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糖尿病・代謝内科の糖尿病かもしれないについての記事一覧
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糖尿病かもしれないと感じた方は、まずは糖尿病内科のある病院にご相談を
糖尿病・代謝内科に関する記事です。
糖尿病は自覚症状のないままに進行し、重篤な合併症を引き起こします。そのため、絶対に放置してはいけません。糖尿病にお心当たりのある方は、速やかに「糖尿病内科のある病院」を受診してください。
この記事では、糖尿病にお心当たりのある方に向けて「糖尿病の初期症状」や「糖尿病になりやすい人の特徴」をご紹介します。後半部分では「糖尿病の治療法」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
糖尿病の初期症状
糖尿病になりやすい食事
早食いの方は糖尿病になりやすい
間食の習慣がある方は糖尿病になりやすい
糖尿病の診断基準
食後高血糖とは
糖尿病の症状を放置するリスク
2型糖尿病の治療法について
糖尿病の薬物療法について
経口血糖降下薬について
自分が糖尿病かもしれないと思った方へ
糖尿病の初期症状
糖尿病は症状の自覚が難しい疾患です。
血糖値が少し高い段階では、自覚する症状はほぼありません。
しかし、高血糖のままある程度の時間が経過すると、次のような症状が現れてきます。
<糖尿病の初期症状>
・立ちくらみ
・全身の倦怠感、疲労感
・喉が渇いて沢山の水がほしくなる
・手足のしびれ、冷え、むくみ
・皮膚のかゆみ、乾燥
・目がかすむ
・視力の低下
・やけどの痛みを感じにくい
・食べているのに痩せる
・残尿感がある
・尿の臭いが気になる
糖尿病になりやすい食事
糖質の多い食品を多く摂取すると、血糖は上がりやすくなります。
特に甘いものなど単純糖質を含む食品は急激な血糖上昇の原因になりますので、注意が必要です。
以下、糖尿病の原因となりやすい食品です。
・白米
・食パン、菓子パン
・うどん、焼きそば、スパゲティなどの麺類
・かぼちゃ、じゃがいも、さつまいも、とうもろこし
・ホットケーキ、ケーキ
・饅頭
・スナック菓子、クッキー、せんべい
・ようかん、饅頭
・ジュース
早食いの方は糖尿病になりやすい
早食いは血糖値を急激に上昇させるため、血糖値を調整するホルモンの「インスリン」を分泌する膵臓の機能が低下してしまい、糖尿病を発症しやすくなります。
早食いの方は、「一口食べるごとにお箸を置く」「野菜から食べる」など、血糖値の上昇を緩やかにする食事習慣を身につけることが大切です。
早食いは糖尿病のリスクを高めますので、十分に注意してください。
間食の習慣がある方は糖尿病になりやすい
間食をすると血糖値の高い状態が続き、インスリンを分泌する膵臓に大きな負担がかかります。
また、その状態のままで次の食事をすると、食後高血糖の原因にもなります。
ですので、間食はできる限り控えてください。
糖尿病の診断基準
糖尿病は簡単に述べると、HbA1cが6.5%を超えると診断に至ります。
基準となる正常値は4%~5.5%です。
しかし血糖値やHbA1cといった検査数値は、貧血など合併する疾患で値が変わることが知られています。
一般内科の先生方でも診断を誤らないように、複雑な診断チャートが容易されています。
HbA1c、空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT値のいずれかが基準値を超えている場合を「糖尿病型」といいます。
空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT値のいずれかとHbA1c値の両方が糖尿病型である場合、もしくは口渇、多飲、多尿、体重減少などの典型的な糖尿病の症状が出たり、糖尿病網膜症がある場合は、1回の検査で「糖尿病」と診断されます。
食後高血糖とは
食後高血糖とは、食後2時間が過ぎても血糖値が高い状態のことを言います。
食事をすると血糖値は高くなり、2~3時間以内に正常値(110mg/dl未満)に戻るのが一般的です。
しかし、血糖値が低下せず長い時間140mg/dl以上の値が続く場合には「食後高血糖」と判断されます。
食後血糖値が高い状態が続くと、糖尿病の発症リスクが高くなります。
ですので、食後高血糖は糖尿病だけでなく糖尿病予備群においても重要な指標の一つとして注目されています。
なお、食後高血糖の多くは、時間がたつと次第に下がり、正常な数値に戻ります。
そのため、通常の健診で行われる空腹時血糖値では異常なしと判断され、食後高血糖を見逃してしまうことがあります。
このようなことから食後高血糖は「隠れ糖尿病」と呼ばれています。
糖尿病の症状を放置するリスク
血糖値が高い状態が続くと、全身で様々な合併症が起こります。
糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに進行し、重篤な合併症を引き起こすことです。血糖値が高い状態が持続すると、神経や目や腎臓などに様々な障害を起こすことが知られています。
ここでは、糖尿病が引き起こす3大合併症をご紹介します。
【糖尿病の症状を放置するリスク|合併症の種類1】糖尿病網膜症
糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する合併症です。
糖尿病網膜症は、他の糖尿病合併症と同様、初期には自覚症状はありません。
しかし気づかずに放置していると疾患の進行に伴って、様々な視覚障害が起こり、最終的には失明に至ることもあります。
【糖尿病の症状を放置するリスク|合併症の種類2】糖尿病腎症
糖尿病腎症は、高血糖により、腎臓にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症です。
進行すると、老廃物を尿として排泄する腎臓の機能が失われてしまうため、最終的に透析治療を要することになります。
この合併症も自覚症状がないまま進行していきますので、早期発見のためには、定期的に腎臓の機能を検査する必要があります。
【糖尿病の症状を放置するリスク|合併症の種類3】糖尿病神経障害
糖尿病神経障害は、高血糖により手足の神経に異常をきたし、足の先や裏、手の指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症です。
糖尿病神経障害は、手袋や靴下で覆われる部分に「左右対称」にあらわれる特徴があります。
糖尿病神経障害の患者さんのなかには、痛みが慢性化したり、進行して知覚が低下した結果、足潰瘍や足壊疽となったりする場合もあります。
2型糖尿病の治療法について
2型糖尿病の治療の基本は食事療法と運動療法により、適正に体重をコントロールし、インスリンの効きをよくすることです。
【糖尿病の治療法1】食事療法
食事療法とは、医師や管理栄養士の指示に基づいて献立を組み立て、食事の量や成分を増減させることで疾患の改善を目指すものです。
食事療法では、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。
食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるよう心掛けてください。
バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、膵臓の負担は軽くなり、膵臓の能力は回復されます。
【糖尿病の治療法2】運動療法
運動療法とは、運動を行うことで障害や疾患の治療を行う療法です。運動により血糖コントロール・インスリン抵抗性・脂質代謝の改善が得られ、糖尿病は改善します。
また長期的には、インスリン抵抗性を改善させ、血中のブドウ糖の量を良好にコントロールできるようにすることが期待されます。
ですので、糖尿病にお心当たりのある方は、できれば毎日、少なくとも週に3~5回は体を動かしてください。
糖尿病の薬物療法について
食事療法や運動療法を行っていても血糖値の改善がされない場合は「薬物療法」を行います。
薬物療法で使用される薬剤には、大きく分けて「経口血糖降下薬」と「インスリン注射薬」があります。
どの薬剤を使用するかは、年齢や肥満の程度、合併症の程度などを含め、医師と相談の上で決めます。
経口血糖降下薬について
経口血糖降下薬は、その作用から大きく分けて3つに分類することができます。以下をご覧ください。
【経口血糖降下薬1】インスリン分泌促進系
インスリン分泌促進系は、膵臓のβ細胞に作用してインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げる薬です。平たく言うと「インスリンを出しやすくする薬」になります。
以下、インスリン分泌促進系の薬で代表的なものです。
<GLP-1(ジーエルピーワン)受容体作動薬>
GLP-1受容体作動薬は、インスリン分泌を促して血糖値を下げる薬です。
膵臓のβ細胞(べーたさいぼう)のGLP-1受容体に結合し、血糖値が高いときにインスリンの分泌を促します。
そして、血糖値を上げるホルモンのひとつであるグルカゴン分泌を抑制し、血糖を下げます。
<速効型インスリン分泌促進薬>
速効型インスリン分泌促進薬は、スルホニル尿素薬と同じように、膵臓のβ細胞に働きかけ、インスリン分泌を促します。
速効型インスリン分泌促進薬は、食事をする直前に内服していただくことで、インスリンが短時間だけ出るので食後の血糖のみを下げてくれます。
【経口血糖降下薬2】インスリン抵抗性改善系
インスリン抵抗性改善系は、インスリンの働きが悪くなっているのを改善し、効きめを良くする薬です。平たく言うと「インスリンを効きやすくする薬」になります。
以下、インスリン抵抗性改善系の薬で代表的なものです。
<チアゾリジン薬>
チアゾリジン薬は、肝臓や筋肉に作用し、インスリンの効きを良くする薬です。
インスリンに対するからだの感受性を高めることで血糖値を下げます。
<グリミン薬>
グリミン薬は、血糖値に応じて膵臓からインスリンを分泌させ血糖値を下げます。
また、肝臓で糖が作られるのを抑えたり、筋肉で糖が取り込まれるのを改善してインスリンの効果を高めたりします。
【経口血糖降下薬3】糖吸収・排泄調節系
糖吸収・排泄調節系は、糖の腸管からの吸収、腎臓からの排泄を調節する薬です。
平たく言うと「糖の吸収をゆっくりにして血糖の急な上昇を抑える薬」になります。
なお、糖吸収・排泄調節系のお薬には、からだに取り込んだ糖を尿中に出させる効果もあります。
<α-グルコシダーゼ阻害薬>
α-グルコシダーゼ阻害薬は、小腸でのブドウ糖の分解・吸収を遅らせて、食後の急激な血糖値の上昇を抑える薬です。
食前の血糖値はそれほど高くないけれども、食後の血糖値があがりやすい患者さんに適しています。
<SGLT2(エスジーエルティーツー)阻害薬>
SGLT2阻害薬は、腎臓の近位尿細管でのブドウ糖再吸収を抑制し、尿からの糖分の排泄を促進するユニークなお薬です(尿から糖が出るので体重も減少します)。
SGLT2阻害薬は、血糖を下げるだけではなく、心臓や腎臓にも良い効果が得られることが分かってきております。
そのため近年は、SGLT2阻害薬の一部の薬が「心不全」や「慢性腎臓病」の治療薬としても使用することが認められております。
自分が糖尿病かもしれないと思った方へ
糖尿病は自覚症状のないままに進行し、神経や目や腎臓などに様々な障害を引き起こします。
そのため絶対に放置してはいけません。
速やかに「糖尿病内科のある病院」を受診してください。健康診断で糖尿病の可能性を指摘された方はもちろん、日常生活の乱れを自覚していて、「糖尿病の症状かもしれない…」と気づかれた方は、できるだけ早く受診することをお勧めします。
糖尿病にお心当たりのある方、あるいは検診などで血糖値に異常を指摘された方などいらっしゃいましたら、まずお気軽にご相談ください。
2023.01.22
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