板谷内科クリニックブログ

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糖尿病・代謝内科の血糖値についての記事一覧

糖尿病・代謝内科

喫煙が糖尿病に与える影響

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
この記事では、「喫煙が糖尿病に与える影響」について解説していきます。後半部分では「合併症のリスク」について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 喫煙すると糖尿病にかかりやすくなります 喫煙がなぜ糖尿病に影響するのか 喫煙は既に糖尿病にかかっている人においても悪影響 喫煙が引き起こす糖尿病・合併症のリスク     糖尿病の方には禁煙をおすすめします 禁煙後の体重増加を心配している方へ 喫煙についてご相談したい方はいつでもご相談下さい   喫煙すると糖尿病にかかりやすくなります 喫煙すると交感神経を刺激して血糖を上昇させるだけでなく、体内のインスリンの働きを妨げる作用があります。 そのため糖尿病にかかりやすくなります。 我が国の7つの研究を含めた25の追跡調査を統合した研究では、喫煙者は、糖尿病に関係する他の要因(BMI・身体活動・飲酒など)を調整しても、2型糖尿病に1.4倍かかりやすいことが報告されています。 また喫煙本数が多いほど糖尿病になりやすく、禁煙した人ではリスクの低下がみられています。 (グラフ引用:厚生労働省e-ヘルスネット)   喫煙がなぜ糖尿病に影響するのか 喫煙すると糖尿病になりやすいのは、喫煙が「交感神経を刺激して血糖を上昇させること」と「体内のインスリンの働きを妨げる」という2つの作用が関係していると考えられています(喫煙が糖尿病発症を高めるメカニズムは必ずしも明らかではありません)。 健康成人を対象に、喫煙による血糖やインスリン、Cペプチドに対する急性作用を検討した研究では,喫煙テストによって“非喫煙者”でも“喫煙者”でも血糖値の上昇が認められました。 しかし、その程度は非喫煙者に比べ、喫煙者でより顕著でした。 さらに、喫煙テストによるインスリン値やCペプチドの上昇が“喫煙者でのみ”認められました。 このことは慢性的に喫煙を行うことで、インスリン感受性が低下することを示していると推察されます。   喫煙は既に糖尿病にかかっている人においても悪影響 喫煙は既に糖尿病にかかっている人においても悪影響を及ぼします。 糖尿病患者さんがたばこを吸い続けると、治療の妨げとなるほか、脳梗塞や心筋梗塞などの合併症のリスクが高まることがわかっています。 また喫煙は腎機能を悪化させ、慢性腎臓病の発症と進行のリスクを高めます。 このようなことから日本腎臓学会発行の「CKD診療ガイド2009」では、「禁煙はCKDの進行抑制とCVD(心血管疾患)の発症抑制のために必須である」として、すべての病期ステージにおいて禁煙を推奨しております。   喫煙が引き起こす糖尿病・合併症のリスク 糖尿病患者さんが喫煙すると、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病性腎症などの合併症のリスクが高まることがわかっています。 また糖尿病による神経障害や網膜症についても、喫煙により発症のリスクが高まることが報告されています。 糖尿病が引き起こす「三大合併症」については、以下をご覧ください。   【糖尿病が引き起こす合併症1】糖尿病神経障害 糖尿病神経障害は、高血糖により手足の神経に異常をきたし、足の先や裏、手の指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症です。 糖尿病神経障害は、手袋や靴下で覆われる部分に「左右対称」にあらわれる特徴があります。 なお、糖尿病神経障害の患者さんのなかには、痛みが慢性化したり、進行して知覚が低下した結果、足潰瘍や足壊疽となることもあります。   【糖尿病が引き起こす合併症2】糖尿病網膜症 糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する合併症です。 糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期には自覚症状はありません。 しかし気づかずに放置していると病気の進行に伴って、様々な視覚障害が起こり、最終的には失明に至ることもあります。   【糖尿病が引き起こす合併症3】糖尿病腎症 糖尿病腎症は、高血糖により、腎臓にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症です。 進行すると、老廃物を尿として排泄する腎臓の機能が失われてしまうため、最終的に透析治療を要することになります。 この合併症も自覚症状がないまま進行していきますので、早期発見のためには、定期的に腎臓の機能を検査する必要があります。 なお、腎臓の働きが低下し透析治療を必要とされる患者さんのうち、糖尿病による腎臓病を原因とする方が40%以上と最も頻度が高く、1年間に約1万6千人が糖尿病のため透析治療を開始されています。 糖尿病と腎障害の関係については「日本腎臓学会のホームページ」をご覧ください。   糖尿病の方には禁煙をおすすめします 糖尿病の方が喫煙することは大変危険です。 喫煙は動脈硬化の進展を促進し、心臓血管死のリスクが確実に高まります。 また上述した通り、喫煙は膵臓から分泌されたインスリンの効きを悪くすることが判明しています。 インスリン効きが悪いことで、膵臓は「さらに働くことを要求され」、徐々に疲れインスリン分泌能が低下していきます。 ですので、糖尿病の方には、できるだけ早期に禁煙することをお勧めします。 「禁煙する自信がない…」という方には禁煙外来をお勧めします。   <禁煙外来> 禁煙外来とは、たばこをやめたい方のため病院に設けられた専門外来のことをいいます。 カウンセリングや生活指導といった精神面での禁煙サポートや、ニコチンガム・ニコチンパッチを使用したニコチン置換療法などによる禁煙治療が行われます。 禁煙補助薬を用いた治療では、禁煙後の離脱症状が緩和されるため自力で禁煙するよりも、ラクに禁煙することが可能です。 ですので、「禁煙する自信がない…」という方には禁煙外来をお勧めします。   禁煙後の体重増加を心配している方へ たばこを止められない理由のひとつに「禁煙後の体重増加」が挙げられます。 確かに禁煙後は体重が増加することがありますが、たとえ体重が増えても禁煙によるメリットは大きいです。 たとえば、インスリン治療中の方では、治療に必要なインスリン量が禁煙によって減少するという報告があります。 また、糖尿病があり喫煙習慣のある方が禁煙すると、HbA1cが下がり、血糖コントロールを改善する最大の効果を得られるという研究も発表されております。   喫煙についてご相談したい方はいつでもご相談下さい 上述した通り、喫煙すると交感神経を刺激して血糖を上昇させるだけでなく、体内のインスリンの働きを妨げる作用があります。 そのため糖尿病にかかりやすくなります。 また既に糖尿病にかかっている人においても、喫煙は治療の妨げとなるほか、脳梗塞や心筋梗塞などの合併症のリスクが高まることがわかっています。 ですので、糖尿病の方には、できるだけ早期に禁煙することをお勧めします。 糖尿病の方で喫煙している方、あるいは喫煙している方で糖尿病かもしれないと思う方などいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。   当日の順番予約はこちらから

2023.01.24

糖尿病・代謝内科

糖尿病と歯周病の関係

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
歯周病は細菌感染による慢性の炎症です。歯周病が進行すれば膿が出たり、歯がグラグラして抜けてしまうことはよく知られていますが、近年では口の中だけに留まらず、様々な生活習慣病と関係があることがわかってきております。その一つが糖尿病です。 この記事では、「糖尿病と歯周病の関係」について解説していきます。後半部分では「糖尿病患者の歯周病治療」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 歯周病とは 糖尿病患者は歯周病になりやすい 糖尿病と歯周病がそれぞれに及ぼすリスク 糖尿病患者の歯周病治療 歯周病治療で血糖値が下がります 歯周病予防のために必要なこと 糖尿病患者で歯周病が不安な方はご相談ください   歯周病とは 歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯茎(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。炎症が歯茎に限定されているときは歯肉炎、それ以上に進行すると歯周炎(歯槽膿漏)と呼ばれます。歯周病は自覚症状に乏しいため、気がつかないうちに進行します。そして、さらに進行すると膿が出たり歯が動揺してきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。このようなことから歯周病は、初期の段階でしっかりケアすることが何より大切だと言えます。   糖尿病患者は歯周病になりやすい 糖尿病を持つ人は、歯周病になりやすいことが知られています。また糖尿病のコントロールがよくない場合や罹病期間が長い場合には、歯周病の進行が速く、早期に重症化しやすいと言われています。これには「歯周病細菌が糖分を好むため、唾液中の糖によって増殖しやすいこと」「免疫力の低下」「唾液量の低下」「血液の循環が悪いこと」、さらに「歯肉の血管がもろくなり傷が治りにくいこと」など、様々な理由が関係しています。   糖尿病と歯周病がそれぞれに及ぼすリスク 近年、歯周病は「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」などと並び、糖尿病の合併症の一つに数えられています。糖尿病は、血糖をコントロールするインスリンが不足したり、うまく作用しないために、血液中に糖分があふれてしまう病気です。歯周病により、炎症を引き起こすサイトカイン(細胞から分泌される生理活性物質の総称)の一種であるTNF-αという物質が作られ、血液中を巡りだすと、さらにインスリンの働きが低下します。その結果、高血糖が続いて糖尿病が悪化してしまいます。また、歯周病で歯を失ってしまうと、食べ物をよくかむことができなくなり、軟らかい物ばかりを食べてしまうなど、食生活の偏りを招き、糖尿病の要因となります。このように糖尿病が歯周病を悪化させ、歯周病が悪化すると糖尿病をさらに悪化させるという悪循環が起こります。そして糖尿病が悪化すると、歯周病以外の深刻な合併症を引き起こすリスクが高まることにつながってしまうのです。   糖尿病患者の歯周病治療 歯周病の治療は、早期発見、早期治療が重要です。炎症がまだ歯肉にとどまっている歯肉炎であれば、ほとんどの場合に正しい歯磨きや歯石除去で治ります。正しい歯の磨き方をぜひ歯科医にご相談ください。なお、炎症が歯肉を通り越して歯槽骨や歯根膜まで及んでいる歯周炎であれば、歯周ポケットの深部まで徹底的に感染源を除去するなど、専門的な治療が必要となります。歯周病の進行の程度によっては外科的な処置をすることもありますので、歯周病専門医や、日本糖尿病協会の歯科医師登録医に受診することをお勧めします。   歯周病治療で血糖値が下がります 歯周病の治療をすると「血糖コントロールが改善する」という研究成果が数多く報告されています。ここで言う「歯周病治療」とは、患者さん自身のブラッシングによるプラークコントロールをしっかり行い、歯科医院で炎症の原因となっている歯石を確実に取り除くことです。歯肉の炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するということが、日本での研究を含めた多くの臨床研究で報告されています。「糖尿病ネットワーク」でも同様のことを伝えています。   歯周病予防のために必要なこと 歯周病は感染症であるとともに、生活習慣が発症のきっかけになることから「生活習慣病」とも言われています。そのため、「正しい歯磨き」や「歯石除去」だけでなく、規則正しい生活リズムを心掛け、適切な食生活を送る必要があります。また、歯周病を防ぐには、毎日のブラッシングによるお家でのケアとともに、定期的な検診や歯石除去などの、専門家によるケアが必要です。ぜひ定期的な検診や予防処置を受けるよう心掛けてください。なお、歯磨きだけでは取り除くことができない歯石については、歯科医院でスケーリングやルートプレーニングという歯周病の治療があります。スケーリングとは、スケーラーという器具を用いて歯にこびりついた歯石を除去する歯周病の治療法です。ルートプレーニングとは、キュレットという器具を用いて歯茎の内部に入り込んだ歯石を除去する歯周病の治療法です。詳しくは「日本歯周病学会のホームページ」に記載していますので、ぜひご覧ください。   糖尿病患者で歯周病が不安な方はご相談ください 歯周病と糖尿病は、どちらも好ましくない生活習慣によって発症する生活習慣病であり、どちらも自覚症状がないまま進行します。そのため定期的な「歯科検診」や「健康診断」が大切です。どちらかの病気が見つかったら進行を止める治療をするとともに、歯周病なら糖尿病、糖尿病なら歯周病の「発症」や「兆候」がないか、こまめに確認するようにしてください。歯周病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。 当日の順番予約はこちらから

2022.12.12

糖尿病・代謝内科

お酒が糖尿病に与える影響について

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病と診断された方は、一般的に“飲酒を控えなければいけない”と言われています。適量以上の飲酒を続けて糖尿病が進行した場合、様々な合併症の危険性が出てくるからです。 この記事では、「お酒が糖尿病に与える影響」について解説していきます。後半部分では「糖尿病の方の適切な飲酒量」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 お酒(アルコール)が糖尿病に与える影響 お酒によって糖尿病が悪化する危険性 糖尿病の方の適切な飲酒量 糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント3つ 糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください   お酒(アルコール)が糖尿病に与える影響 お酒(アルコール)はアルコールそのものの作用やアルコールの代謝に伴って、血糖値に影響を与えます。長年の多量飲酒により肝臓や膵臓に障害が加わると、コントロールが難しい糖尿病となるため、糖尿病患者さんは習慣的な多量飲酒は控えるべきです。また、「インスリン注射」や「経口血糖降下薬」で糖尿病治療をうけている方は、低血糖が起こりやすくなるので、食事を摂らずに飲酒をすることは避けてください。「厚生労働省」でも同様の見解を述べています。   お酒によって糖尿病が悪化する危険性 お酒には「百薬の長」ということわざがある通り、適量のアルコール摂取は“身体”や“健康”に良いと言われています。しかしながら、適量を超えて多量のお酒を飲むと話は違います。なぜなら、度を越した過剰なアルコール摂取は高血糖を来たし、糖尿病を発症する危険性が一気に高まってしまうからです。また、糖尿病を発症しているにも関わらず、適量以上の飲酒を続けると、恐ろしい合併症を併発するリスクが高くなります。代表的な合併症は以下の3つです。 <糖尿病腎症> 腎臓に傷みが生じて腎臓の機能が低下することを腎機能低下、腎症などと呼びますが、特に糖尿病が原因で腎臓の機能が低下した場合を、「糖尿病腎症」と呼びます。糖尿病性腎症の初期には、検尿で微量アルブミンが検出され、進行すると持続性の蛋白尿となります。腎機能が低下すると、全身の浮腫や尿毒症などを来たし、透析療法が必要になります。 <糖尿病網膜症> 糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。網膜とは、目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムの働きをしています。網膜症は、網膜内の血管に障害が起こり、視力の低下や失明を招く危険な病気です。 <糖尿病神経障害> 神経障害は、糖尿病の三大合併症のひとつです。 症状は、手足のしびれや 痛み、感覚の鈍麻、下痢や便秘を繰り返す、立ちくらみ、味覚が鈍くなる、発汗異常、排尿障害、勃起障害など、様々な形で全身にあらわれます。進行すると無自覚性低血糖や無痛性心筋虚血、壊疽、突然死のような深刻な状態に陥る危険性があります。   糖尿病の方の適切な飲酒量 厚生労働省の指針では、節度ある適切な飲酒を「1日平均・純アルコールで約20g程度」としています。これをアルコール飲料に換算すると、ビールは中瓶1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、焼酎は0.6合(100ml)、ワインはグラス2杯(180ml)、缶チューハイは1.5缶(520ml)となります。健康にお酒を楽しむには、摂取量を適量に抑えることが大切になりますので、くれぐれも飲みすぎには注意してください。なお、厚生労働省の「飲酒のガイドライン」では、週2日お酒を飲まず、肝臓を休める「休肝日」を推奨しています。休肝日を設けると、アルコール依存症の予防に繋がる他、アルコールによる死亡リスクの低下に繋がります。ですので、なるべく休肝日を設けるようにしてください。   糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント3つ ここでは、糖尿病患者さんが「お酒を飲む際に気をつけるポイント」を3つご紹介します。 【糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント1】お酒と同量以上のお水を飲む アルコールの分解にはお水が必要なため、最低でもお酒と同量以上のお水を飲んでください。ひと口飲んだら「お水を飲む」と決めておけば、必然的に飲むスピードも緩やかになり、ゆっくりとお酒を楽しむことにも繋がります。また、お水を飲むことによって、「食べ過ぎ」や「飲み過ぎ」を防ぐ効果が期待できます。 【糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント2】なるべく食事と一緒にお酒を飲む アルコールは胃を通じて95%が小腸で吸収されます。小腸には絨毛という突起のようなものがあるため、表面積が非常に大きく、「食べたもの」や「飲んだもの」を吸収しやすいのです。そのため、アルコールが胃にとどまる時間を少しでも長くし、小腸に送る時間を遅らせることで、小腸でのアルコールの吸収を和らげることができます。アルコールの血中濃度の急激な上昇を抑えるためにも、食事と一緒にお酒を飲むのが効果的です。 【糖尿病の方がお酒を飲む際に気をつけるポイント3】糖質ゼロに注意 近年、「糖質ゼロ」や「カロリーオフ」を謳った商品が数多く出ています。このような表示のあるお酒は非常に魅力的ですが、残念ながら、「糖質ゼロ」と表示してあっても、「カロリーゼロ」ではありません。なぜなら、健康増進法に基づく栄養表示基準では、「飲料では100mL当りで糖質0.5g未満であれば“糖質ゼロ”と表示でき、熱量(カロリー)が20kcal以下であれば“カロリーオフ”と表示できる」としているからです。詳しくは「消費者庁のホームページ」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   糖尿病が不安な方はいつでもご相談ください 糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。

2022.11.29

糖尿病・代謝内科

糖尿病の初期症状が出た方はいつでも当院にご相談ください

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病はインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると血管が傷つきます。そして将来的に心臓病や、失明、腎不全といった、より重い病気につながります。そのため糖尿病の症状が見られた際には放置せず、速やかに糖尿病専門医による診察を受けることが大切です。 この記事では、「糖尿病の初期症状」について解説していきます。後半部分では「尿に見られる糖尿病の初期症状」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の初期症状の特徴 女性に起こりがちな糖尿病の初期症状 尿に見られる糖尿病の初期症状 糖尿病患者さんの尿の特徴 糖尿病は自覚症状が現れにくい病気です   糖尿病の初期症状の特徴 糖尿病は症状の自覚が難しい病気です。血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。しかし高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。 <糖尿病の初期症状> ・立ちくらみ ・全身の倦怠感、疲労感 ・喉が渇いて沢山の水がほしくなる ・手足のしびれ、冷え、むくみ ・皮膚のかゆみ、乾燥 ・目がかすむ ・視力の低下 ・やけどの痛みを感じにくい ・食べているのに痩せる ・残尿感がある ・尿の臭いが気になる     女性に起こりがちな糖尿病の初期症状 糖尿病で出現する症状に男女差はありません。 ただし女性の場合、妊娠中に血糖が上がり、「妊娠糖尿病」と診断される場合があります。妊娠中は胎児へ多くのエネルギーを送るため、胎盤から出されるホルモンでインスリンの働きが抑えられます。 そのため妊娠中の女性は、通常時に比べると血糖値が上がりやすくなり、その中でも血糖のコントロールがうまくいかなくなってしまった方が「妊娠糖尿病」と診断されます。 妊娠糖尿病は、適切な治療を行わないと胎児への影響もありますので、妊婦検診などで指摘された場合は医療機関を受診して治療を行ってください。   当日の順番予約はこちらから   尿に見られる糖尿病の初期症状 糖尿病になると多尿や頻尿になることがあります。 なぜなら、糖尿病になると血液中のブドウ糖の濃度が上昇するため、その濃度を下げようとして身体が水を欲し、たくさん水を飲むようになるからです(多尿とは1日の尿量が3リットル以上のことを言います)。 一般的に糖尿病が進めば進むほど多尿になり、夜中も頻繁にトイレで起きるようになります。   糖尿病患者さんの尿の特徴 糖尿病患者さんの尿には、健康な方の尿と比べて様々な特徴があります。ここでは排尿時の尿の「泡立ち」や「色」について解説していきます。 【糖尿病患者さんの尿の特徴1】尿が泡立つ 糖尿病になると尿が泡立ちやすくなります。尿が泡立つのは尿中に「たんぱく質」や「ブドウ糖」が含まれるためです。腎臓には血液中の老廃物や塩分をろ過する役割がありますので、正常に機能していれば、尿中に「たんぱく質」や「ブドウ糖」が含まれることはありません。しかし糖尿病になると、腎臓のろ過機能がうまく働かなくなるため、「たんぱく質」や「ブドウ糖」が尿中に漏れ出るのです(たんぱく質やブドウ糖が尿中に増えると、尿が粘っこい状態になり、泡立ちやすくなります)。 【糖尿病患者さんの尿の特徴2】尿の色が濁る 糖尿病で腎臓に異常があると、尿が濁ったり、褐色のような濃い色味を帯びたりすることがあります。尿が濁っているのは、たんぱく質が尿中に含まれているからです。一方、尿が褐色を呈するのは、尿に赤血球が含まれるからです。   当日の順番予約はこちらから   糖尿病の初期症状は爪や足にも現れます 糖尿病の患者さんに生じる足のトラブルの総称を「糖尿病足病変(とうにょうびょうあしびょうへん)」と言います。病変には、足に生じる水虫や細菌感染による病変、たこやうおのめ、足の潰瘍や変形などがあります。さらに重症になると壊疽(えそ)という組織が死んでしまった状態になり、最悪の場合は足を切断することもあります。こうした状態になるのを避けるためには、糖尿病自体の治療をしっかり行って血糖を適切な状態に保つことはもちろん、毎日足の状態をよく観察して早く異常を見つけることが大切です。糖尿病の患者さんの足に出る症状については、以下をご覧ください。 <足に出る症状> ・足の先がしびれる ・足の先に痛みがある ・足の先がジンジン(ピリピリ)する ・足の感覚に異常がある(痛みを感じにくい、感覚が鈍いなど) ・足がつる <足の外観に出る変化> ・うおのめ、たこ、まめ、靴ずれがよくできる ・小さな傷でも治らない ・足に感染症がある(水虫など) ・皮膚が赤くなったり、腫れたりしている部分がある ・皮膚が乾燥したり、ひび割れしている部分がある ・爪が変形したり、変色したりしている ・爪が異常に厚くなっている ・爪が白く濁ったり、白い線が入ったりしている ※糖尿病の患者さんの足に出る症状について詳しく知りたい方は「糖尿病患者の足にみられる症状について」をご覧ください。   糖尿病は自覚症状が現れにくい病気です 糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がありません。そのため健康診断や、ほかの病気の検査をしている時に偶然見つかるということも多々あります。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、早めに受診することをお勧めします。糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。   当日の順番予約はこちらから

2022.11.23

糖尿病・代謝内科

糖尿病と高血圧の関係

糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病患者さんにおける「高血圧」の頻度は非糖尿病者に比べて約2倍高く、高血圧患者さんにおいても糖尿病の合併頻度は2~3倍高いと報告されています。 この記事では、糖尿病患者さんに向けて「糖尿病と高血圧の関係」を解説していきます。後半部分では「糖尿病と高血圧の予防」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 .cv_box { text-align: center; } .cv_box a{ text-decoration: none !important; color: #fff !important; width: 100%; max-width: 400px; padding: 10px 30px; border-radius: 35px; border: 2px solid #fff; background-color: #ffb800; box-shadow: 0 0 10pxrgb(0 0 0 / 10%); position: relative; text-align: center; font-size: 18px; letter-spacing: 0.05em; line-height: 1.3; margin: 0 auto 40px; text-decoration: none; } .cv_box a:after { content: ""; position: absolute; top: 52%; -webkit-transform: translateY(-50%); transform: translateY(-50%); right: 10px; background-image: url("https://itaya-naika.co.jp/static/user/images/common/icon_link_w.svg"); width: 15px; height: 15px; background-size: contain; display: inline-block; } 【目次】 糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです 糖尿病の血圧値について 糖尿病と高血圧予防 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 【糖尿病と高血圧予防】運動 糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について   糖尿病の方がなぜ高血圧になりやすいのか 糖尿病患者さんは「高血圧になりやすい」といわれています。なぜ糖尿病の方は高血圧になりやすいのでしょうか。糖尿病患者さんが高血圧になりやすいのには、以下の理由があげられます。 【糖尿病と高血圧の関係1】高血糖で循環血液量が増えるからです 血糖値が高い状態では、血液の浸透圧が高くなっています。そのため、水分が細胞内から細胞外に出てきたり、腎臓からの水分の吸収が増えたりして、体液・血液量が増加し、血圧が上昇します。 【糖尿病と高血圧の関係2】肥満 2型糖尿病患者さんには肥満が多いのが特徴です。肥満になると交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため、高血圧になります。このようなことから、糖尿病患者さんは高血圧になりやすいと考えられています。 【糖尿病と高血圧の関係3】インスリン抵抗性があるからです インスリン抵抗性とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態です。インスリン抵抗性は、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され「高インスリン血症」を招きます(インスリン抵抗性自体が糖尿病の原因にもなります)。高インスリン血症では、交感神経の緊張、腎臓でナトリウムが排泄されにくい、血管壁を構成している細胞の成長が促進されるといった現象が起きて、血管が広がりにくくなり、血液量も増え、血圧が高くなるのです。 <高血圧とは?> 高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれています。高血圧が引き起こす合併症について知りたい方は「高血圧の症状にお困りの患者の方へ」をご覧ください。   糖尿病の血圧値について 日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、糖尿病患者さんの降圧目標を、130/80mmHg未満としています。ただし、高齢者では厳しい血圧コントロールは、ふらつきや起立性低血圧などの原因となる可能性があるため、やや高めに設定されています。高齢者では、それぞれの患者さんの病気の状態に合わせて慎重に血圧コントロールをしていきます。詳しくは「高血圧治療ガイドライン2014」に記載していますので、ご興味のある方はご覧ください。   糖尿病と高血圧予防 糖尿病と高血圧予防に有効な対策は「食生活の改善」と「運動」です。順番にご説明していきますね。 【糖尿病と高血圧予防】食生活の改善 食事は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、すい臓の負担は軽くなり、すい臓の能力は回復されます。   糖尿病と高血圧予防|食事のポイント 糖尿病と高血圧を予防するためには「食べ方」も大切です。食事する際は以下のポイントに注意してください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント1>野菜類から食べる 野菜類から先に食べることで食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、野菜や豆類などで少しお腹をふくらませておくと、肉類やご飯の量を減らすこともできます。ですので、食事をする際は、野菜類から食べるようにしてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント2>ゆっくり食べる 早食いは食べすぎの原因となるほか、急激な血糖値の上昇を招きます。食事をする際はひと口入れたら箸を置くクセをつけ、ゆっくり食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント3>規則正しく3食を食べる 1日に2食や、間隔の空き過ぎた食事の取り方はよくありません。食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、規則正しく「3食」を食べることを心掛けてください。 <糖尿病と高血圧予防|食事のポイント4>腹八分目 慢性的な食べすぎは、余分なブドウ糖をつくり、糖尿病を発症させる最大の原因となります。いつもお腹いっぱいに食べないと満足できない人は、注意が必要です。とくに脂肪分の多い肉類の食べすぎは、カロリーの取りすぎにつながりやすいので、量を控えてください。   【糖尿病と高血圧予防】運動 運動をすることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、インスリンに頼らずに糖分が細胞や筋肉の中に吸収されるようになり、血糖値の低下が期待できます。また、長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。なお、おすすめの運動は「有酸素運動」と「レジスタンス運動」です。それぞれの運動については下記をご覧ください。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動1>有酸素運動 有酸素運動とは、筋肉を収縮させる際のエネルギーに、酸素を使う運動のことです。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリングといった少量から中程度の負荷をかけて行う運動が代表的です。有酸素運動は時間をかけて体を動かすため「心肺機能の向上」や「体脂肪の減少」などの効果が期待できます。 <糖尿病と高血圧予防|おすすめの運動2>レジスタンス運動 レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操など、標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います(レジスタンス(Resistance)は和訳で「抵抗」を意味します)。レジスタンス運動は、筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋力トレーニングとして高齢者からアスリートまで広く行われています。   糖尿病と高血圧予防|運動の頻度について 運動の頻度は「できれば毎日」少なくとも週に3~5回行うのが良いといわれています。しかし、普段から運動に親しんでいない方(または高齢の方)などでは、急激な運動はかえって体の負担となり、思いがけない事故を引き起こしてしまうこともあります。ですので、無理のない範囲で行なってください。運動は定期的に長く続けられることが秘訣です。自然の中で風景を堪能しながらの「ウォーキング」や楽しく続けられる「スポーツ」など、自分にあった運動の方法を探してみてくださいね。 当日の順番予約はこちらから

2022.10.05