトン体が増えます(ケトン体は、からだの中で脂肪が変化して作られる物質でエネルギー源として利用されています)。このケトン体が多く作られてしまった場合、「糖尿病ケトアシドーシス」という病気の誘因となり、妊娠中はその病気のリスクが高くなります。糖尿病ケトアシドーシス」は糖尿病昏睡の一種であり、糖尿病妊婦さんに起きる最も重篤な合併症です。糖尿病合併妊娠の1.2%に発症すると報告されています。糖尿病ケトアシドーシスについては「糖尿病ネットワーク」に詳しく記載していますので、気になる方はご覧ください。   妊娠糖尿病になりやすい人の特徴 下記の項目に一つでも当てはまる方は「妊娠糖尿病」になりやすいといえます。 ・家族に糖尿病の人がいる ・肥満(BMI 25kg/m2 以上) ・35歳以上の高齢出産である ・巨大児分娩歴がある ・妊娠高血圧症群、既往にある ・羊水過多 ・原因不明の習慣流早産歴がある ・先天奇形児の分娩歴がある ・強度の尿糖陽性もしくは2回以上反復する尿糖陽性   妊娠糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください 妊娠糖尿病になっても、症状はほとんどありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。妊娠糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2022.11.27

糖尿病・代謝内科

糖尿病の初期症状が出た方はいつでも当院にご相談ください

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。 この記事では、「糖尿病の初期症状」について解説していきます。後半部分では「尿に見られる糖尿病の初期症状」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の初期症状の特徴 女性に起こりがちな糖尿病の初期症状 尿に見られる糖尿病の初期症状 糖尿病患者さんの尿の特徴 糖尿病は自覚症状が現れにくい病気です   糖尿病の初期症状の特徴 糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。 <糖尿病の初期症状> ・立ちくらみ ・全身の倦怠感、疲労感 ・喉が渇いて沢山の水がほしくなる ・手足のしびれ、冷え、むくみ ・皮膚のかゆみ、乾燥 ・目がかすむ ・視力の低下 ・やけどの痛みを感じにくい ・食べているのに痩せる ・残尿感がある ・尿の臭いが気になる     女性に起こりがちな糖尿病の初期症状 糖尿病で出現する症状に男女差はありません。 ただし女性の場合、妊娠中に血糖が上がり、「妊娠糖尿病」と診断される場合があります。妊娠中は胎児へ多くのエネルギーを送るため、胎盤から出されるホルモンでインスリンの働きが抑えられます。 そのため妊娠中の女性は、通常時に比べると血糖値が上がりやすくなり、その中でも血糖のコントロールがうまくいかなくなってしまった方が「妊娠糖尿病」と診断されます。 妊娠糖尿病は、適切な治療を行わないと胎児への影響もありますので、妊婦検診などで指摘された場合は医療機関を受診して治療を行ってください。   当日の順番予約はこちらから   尿に見られる糖尿病の初期症状 糖尿病になると多尿や頻尿になることがあります。 なぜなら、糖尿病になると血液中のブドウ糖の濃度が上昇するため、その濃度を下げようとして身体が水を欲し、たくさん水を飲むようになるからです(多尿とは1日の尿量が3リットル以上のことを言います)。 一般的に糖尿病が進めば進むほど多尿になり、夜中も頻繁にトイレで起きるようになります。   糖尿病患者さんの尿の特徴 糖尿病患者さんの尿には、健康な方の尿と比べて様々な特徴があります。ここでは排尿時の尿の「泡立ち」や「色」について解説していきます。 【糖尿病患者さんの尿の特徴1】尿が泡立つ 糖尿病になると尿が泡立ちやすくなります。尿が泡立つのは尿中に「たんぱく質」や「ブドウ糖」が含まれるためです。腎臓には血液中の老廃物や塩分をろ過する役割がありますので、正常に機能していれば、尿中に「たんぱく質」や「ブドウ糖」が含まれることはありません。しかし糖尿病になると、腎臓のろ過機能がうまく働かなくなるため、「たんぱく質」や「ブドウ糖」が尿中に漏れ出るのです(たんぱく質やブドウ糖が尿中に増えると、尿が粘っこい状態になり、泡立ちやすくなります)。 【糖尿病患者さんの尿の特徴2】尿の色が濁る 糖尿病で腎臓に異常があると、尿が濁ったり、褐色のような濃い色味を帯びたりすることがあります。尿が濁っているのは、たんぱく質が尿中に含まれているからです。一方、尿が褐色を呈するのは、尿に赤血球が含まれるからです。   当日の順番予約はこちらから   糖尿病の初期症状は爪や足にも現れます 糖尿病の患者さんに生じる足のトラブルの総称を「糖尿病足病変(とうにょうびょうあしびょうへん)」と言います。病変には、足に生じる水虫や細菌感染による病変、たこやうおのめ、足の潰瘍や変形などがあります。さらに重症になると壊疽(えそ)という組織が死んでしまった状態になり、最悪の場合は足を切断することもあります。こうした状態になるのを避けるためには、糖尿病自体の治療をしっかり行って血糖を適切な状態に保つことはもちろん、毎日足の状態をよく観察して早く異常を見つけることが大切です。糖尿病の患者さんの足に出る症状については、以下をご覧ください。 <足に出る症状> ・足の先がしびれる ・足の先に痛みがある ・足の先がジンジン(ピリピリ)する ・足の感覚に異常がある(痛みを感じにくい、感覚が鈍いなど) ・足がつる <足の外観に出る変化> ・うおのめ、たこ、まめ、靴ずれがよくできる ・小さな傷でも治らない ・足に感染症がある(水虫など) ・皮膚が赤くなったり、腫れたりしている部分がある ・皮膚が乾燥したり、ひび割れしている部分がある ・爪が変形したり、変色したりしている ・爪が異常に厚くなっている ・爪が白く濁ったり、白い線が入ったりしている ※糖尿病の患者さんの足に出る症状について詳しく知りたい方は「糖尿病患者の足にみられる症状について」をご覧ください。   糖尿病は自覚症状が現れにくい病気です 糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。   当日の順番予約はこちらから

2022.11.23

糖尿病・代謝内科

都賀で糖尿病の慢性合併症にお悩みの方へ

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病は血糖値が高くなる病気です。 血糖値が高い状態が長く続くと、血管が傷ついて、将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、糖尿病の慢性合併症が起きてしまいます。 この記事では、糖尿病の慢性合併症について解説していきます。後半部分では「糖尿病の慢性合併症の予防策」や「糖尿病を放置するリスク」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の慢性合併症とは 慢性合併症に分類される病気について 【糖尿病の慢性合併症】細小血管症 【糖尿病の慢性合併症】大血管症 糖尿病の慢性合併症の予防策 糖尿病を放置するリスク 不安な方はいつでもご相談ください   糖尿病の慢性合併症とは 糖尿病は血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が高くなる病気です。長い間、血糖値を高いままにしておくと、全身の血管がもろく、そして詰まりやすくなります。そのため血液が適切に供給されなくなり、全身の様々な臓器に障害が起こります。これを糖尿病の慢性合併症と呼んでいます。なお、糖尿病の合併症には急性と慢性があります。急性と慢性の違いについては「糖尿病情報センターのホームページ」をご覧ください。   慢性合併症に分類される病気について 糖尿病の慢性合併症には、大きく分けると細い血管にみられる合併症(細小血管症)と、太い血管にみられる合併症(大血管症)の2つがあります。 【糖尿病の慢性合併症】細小血管障害 糖尿病に特有な合併症として、細い血管が傷つけられて生じる細小血管障害があります。細小血管障害は、眼の網膜に障害が起こる「がん症」、腎臓の機能が低下する「腎症」、主に足の感覚に関わる“末梢神経”や内臓などの働きに関わる“自律神経”に障害が起こる「糖尿病神経障害」の3つです。 <がん症> がん症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。網膜とは、目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムの働きをしています。網膜症は、網膜内の血管に障害が起こり、視力の低下や失明を招く危険な病気です。 <糖尿病腎症> 腎臓に傷みが生じて腎臓の機能が低下することを腎機能低下、腎症などと呼びますが、特に糖尿病が原因で腎臓の機能が低下した場合を、「糖尿病腎症」と呼びます。糖尿病性腎症の初期には、検尿で微量アルブミンが検出され、進行すると持続性の蛋白尿となります。腎機能が低下すると、全身の浮腫や尿毒症などを来たし、透析療法が必要になります。 <糖尿病神経障害> 神経障害は、糖尿病の三大合併症のひとつです。 症状は、手足のしびれや 痛み、感覚の鈍麻、下痢や便秘を繰り返す、立ちくらみ、味覚が鈍くなる、発汗異常、排尿障害、勃起障害など、様々な形で全身にあらわれます。進行すると無自覚性低血糖や無痛性心筋虚血、壊疽、突然死のような深刻な状態に陥る危険性があります。   当日の順番予約はこちらから   【糖尿病の慢性合併症】大血管障害 大血管症は太い血管の障害です。頭への血管であれば脳梗塞。心臓の血管であれば狭心症や心筋梗塞、足の血管であれば末梢動脈疾患という病気になります。太い血管の合併症は、血糖値はもちろんですが、血圧や脂質も大きく影響します。 <脳梗塞> 脳梗塞とは、何らかの原因で脳の動脈が閉塞し、血液がいかなくなって脳が壊死してしまう病気です。片方の手足の麻痺やしびれ、呂律が回らない、言葉が出てこない、視野が欠ける、めまい、意識障害など様々な症状が突然出現し、程度は様々ですが多くの方が後遺症を残します。 <心筋梗塞> 心筋梗塞とは、心臓(心筋)が酸素不足になり壊死する病気です。心筋を取り巻いている冠動脈は心臓に血液と酸素を送っています。これが動脈硬化で硬くなりコレステロールなどが沈着すると血液の通り道が塞がれ、心筋に血液を送ることができません。そのため心筋は酸素不足となり、心筋細胞が壊死を起こしてしまいます。これが心筋梗塞です。 <末梢動脈疾患> 末梢動脈疾患とは、足の動脈が狭くなったり詰まったりして血液の流れが悪くなり、足に様々な症状を引き起こす病気です。以前は、「閉塞性動脈硬化症」あるいは「下肢慢性動脈閉塞症」と呼ばれていましたが、現在は、その原因に関係なく、国際的に「末梢動脈疾患」に統一されています。   当日の順番予約はこちらから   糖尿病の慢性合併症の予防策 糖尿病の治療を継続し病気と上手につき合うことで、糖尿病の慢性合併症を予防できます。合併症を予防するためにも、糖尿病と診断されたら、運動療法や食事療法、必要に応じて薬を使った治療を行い、血糖値をコントロールすることが重要です。血糖値が安定している場合でも、定期的に血糖値や血圧、体重、尿たんぱくなどの検査を受け、合併症のチェックや治療も怠らないようにしてください。   糖尿病を放置するリスク 糖尿病を放置すれば、失明、血液透析、下肢の切断などにつながります。さらに、脳梗塞、心筋梗塞、アルツハイマー型認知症など、様々な病気の原因や、それらの病気自体を悪化させる可能性もあります。ですので、糖尿病を絶対に放置しないでください。糖尿病は早期から治療を開始することが何より重要です。   不安な方はいつでもご相談ください 糖尿病になっても、初めのうちは自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、糖尿病の症状かもと気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。   当日の順番予約はこちらから

2022.11.13

糖尿病・代謝内科

都賀で糖尿病腎症にお悩みの方へ

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病腎症とは、糖尿病三大合併症の一つとされている疾患です。糖尿病によって高血糖状態が持続し、腎臓の内部に張り巡らされている細小血管が障害を受けることで発症します。悪化すると腎不全に移行し、腎代替療法(血液透析など)が必要となります。ですので、早期から治療を開始することが何より重要です。 この記事では、糖尿病腎症について解説していきます。後半部分では「糖尿病腎症の治療方法」や「糖尿病腎症を放置するリスク」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病腎症とは 糖尿病腎症の症状 糖尿病腎症の治療方法 【糖尿病腎症の治療方法1】食事療法 【糖尿病腎症の治療方法2】運動療法 【糖尿病腎症の治療方法3】血糖コントロール 糖尿病腎症を放置するリスク 糖尿病腎症が不安な方はいつでもご相談ください   糖尿病腎症とは 糖尿病腎症とは、糖尿病の合併症の一つで、上昇した血糖値が腎臓の機能を低下させる疾患です。 腎臓には約100万個の糸球体があり、私たちはその働きによって体内の老廃物を排泄しています。 しかし糖尿病のために血糖値が高い状態が続くと、糸球体のはたらきが低下します。そして本来は老廃物のみを濾過するはずの糸球体が、身体にとって必要なタンパク質なども濾過してしまい、尿にタンパクが出るようになるのです。 また病状が進行すると、糸球体がつぶれて濾過が行なわれなくなり、身体に老廃物や水分がたまってしまいます。 病状がさらに悪化すると、腎不全や尿毒症に陥ります。 こちらは「国立国際医療研究センター」でも同様のことが言われています。   糖尿病腎症の症状 糖尿病腎症の初期症状は微量のタンパクが尿中に排出されるのみで、気づかないことが多いです。 しかし症状が進行すると尿中にたんぱく質が大量に漏出し、浮腫が出現します。 また身体に老廃物がたまり、腎不全や尿毒症の状態になると、食欲の低下や強い疲労感が続くなど、様々な症状が出現し、透析治療が必要になります。   当日の順番予約はこちらから   糖尿病腎症の治療方法 糖尿病腎症では病期に応じた治療が行われます。 腎症の治療で大切なのは、食事療法・運動療法の他、血糖値を下げること、さらに血圧や脂質など他の合併症をきちんとコントロールすることです。 順番にご説明していきます。   【糖尿病腎症の治療方法1】食事療法 食事療法は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えて様々な食品をまんべんなくとることが大切です。   食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよくかんで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。なお、糖尿病腎症の段階によって食事療法のポイントがあるので、主治医や管理栄養士とよく相談してくださいね。 【糖尿病腎症の治療方法2】運動療法 運動療法は、食事療法と並んで糖尿病治療の基本です。運動療法により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病が改善します。 なお、糖尿病を予防するための運動としては「有酸素運動」と「レジスタンス運動」が推奨されております。それぞれの運動については、以下をご覧ください。 <有酸素運動> 有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことを指します。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。 <レジスタンス運動> レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。 【糖尿病腎症の治療方法3】血糖コントロール 経口血糖降下薬、DPP-IV阻害薬、グリニド系薬剤、αグルコシダーゼ阻害薬、SU剤、あるいは注射薬(インスリン、GLP1受容体作動薬)等を用いて血糖をコントロールします。糖尿病腎症が進行し腎機能が低下すると、多くの経口薬は副作用の面から、使用困難になる場合もあるため、インスリン療法への切り替えや併用が必要となる場合があります。 当日の順番予約はこちらから   糖尿病腎症を放置するリスク 糖尿病腎症の治療をしないまま高血糖状態が続くと、腎機能は悪化し続けます。最終的には、尿を作る能力が失われた「腎不全」の状態になります。 最近の報告では、糖尿病腎症が進行し、透析が必要となる患者さんの数が急増しています。ですので、糖尿病腎症を放置しないでください。 糖尿病腎症は早期から治療を開始することが何より重要です。   糖尿病腎症が不安な方はいつでもご相談ください 糖尿病腎症を発症した場合、進行を防ぐためには早期診断が重要です。 自覚症状がない頃から定期的に尿検査を受けることで、尿中に排泄されるタンパク質がごく微量にとどまっている初期の“微量アルブミン尿”の段階で、腎症を診断することができます。 また腎症の診断前から高血糖・高血圧をしっかりと治療しておくことも大切です。 糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。   当日の順番予約はこちらから

2022.11.13

糖尿病・代謝内科

糖尿病と高血圧の関係

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。 この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです 糖尿病の血圧値について 糖尿病と高血圧予防 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 【糖尿病と高血圧予防】運動 糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について   糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。 <高血圧とは?> 高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。   糖尿病の血圧値について 日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   糖尿病と高血圧予防 糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。   糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる 野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる 1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目 慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。   【糖尿病と高血圧予防】運動 運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動 有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動 レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。   糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について 運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。 当日の順番予約はこちらから

2022.10.05

糖尿病・代謝内科

糖尿病患者の足にみられる症状について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病はインスリンの分泌不全もしくは、インスリンが作用する臓器が十分にインスリンの効果を受けられない状態(インスリン抵抗性)、あるいはその両方がきっかけで血糖値が慢性的に高くなってしまった代謝異常の状態を指します。 血糖値が何年間も高いままでいると、将来的に心臓病や、失明、腎不全といったより重い病気につながります。 そのため、糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。 この記事では、糖尿病患者の足にみられる症状について解説していきます。 後半では「足の症状のチェックポイント」を説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 糖尿病の主な合併症について 糖尿病足病変とは? 足の症状が悪化した時のリスクについて 糖尿病患者の足に出る症状一覧 糖尿病に対するフットケアについて   糖尿病についてすぐ相談したい方はこちら 糖尿病の主な合併症について 糖尿病の合併症の中でも「糖尿病性神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」は3大合併症と言われております。 中でも「糖尿病性神経障害」は多くの糖尿病患者に起こりやすく、立ちくらみや下痢、便秘といった自律神経障害や手足の痺れ、冷えやこりといった感覚・運動神経障害といった症状が現れます。 神経障害が進行してしまうと、通常より感覚が鈍くなるため小さな傷をつくりやすいです。   糖尿病足病変とは? 糖尿病の患者に生じる足のトラブルの総称を「糖尿病足病変(とうにょうびょうあしびょうへん)」といいます。 病変には、足に生じる水虫や細菌感染による病変、たこやうおのめ、足の潰瘍や変形などがあります。 さらに重症になると壊疽(えそ)という組織が死んでしまった状態になり、最悪の場合は足を切断することもあります。 これらを避けるためには、血糖を適切な状態に保つことはもちろん、毎日足の状態をよく観察し異常をすぐに見つけることが大切です。 このような状態で外傷、靴ずれ、低温やけどなどによりキズができると潰瘍や壊疽へと悪化する恐れがあるため、注意が必要です。 自分の症状が糖尿病足病変の症状かどうか気になるという方は、いつでも気兼ねなくご相談ください。   症状が気になる方はこちらをクリック 足の症状が悪化した時のリスクについて 糖尿病患者にとって、もっとも怖い足の問題は「足を失うこと」です。 糖尿病で足を失うことは珍しい話ではなく、糖尿病の合併症である神経障害や血管障害などは、足の壊疽(組織が腐ってしまうこと)を引き起こします。 壊疽は大変治りにくい病気で、足を切断することも少なくありません。 糖尿病の症状が見られた方はすぐにでもご相談ください。   すぐに相談したい方はこちらをクリック 糖尿病患者の足に出る症状一覧 糖尿病性足病変の予防には、日頃からのセルフチェックが大切です。 以下の症状がある方は糖尿病の疑いがありますので、速やかに糖尿病専門医による診察をご検討ください。 <糖尿病患者の足に出る症状> 1. 足の先がしびれる 2. 足の先に痛みがある 3. 足の先がジンジン(ピリピリ)する 4. 足の感覚に異常がある(痛みを感じにくい、感覚が鈍いなど) 5. 足がつる 6. うおのめ、たこ、まめ、靴ずれがよくできる 7. 小さな傷でも治らない 8. 足に感染症がある(水虫など) 9. 皮膚が赤くなったり、腫れたりしている部分がある 10. 皮膚が乾燥したり、ひび割れしている部分がある 11. 爪が変形したり、変色したりしている   糖尿病に対するフットケアについて 糖尿病性足病変を予防するためには、日頃から自分の足を気にかけて、フットケアすることが大切です。 毎日足の隅々まで見て触ってよく観察しましょう。具体的な足の糖尿病対策については以下をご覧ください。   【糖尿病対策1】見えないところは鏡を使って観察しましょう 毎日明るい場所で足の裏側を鏡にうつしてみたり、目の悪い方は、周りの人にみてもらいましょう。 長時間歩いた後や運動後は特に念入りに観察してください。   【糖尿病対策2】爪は切り過ぎないようにしましょう 神経障害が進んでいると「違和感」や「痛み」を感じません。 伸びた爪はケガのもとになりますので、こまめに手入れをしてください。なお、硬くて切りにくい爪は無理に自分で切らずに医師や看護師に処置してもらいましょう。   【糖尿病対策3】足を清潔に保ちましょう 感染を防ぐためには、足を清潔に保つことが重要です。足は石けんをよく泡立てて、柔らかいタオルやスポンジで優しく洗ってください。指の間も忘れずに洗いましょう。   【糖尿病対策4】自分の足に合った靴をはきましょう 靴が足に合っていないと、靴ずれを起こしたり、血管を圧迫したりします。 そのため、足の糖尿病対策として靴選びは重要なポイントです。靴を選ぶ際は以下のポイントに注意して選びましょう。   <靴選びのポイント> 1. つま先に1センチ程度の余裕があり、足の形に合っている 2. 革や内張りが柔らかく、靴の内部に硬い縫い目がない 3. クッション性がよく、靴底が安定している 4. ハイヒールなど、一カ所に体重がかかるものは避ける 5. 一日の中で最も足が大きくなる夕方を基準にサイズを選ぶ 6. 通気性のよい綿かウールのものを選ぶ   <靴を履く時のポイント> 1. 新しい靴は最初から長時間履かずに少しずつ慣らしていく 2. 毎日履きかえて清潔に保つ 3. 靴の中に異物がないか、よく確認してから履く 4. 運動や散歩をする時は足首が固定されるよう、紐やマジックテープが付いた運動靴を履く   【糖尿病対策5】必ず靴下を履きましょう 足のケガの防止のため、靴下を必ず履くようにしましょう。 靴下を履くことでケガだけでなく、水虫の予防にもなります。 靴下の選び方については「糖尿病ネットワーク」をご覧ください。   【糖尿病対策6】やけどに注意しましょう 神経障害により足が冷えることはよくありますが、そんなときは熱さに対しても鈍くなっています。 湯たんぽやこたつ、電気カーペットなどでは低温ヤケドに十分注意しましょう。 これまで紹介してきたように糖尿病は放っておくと深刻な症状が出てまいります。 早期発見、治療が何よりも大切ですが、糖尿病は患者本人が気付きにくいという厄介な病気でもあります。 例え身体がどこもおかしくなかったとしても、ほんの少しでも気になることがありましたらまずは相談だけでもご検討ください。 当院ではどんな些細なことでも気軽にご相談いただけるようなクリニックを目指しております。 ちょっとした変化でも気がかりな方は、いつでも当院にお越しください。 相談されたい方はこちらをクリック

2022.05.25

糖尿病・代謝内科

小児糖尿病の子供にみられる症状と治療法について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、お子様が小児糖尿病かをどうかチェックする際のポイントを紹介していきます。 記事の後半では「合併症のリスク」や「糖尿病の治療方法」についても解説します。 小児糖尿病についてすぐ相談したい方はこちら 【目次】 子供が発症しやすい小児1型糖尿病について 1型糖尿病の2型糖尿病との違いについて 小児糖尿病にみられる症状とは? 糖尿病性ケトアシドーシスとは? 合併症のリスク・症状について 子供の糖尿病治療方法について 糖尿病の治療方法①インスリン療法 糖尿病の治療方法②食事療法 糖尿病の治療方法③運動療法   子供が発症しやすい小児1型糖尿病について そもそも糖尿病とは、すい臓で作られるインスリンの分泌不全またはインスリンが作用する臓器が十分にインスリンの効果を受けられない状態(インスリン抵抗性)、もしくは両方がきっかけで血糖値が慢性的に高くなってしまった代謝異常の状態を指します。 そのうち1型糖尿病とは前者のインスリン分泌不全に該当します。 すい臓にはランゲルハンス島という細胞の集合体があり、その中にあるβ(ベータ)細胞がインスリンを分泌しています。 小児1型糖尿病とはそのβ細胞が壊れてしまうことで生じるインスリンが原因で引き起こされる症状なのです。 なぜβ細胞が破壊されてしまうのか、その原因についてはウイルス感染の関与も疑われておりますが、詳しい原因は完全に解明されていません。 1型糖尿病は小児期に発症することが多く、小児1型糖尿病と呼ばれるのはそのためです。 日本内分泌学会の公式HPでも小児1型糖尿病について紹介されています。   1型糖尿病の2型糖尿病との違いについて インスリンは骨格筋や肝臓などの(標的)臓器に作用し、糖の吸収を促します。 肥満などでインスリンの効果を調整する物質(アディポサイトカインと呼ばれます)の分泌異常が起こると、インスリンが標的臓器に対して効果を十分に発揮できなくなります。 つまり2型糖尿病とは、標的臓器のインスリンに対する感受性が下がり、(分泌量は十分でも)インスリンの作用が十分になされないことが原因で起こる症状です。 前段の通り、1型糖尿病との違いとしては血糖値が高まる原因が異なります。 糖尿病の子供の大半は1型の小児糖尿病ですが、近年2型糖尿病の子供も増加傾向にあります。 糖尿病かどうか診察したい方はこちら   小児糖尿病にみられる症状とは? 子供が小児糖尿病を発症した場合、どのような症状があらわれるのでしょうか? 以下の症状が見られた場合は、小児糖尿病の疑いがあります。 お子様に当てはまる症状があれば、速やかに診察を受けてください。 <糖尿病の子供によくみられる症状> 1. 何度もトイレにいく 2. 喉が渇いて沢山の水がほしくなる 3. 食べているのに痩せる 4. お腹が痛くなる 5. だるい、疲れやすい 6. 意識を失う   子どもの年齢が幼いほど自分から身体の異変を訴えることは難しく、その分小児糖尿病は通常の糖尿病よりも気付きにくいという厄介な病気です。 ただ大人の方でも子どもが本当に小児糖尿病なのかどうかを判断することは難しいでしょう。 些細な変化でも気になることがあったら、すぐに医師にご相談ください。 当院では予約を取らずに受診いただけます。 以下のボタンから当日の順番をお取りいただければスムーズに診察ができますので、ご活用ください。 小児糖尿病について相談したい方はこちら 糖尿病ケトアシドーシスについて インスリン不足がさらに進むと「糖尿病ケトアシドーシス」という合併症を引き起こす恐れがあります。 糖尿病性ケトアシドーシスになるとだるさ、頭痛や痙攣といった症状になり、最後には昏睡状態になってしまう状態で、最悪の場合死に至ることもあります。 糖尿病性ケトアシドーシスは1型糖尿病がきっかけで起こることがほとんどで、インスリンが不足することで脂肪がエネルギーとして使われるような状態です。   糖尿病合併症のリスク・症状について 糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに重篤な合併症が進展することです。血糖値が高い状態が持続すると「数年~十数年」の経過で合併症が生じます。 小児1型糖尿病では、失明したり、腎不全となり透析をしなければならなくなったり、痛みを感じにくくなったりします。 また大人になると、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、歯周病、感染症などになりやすくなることもあります。 ですので、お子様に糖尿病の症状が見られた際には絶対に放置してはいけません。 糖尿病の合併症のリスク・症状については「MSDマニュアル」に記載しておりますので、より詳しく知りたい方はご覧ください。   小児糖尿病の治療方法について 小児糖尿病の治療は、健康な子供と同じ発育と生活の質(クオリティ・オブ・ライフ:QOL)の確保が前提となります。 本人や家族はもちろん、学校の先生やまわりの友達にも、糖尿病の病気への理解と、きちんとした治療が必要であるという意識をもってもらうことが大切です。 以下、糖尿病の治療方法になります。   小児糖尿病の治療方法①インスリン療法 インスリンが不足した状態になっているときに、インスリン注射等で外部からインスリンを補うことによって血糖を下げます。 これにより健常な子供と同等の血糖値変動パターンに近づけることが可能となり、日常生活における支障を和らげることができます。   小児糖尿病の治療方法②食事療法 食事療法は糖尿病治療の基本です。 1. 食べすぎず、腹八分目に抑える 2. 朝昼晩、規則正しく食べる 3. バランスよく食べ、食事中はゆっくりよく噛んで食べる 4. 寝る間際に食べすぎない これらのことをきちんと守り、3大栄養素(脂質、糖質、タンパク質)をバランスよく摂取してください。 千葉県の公式HPでも「子供の糖尿病治療と管理について」にて糖尿病の子供に関する治療法を紹介しています。   小児糖尿病の治療方法③運動療法 運動療法の基本は、運動によるエネルギー消費・肥満の解消や抑制です。 運動療法により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病の症状が改善に近づきます。 子供にとってはストレス解消や筋力の増加にも役立つので、積極的に取り入れてほしいです。 運動療法については「糖尿病を改善するための運動」にも記載があります。 小児糖尿病は早期発見・早期治療が何よりも肝心です。 どんな小さなことでも気になる方は気兼ねなく当院にご相談ください、糖尿病専門医の医師が丁寧に診察致します。 小児糖尿病について相談したい方はこちら

2022.05.24